秘蔵の新品ステアリングを出す!自走可能までの道 その11

改修なったときのために取っておいた新品ステアリングを押入れから出した。いよいよ最後の段階まで来た。
今日はステアリングを出しただけ。仮組してそれで終わりだ。この段階でホーンを鳴らそうとしたが鳴らなかった。導通を調べると電気が来ていない。長いことしまっておいたので、接点のブラッシュアップをしないといけないだろう。
06/01/2008

またひとつ永年の懸案解消。自走可能までの道 その10

今日ワイパーアームの位置を決めた。これでどこでスイッチオフしてもワイパーアームはきちっと収まることになる。筆者の44ヨタハチの永年の懸案であったワイパーアームの位置があやあふであることがこれで解消された。
ワイパーアームの位置だけを直すなら修理前でもできた。しかし、永年の使用の結果、ワイパーリンクのブッシュに節度感がなくなり止めたところからずるずると位置が変わるものになっていた。これを解消するべく、既報の通り手をかけてきたのだが、ワイパーモーターの顛末をみればわかる通りいろいろとすったもんだの末にようやく完成と相成った。

仮にワイパーアームを取り付けては動かし、止めてみては動かしして位置を決めた。着座位置から見たフロントウインドの視界はきれいになった。直す前は黙っているとワイパーアームがズレてしまうので、窓の下枠から5センチほど高いところで止めていた。こうしないと左ミラーが見えなかったからだ。窓の下枠とワイパーの間からミラーを見るような感じになっていた。半端なところで止まると、このミラーがワイパーに邪魔されて見えなくなっていたのだ。だからと言ってワイパーアームを上げ気味で止めると全体の視界が悪くなり…というジレンマに陥っていたのだが、これで全ては解消された。

あと少し。あともう少しでできあがる。
05/28/2008

マニュアルに頼るのはもうやめだ!自走可能までの道 その9

今日もまたワイパーのリンケージを含むワイパーの話だ。今日も仕事を終えてからの作業となる。こんなときは日が長くなったのはありがたい。

リンケージをワイパーモーターごと外し、リンケージからワイパーモーターを外す。前の晩、修理書のワイパーモーターのところを徹底的に読んでみたが、どうもあのカムプレートの位置のインストラクションは間違っているみたいだ。ヨタハチ用と書いてあるカムプレートの位置では自動停止位置は図に書いてあるところには止まらない。カムプレートの位置の見方も、ワイパーモーターの中心線でくるっと裏返しにした図なのか、モーターの外に線があってそこと線対称になっている図なのかわからない。

要はリンケージを動かすアームの位置が自動停止すると必ず図に描いてある位置に止まるようにカムプレートの配置をすればいいというだけのことだ。このカムプレートには二本接している端子があり、外側の接点がカムプレートの切り欠けのところにくると止まるという寸法だ。アームを自動停止位置に決めて接点が触れない位置にカムプレートの切り欠けを合わせる。ギアボックス部分を閉じて、ワイパーモーターを動かし自動停止位置でアームがとまることを確認。その後リンケージをモーターに取り付けて車体に取り付ける。相変わらずハーネスをかいくぐってワイパーモーターを取り回すのはしんどい。モーターを固定するボルトも狭いところを通すからなかなか決まらない。

組んだはいいがまたやり直しなんてことがあると嫌なので、仮組した状態でワイパーモーターを動かすことにした。ワイパーモーターのスイッチを入れる。ボディ側に出たシャフトが動いてももう驚かない。果たして動き方はどうか?シャフトに残っている傷のあとをみるとなかなかいい感じだ。いよいよワイパーアームを取り付けて動かしてみる。すると、いやぁきちんと動く。もう車体側にワイパーが行くことはない。

ワイパーの根元のゴムのガスケット付きワッシャは中古のわりとコンディションの良いものを使い、ボディと接する側にドライブジョイの黒い液体ガスケットをつけて取り付ける。その上に薄いナットを入れて締めこんでワイパーリンケージの固定が完了。ガスケットが硬化するのを待つ意味で今日の作業はここまで。次に作業するときはワイパーアームを取り付けてワイパー周りは完了だ。
05/23/2008

ワイパーリンケージ取付。自走可能までの道 その8

昨日から引き続きワイパーモーターだ。グリスアップしたワイパーモーターをハーネスに繋ぎ、エンジンをかけながらワイパースイッチを入れてモーターを動かす。最初こそやはりシブい動きだったが、回すにつけ滑らかに動くようになった。モーターはこれでよし。

今度はモーターにステーとワイパーリンケージを取り付けていよいよ車体に取り付けだ。書けば簡単だが、取り付けるまでは一苦労だ。今回、運転席にあたまを突っ込んで仰向けで寝て作業した。さていよいよワイパーモータースイッチオン!おおっ、動く動くぞ!これと言った不具合もなくボディに突き出たシャフトがグニグニ動いている。

しかし、不幸はその後すぐにやってきた。一度止めてワイパーアームをつけて、再びスイッチオン。すると、ワイパーがボディ側に行ってしまった。もう笑うしかなかった。ワイパーの自動で停止する位置が違っている。ボディ側にいかないようにワイパーをつけると少し前のレース用のGTカーみたいに窓ガラスに縦にワイパーアームが行ってしまう。万事休す…。一気にモチベーションが低下。粛々と片付けを始めた。

要はワイパーモーターのカムプレートの位置がおかしいんだろうな…。またリンケージから外すこと決定だ。
05/22/2008

ワイパーモーターは回ったけど…。自走可能までの道 その7

今朝方ワイパーモーターを預けていた電装屋さんから電話がかかってきた。どうせ直せないという連絡だろうと思ったら、正常に作動するという連絡だった。ちょっと拍子抜けした。結果、修理はしていないのでお代はタダである。電装屋さんがメーカーに出したところ、モーターは普通に動くという。モーターは正常だから車体側を疑って下さいといわれて、気になるところがあったのを思い出した。

実はスイッチ側のハーネスの被服が切れかけていたのだ。大丈夫だろうと思ってそのままにしたが、それぐらいしか思いつくところがない。早速ガレージに行ってスイッチ裏のハーネスを調べてみた。結果、6本あるハーネスのうち、2本に被服のハガレが確認された。このハーネスを修理して(実はこの作業に90分ほどかかってしまったのだが)、ワイパーモーターをメインハーネスに繋がるカプラーにつけた。ここで動かなかったら洒落にならないのでリンケージを取り付けない状態でワイパーモーターを動かすことにした訳だ。このままではアースされないので、ワイパーモーター本体と車体とをブースターケーブルでつなぎ、ワイパースイッチを一段引いた。

すると、低い音を伴ってモーターから出ているアームがぐるぐる回っている。おお、やっぱり正常だったのか!と思った刹那、一方でなんだか遅くないか?と思う。ワイパーアームの動く早さとこのモーターのアームが動く遅さが一致しない。そうか、低速側だから遅いんだよ、と思いスイッチをもう一段引く。・・・速さがあんまり変わらなくないか?それと動きがいまいち頼りない。遅いのは遅いのだが、特別遅く回るところと普通に遅く回るところがある。

ただし、モーターのトルク感は結構ある。これだけあればリンケージを動かすのには十分なのかなぁ。何しろ、いまいち滑らかに動かないことには変わらない。もう一度ワイパーモーターのギア部分を開けた。グリスの量が足らないのだろうか?できる限りグリスをギアに乗せて閉じて今日は終わりだ。
05/20/2008

今まで無理をさせていた?シフトリモートコントロールの話

今回、エンジンとミッションを新たに載せなおしてからどうしようか…というところが一箇所あった。シフトである。シフトリンケージがおかしいのかミッション自体がいけないのか、何しろ一速と二速にはなんとか入るが三速と四速、そしてリバースには入らなかったのだ。最悪インターロックピンが外れてしまってシフトできない?そしたらまたエンジンを降ろさなきゃいけない?などと思っていた。

それにしてもおかしい。入る一速と二速にしたって縦方向のストロークが凄く短い。横方向はないに等しい。それと前から気になっていたのだが、自分の車が走る姿を見ているとあるとき一瞬だけバックアップランプが点灯することがある。シフトのリモートコントロールの動きを見てみると横方向に動かすとバツクアップランプのスイッチに少し触れている。原因はこれだ。シフトリモートコントロールの調整をやることにした。

整備書と首っ引きになっていろいろ考えてみた。シフトレバーの下と繋がっている方のシフトロッド調整はシフトロッド本体を回して調整をしなければならない。対して横から繋がっているシフトロッドの方は、室内側に見えているターンバックルを調整すればいいようだ。もし仮にこのターンバックルだけを調整するだけで万事が納まればそれに越したことはない。ターンバックルの調整をすることにした。

しかし、少なくとも筆者が買ってから一度もターンバックルの調整などしたことがなかったので15年以上なにもやつていないことになる。ターンバックルの前後についているナットは556を吹いてもピクリとも動かない。悪いことに過去に軽くナメでしまったあとがあり、思うように工具がかからない。このままでは更にナメてしまう。筆者はより浸透力の強いワコーズのラスペネを吹いたがこれもダメ。力押しを止めて、物理の力を借りることにした。トーチで軽く炙ったあと、ラスペネを吹くことにしたのだ。トーチのノズルを細いものに換装し、ナットを満遍なく2、3秒炙る。熱いところにラスペネを吹くと破壊してしまう場合もあるので、少しさましがてら炙ったナットに工具を掛けてみる。すると、苦もなくするっと回った。ラスペネは必要なかった。

少しターンバックルを回すと、シフトレバーに横方向のストロークがちょっと大きくなった。この方向でよい。ターンバツクルを回してはシフトして…を繰り返すこと数回、全てのギアにシフトしやすくなった。特にリバースに入れる時に決まりが良くなった。筆者の44ヨタはリバースに入れるときなかなか入らない時があったのだが、ミッション自体が悪い訳ではなく、単にこのシフトリンケージ側の調整不良が原因だった訳だ。もっと早くやっていればよかったのにと、反省することしきりだった。
05/19/2008

メーカー公認?すごく重たいフライホイールの話

ワイパーモーターが直って来る…いや、やっぱりオーバーホールできません!という連絡が来るまでとうとう44ヨタハチに手をかけるところがなくなってしまった。なので、エンジンがかかるようになってから感じたことを書いてみようと思う。まずは今回の修復計画の肝であるエンジン、それもフライホイールに話を絞ってお話しよう。

今回、勧めに従ってフライホイールの軽量化をした。削った重さはノーマルから20パーセントである。流石に2U用のフライホイールは削るに忍びないので、仲間に譲ってもらったコースターのクーラーユニットに使われていたエンジンのフライホイールをベースに使用している。

当初、筆者もノーマルのままにしようか、軽量化しようか、軽量化しても10パーセントくらいにしようか迷ったが、結局仲間の勧めにしたがい、また自分でも納得して20パーセントの軽量化を図った。

作業前に集めたフライホイールは実は4つある。@パブリカの2U-Bエンジンに使われていたもの。昭和43年頃の製造。A筆者の44ヨタハチに元からついていたもの。2Uテーキン入り。Bミニエースのフライホイール。ダイヤフラムクラッチ用。Cコースターのクーラーユニットに使用していたもの。

BとCは実はエンジンナンバー自体は近いものだが、コースターのクーラーユニットに使われているエンジンのクラッチは従来どおりの3本爪式クラッチが使用されているので、見た目から全然違う。ただ、高年式のものとあってそれらしい改良はされている。削れたクラッチフェイスの粉が逃げやすいように直径10ミリほどの穴が中心から放射状に開いているのだ。一度でもクラッチディスクの交換をしたことのある方ならこの違いは大きいことに気がつくだろう。古いフライホイールにもこのクラッチディスクの粉が逃げる穴があるが、小さくて大抵詰まっている。

重さは@とAがそんなに変わらず約10kg。Bが7.6kg。Cが9.5kgだった。筆者は日常ミニエースに乗っているからわかるが、ダイヤフラム用のフライホイールが入っているエンジンでもトルク不足を感じたことはない。もちろん、デフのギア比もローギアードだし、クラッチカバーもダイヤフラムだということも考慮しないといけないが。それでも車体の重量にして200kgヨタハチと差があって、そこへ荷物の重さ200kgを載せたミニエースでもトルク不足を感じなかった。重さとギア比を相殺できるとして導き出した結論は、ミニエースのノーマルフライホイールの重さまでは削っても大丈夫だな、ということである。

そして、前述した通りベースにしたのはCのフライホイールである。これを20パーセント削っているわけだから、計算すると…9500グラム×0.8で答えは7600グラム。実はピッタリミニエースのフライホイールの重さと同じであるわけだ。実際にはこれにクラッチディスクとクラッチカバーの重さが加わる訳だが、三本爪のクラッチカバーの方がダイヤフラム式よりも重いので、現在筆者の44ヨタハチに載っているものはミニエースのものよりもやや重い計算になる。

じゃあ、ミニエースがアイドリング時にボディが揺れるのか?というとさにあらず。マウントの数が少ないのにも関わらず、揺れることなどほとんどない。事前の計算とこれら実体験も手伝って導き出した結論は実際に試しても考えたとおりになった。仮に揺れるようなことがあれば、それは他の要因に影響されていると思った方がいい。仮に失敗しても元に戻せるように準備だけしておけばいいので、実際にやってみるのがいい。理屈だけでものを言うべきではない好例として筆者には実に勉強になった。
05/17/2008

自力での再生を断念!自走可能までの道 その6

力が抜けた。しゃかりきになってワイパーモーターを開けて、グリスもくれなおしたのにバツテリーにつないでもぴくりとも動かなかった。その足で近所にある自動車電装屋さんに持っていった。ワイパーモーターはプロに任せよう。あと少しなのに、なかなか楽はさせてくれない。
05/16/2008

これで左に曲がれます。自走可能までの道 その5

ターンシグナルスイッチに手を入れ始める。実は今回の改修計画のひとつにディマースイッチのオリジナル化も入っていた。筆者が現在の44ヨタハチを手に入れた当時から既に後補給のディマースイッチに変わっていたのだ。再び走り始めるときにはオリジナルのものに換えたいと思っていた。

数年前のこと、部品取りレベルのオリジナルのディマースイッチを手に入れたのはいいが、ターンシグナルスイッチ部分はなくなっていた。ただこの部品は後年の品物でも同じものを使っているのをわかっていたので、やはり部品取りをしたミニエースのディマースイッチがあったのでそこから部品を移植してオリジナルのディマースイッチをでっちあげた。ハーネスの色が一部違うのでちょっと使いずらい時もあるが機能は完全…のはずだった。

今回、このディマースイッチを直すのに使ったのはワコーズの接点復活剤。ふたつあって、ウエットタイプで洗浄してドライタイプで仕上げた。ターンシグナルのマイクロスイッチがダメだったので、本体から外して洗浄。それで終わり。導通を確認して部品を組み直していつでも車につけることができるようになった。
05/12/2008

電気は使わなきゃダメ。自走可能までの道 その4

予想はしていたが、やっぱりダメだった。電気を使う部品にちょこちょこ不具合がある。前述したとおり、ターンシグナルが左側が点かないのとワイパーモーターが動かないのが大きい。燃料計と電流計のコンビメーターはアースをもう一度見直したら点灯するようになったので、1つは解決した。

結果から言えばターンシグナルもワイパーモーターももう一度車から外すことになった。特に難儀するのはワイパーモーター。モーターだけを外すのは無理なので、リンケージごと外す。この時初めて筆者がフロアに寝て作業した。作業は楽だったが再び立ち上がるのに苦労した。

あと少しだ。ワイパーとターンシグナルを直してステアリングを今使っているパブリカのボロいものからヨタハチのものに交換して、ホーンが鳴れば完成だ。
05/09/2008

本当に揺れるのか?自走可能までの道 その3

ブレーキ周りの修理を一通りやった。今回はフロント、リアのホイールシリンダーはカップキットを交換。マスターシリンダーのインナーキットも約10年ぶりに新品にした。これで転がれば止まることができる。そこまで急いでやったのも、工場の都合で連休中は工場に置けないとの事で、44ヨタを牽引して筆者のガレージまで運ぶこととなったからだ。筆者の運転で引かれる44ヨタには工場の社長が乗る。車検はいつでも通るが車検のない車で非合法な方法でガレージに運ぶことも考えたが、流石にそれはできなかった。目の前に整備の人がいれば尚のことだ。

エンジンがかかってキャブレター調整も済み、好調ではあるもののいくつか不具合があった。曰く、ターンシグナルスイッチの左が点かなかったり、ワイパーモーターが動かなかったり、メーターの照明が点かなかったり、油温計が始動時にきちんと左までいかなかったり…などだ。

移動の間、44ヨタに乗っているときエンジンをかけていたままでいてくれたために、この油温計の不具合は直ってしまった。バイメタルが慣れていなかっただけのようだ。

翌日。エンジンが冷えている状態からの始動でどんなコンディションかをみてみた。イグニッションキーをひねりスターターが回ると、アクセルを煽ることもなくエンジンが始動。その後もアクセルの操作ナシで低い回転数ながら淀みなくエンジンが回る。やがて温まり始めるとやや回転数が上がる。なんだこれは。全く癖がない。今回やったエンジンのオーバーホールで心配されたのは、フライホイールを削ったためにアイドリング時にエンジンが震えるのではないかということだ。いや、筆者は一切心配していなかったが、そう筆者に言った人もいたのは事実だ。

結果から言えばエンジンもボディもほとんど震えない。コンロッド、ピストンの重さの合計の差が左右で5グラム。クランクシャフトのピン部の真円度も見直していて、キャブレターの左右の調整も完全な状態。バランスが取れていればこんなもんだろう。仮に震えてボディも揺れるなんて状態なら、今言ったエレメントのどれかか最悪全部がダメなのだろうと思う。エンジンのマウントがダメ、なんて間抜けな理由で震えているのかもしれない。

もう1つフライホイールで言えば軽量化したためにトルクが落ちることが心配だが、0.5ミリとは言えボアアップされているために圧縮比はそれだけで上がっているのでトルクが落ちた感じはない。ピックアップが良くなっているので、パワー感はむしろ良くなっている。

まだまだナラシの段階なので無理もできないが、ポテンシャルの高さは十分感じることができる。
05/09/2008

人のあたたかみを感じる…自走可能までの道 その2

この事態に筆者の仲間の師匠筋に知恵を借りることになった。詳細は言わないことにするが、シリンダーのベース面にシムをいれることで対処することとした。

次の日の朝一番でそのシムを買いに行き、午後からエンジンの組み立て作業を開始。この時ほど持っている車がヨタハチでよかったと思ったことはない。ご存知の通り、クランクケースに手をつけない限りはエンジンを載せたまま重整備に類する整備ができる。

その日の宵の口、アッパーシュラウドはつけない状態でエンジンを始動。スターターモーター一旋で再びエンジンが始動した。はたして、ピストンが当たる音は…。何事もなかったかのように静かに、ルルルルル…と回っている。

実生活ではたいした寸法ではない1ミリだか内燃機ではものすごい差である。いや、知ってはいたつもりだったが実感するいい機会になった。とりあえずエンジンが壊れるという事態は回避した。
05/05/2008

最悪の事態は回避!44ヨタハチ、自走可能までの道 その1

2日から本日4日まで、44ヨタハチを自走可能な状態にまで持っていく作業をしていったが、まあ大変だった。もっともその原因は筆者が結果的には作っていたのだ。ここにやってはいけない悪い例として書いていくこととした。

左のピストンから打音が出ているのはわかった。もしかしたら右のピストンも当たっているかもしれないぞ、ということで、急遽右のシリンダーも開ける事にした。シリンダーヘッドを開けてみていきなりがっかり。左のピストンと同じ模様になっていた。程度の差はあるだろうが右のピストンも当たっていたのだ。

シリンダーのベース面を1ミリ削った加工をしたのだが、そうしてしまったがためにピストンが当たったのだ。しかし、おかしい。筆者の44ヨタハチに使われていたシリンダーはパブリカ、ミニエースの品番の入ったものだったのではないのか。しかし、ピストンが当たっているのは事実だ。なんとか対処しないといけない。

そこで考えられる対処法がいくつかある。ピストンが当たるのだからピストンの頭を削る方法。しかし、これエンジンを確実に降ろさなければいけないし、降ろすのであれば別の方法がいい。次に考えられるのが新たにシリンダーの加工に出す。こうなればエンジンを降ろすのは確実だしピストンの頭を削るという選択肢はないが、ここまで来ておいて再び長期にわたり自走不可能になるのはいたい。

つまり、簡単で確実で安く出来てそれでいて信頼性の高い方法がないのだろうか。
05/04/2008

緊急事態!エンジン組みなおし決定

ここまでやっておいて振り出しにもどるかもしれない事態が発生した。エンジンの打音が収まらない。

前日の30日、いずれ他の整備も頼むのだからということでいつも行っている整備工場にヨタハチをローダーで持ち込んだ。そして今日から本格的な整備がスタート。

まずはエンジン。バルブリフターの音が止まらない。これを決めない限りは他が進まない。しかしだ、暫くエンジンを掛けてもバルブリフターの音が収まらない。筆者もそう思ったから持ち込むことにしたのだが、修理工場の社長もこのままだと壊れる感じがするといいだした。

バルブリフターの音が収まらないので一度バルブリフターを取り外してオイルを入れなおそうということにした。右側のバルブリフターを外してドライバーの先に力をかけてバルブリフターを押す。オイルが入っていないのだから、すっと中に入るかな?と思ったがカチカチに固くなっていた。現にオイルが中に入っていて、少し染み出している。右側の前のバルブリフターも同様だ。もう一度組みなおして再びエンジンスタート。エンジンを掛けた状態で社長がサウンドスコープを取り出してエンジン各部の音を聞き始めた。「こことここ、音聞いてご覧」と渡されたサウンドスコープでエキゾーストマニホールドの継ぎ目左右の音を聞いてみた。すると、左と右で音が違う。何だこれは?次の瞬間「左のピストンがシリンダーヘッドと当たってるね」と、社長はあっさり言った。

このエンジン、組み立てる時にバルブが当たらないようにあんなに見たのになんで?と思いながら左のシリンダーヘッドを外してみる。すると、ピストンがシリンダーヘッドに当たっていたことを示す汚れを発見した。シリンダーヘッドの一番低いところがピストンと満遍なく当たっている。幸いバルブなどがあたっている形跡はないが失敗だ。さあ、どうしようか…。

この日の収穫といえば、付いたままになっていたチャージランプの原因が、ボルテージレギュレーターの不良とハーネスのトラブルであることがわかって修理を完了したぐらいだろうか。
05/02/2008