選挙公示!44ヨタと選挙の思い出

 我ながら全く似つかわしくない話題の振り方ではあると思う。しかし、選挙というとヨタハチがらみで思い出がある。
 あれは我が44ヨタを買って2年もしない頃だったと思う。選挙期間中のとある日曜日の朝、筆者はラグビーの試合をしにいくために、うちの大学の先輩を迎えに行ったことがある。その先輩のうちは、とある駅のロータリーに面するマンションの一室である。選挙期間中の日曜日の朝となると、立候補者の街頭演説にはもってこいである。筆者が44ヨタで先輩のうちの前のロータリーに行くと、なんだかウワンウワン言っている。騒々しいな、と思いながら行くとロータリーの真ん中で候補者がマイクを持って演説を打っていた。その周りには地域の有権者の皆様が多数。そんな中に、筆者の44ヨタが飛び込んできたのである。
 演説を聞いていた地域の有権者の皆様の目は、突然中に入って来たチビッこい銀色の車に集中。よせばいいのに、朝で気持ちよかったので、筆者としては珍しく屋根を取って走っていたから尚のことだ。観衆は演説そっちのけ。中には、旧車に乗っていると定番の「いやあ、懐かしいね。何年式?」と聞いてくる親父が数人やってきた。視線が刺さる。マイクを持って熱弁をふるっている立候補者だ。演説は続いているが明らかにトーンダウン。恨めしそうな目で筆者を見ている。
 いや、筆者の目的はあなたの演説を邪魔しにきた訳ではなくて、先輩を迎えにきただけなんです。当時は携帯電話を持っていなかったから、近くの電話ボックスに行き、先輩の家に電話する。「先輩、何しろ早く来てください!」状況を全くしらない先輩は「まぁ、待っていろ」というばかり。筆者が車を離れると、44ヨタに人だかりができる。電話ボックスのガラス越しに見える光景では、44ヨタが当選確実である。候補者の演説が段々実のないものになるのがわかる。
 だが体育会系では先輩の言うことは絶対である。筆者は先輩のいう通り、44ヨタをとめたところで先輩を待つ。また、筆者も話し掛けられれば愛想の一つも振り撒かなければいけない。「この車は空冷だよね?」などという親父の相手をにこやかにしてしまう筆者。立候補者に対して、申し訳なかった。
 そこへ漸く先輩が登場。状況を把握し、「早く出よう」といってくれたまでは良かったが、44ヨタのエンジンをかけると、もう地域の皆様の興味は44ヨタにしかない。ロータリーを半周して出て行くと、柄の割には大きいエキゾーストノートを残して、44ヨタは立ち去ったのである。が、期せずして拍手が巻き起こった。いや、立候補者はまだ演説中である。「おお、すげぇ!走ったぞ!」と歓喜の声が混じる中、筆者はその場を立ち去ったのである。
 その数日後の夜、その立候補者の選挙の結果が出た。負けてしまった。
08/31/2005

燃料タンク取り付けに光明!充電式ドリルのあてを得る

 燃料タンクを修理したものの取り付けられない事情はどこかで言ったと思う。タンクを取り付けているボルトを一本、捻じ切ったままにしてしまっているからである。
 これを取り外すには、残っているボルトをドリルで削るしかない。しかしエアツールでやるにしても電動のドリルでやるにしてもガレージに電源がないといけない。ところが、筆者の借りているガレージにはコンセントがない。ということは、充電式のドリルを使うことになる訳だが、数千円で売っているようなドリルでは、相手が金属では役不足である。ここは、大工さんが壁に穴をあけるときに使うようなプロユースの強力なものでなければいけないが、その役にたるものは数万円する。たかだがボルトを一本ドリルで揉むのにこのコストはありえない。
 となると、一番いいのはそういう強力な機械を持っている人から暫く借りるのが一番である。ところが、筆者のお友達には大工はいない。なかば絶望していたときに、意外な人がそんな機械を持っていた。筆者が良く行くモークスカフェ(リンク先を参照)の店長だった。ちなみに、筆者はこの店長とバイクレースの時は組み、ライダーとチーム監督という立場になる。先日も仙台にある仙台ハイランドのサーキットで行われたレースに行ったような仲である。
 道具を借りるあてができると話は早い。純正の状態ではタンクの上部に貼り付けてあることになっているスポンジシートの代わりになるものを、今日はホームセンターで買ってきた。幅が5センチもある窓の目留めに使うスポンジで、嬉しいことにちゃんと貼り付けられるように粘着テープが貼ってあるという優れものである。「一目で見えないところは機能重視」をモットーにしている筆者は、こういうところには躊躇なくオリジナルではないもの、あるいはそれに近いものを使う。このスポンジ、タンクを車体に取り付けた際にタンクと車体下面の金属面同士が直に接しないように必要なものと思われる。ご丁寧に品番がついていたので、試しに発注してみたが、やっぱりでなかった。いや、よしんば出たとしても、価格では今日買ってきたスポンジテープにかなわないだろう。一巻で397円だった。
08/28/2005

キーシリンダー統一へ!部品取りのドアロックを分解開始

 ドアのカギとイグニッションのカギが一緒でないというのは、今や全国ヨタハチオーナーの悩みのひとつである。ここで言うまでもないが、イグニッション、ドア、フューエルキャップのカギが同じ、トランクリッド、グローブボックスの蓋のカギが一緒というのが本来あるべき姿である。しかし、ともすればこれらが全て別々のカギになっていて一台の車に使うカギが5本もあるなんて例もよくある話である。ご多分にもれず、筆者のヨタハチもドアとイグニッションとフューエルキャップがそれぞれ別のカギ、かろうじてトランクとグローブボックスのカギが一緒だが、コピーキーという有様である。今回の44ヨタ再建計画にはバッチリこれの変更がプログラムされている。
 直すべき部品に通ずれば直し方の方針が出てくるもので、部品取り兼研究用として手に入れてあったパブリカの左右ドアロックをいじってみた。しかしドアハンドルの周りにつくゴムのカバーを外した瞬間、別の問題が頭をもたげてきた。よく言われるように、ドアロックのボディにクラックが入っていたのである。いや、クラックだけならまだいい。運転席の方はばっちり欠けて破片すらない。これはまだ部品取りに起こっていることだから笑って済まされるが、同じことが我が44ヨタのドアロックに起こっていないとは限らないのである。
 ここも実はヨタハチの泣き所なのである。このドアロックのボディ、アッセンブリーでの品番は存在するがこのロックボディ単体での品番はない。しかし、必ず必要になるのはこのアルミの合金でできていると思われるロックボディである。
 しかしそこは筆者、部品の用意に抜かりはない。実は、パブリカのドアロックアッセンブリーの運転席側を新品で持っていたのである。正確にいうと、パブリカバンのリアドアのドアロックアッセンブリーである。この部品、実はほんの数年前まで補給されていたのである。トヨタスポーツ800の品番ではとうの昔になくなっていたが、ハンドルが違うというだけで似たようなものは出ていて、しかも必要な所は同じである。ここがトヨタ共販マジック。しかし、これを読んで今からトヨタ共販に駆け込んでも後の祭りである。部品を流用している車種に目を光らせていると、こういう余禄もついてくる。
 かくして、仮に運転席のドアロックにクラックが入っていても大丈夫。明日あたり、押入れから引っ張り出そうと思う。
08/25/2005

やはり厳しいか…。貰ったホイールを精査

 忙しさにかまけてミニエースの車内に放り込んでいた純正ホイールを取り出して、ガレージに納めた。いきなりわき道にそれるが、ホイールを突っ込んでおいて暫く乗らないでいると、その外観とあいまってミニエースはすぐに放置車に仲間入りする。家もそうだが、車も人気がなくなると生気を失うから不思議だ。これは現代の車にも言える。例えば中古車屋さんに並んでいる車に乗ると、それがよくわかる。
 ガレージに行き、ホイールを取り出す。鉄のホイールがまだ使えるかどうかの判断は、バルブが入る穴を見るといい。この穴の周りが極度に錆ていると、そのホイールの再使用は出来ないしタイヤをつけていた状態でも空気漏れをしばしば起こしていた筈である。錆なら取ればいいが、錆が表面だけでなく中にも進行していると、たとえ錆を取っても部材が痩せてしまっているので綺麗に密閉できない。本来、チューブを使うように作られているホイールにチューブレスのタイヤを使うので、ここの精度だけは譲れないのである。最後の手段は、今ある穴を板金して錆の進行していないところに新たに穴をあけるというのがあるが、たかだかホイールのために板金までするかどうか。それを判断するのは持っている人の価値観次第なのである。
 さて、錆を取って使用するホイールは、錆の出具合が軽度でバルブの入る穴が比較的綺麗なものということになる。果して4本あるホイールのうち、メガネに叶うのは一本だけだった。このホイールの錆を取って塗装することにしよう。色はもちろんつや消しの黒。できれれば昔の黒板みたいに真っ黒でラシャ紙のような毛のような質感のあるやつだったら最高だ。
08/17/2005