ライフが長いか?エンジンオイルについて考える

 今日、不意にエンジンオイルを換えることになったので、やることになった。いや、これを読む限りでは何が何やらわからないか。本日、我がパブリカオーナーズクラブの会長と所用により、筆者の近所に出かけていたのである。筆者のところに来る道すがら油温が異常に上がったのでオイル交換をしたいという。筆者のミニエースもそろそろ交換時かなと思っていたので、そのついでに筆者のミニエースのエンジンオイルも交換することにした。
 実は筆者のミニエース、前回エンジンオイル交換時から数えて約1500キロ走っている。これは筆者にとってはやや異常な事である。44ヨタハチに乗っている時は1000キロを待たずしてエンジンオイルを交換していた。筆者のエンジンオイルを交換しようとする動機はずばりフィーリングである。勘という意味ではない、回していてストレスを感じるようになったら交換することにしている。走行距離は次のファクターである。ミニエースのエンジンオイルを交換しようと思ったのも、そのフィーリングが落ちたからである。即ち、44ヨタハチとミニエースでは筆者がフィーリングが落ちたと感じるまでに差があり、単純に距離で比較するとミニエースの方が劣化が遅いということである。やはり、方や2Uエンジン、もう一方は2U−Bエンジンの違いはあるのだろうか。フルフローエンジンというベースは同じなので比較はしやすい。
 エンジンの個体差もある。筆者の44ヨタハチのエンジンのピストンクリアランスは多分ミニエースのそれよりも大きい。なりはボロでもミニエースのエンジンは当時のディーラーのメカニックがきちんと数値をみて組み上げているものなので、回してみてきちんとしているなぁと感じる瞬間はある。今回、44ヨタハチでは冬季に使う10W−40という比較的粘度の低いエンジンオイルを冬に引き続いて入れることにした。これから暑くなる日が増えるが、フィーリングがどう変るかみてみようと思う。
04/27/2005

クーリングダクト装着!永年の懸案解消に大きい一歩

 昨日塗装が完了したクーリングダクトを今日は車体に取り付けた。取り付ける際には換えられるボルト、ナット、ワッシャーの類は全て新品に交換した。と言っても、ダクトを止めるボルトは既に出ないので、換えたのはエンブレムを止めるナット類(クーリングダクトの上部が共締めになっている)である。既に組み立て終わっているダクトのコントロールアーム根元のワッシャー類も交換してある。
 塗装もしたので一部の雌ネジが塗料で埋まっていたりしたが、さほど手間取ることもなく取り付け完了。整備書によるとエンジンを載せたままでも取り外せるように書いてある。可能か可能でないかという話でいけば可能なのであるが、その困難さは想像に難くない。実際の話、結構知恵の輪状態である。少なくとも、クーリングシュラウドやダクト自身に傷がつく事は間違えない。エンジンが降りている時にやろうと思ったのは我ながら英断だと思っている。
 ワイヤを取り付けて早速運転席右側のレバーを操作する。すると問題なく稼動した。感動したのはダクトを閉めた状態で我が44ヨタのフロントを見たときである。ちゃんと黒いダクトが見えている!いや、考えてみれば当たり前なのだが、筆者の44ヨタハチはその当たり前がなかったのである。ダクトを閉じて遠くからフロントを見ると、ダクトがボディと同色であったので、とっても間抜けな顔になるのがいやだった。ところがどうだ、黒になったらなんと精悍なこと。これでダクトを開けても閉めても雰囲気が変ることはないだろう。
 本来の修理、即ちリアアクスルのホイールベアリングの交換とステアリングギアボックスのオーバーホールはこれと燃料タンクの修理が終ってからと決めていたので、これから作業が一段落した今、44ヨタ向上計画は加速するであろう。
 あまりに作業後の効果が上がってしまったので、ついでに気になっていたウォッシャー液の通るビニールチューブを交換することにした。このチューブ、オーナーの方は一度見てみるといい。大抵黒や茶色に変色してしまい、存在感がない状態になっているはずだ。筆者はこれを全て交換した。いや、こうしてみると素晴らしい。これだけでエンジンルーム内が少し生気を取り戻したかのようになるから不思議だ。しかし、今日はこのチューブのエンドを持ってくるのを忘れてしまった。実はこれを交換したいがためにやったようなものなのに。筆者のこのエンドは普通のチューブにネジを差し込んだだけのものだったのだ。
04/25/2005

やっと完了…クーリングダクト組み立て終わる

 久し振りに我が44ヨタの話題が書けて嬉しく思う。昨年来修理をしていたクーリングダクトが今日漸く塗装を終えて夜に組み立てた。
 思えば今回は錆とパテとの戦いだった。まずクーリングダクト全体に乗っていたパテが問題だった。パテというのは不思議なもので、はがれるところは実に簡単に剥がれるのに、いざ全部はがしてみようとするとこれがなかなか骨が折れる。今回やってみてわかったのは、やはり適切な設備があって真っ当な技術があるところであれば、プロの仕事はお金を出しても買ってみるものである。だいいち作業時間が短い。時間はお金では買えないのである。具体的に言えば、クーリングダクトの再塗装に際して近くのハーレー屋さんにサンドブラストを頼んだことである。
 筆者を含めて、旧車を維持している人は自らの手によってやることにある種信奉というものがあるのではないだろうか?今回、筆者もクーリングダクトを空研ぎペーパーを買い込んで磨き始めたのである。ところが、細かく入り組んだ部分が意外と多く、かなり手間取った。いや、手間取っただけならいいが、作業それ自体も全然進まなかった。なかなか進まなければモチベーションが下がるのも早い。作業を途中で止めると磨く前よりも厄介なことになるのはわかっていた。わかっていながらモチベーションを上げるのはなかなか難しかった。しかし、サンドブラストに出すと決め手からは作業が早かった。作業に出したクーリングダクトの外側は今まで筆者がかけた時間と労力を水泡と化するほど仕上がりもよく、綺麗にパテと錆が剥離されていた。軽く梨地になった表面も、塗料のノリを考えれば帰って好都合である。
 もちろん、自分の手を汚すことを否定するものではない。しかし、適宜プロの手を借りれば自分の満足行く仕上げも可能なのである。敢えて我々に必要なものが何かといえば、いいか悪いか見極めるセンスと失敗しても人のせいにしない潔さだと思う。
04/24/2005

今の車でも共通!車を壊さないブレーキングについて考える

 ディーラーのとあるメカニックが言った。そのオーナーが運転うまい人かそうでないかはブレーキパッドを見ればわかるんですよ、と。ではブレーキパットがどうなっているとうまいとわかるのかというと、均等に減っていることが目安になるらしい。と、いうことはどういうことかというと、うまい人は姿勢が安定しているストレートの終わりで充分に減速していて、荷重が偏るコーナー途中でブレーキを踏んだり、コーナーの中までブレーキを残したりすることが少ないということである。
 機械というものはその目的と相反する作用は苦手である。例えば、飛行機は空を飛ぶようには出来ているが着陸するのは苦手である。着陸直前には失速寸前まで速度を落すという、空飛ぶものとしては最高のリスクを犯すことになる。自動車も同じで、走る事は得意だが止まることは苦手である。古い車について言えば、走る分には今の車と性能は変らないと言えるが、カタログデータ通りに止まれる車は珍しい。スバル360は絶対にカタログデータ通りに止まれないことは、乗っていた筆者がよく知っている。カタログデータは一発でマスターシリンダーを踏み抜く勢いでブレーキペダルを踏んだに違いない。
 ブレーキングというと、教習所では習うポンピングブレーキというのがある。教えている内容とは用途が違うが、旧車には有効なブレーキングであると言っていい。旧車に多く使われているドラムブレーキはよく、「カックンブレーキ」などと由利徹が草葉の陰から出てきそうな名前を奉られていたりするが、その名前がよく特徴を表している。即ち、初期制動が強く、踏むに従ってむしろ制動力はなくなる。現代のディスクブレーキが踏めば踏むほど制動力が強くなるのとは異にしている。ならば強い制動力がある初期制動を何度も使えば安全に止まれる。ということは、何度もブレーキングするから傍目には所謂ポンピングブレーキをしていることになっている。しょっちゅうブレーキ調整をしたり、マスターシリンダーのインナーキットをすぐに駄目にする人は、自分のブレーキングを一度よく観察することをお勧めする。ましてやパブリカ、ヨタハチは旧車の中でも他に類をみないほどよく止まる車(くれぐれも故障をして止まるという意味ではない)である。
04/20/2005

本当に機械のせいか?車を壊さないドライビングテクニックについて考える

 みなさんは、ご自分の車のトランスミッションを開けて、オーバーホールしたことがあるだろうか?筆者は数年前、ガレージの入り口1メートル前でエンジンはかかっているのに車がぴくりとも動かないという経験があり、その際の故障がトランスミッションだったので、否応なくオーバーホールに突入したことがある。その時にトランスミッションのギア類の実物をみたが、こんなに小さいものが非力とは言え45馬力という出力に耐えているのかと思うと涙が出てきた覚えがある。
 購入前の人が欲しい年式の車は何か聞くと、昭和42年式という答えが帰ってくることが多い。ここでも44年式という人は少ない。そのこころはというと、前期のルックスでフルシンクロミッションだからということ。もっとも、それ以外の手段がないので仕方の無い所だが、いかにも雑誌などの情報が先行していて現実を見ていない感じがする。あのギア類、そして肝心のシンクロナイザーリングをみたら、フルシンクロだからバンバンシフトダウンしても大丈夫とはとても思えない。耐久性は当然低い。
 筆者の44ヨタハチのトランスミッションはミニエースの部品を使っていることは周知の通りである。確かにギア比がクロスしていないため3速から4速にシフトすると、途端にいきおいがなくなったりする。また、街中ではヨタハチは4速を使わないことで有名だが、その分3速のカバーするスピードエリアが広いのでちょっと不安になったりする。しかし、昭和45年より新しい部品とそれ以前の部品とでは工作精度が明らかに違うことが部品それぞれを見れば誰にでもわかると思う。
 じゃあそんなにいうなら、クロスしたギア比がいいからインプットシャフトとアウト側の3速のギアは古い奴を、その他は全部ミニエースにすればいいじゃないかと思われる方がいるかもしれない。しかし、これは駄目だ。絶対に音が出る。それくらい工作精度がちがっている。
 前置きが長くなったが、オーバーホールしたのになぜかトランスミッションの調子が悪いという人がよくいる。そういう人はオーバーホール時の不具合を疑う前にご自身の操作の仕方を省みることをしていただきたい。ダブルクラツチも踏まないでシフトダウンしてトランスミッションに「ウワン!ニュニャニャニャニャ…」と言わせられないはずだ、あの部品の華奢さを見たら。かと思うと、いわゆるヒールアンドトーに血道を上げているなんてこともあるが、あれはダブルクラッチを踏みながらブレーキングをするテクニックだということがわかっていたら文字通りブレーキペダルをつま先で踏んで、ぐりんとかかとを動かしてアクセルペダルを踏む必要はない。右足のひらでブレーキとアクセルを同時に踏み、アクセルを煽る時だけ右足の外側に力をいれればいい。もっとも、ペダルの調整が必要であると思うが。
 新しい部品は出なくなって久しいトランスミッションの部品、大切に使いたいものである。
04/16/2005

緊急事態!ミニエースのVベルト痩せる?

 ナンバー取得以後、奇跡的にと言ってもいいだろうか、トラブルなく走っているミニエースのダニオくんであるが、長期放置車特有の非常にマイナーなトラブルが最近出始めた。
 先ず最初はVベルトである。最近どうも座席下、つまりエンジンから音が出るようになって気になっていた。昔の便所の蓋のような点検孔を開けてみてみると、Vベルトがゆるゆるで回っている。たまに聞こえていた皮ベルトを叩く音はこの音だった。緩いのだから、ベルトの張りを調整すればいいのだが、肝心のオルタネータの方は調整代一杯である。
 このことについて、いつも行っている車屋さんに行くと、「なんだか、Vベルトが古いみたいだね」と、予想外の答えが返ってきた。古い?だって多く見積もっても2年前のものだけど。特別古いと言えるのだろうか?しかし良く見ると車屋さんの指摘も一部正しい。本当ならプーリーの上端と面一になっていなければいけないベルトだが、どういう訳かプーリーの溝に、これでもかというくらい食い込んでいる。こんなベルトは見たことがない。それに加えて伸びているのである。この事象を見て車屋さんがベルトが古くなっていると言っていたのである。
 果して、2年しか使っていないベルトがこんな状態になることがあるのか、筆者の信頼できる筋に聞いてみた。「あ〜、それ放置した車によくあるんですよね」と、こともなげに言われた。どういうことか。筆者は修理に当ってオルタネータはオーバーホールせざるを得ない状況だったのではっきりとわかったらしいのだが、エンジン側のプーリーが長期放置したために錆付いている上に新しいベルトをかました状態である。これを回し続けると、プーリーに発生した錆でベルトが削られるとのことだ。削られて剛性の弱くなったベルトはテンションに任せて伸びるという次第だ。ということは、ベルトを交換するだけでは駄目で、プーリーを替えた後、ベルトも新品に交換しなければならない訳だ。
 早速、部品を探す。プーリーは確か中古部品棚にあったので、それを探し出す。探し出したプーリーもベルトの収まる所はすっかり錆びている。これを研いでから使わなければならない。次にベルト。こちらはストックに一本残っていた。流石である。
 さて、問題は修理の時である。ご存知の通りミニエースはエンジンがキャビン下にあり、整備性はパブリカシリーズの中にあって悪いほうである。バンはトラックと違って横から手をいれるスペースがないため、作業性は最悪である。プーリーを換えてベルトも換えるということは、シュラウドのインレットを外して、クーリングファンを外し、プーリーを外す訳だ。パブリカやヨタハチではなんのことはない作業だが、ミニエースは大変だ。熱交換器の後にあるインレットはなかなか工具が入らないところにある。外しても、これを取るのに苦労する。さらにプーリーも外して…。下手すればこの際、エンジンを降ろして…なんてことの方が楽なのかもしれないと思う。素人整備の悲しいところで、本来ならリフトに上げてやれば少しは楽なのだが、馬に載せてフロントを上げるぐらいがせいぜいである。この作業姿勢が非常にこたえる。
 第二に雨漏りである。これの対処は板金しかない。
 
04/15/2005