やはりヒカリもので違う!ミニエースにホイールキャップ付く

 今日は入手したミニエースのホイールキャップを取り付けた。ミニエースには何種類かのホイールキャップが用意されていたのだが筆者のダニオくんについていたホイールキャップはなかなか貴重な模様のものだった。しかし、2枚しかない上に錆で穴だらけではどうしようもない。そこで他の種類のホイールキャップを探していたのであるが、あいてはミニエースのホイールキャップ、なかなか探しようがなかった。
 実はミニエースに使われていたホイールキャップの一つはKP39パブリカトラックに使われていたものと同じものである。カタログにも載っていてむしろこちらのほうが見慣れたものである。そう、ここでもKP39パブリカトラックなのである。
 入手したホイールキャップをピカールで磨いて、ホイールに付ける。遠目でダニオくんの姿を見る。…なんだろう、足元ということもあると思うがなかなか立派に見えてしまうのはオーナーの贔屓目だろうか?これでダニオくんの欠品はシガライターだけである。
05/24/2004

クイックデリバリーではない!ミニエースのサイドマーカーの出所わかる

 先日お伝えしたミニエースのサイドマーカーであるが、本当にクイックデリバリーのものなのか確認するためにクイックデリバリーのパーツリスト(筆者が買ったのではなく前オーナーが買っていた)を精査する事にした。しかし、見れば見るほど部品の構成が違う。中に入るガスケットなんてどこにもない。これはおかしい。このサイドマーカー、クイックデリバリーのものではないんじゃないか?そんな疑念をいだいた時に折りよく筆者のもとにある信頼できる情報筋から連絡がきた。その人が言うにはクイックデリバリーではなくKP39、パブリカトラックのサイドマーカーであると教えてくれた。パブリカトラック。昭和60年代までトヨタで作っていた商用車、日産でいうとサニトラの向こうを張るトラックといえばわかるだろうか。その車体に小さいタンクを積んで灯油の移動販売なんかに使われていた姿が筆者にとっては妙に印象的である。なるほど、それなら補給されていても不思議ではないかもしれない。
05/19/2004

盲点!ミニエースのサイドマーカー補給が発覚!

 これだから旧車の部品は侮れない。ミニエースのサイドマーカーが新品で補給していることが発覚した。正確に言うと、サイドマーカーのレンズとリム、そして中にあるガスケットである。よく考えてみればレンズは重要保安部品なので出ていて当たり前なのであるが、その当たり前が通用しない例を我々旧車乗りは経験しているはずである。中でもガスケットが出ていたのは嬉しい。このガスケット、大抵は跡形もなく溶けたようになっていて中でも一番消耗の激しい部品の一つである。こうなるとちょっと欲が出る。他のレンズはどうなんだろう?幸い、筆者はテールランプのレンズは新品で持っていて今のところ必要はないが、フロントのターンシグナルレンズは?そして、我が44ヨタのサイドマーカーももしかして…と思ってしまう。思わず筆者の信頼できる筋に部品を頼んでしまった。非在庫のものも含めて発注したため久し振りに大量発注となった。
 そもそもこのサイドマーカー、最近まで使われていたようである。クロネコヤマトの営業車、クイックデリバリーのサイドマーカーに使われていたようだ。他にもクイックデリバリーでも使っている部品があり、ミニエースオーナーはクイックデリバリーから目を離せない。
05/17/2004

あとは補機類を残すのみ。エンジン組立完了

 ついにダニオくん2号から外したエンジンの組み立てが完了した。気がつけばエンジンを取りに行ってから数えて2ヶ月。充分に楽しませてもらった上にいい勉強になった。
 まず最初はエンジン底部にあるオイルストレーナである。このストレイナ、板が薄いのとガスケットが強固に張り付いていたので、ストレイナを外すときちょっと力技にでてしまった。そこで、また組み立てるに当って一番心配したのがきちんと平らになっているかということ。仮組してみるときちんと平らで問題なし。他の部材同様、シーラーを糊代わりに薄く塗って組み立て、最後は締め上げた。これで底部からのオイルリークはないだろう。
 次に今日のハイライト、デスビの組みつけである。最初はタイミングを逆に取った状態で組み付けたりもしたが、何度かやって正規位置に取り付けた。これで点火タイミングはバッチリである。なお、このデスビは綺麗にした上でコンタクトブレーカーとコンデンサーを新品に、ローターとデスビキャップの接点は全て磨いている。
 最後はフューエルポンプを組んで出来上がりである。このポンプもとより期待はしていないからいいのであるが、ポンプロッドを取り付けるダミーであるので使えるか使えないかは問題ではない。さてこれで一応は完成である。やってみて正解であった。実際にやって見ないとわからないことも多く、次にやるときには絶妙のタイミングで部品を調達できるようになると思う。
05/13/2004

希望の灯火揺らぐ。ブリヂストンRD−108補給打ち切り

 とうとうこの時がきた。ヨタハチにバランスされた性能、そして製造当時から変わらないアピアランスから筆者がヨタハチ・パブリカにベストマッチと信じて疑わないブリヂストンのRD−108が補給を打ち切った。といっても全てのサイズがなくなった訳ではない。筆者のヨタハチが現在つけている155−12というサイズがその製造が終ってしまっている。尚、145−12というサイズは継続して生産されているので、その細ささえ気にしなければ(いや、むしろこっちの方がヨタハチにはベストマッチと筆者は思っている)まだまだいける。
 足元を見る、とは相手の事情を推し量って無理な要求を通したりするあまりよくない例えだが、ヨタハチに限らず、旧車趣味、いや車に対する思慮の深さばかりかオーナーの人格まで端的にわかるのは実はこのタイヤである。 「走ればいい」確かにそうだが、筆者は敢えて問いたい。「走ればいいのか?」と。
 街を行く車をよく見てみると筆者の言わんとすることがわかると思う。例えばどこのメーカーかどこの国で作られているかもわからないようなタイヤを履いているセルシオ。なるほど車は立派かもしれないがオーナーのセコさはタイヤを見れば一発でわかる。多分こういう人がメルセデスを買うと「あんなに高い金払ったのになんで壊れるんだ?」と、ディーラーマンに食ってかかるのだろう。あまり公にはできないところだろうが外車ディーラーで最も嫌われているお客がこういうタイプだ。
 旧車に限ってみても、その察しはタイヤをみれば付く。いやもしかすると、そもそも新車時のタイヤがないなんてことがざらにある旧車だからこそその差は歴然とつくかもしれない。
05/12/2004

オイルシール付く!タイミングギアカバー取り付け完了

 今日は遂にタンミングギアカバーの取付けを終了した。先ずは昨日ケチがついたオイルシールである。ちなみに今日の東京地方は今年初めて30度を越える暑い日であった。そのせいもあるかもしれないが、夕べより少し入念にトーチで炙った後、角材でオイルシール全体に力が行き渡るように押さえてプラハンで叩くとスルっと真っ直ぐにカバーの中に入った。昨日オイルシールを一つだめにしたのが嘘のようである。もちろん今回はちゃんとオイルスリンガーも中に入れてある。
 タイミングギアカバーを取り付けるときの注意、これはフルフローのエンジンにのみ当てはまることであるが、クランクケースの向かって左側にオイルラインが通っていることである。今回はシリコンシーラーを使うので不用意に多く使って穴を塞がないようにしないといけない。作業自体は対したことはない。シーラーをクランクケースとタイミングギアカバーの接合面に薄く極めて薄く塗った後、ガスケットを通して二つを貼り合わせて既定トルクでナットで締め上げる。継いでと言っては何だが、オイルフィルターケースを取り付けて、タイミングギアカバーとエレメントケースを結ぶオイルラインを取り付けた。
 ここへ来て漸くどこかで見たことのあるエンジンになった感じだ。今日の作業はここまで。デスビの取り付け、そのまま使うかどうかは別としてフューエルポンプの取り付け、そしてオイルストレーナーを取り付ければ完成である。
05/12/2004

頼れるのはやはり友達。左右のロッカーアームカバー取付完了

 前回、左のロッカーアームカバーしか取り付けられなかったのは訳がある。ナットを締める際にその下に使うウェーブワッシャーがなかったのである。昨日、厚木の先に住む当クラブの会員のもとに用意してもらったウェーブワッシャーを借りにいった。旧車ファンのお約束、部品現物返しを約束して直ぐに帰った。ウェーブワッシャー自体は筆者の信頼できる筋に頼んであるので部品が来る事も返すこともできる。二人とも筆者のパブリカ・ヨタハチ仲間。その前に右のロッカーアームカバーを止めるときに使ったウェーブワッシャーも実は近所のヨタハチ仲間からである。最後に頼れるのはお友達である。感謝します。
 さて、早速作業再開。右のロッカーアームカバーに取り掛かる。作業ができない間、このシリコンシーラーの使い方をいろいろと考えていたのだがそれなりの結論が出た。ガスケットには一切シーラーはつけず、そのガスケットを挟む部材両方にシーラーを塗るほうが作業がしやすい。本当にシーラーは薄くついていてくれればいい。しかし、ガスケット自体にシーラーを塗ると、作業の手際の悪さからどうしても厚くなってしまう。部材の接合面であれば、薄く塗ることが可能だ。さてそうやってガスケットを介してロッカーアームカバーをつけて、規定トルクでナットを締めて出来上がりである。その後、最後のタイミングギアカバーを外すことにした。外してみると、真っ黒なオイルが落ちると同時に苦もなくガスケットが切れた。…ダメだこりゃ。ガスケットが外れたところを見るとすっかりエンジンオイルに侵された跡がある。つまり、寿命が尽きていたのである。接合面に残ったガスケットを綺麗に削り、タイミングギア下部に溜まっていたスラッジをブレーキクリーナーで吹き汚れを落とした。タイミングギアカバーに付くすっかりだめになったオイルシールを外し、新しいものを入れようと何気なく作業していたら、よけておいたオイルスリンガーを入れることなくオイルシールを叩いて入れ始めてしまった。オイルシール一つ無駄にした。あれほどやるまいやるまいと思っていたのにいざ作業をやっているとやってしまった。
 ケチがついたので今日の作業はここで終了。明日は新しいオイルシールを入れてタイミングギアカバーを取り付けよう。
05/11/2004

いよいよ真打。ロッカーアームカバーを取り付け

 今日は左のシリンダーのロッカーアームカバーを取り付けた。今回エンジンをきれいにするだけにする…心算がオイルシール、ガスケット類まで換えることになってしまった作業のメインはここである。ガスケットにシーラーを塗って組む、これである。今回使用したシーラーはワコーズのガスケットメイクというものである。他にも似たようなものはあるが、仕上がりが白ないし透明というところでこれを選んだ。
 使いかたは簡単。ガスケットにシーラーを薄く塗り、取り付ける面に貼ってロッカーアームを取り付けるだけである。使ってみて思ったのは、ガスケットの両面にシーラーを塗って取り付けるよりも、ガスケットの片面にシーラーを塗り、シーラーを塗ってない面と接する部品の接合面にシーラーを塗り取り付けた方が慌てず確実に、しかも仕上がりも綺麗に出来上がることがわかった。シーラーを塗った後ある程度時間をおいてつけるのであるがガスケットの両面にシーラーを塗ってしまってはシーラーがある程度乾くまで手にもっていなければいけない。理由はただこれだけである。今回は、右側のシリンダーヘッドのみ作業して終わりにした。
05/05/2004

最近まで動いていた?エンジン内部観察

 エンジン底部にあるオイルストレイナーの入る部分についているガスケットをはがした。ここのガスケットは他の部分に比べて厚いので、はがすにはちょっとだけ骨が折れたが、始めてしまえば綺麗にすることができた。
 このストレイナーが入る部分の周りを見てみたが、非常に濃いスラッジが溜まっていた。それに反して、エンジンの内壁はほんのり狐色のいい色をしていた。この差を見て、筆者はこのエンジンはわりと最近まで動いていたに違いないと判断した。
 古い時代のエンジンオイルの中には極端な話、オイル自体はなかなか黒くならないが、中の部品にスラッジが溜まっていたりすることがある。つまり、エンジンオイルがその仕事のうちの清浄作用をしていないことがある。今のエンジンオイルはよほどのものでない限りそれはない。オイルを抜いたときにその黒さとその量の少なさには驚いたが、仕事はちゃんとしていたのである。あの量でこの内壁の綺麗さ。前のオーナーのもとにダニオくん2号が来たのが5年くらいまえというから、それ以前のわりと最近にはエンジンがかかっていたのではないかと思う。しかも、この中にあったオイルはわりといいオイルだろう。とすると、一件矛盾する部分が出てくる。今月の表紙に使っている終ってしまったコンロッドメタル、オイルの管理がよければ、こうはならないだろうと。たぶんこのメタルは新車時からのものであろう。となれば、その間にどういうオイル管理をしていたのかは正直言ってわからない。まあ、メタルの消耗具合をみれば、そんなに良かったとは思えない。
05/05/2004

バルブの当りよし!シリンダーヘッド組みつけ完了

 シリンダーを組み付けたのはいいが、ウエスを入れた状態でおいたままにするのも気が引ける。早くシリンダーヘッドを組みつけたいところだったが問題があった。バルブとそこに至るポートである。バルブはバルブシートにきちんと当っているか確認しなければならない。当然、バルブは一度外して見なければならないが、そうなるとバルブスプリング以下ついている部品を外すことになる。お恥ずかしい話、筆者はバルブ周りの部品を外したことはあっても再び組み付けた経験がない。もう一つはポートである。真っ黒なのである。特にエキゾースト側はほんの少しオイルで潤ったカーボンが溜まりまくっている。これを完全に除去できるのか?
 先ずはバルブを外す。筆者は純正のSSTでバルブスプリングコンプレッサーを持っている。と言っても、ヨタハチのパーツリストに書かれているコンプレッサーではなくて、1600GTや2000GTのパーツリストに書かれているものである。これがなかなか優れもので、大きい万力状の工具の一端をバルブの下に据え、もう一方は軸の先にラチェットレンチに使うソケットのようなものがついている。この軸を回してスプリングを縮めていくとスプリングコッターはそのソケットの中に残り、散逸を防いでくれる。実際のシリンダーヘッドに使う際には、スプリングコッターは長い年月の使用により、リテーナーの中で固着していることが多い。これを無理にスプリングを縮めようとすると、工具が壊れたりバルブ系の部品が破損したりする。そこである程度挟んだ後はコッターに防錆潤滑剤を少し付けて、軽く、ほんの軽くプラハンなどで工具を叩くとコッターは飛び散ることなく取ることができる。外したバルブのあたりの状態は良好。バルブステムについたカーボンを除去した。
 一方、ポートの方であるがここもドライバーの先で削ったり、洗ったりしてできる限りのカーボン除去をやった。これ以上はポート研磨するくらいの根性がないとできないし、今回の目的はエンジンを組み上げることが目的なので、ある程度綺麗にした後は多少黒くてもそのままにした。
 さて、組みつけの方であるが当然の事ながら苦もなく組みつけられた。パーツの洗浄も含めてやってみればたいした時間はかからなかった。バルブを組んだシリンダーヘッドをシリンダーに組み付ける。ご存知の通り、このエンジンはクランクケースからシリンダーヘッドにプッシュロッドカバーが通っている。シリンダーヘッド側にオレンジ色のOリングを入れるようになっていているのであるが、一本無理に入れて千切ってしまった。わざわざそのOリングを取りに行くため、ガレージから家に帰り、そのOリングを持って再びガレージに戻った。直ぐに作業を再開して完成。失敗することで、組み付ける際のコツがわかったのは収穫だった。このための代償がOリング一個であれば、安いものか。
05/02/2004