立ち込める熱気!エンジンのコンディションよい方向へ

 ミニエースのダニオくんの復活のためには、エンジンがかかっただけで安閑としてはいられない。今日はエンジンのリハビリのために1時間ほどエンジンを回した。何しろ、ほぼ20年ほどこのエンジンは動力としての働きはしていない上に、そのキャリアの晩年にはオイルフィルター下のワッシャがない状態で回っているのである。エンジンオイルを抜いたときのちょっとペースト状になったオイルがこのエンジンのいたるところに回っているのかと思うと早くきれいにして出してしまいたい。
 エンジンを1時間かけた結果、バルブリフターの打音はなくなった。フィーリングもフルフローエンジン特有の軽い回り味がもどりつつある。まあ、一番いい慣らしは公道を走っていろいろな状況で稼動させることなのだが、ナンバーもない状態ではそれもできない。しかし、まだエンジンはアイドリングしない。温まればなんとかなるだろうなんて思っていたが、どうやらそういう問題ではないようだ。エンジンをかけていたのも足でアクセルを軽く踏んだり、チョークを少し引いたりして回転を保っていた。筆者の信頼できる筋に相談したところ、点火のタイミングを見る必要がありそうだ。
 つくづく思うが自動車はエンジンがかかって、いたるところに温もりを感じ始めると漸く生き返った感じがする。筆者の所に来てからのダニオくんの歴史はまさに路上に復帰するに至ると思われる歴史であり、何かエポックがある度に段々と生き返った感じがしたのだが。やはりエンジンがかかるというのは、その車の生気には大きい作用をする。と、エンジンのオイルを見ようとエンジンルームの蓋を取って立ち上る熱気を感じたときに思った。尚、新品で入れたはずのエンジンオイルが短時間回しただけでほんのり汚れていた。
10/27/2003

セルモータ一発!ミニエースのエンジン遂に目覚める

 かかってしまえばそれは呆気なかった。今日、ミニエースのダニオくんのエンジンが始動した。前のオーナーがかけて以来である。
 昨日の夜適当にあわせて終わりにしたポイントギャプを調整して、ガソリンのタンクには繋がす、キャブレターのフロート室にあるガソリンだけでかけてみることにした。イグニッションキーをオンにして、次の瞬間スタート位置にひねる。セルモーターの回る音が短く聞こえた後、エンジンの回る音が聞こえた。…エンジンがかかった。あれだけあーでもないこーでもないとした割にはあっさりとかかってしまった。
 ただし、まだ問題がない訳ではない。永らくかけていなかったエンジンなので、バルブリフターの打音が酷い。温まっていないので当たり前だが、エンジンがアイドルしない。エンジン自体も何だか渋い感じがある。しかし、いずれもエンジンを回していれば治る症状なので、かける時間さえあればなんとかなる。今度の日曜日が楽しみである。
10/24/2003

整備性悪い!デスビのコンデンサーを交換

 言うまい言うまいと思っていたが、ついに堪忍袋の緒が切れた。ミニエースってなんて整備性が悪いんだろう。
 ディストリビューターのコンデンサーを取り替えようとしていたのだが、コンデンサーを止めているネジにドライバーがきちんと納まらずナメてしまったのだ。今まで散々言っているように、ミニエースは運転席下にある便所の蓋のようなカバーの下にエンジンが鎮座している。パブリカ、ヨタハチで見慣れている人はちょっとにわかには信じられない光景である。パブリカであればすいすいっとドライバーの入るところなのに、そのぎりぎりのスペースレイアウトからミニエースはドライバーが真っ直ぐ入らない。しかも、前かがみになって上から作業をするのだが、これが時間の経過につれてキツくなってくる。
 ナメてしまったネジは結局小さいパイスプライヤーで頭をくわえて半ば強制的に回して外した。コンデンサー、ターミナルキット、リンク、コンタクトブレーカーなど、デスビの主要な部品は新品にした。ポイントギャップ調整をして、ローター、キャップ、プラグコードなどをもとに戻す。一瞬エンジン始動を試みようとしたが、もう夜中。気持ちを抑えて組み立てるだけに止めた。
10/23/2003

今度は点火系か?未だエンジンに火入らず

 既報の通りの、キャブレターのオーバーホールが上がりインテークマニホールドに取り付けた。はやる気持ちを押さえて、コードやフューエルホースを取り付けてスターターモーターを回す。…点かない。エンジンに火が入らない。今度は点火系か?疑ってポイントを見ると焦げて真っ黒。もしかしたらコンデンサーが容量抜けしていて火が入らない?疑い始めるときりがない。フューエルポンプの中も清掃しないといけないので、結局エンジンの補機は全部手を入れなければいけないようだ。
10/21/2003

ミニエースのキャブレター、オーバーホールより帰還

 大した時間は経っていないが、この時を待っていた。キャブレターがオーバーホールを終えて帰って来たのである。
 キャブレターのオーバーホールは筆者が信頼できる筋に頼んだ。送って早速中を開けたときの我がミニエースのキャブレターは、ガソリンのカスが底になっている部分にたまりまくっていたという。フロートには穴が空きフロートの役割を果たさず、ニードルバルブも固着。加速ポンプのロッドは錆ていた。ジェット類も穴の形が変っていたという。よくこれで、前はエンジンがかかったものだ。この週末はキャブレターを取り付ける。
10/18/2003

復帰に向けて飛躍の日!ミニエースの作業進む

 いままでこつこつと修理を進めてきたことがここに来て漸く実を結んだ感じだ。筆者がミニエースのダニオくんを手に入れてからというもの、目に見える形で最高に作業が進展したのである。
 まず最初はミニエースのミラーの交換。筆者のダニオくんはミラーがステーもろとも酷い錆であった。以前に解体したトラックのミニエースについていた程度のいいミラーと部品を組みなおし、漸く綺麗なミラーが1台分出来上がったので交換した。
 次にダッシュパネルの交換。ダニオくんのいけないところは、実はダッシュパネルに貼りものが多くて、除去した今でもなんだか糊みたいなものが付着している。これを部品取りから取った綺麗なものに交換する。グローブボックスの蓋とラジオ回りのパネルを交換。
 ミニエース、というか箱バンタイプの車の泣き所というと、やはりリアゲートの周りだろう。筆者のサンバーくんも、結構錆だの穴などがある。今まで雑に扱われていたダニオくんもご多分に漏れず。リアゲートだけならまだしもその下のフロアは穴が空き、リアバンパーもナンバー灯が溶解している。来るべきナンバー灯取り付けに向けて、リアバンパーを外した。これはメッキがまだ綺麗なのでコンパウンドで磨いた後、既に作ってあるナンバー灯を取り付けるだけである。
 ついでと言っては何だが、バンパーを外して見えやすくなったので、その下にあるスペアタイヤキャリアに手を入れる。床下、それも穴が開いたフロア下にあるものだから、こちらも綺麗に錆ていた。しかし、稼動部分はCRC5−56攻撃で復活。なくなっていたと思っていた部品も実は完品であったので、使用できることを確認してよしとした。
 今まで断線か何かで点かないと思っていたヘッドライト、実はこの頃のトヨタ車は電気の巡りが特殊で、イグニッションスイッチをオンにしないとヘッドライトに電気が行かない配線になっていることに悪戯している時に気がついた。パブリカもヨタハチも、そして現行の車もキーを入れていなくともヘッドライトは点く。ミニエースの配線はある意味親切設計である。イグニッションをオンにして、ライトスイッチを引いてみると右のヘッドライトだけが点灯。左に使っているシールドビームは断線していることがわかっていたので、導通を確認した他の中古のシールドビームに交換しライトが点くことを確認した。中古なので明るさは落ちるが、こうやって点かないものが点くようになると、車はいよいよ生気を帯びてくる感じだ。
 一番てこずってしまったのはラジオアンテナの交換である。ミニエースのラジオアンテナは助手席後のBピラーについている。パネルを通ってラジオのアンテナ線がラジオに向かっているのである。このアンテナ、外すのは簡単だがピラーを通して車内に引込むのに苦労した。最初はアンテナ線をたらしていれれば苦もなく下の穴から手の届くところに出るだろうと思ったが、そうは問屋がおろさなかった。最後は自分がツボに手を突っ込んで中のお菓子を握ったまま、手が抜けなくなって頭に来たサルの如く、「うっきー!」といいながらアンテナ線を通そうとしていた。そこで少し、インターバルを置いて、自分がサルとは違う人間らしい工夫をしようと考えた。
 取り合えず、アンテナ下のサイドターンシグナルを外して、中がよく見えるようする。アンテナの基部が入る穴よりも小さいナットに凧糸をくくりつけ、穴からたらしてそのナットを磁帯しているドライバーの先で吸い付かせて車内側の穴に通した。車体外側の凧糸の端をアンテナ線と結んで車内側から糸を引っ張ればアンテナ線が通るという具合だ。
 やってみれば大したことではないが、それに気が付かないでいて作業に熱中してしまうことはよくあることである。なまじ一生懸命な分視野が狭くなっても自分の行動を正当化しやすい。自分なりにがんばってやっているという言い訳は、こと車の修理以外でもよく陥りがちな発想であるなぁと感じる。相手が人だとその結果を曖昧にされてしまうが、相手が機械だと結果が全てである。機械は正直である。
10/13/2003

やはり現物の観察が一番!ルームランプの謎を解明。

 トヨタスポーツ800のことならこと細かにわかっている人は多いが、ミニエースのこととなると正確に情報を掴んでいる人は少ない。未だにミニエースに載っているエンジンは2U−Cだと自信満々に言っている人はまだ良心的だが、ミニエースにはヨタハチと同じエンジンが載っていると言っている人には悪意を感じてしまう。
 筆者のミニエースには幸いなことに、当時の整備記録簿と取り扱い説明書が車検証入れとともに残っている。その中の取扱説明書を見ると、ミニエースのバンの荷室についているランプは運転席と助手席が開閉するとそれと連動して点灯するように書いてあるように解釈できる。しかし、筆者のミニエースのダニオくんは、連動して点いたりしないので、壊れているものだと思っていた。エンジン始動はキャブレターが到着するまでお預けなので、その周辺の修理を進めようと検討していた時に、これの修理にかかろうと決めていた。
 点灯しないのは多分基板がダメになっているからだろうと、部品取りとして持っていたルームランプを引っ張り出した。これまた幸いなことに、筆者は荷室のものと運転席のルームランプをそれぞれ持っていたのでふたつを手に取って比べることとした。よく似てはいるが、機能としては別物であることに気が付く。ハーネスの数がまず違うし、その機構を観察するとはっきりとわかった。運転席のランプは確かにドアにあるカーテシーランプスイッチによってドアが開けば点灯するようになっているのだが、荷室のランプは連動しないのである。
 これで一つ故障と思っていたところがなくなった。ミニエースというと、トラックの方が圧倒的に印象が強い。故にバンとなると、その存在すらも認知されていない場合もある。勢い、情報も少なくなる。こういった所を少しずつ解明する作業は、わかると楽しいがわからないと無限に疑問が沸いてくる。
10/08/2003

小さなことからコツコツと、ストップランプスイッチ交換

 エンジンをかける関係でやることはあるにはあるのだが、キャブレターが戻って来るまではしばらく置いておこう。実はまだ、いくつかやらなければならないことが残っている。その中の一つである、壊れてしまったストップランプスイッチの交換。今日はこれをやることにした。
 ストップランプスイッチ。現在ダニオくんについているスイッチアッセンブリーと代替品だよと言われてトヨタから出ているものは、機能は同じであるがスイッチ自体の外観は大きく違う。そして今回、交換して一番困ったのは、スイッチのねじ部分の長さが最近補給されているものは短いということである。このスイッチ、ねじになっている部分が車体側のステーに入り、裏と表両方をナットで締めて固定するのである。が、現在のブレーキペダルの位置とスイッチのねじ部の長さではスイッチを止めるナットがひとつ入らない状態である。
 今日のところはスイッチを車体に取り付け、完全に位置を決めないでおいてしかし機能だけは果たせるようにしたことで作業を終えた。あとはブレーキを直したときに再度調整しよう。
 なお、ヨタハチ、パブリカでもこの部品が代替部品として流通しているので、古いままのストップランプスイッチを使っている方は注意が必要である。
10/05/2003

やはりここまで…。キャブレター取外し

 「いや、もしかしたらこのキャブレター外すことになるのかもなぁ…」と、オイルフィルターケースのナットを止めるのに苦労していたときに思ったことが現実になった。既報の通り、キャブレターが不良のため、エンジンがかからないのでキャブレターをオーバーホールに出す。まずはそれを綺麗に外すこととなった。ちなみにこの年式のミニエースのキャブレターにはソレノイドバルブがついている。それ以外はパブリカのキャブレターと同じである。尚、互換性はあるので、見た感じに拘らなければパブリカにも流用可である。すっかり埃まみれになっているので、新車時から一度も外したことがないのかもと思ったが、いざ外してみると、キャブを止めるときに使うナットの下にスプリングワッシャーが一枚なかった。ということは過去に外されていたことがあるということだ。現に、ワッシャのなかった方のナットは埃を払うとまだまだ綺麗なメッキのままであった。
 キャブレターの下についているガスケットの張り付いた残りをスクレーパーで綺麗に除去してインテークマニホールドをウェスで蓋をした。次にここにキャブレターが載るときはエンジンがかかる日であろう。
 キャブレターを外すとオイルフィルターケースを止めるナットがあらわになる。「最初から外してつければナットを落とさないで済んだのに」と思いながら、ナットを少し締めこんだ。
10/03/2003