シュトルヒ・グランサッソバージョン
(ドイツ・1943年)
ワールド・タンク・ミュージアム、
シリーズ3のシークレットアイテム。

 1943年7月、イタリアのムッソリーニを独裁者としたファシスト党が解散となり、バドリオ首相を中心とした政府が成立しました。ムッソリーニは失脚して逮捕され、イタリア・アペニン山脈の中央、グランサッソにある山荘に幽閉されてしまいました。ドイツの独裁者ヒトラーは、ムッソリーニの復権をねらい、当時ヨーロッパで一番危険な男と言われた、ナチスドイツ軍SS特殊部隊オットー・スコルツェニー小佐に、ムッソリーニ救出作戦を実施するよう指示し、実際に使用されたのが本機です。困難な作戦ではありましたが、シュトルヒの優れたSTOL性(短距離離着陸性)により見事、作戦を成功させる事ができました。 またシュトルヒは他にも、終戦直前に民間所属のパイロット、ハンナ・ライチェがグライム上級大将を乗せ、ソ連軍に包囲されたベルリンに強行着陸し、ヒトラーとグライムの会談を実現させた後、グライム上級大将の脱出を成功させるという、映画並の逸話を残しています。※機体コードが"SU+LL"と書かれていますが、実際使用された機体コードは"SJ+LL"ですので、ミスプリントモデルです。

 

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