情婦−Witness for the Prosecution−
タイトルを見ると、ドロドロの恋愛もの?と勘違いしてしまいそうだけど 実はアガサ・クリスティ原作のサスペンス・ミステリー。 ミステリーなのでストーリーを書くのは野暮!と、言うわけでもないのですが、実はそのほとんどを忘れてしまってます。 でも 面白かった記憶だけはしっかり残ってます。 そして監督は名匠ビリー・ワイルダー。 「七年目の浮気」や「お熱いのがお好き」などのコメディのイメージが強かったのですが、サスペンスも流石の仕上がり。 そして極めつけはディートリッヒ。 名演してます。
ディートリッヒは私が大好きな女優さんの一人。 多分、五本の指に入ると思います。 この、大きくカーブした眉。 くっきりと浮かび上がる頬骨と相まってディートリッヒを強く印象づけてます。 有名な脚線美をますます有名にした「足にかけた高額の保険」。 自分を演出するのがすごく上手。 その知性は生き方にも表れて、自分の祖国のナチスドイツに「No!」と言える気丈さ。 生き方すべてにドラマを感じます。 年をとっても人気が衰えなかったのもわかるし、70歳を過ぎても舞台で歌っていたそうです。 60歳の頃の写真を見たことがあるのですが、あの脚線美は衰えてませんでした。 ディートリッヒの言葉によると「母が小さいころから(大きくなるから大きい靴をはかせるというのではなく)いつもぴったりの靴をはかせてくれた。」とのこと。 私もヘンテコな靴を履いた覚えはないのですが…ここから先を言うのは野暮ね。
監督 ビリー・ワイルダー 原作 アガサ・クリスティ 出演 タイロン・パワー マレーネ・ディートリッヒ
(1957年 アメリカ)
(余談)最近は画像処理ソフトがずいぶん発達してきました。 なので、私ぐらいが一生懸命絵を描いてもPCに負けてしまうような、そんな虚しさを感じてました。
確かにPCをいじって いろんなHPを作ったり画像を処理したりするのは面白いと自分でも感じることはあります。
でも、なぜかふと、描きたくなりました。 きれいでユニセックスで、なんとも不思議な魅力のディートリッヒを描きたくなってしまったのです。
(絵と文 2010年8月)
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