2012.1月撮影
丹沢山麓大倉にある堀山下の農園で野菜作りをしています。無農薬、有機野菜と当地では手に入らない種類を育てることをコンセプトに楽しんでおります。丹沢を身近に仰ぎ見、遠方に江ノ島、湘南の海そして遥か先に千葉県の名勝鋸山が見える抜群の景観地に農園はあります。里山が維持されていますので鹿や天然記念物の日本雉が春に賑やかに声を上げ畑を闊歩しています。当地は富士山の噴火による火山灰の影響で地質は水はけが良く昔は煙草、落花生の産地として知られ野菜も都心に近いので活況を呈していました。時代の変化の影響はこの地の農業も例外で無く専業農家の廃業が続いております。 経営が縮小する農家の皆さんが新しい仕事として運営する共同農園を借り早や10年を迎えました。 今まで野菜、果物を数え切れない品種を雑草と戦い、失敗しながら楽しんで育ててきました。 今回ご紹介するのは今まで経験したことの無い腰周りが78cmもある巨大大根です。胴回りは50cm、長さはまだ土中に生えていますので推定約48cm、重さ推定17キロ位と思われます。 三又の原因は土中に小石があったか土が固かったかと思います。 私の知人の農家の三村氏は、これだけ大きい奇形大根は珍しいが番外の余興品の失敗作と言っていますが。たしかその通りと思いますがこの大根には地に根付いた逞しさの「ど根性と愛嬌」を感じます。悩みはどのように食べようか、処置しようかです。暖かくなるとトウが出てきますので早く処置しようと思っています。今話題の一日一回食前か食事中に生大根を食べればOKという生大根ダイエットにも興味がありますが、この大根の種類は三浦大根系青首大根です。タイミングよく種まきできたこと、昨秋も結構暑かったから育ちが良かったのでしょう。野菜類も同時に育てた大根も大きな実りで水分豊富なものでした。 ところで大根の名の由来は、大きな根を意味する大根(おおね)といわれます。原産地は地中海沿岸、中国で栽培野菜化され日本には弥生時代にすでに伝えられていたようです。種類は約100種、櫻島大根は世界最大の丸型大根で直径35cm、重さ31k、世界最長の守口大根は直径2,5cm程度、長さ2mに達しています。その他京都の聖護院、加賀の源助、長崎の紅大根などその地を代表する見事な大根があります。 日本の大根は世界一の生産量といわれますが近年野菜の出荷量一位は胡瓜に譲っているようです。 最後に大根役者の由来についてですが、この意味は演技力のない下手な役者を意味します。語源や由来は、「大根は白いから素人」と来た説や、「下手な役者ほど白粉を塗りたくる」とかけた説、大根は食あたりしないから「当たらない役者」の意味があるようです。面白いですね。 さしずめ我が農園の主は野菜作りの大根役者でしょうね。 本年もどうぞ宜しくお願いいたします。 |