紙に印刷された文書は順に読まないといけないのですが、ハイパーテキストの場合には、文書中の或る語から、その文書内や他の文書内の或る場所へとジャンプすることができます。たとえば、或る単語と、その単語を定義している部分とをリンクしておけば、その単語の意味を容易に知ることができます。
これを実現するために、ジャンプ先となる場所にはあらかじめラベルを貼っておいて、ジャンプしたい時には、そのラベルを指定するようにする必要があります。
これら二つの機能を実現するのがアンカー(Anchor; 錨)タグ<A>です。
WWW(World Wide Web)では、ジャンプ先に、自分の計算機だけではなく、他の計算機にある文書や、画像などの資源を指定できます。この資源のありかを記述するのが、URLです。
違う文書へのリンクは、
<A HREF="文書名">フレーズ</A>
とします。例えば、同じディレクトリの中にある「simple.html」にリンクを張りたいときには、
<A HREF="simple.html">簡単なHTML文書</A>
ここで指定されたフレーズ「簡単なHTML文書」は、色が変わったり、下線が引かれたりして、他と区別が付くようになります。
違う計算機にあるHTML文書にリンクを張るには、
<A HREF="http://ホスト名.ドメイン名:ポート番号/パス/ファイル名">フレーズ</A>
とします。 ポート番号は、区切り記号「:」とともに、しばしば省略される。 パスの書式は、使用する計算機のOSに依存します。
違う文書内の指定した場所にリンクを張るには、 リンク先の文書の指定したいフレーズにタグ<A>を使って、ラベルを貼ります。 例として、simple.htmlの中にある、「簡単」という単語にラベルを貼るには、
<A NAME="simple">簡単</A> とします。
ここにジャンプするには、
<A HREF="simple.html#simple">簡単なHTML文書</A>
とします。
同じ文書の中でジャンプするときは、文書名は省略できます。
先ほどの、simple.htmlの中で、「simple」とラベルのついたところへリンクを張るには、
<A HREF="#simple">簡単なHTML文書</A>
とします。