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月組シアター・ドラマシティ公演

               ワ  ル  フ  ザ  ケ
  『「Practical Joke」〜ってことにしといてくれよ〜
                                        3月18日 12:00&16:00公演観劇

 マミちゃん効果でチケット入手が難しいといわれていたこの公演、当初一回だけの観劇のハズ
だったんですが、おかげさまで16時公演のチケットもなんとかゲットできまして、2回観ることが
できました(^○^)
これはきっと、わたしのきりやんを愛する心が神様に通じたに違いないのだ!
……なんてことはおいといて(笑)

今回の公演、マミちゃんファンの皆さんには“も〜、たまらん!”作品だったでしょうね。
プログラムに正塚センセイも書かれていたように、“真琴つばさをいかにカッコ良く見せるか”って
ことが重点に置かれた作品で、スーツ&コートをとっかえひっかえ(どれもメチャクチャ似合うんだ、
これが…)ほとんど出ずっぱりで、歌もほとんどマミちゃんしか歌ってなかったですもんね。
(専科、矢代さんは別ですが…)
 歌といえば、マミちゃん演じる主人公ドイルの夢がカリブ海に移住するということもあり、全編通して
カリビアン・ミュージックのあふれる作品で(舞台は主にパリとハリウッドなんですが…)開演のかなり
前から客席にもカリビアン・ミュージックが流れていて、なかなか心地良かったです。

 さて、このお話なんですけど、実のところ、一回目は結構あっさりと見終わってしまったんですよね。
 “えっ!?もう終わっちゃうの?もうフィナーレ?”てなカンジでした。これといった盛り上がりがある
わけでもなく、割と淡々と物語が進んでいってしまったような…。
 まあこれは、ストーリーを追っていくのに必死で、登場人物の心情まで読み取る事ができなかった
わたしの方にも問題は多いにあるんですけどお・・・(笑)
 という事で、今回2回観られて“ほんと〜〜〜に”良かったです。でなかったら「きりやんもマミちゃん
もカッコよかったけど、よくわかんなーい!」で終わっていたかもしれません、この作品。
そして物語を踏まえた上で再チャレンジした(?)2度目の観劇ですが…。
 これがですねえ、一回目とは違って、かなりきちゃったんですよ、ハートにド〜ンと。
 過去を捨て去って生きているというドイルの生き方、いつ終わるか分からない自分の人生に対する
考え方、そういうものを背負った上で見せる彼の優しさとか、ジルに対する思いなどがマミちゃんの
セリフや動作で伝わってきたんです。
 特に檀ちゃん演じる雑誌記者のジルに対して、段々惹かれていく心がありながら、突き放そうとする
“ドイルの部屋”の場面の二人(もちろんドイルとジルです)の関係がすごく切なくてですね,思いもかけず
涙がポロポロとこぼれてきまして、そのあとかなり引きずってしまいましたね。
 世間とのしがらみを一切絶ちきって生きると決意しているドイルにとってジルを受け入れるということ
はやっぱり出来なかったんでしょうが(“自分にかかわると不幸になる”って思ってるんだし…)
ジルの立場から見ると「ちょっとかわいそう過ぎる」とか思ってしまったりもして。
これが『男の美学』ってものなのでしょうかねえ。でも“神様のワルフザケ”によるジルとの出会いが
その後のドイルの人生に少しでも影響があってくれるとジルも浮かばれる(?)んだけどなあ…。
どうなんだろう。

 では恒例の(?)主な出演者一言(かどうかは定かではない(笑))コメント…

 ◎ 真琴つばさ(ドイル・ウエンズワース)
  とにかくカッコイイ!容姿・動作・しぐさ、男にしか見えない(笑)舞台上で歌いながらネクタイをしめる
  という場面がありましたが、それも完璧に決まってステキ!でした。(ちなみにこの場面の歌詞、
  2度目でやっと分かった。ノリノリの曲だったけど内容は結構シビアだったんですね)
   それに仕事熱心だし、さりげなく優しいし、堅物でもないし、それでいてどことなくカゲがある…
  ジルやマウロじゃないけど“惚れたぜ”!
   改めて“真琴つばさ”さまの存在感に圧倒されました。
 ◎ 檀 れい(ジル・サザーランド)
   やっぱり檀ちゃんはお姫さまより現代っ子の方が上手!イキイキと演じていましたよね。
   衣装もとてもよく似合ってましたし(相変わらずちょっと姿勢が悪い所もあったけど)、キャリア・ウー
  マンっぽくってなかなかカッコよかった。
   それにしても、ドイルに対してあんなに“押せ押せ”ムードなのは、ジルの性格?それともアメリカの
  女性ってみんなあんななのかしらー?
 ◎ 矢代 鴻(ママ・ローサ)
   シビさん、ステキな歌をありがと〜!
   昔からシビさんの歌が大好きなんです。あこがれましたねー。「わたしも宝塚に入ってシビさん
  のような歌手になるんだ!」って(笑)。遠い昔の話でございます…。
 ◎ 夏河 ゆら(ジェレミ―・アッテンボロー)
   笑いの部分を一手に引き受けていたゆらさん。ちょっと浮いている所もあったような気も
  しますが…。
   わたしが見たとき、ディレクター・チェアに座る所でひっくり返るという大アクシデントがあったん
  ですけど、それを笑いに変えてゆらさんの場面の如くしてしまったのはさすがでした。拍手!!
 ◎ 汐美 真帆(ピエール・フランソワ)
  今回のケロちゃんは喋っております。映画に対する熱い思いを語っております。
  情熱的な映画監督さんをコミカルに演じていましたね。ちょっと軽すぎか?とも思ったけど…。
  新人女優カレンに対してはすごく優しくて、頼もしいピエールさんでした。
 ◎ 霧矢 大夢(マウロ・カダローラ)
   このお芝居の中で主役さんを除いて一番オイシイ役はこれでしょう!
   毛色が違っていて最初の出から結構目立ちます。そんなにたくさんセリフはありませんが、存在
  感はめっちゃあったんじゃないかな。ちょっと不器用で一本気(だとわたしは思ったんですけど)な
  男を好演していたと思うんですけど、マフィアの人にしては少々軽かったかな。
   このマウロくん、ドイルにすごく心酔するんですが、どのあたりにそれほど惹かれたのかというのが
  イマイチよく分からなかった(“明日が分からない”という自分と同じ境遇に共鳴したのかな…)
   とはいえ、最後はめでたく(?)ドイルと一緒にカリブの海で暮らすマウロ。この場面は特にお気に
  入りでございます。「漁師になるんだ」と話すきりやんは希望に満ちていてさわやかで、とてもかわゆ
  かった!歌も短いフレーズながら印象に残りましたし、歌のあと段上でドイルとスパーリングする所
  もすごくうれしそうで(あれはマウロというよりもきりやんの“素”のような気も…)さわやかでしたね。
   きりやんのもうひとつの役(ですよね)、“クラブの店員”、これがまたよかった。あのオカマキャラは
  誰が考えたんでしょうか?細かい所まで演技されていて“きりやん、お芝居上手だなあ”と改めて
  思いました。
  今回、その店員さんで幕開けから踊っているし、フィナーレではソロダンス(きりやんだけ踊っち
  ゃっていいの?(笑))も頂いて、“ダンサー霧矢”全開のきりやん。おまけに二番手格のマミちゃんの
  相棒的な役までやる事が出来て、きりやんにとってとてもいい経験になったでしょうね。
  正塚センセイ、ありがとうございます。(わたしがお礼を言ってどうする!?)
 ◎ 大和 悠河(ディビット・バクスター)
   今回のタニちゃんはかなりわたし的にはヒットです。一本ねじが抜けてるようなアクション・スター
  を、ご本人も楽しそうに演じていたような気がします。きれいな顔まで汚して熱演していた“市街戦”
  の場面、すごく楽しかった!心の中でわたしメチャクチャ受けておりました。タニちゃんお芝居が
  好きなんでしょうね。
 ◎ 西條 三恵(カレン・ロバーツ)
   新人女優の初々しさは出ていましたね。かわいかったです。でも、マフィアのドンを父親にもって
  しまったという自分の運命に対する悩み…というのはあまりわたしには伝わってこなかったかな。
   フィナーレ、椅子を使ってきりやんと踊るシーンがあるんですが、ショートカットのかつらで新鮮で
  した。
      
 このお芝居、主役だけでなく、各々の登場人物も割とうまく書かれていて、出演者の皆さんも
イキイキと好演されていたと思います。
 ドイルはこの先どうなっていくんだろう…。ジルとまた出会えたらいいな…。観劇後そう思った
わたしでした!

                                                    おしまい

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