月組バウホール公演
『更に狂はじ』
8/17.11:00.14:30観劇
観終った後の感想はこれしかありませんでした。
「きりやんって、すごーい!」
この公演が青年館で始まった当初、わたしは観劇する予定ではなかったのですが、青年館での評
判がよかったことと、なにしろダブルとはいえ、きりやんの初主演作ということで、どうしても観たくなっ
ちゃって、なんとかチケットをGETしてバウホールへ…
いやー、よかったです~。無理して仕事を休んで行った甲斐がありました(笑)
きりやんとたにちゃんのW主演と言っても、実質的な主演は“ぜったい”きりやんです!(そう思い
ません?) もう、見所満載、きりやんファンにとってはまさにヨダレもの(?)超オイシイ公演。大野
先生ありがとう!
なにがよかったって、もう全部なんですが、その中でも、特にわたしはきりやんの“歌”にマイッタ。
プロローグ、能を舞った後に主題歌を歌うのですが、それでもうノックアウト!状態(笑)ファンになっ
て日が浅く、きりやんのソロをあまり聴いたことのなかったわたしは、彼女がどのくらい歌えるの
か知らなかったんですねー。(「三拍子そろった人」という事は知ってはいたものの…)きりやんの歌
は予想以上に上手くて、そのあとは怒涛のように(?)押し寄せるきりやんの歌攻撃に半ば放心状
態でありました。
それでは次にお気に入りの場面BEST3!
1.元雅が亡くなった後、元重が慟哭しながら歌う場面
うーん。この感動を何と表せばよいのか…(すみません、文才がなくて)元重の悲しみ、悔しさ
などが歌を通してビンビン心に響いてきたって感じかなー。
「うー、時代に流された2人がかわいそ~~~」と、観ているこっちまで胸が痛くなってきてしま
いました。
ご覧になった方は一緒にお泣きになった人が多かったみたいなんですが、とにかくきりやんが
すごい迫力で、その迫力に圧倒されて、わたしはただただ元重様を見つめておりました。(しかし
翌日、思い出してウルウルしてしまったわたしは変なヤツです。) それにしても、あの感情の高
ぶった芝居の中でもきっちりと歌うきりやんはスゴイね~。
その前の場面(みづのえちゃんが刺されちゃう所)で、元雅が争い、死んだみづのえを抱いて
嘆き悲しむのをボーゼンと見ている元重の表情も結構好きなんですが、きっとビデオでは元雅中
心で映ってないでしょうね。(笑)
2.元重と幻影の元雅が一緒に舞う場面
ここもまた切ないっすねー。
舞っている二人を観ていると、「二人は本当に慈しみ合ってきたんだな」&「本当に舞うことが
好きだったんだー(きりやん談INスタコベ)」と、しみじみ思ってしまいました。あー、いくら観世座の
ためとはいえ、最愛の弟を殺めてしまった元重は本当にかわいそうですなー。
3.北山第内で観世座&円満井座の皆さんが歌う場面(第三場)
悩む元重、嘆く元重もカッコイイのですが、元々“きりやんの笑顔大好き人間”の私としてはこの
場面ははずせません(笑)
数少ない笑顔の元重さま。あーなんてステキなの~~~。(ブッ壊れ状態だ…)
観世座の若い子達を見つめる目の優しげなことっていったら…「重兄、私も見て~~」と言いた
くなっちゃう!すごく包容力のある表情なんですよー。研7にしてあの包容力。やっぱり只者では
ないゾ、霧矢大夢!!
※おまけ(笑).鼓を打つ場面
かなり難しいらしい鼓を舞台にあげる程までにもっていくなんて、やっぱりジェンヌさんは器用で
すね。ベルリン公演で忙しかった中、頑張ったきりやんに拍手!!
もう、ほとんどファンモードが入っていて申し訳ありません.。他の方達についても少々。
・大和悠河(元雅)
たにちゃんはやはりお美しかった!出て来るだけで舞台が華やか。みづのえちゃんが惚れちゃう
のも分かりますね(笑)
歌も思ったよりは上手だったし、お芝居も“若者の暴走(?)”をうまく表現していたんじゃないかな。
やはり見せ場はみづのえが殺されてから元重に自分を刺させる所でしょう。まさに迫真の演技でし
たね。死んじゃってから元重に抱きかかえられるところ、替わってほしかった(笑)
・白羽ゆり(みづのえ)
となみちゃん、おきれいなんですが、日本物のお化粧に慣れていないせいか顔が平面っぽく見えま
した。
お歌はよい声でお上手ですね。お芝居になると台詞が一本調子になってしまって残念。でもまだ
研3ですもんね。これからですね。
みづのえに対して疑問に思うことがあったのですが、みづのえって何才?彦仁さまの面倒を見てい
たらしいんだけど…。(プログラムには少女と書いてあった)ただの遊び相手なのかしらん。
疑問その2。死ぬ直前、元雅くんの手も声も分からなかったのはどーしてなの?何か演出的意図が
あったのか。どなたかわかる方、教えてください。
・萬あきら(世阿弥)、箙かおる(義円)
専科のお二人はさすが…お上手!舞台が引き締まりますね。
世阿弥のケイさん。しっぶ~い。熟練した演技でございました。
チャルさんは相変わらず憎々しい役がウマイ。石投げちゃいたい(笑)
ところで室町時代、能役者とパトロンだった偉い方はムフフの関係だったというのは本当なのでしょ
うか?だったら元重くんと義円も??ちょっとやだな~。
おっと、話がそれましたが、このお二人、私が宝塚を見始めた頃まだ下級生だったのですが、(チ
ャルさんなんて研2ぐらいだったよ)立派な役者さんになられて。まったく時が経つのは早いですねー。
はー(ため息)
・遼河はるひ(元能)、一色瑠加(久秋)
重いお芝居を和ませるオイシイ役の二人。なかなか楽しく見れましたがまだ“がんばってるねー”
って感じ。 コメディ場面はムズカシイですね。まだまだ若い人ですので、これからアドリブ能力もつい
てくるんでしょうね。 めざせ、マミちゃん、ルンパさん!
とまあ、こんな所でしょうか。
あと、北畠満雅役の大樹槙さん、朗々としたお声で歌っていらして、これから注目していこうと思いま
す。それと、little元雅を演っていた研3の雪菜つぐみちゃんが牛若丸みたいでかわいかった。
以上、思いつくままに書いていたらえらく長文になってしまいました(笑)が、とにかく“きりやんのファ
ンになって良かった!”と実感した公演でありました。
おしまい
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