トップページへもどる

サイトマップ

月組宝塚バウホール公演
『愛しき人よ−イトシキヒトヨ−』
                                    

 霧矢大夢バウホール単独主演公演第2弾「愛しき人よ−イトシキヒトヨ−」観劇してまいりました〜。
 ここを読んでくださっている方は皆さんご存知だとは思いますが、昨年体調不良のため、
止む無くバウホールを休演してしまったきりやんにとって、まさに「リベンジ公演」
 しかも“お耽美斎藤”(勝手に私が呼んでいるだけです(笑))先生作・演出のシリアス物ということで、
いつもの“ハツラツきりやん”ではない面が見られると、ワクワクドキドキで初見を迎えたのでした。


 とりあえずまず、作品の感想からいきましょうかねえー。
 今回は楽前日&楽日の3公演を観劇しました。本当は前半も観たかったんだけどね…。
まあ、それでも私にとっては贅沢な事なのですよ。…なんて話はおいといて。
 ラスト近くだったので、出演者の皆さんの演技もかなりこなれていて、見ごたえがある公演でした。
 お話の方はねえ…。なんとなく“浅い”というか。一度目観た時は「え、なんなの?どうなってるの?…???」って思ってる内に終わってしまったわ(^_^;)
見終わった後、「あの人はこういう気持ちなのかな?」「あの行動はこういう意味があるのかな」と考えて、その後観た時はまあそれなりに…って感じでしたが。
 それぞれの登場人物の心情があまり伝わってこないんだな〜、私には。↑のように、あとで考えないといけないのってどーよ?って思うのでありますが。
 特に主人公の遠藤和実さま(きりやんが演ってるから“さま”なの♪)とジョセフィーヌの書き込みが圧倒的に足りない!!!!
 お互いにどれほど「愛しい人」なのかが伝わってこない!(私の情緒不足のせい?)
 二人が惹かれあっていく過程も、愛を育んでいる様子も描かれてないんだよね。(ケビンとミーナはそれなりにあったのに)
なので、どうも二人に感情移入ができず(どちらかというと他の人の方ができてたりした)クライマックスの桜の場面も泣けなかった
…きりやん熱演してるから泣きたかったのにぃ〜。そんな自分に「私って冷たい女!?」ってちょっと自己嫌悪入ったり(笑)
皆さん泣けました?
       
 きりやんの主演作なのに、なんかボロクソに言ってますね(^_^.)
 出演者の皆さんはそれぞれ役になりきっていて(あとで書きますね)、それなりのお芝居にはなっているとは思いましたが…。
 このままではあまりにも“お耽美斎藤くん”に悪いので、好きなところも…うーん、うーん(オイオイ)
 まずは、きりやんにこのような“大人の役”を振ってくれて、ありがとうございます…かな。(プログラムのきりやんへのコメント、
良い事書いてくれていてジーンときた)
今までのきりやんにはなかった新しい面を引き出してくれて、
「大人の役が見たい〜〜!」と欲求不満(?)になっていた私にとっては、うれしかったです。
 それとセットがシンプルで、舞台の両側にある2本の円柱を上手に使っていたと思いました。
ラストシーンの桜の場面はきれいでしたね。全体的に暗〜い話でしたが、希望が見えるラストにふさわしい桜の美しさだったかも。
 あと、プロローグとフィナーレが良かった。斎藤先生はお芝居よりショー作家の方がいいのではないかな〜。
BMB結構好きだったんだけどな。(「満天星大夜總会」は観てないからよく分からん)
 そうそう、忘れてました。このお芝居、曲が良い!!主題歌、劇中歌…、メロディーラインがとてもきれい。
特に主題歌は切なくてもう・・・きりやんのお声で歌われた日にゃー、は〜(ため息です)。
るいるいの歌う「帝国の夢」(っていうタイトルかどうか知りませんが)も力強くてよかったし、2幕目で主役4人で唄う歌(原曲はシャンソンらしいですね)も大好きです。
音楽は高橋城&青木朝子先生ですね〜。高橋先生の曲、私好きなの多いです。
 このお話、戦争の狭間で時代に翻弄される人間模様を描くというのは、なかなかドラマチックで良い着眼点ですよね。
ただ、詰め込みすぎて散漫になっちゃったのが残念だなあ…。あ〜、また文句を書いてしまった〜〜〜〜っ!
 ぜんぜんお芝居には関係ない話ですが、川島芳子が欲しがっている「ブルーダイヤ」という言葉を聞くたびに
「♪ブルーダイヤ〜♪」ってCMの曲が頭をよぎってしまいました…ゴメンナサイ。


 さてここからは出演者さんについて〜 ヒューヒュー、ドンドン。
★霧矢 大夢(遠藤 和実)
 きりやん、バウホール復帰おめでとう!!戻ってきてくれて本当にうれしいです。
 初見のプロローグ、真ん中でキラキラ笑顔で踊っているきりやんを観て泣いてしまいました〜〜(ToT)
 やっぱりきりやんのダンスはステキですねっ!
舞台を観る前にスカイステージでの初日の模様を見たのですが、
実はその時はちょっと体のキレがイマイチかな…って心配してたんですけど、後半になってノッてきたのか、
実際に観たときはかなり私好み(?)のダンスをしてくれておりました。
 そして…歌!!もう〜…大好き〜〜〜〜!!!
やっぱり私はきりやんの歌を聞けないと生きていけないわっ(笑)
以前に比べて声に深みが増してません?&低音が前よりも出るようになった気がしたのですが…。
特筆すべきは今回は声にやけに色気があったこと!
いつの間にこんな歌いかたができるようになったのでしょうか…。
お姉さん(おばさん…?)はうれしいよー。特に主題歌の「愛しき人よ、ああ〜♪」の部分が私大好きで、
自分に向かって歌われたら(って、絶対ないけどさ)爆死確実だな〜、としみじみ思う今日この頃…。
 さて、遠藤和実さまですがー、本当に辛抱役ですね。悪く言うとしどころがないというか…。
ジョセフィーヌにも川島芳子にも引っ張られっぱなし、振り回されっぱなしで、オイオイ…って感じですが(^_^.)
それでも主役には見えてたな。
 この和実さん、まじめで実直で、いかにも日本男児…?
(この頃の軍人さんはこんな感じの人が多かったのかな?)
ジョセフィーヌの台詞に「ムッシュはもてたでしょ?」っていうのがあるのできっとルックスもいいんだよね
(きりやんが演ってるんだからあったりまえだろっ(笑))
きりやんはこの実直な和美さんを抑えた演技でうまく表現していたんじゃないかな…って思います。
切ない顔、苦悩している表情、ステキでございました(^^♪
あんないい男、周りがほっとかないよね〜。
 大人の男にスーツは付き物(笑)スーツも似合うようになりましたね。またまたお姉さんはうれしいよ〜。
 ひとつ注文を付けさせていただくのならばー、もう少し艶っぽさがあっても良かったかな。
まあ、実直日本男児なんであまり色っぽくても困るが…。でもそこは宝塚だからね〜。
とにかく、今回の遠藤和実という役で、抑えた大人の男もできるという事が実証されたわけなので、
これから更に「男役の色気」を追求して(お茶会で「役のことで悩むのが好き」と言われてたことですし(笑))
ステキな舞台を見せてほしいです。
 フィナーレのきりやんは、もういうことありません!真ん中で踊っているきりやん、“主役〜〜!”してました(笑)
やっぱり笑顔のきりやん大・大・大好きだ〜〜〜っ!!
あいちゃんとのデュエットはちょっと可愛い感じでしたね。
最後おでこくっつけちゃって、う〜ん、あいあいうらやましいぞー。
 そして最後に出演者のみんなの間をぐるっと回るきりやんの笑顔を見ながら
「きりやん、バウの舞台に立てて良かったね〜〜!」とまた涙してしまった私なのでした。 

★城咲 あい(ジョセフィーヌ・ド・ハーブリーグ)
 昨年に続いてのバウヒロイン、新公ヒロインも務めているだけあって、堂々とヒロインしてました。
 ただ、私的には「なみだ橋えがお橋」の十六夜あいちゃんの方が好きかなー…。
 彼女はやっぱりスタイルがいいですよねー。(う・うらやましい(笑))
どの衣装もとてもきれいに着こなしていて、特にアメリカでの映画制作発表の場面の青いドレスは良かったです〜〜。
 役的には上にも書きましたが、書き込みが足りないので、和実に対する気持ちの揺れがどーもわかりにくい
 あと、これは書いてもいいものか…。
脚本のせいなのか、あいちゃんの演技力のせいなのかは分かりませんが(-_-;)
和実がジョセフィーヌのどこに惹かれたのか分からな〜い
父親が死んでしまった環境の中で健気に生きてる姿に惹かれた?
その中で見せる明るさに惹かれた?うーん、謎だ。
一場面ぐらいそんなような場面があっても良かったような気もしますねー。
まあ、男と女は理屈ではないのかもな〜。と自己解決するしかないか…。
それにしてもジョセフィーヌってば積極的に和実にモーションかけてたなー。
あれはやっぱり外国人さんだからなの?

★月船さらら(ケビン・ヒルデブラント)
 今回のさららん、「SLAPSTICK」に続いてなかなかドラマチックな設定の役でしたね。
 さららんは役への“のめりこみ度”が高い役者さんだと思います。
今回のケビンも夏月 都ちゃんの演じる恋人ミーナ(初々しくてかわいくてさららんと似合ってたね)を撃たれてしまった所、復讐を果たそうとして脱走する場面、撃たれて死んでいくところ、迫真の演技でした。
(死んでいくところは泣いてしまった)
 ミーナに対しての包容力もあったし、キスシーンがなかなか堂に入っていて、ちょっとビックリ。
 きっとさららんにとって、昨年のバウホール主演を経験したことが、大きな力になってるんでしょうねえ。
その節は本当にありがとうございました(笑)さららん、きれいだし、わたし大好きです!

★紫城 るい(川島 芳子)
 るいるい、イッちゃってましたね〜。あれだけの役、女役さんでなかなか出来ないでしょう。かなり印象に残る役でしたね。
 ただ、テンション高すぎて、ちょっと疲れたかも。最後の台詞、声を張り上げすぎて何言ってるのか分からなかった…。
 果たして芳子は本当にブルーダイヤでどうにかなると思っていたのでしょうか?
それと、和実に対する執着というのは
ブルーダイヤを持っていたから?和実を支配したかった?
それとも純粋に愛情があったのかな…?
 るいるいの川島芳子を見ていて、ひとつヒジョーに気になったのですが、どうしてあんなに体をクネクネさせてたんでしょう。
軍服を着ていても女性だということを強調したかったのかなあ。
軍服も似合ってましたけど、一幕のチャイナドレスがきれいだった〜。
みっぽうちゃんと二人でチャイナドレス着てタンゴを踊る場面、結構ツボでした。
わたしもチャイナドレス着てみたいなー。ぜったい似合わないけど(-_-;)
 芳子とペア(?)だった、一色 瑠加ちゃんのイワンさん、あの人はアヤシイ人だ。
瑠加ちゃんはなかなかその怪しさ加減をうまく演っていたような気もします。
が、芳子を利用しようとする腹にいち物ありそうな(そういう人なんだよね)人物という観点から見ると、もう少し…かな。

★磯野 千尋(オリバー・ヒッツフェルト)・夏河 ゆら(一乃宮 若菜)・
  嘉月 絵里(ジェネディーヌ・アンリ)

 上級生のお三方、舞台を締めて下さってありがとうございました。
 ・ソルーナさん、出番はあまり多くなかったですが、ナチスの非情さ・冷たさが伝わってきました。
それに男役のクサさっていうの?あれは男役の皆さん、勉強して欲しいですね。
フィナーレ、若者に混じって楽しそうに踊ってらっしゃいまして、「お〜、ソルーナさん、若いわ〜〜♪」とミョーに感動しました。
 ・ゆらさんは、最初はぶったまげました(「歌劇」で19歳の設定だと知って2度ビックリ(笑))
でも、一人の人を思い続ける女の悲しさには最後ぐっときてしまい…ちょっとストーカーチックだけど。
一度は愛し合った2人なのにね…。悲しいわ。
 若菜さん、壮絶な人生ですねえ。パリ・上海・新京と身を堕としてまで、和実にまとわり、い、いや、追いかけていくなんて並大抵の愛情では出来ないですよねえ。
わたしは絶対出来ませんわ〜。そして最後には死んじゃうなんて可哀想…。
それほど和実さんは魅力的な人物だったんでしょうね。
 このお話に出てくる女性の中で、私的には若菜さんに一番共感できるかもしれないです。でも真似したくはない(笑)
 組長としてもきりやんのことをとても気にかけてくださったとの事、ありがとうございます〜(ToT)
 ・えりさんにもう少し重要な役を付けてくれ〜〜〜!もったいないよ〜!!
 2幕でケビンを射殺するところの狂気のお芝居はさすがでしたね。
 それにしてもアンリさん、すごく自分勝手な人物ですが、それほどミーナを思ってたんでしょうなあ。
でもケビンを殺しちゃうなんて逆恨みもいいとこだ、まったくプンプン…。

★楠  恵華(ミシェル・バンデス)・美鳳 あや(凛 麗河)・真野すがた(大門 誠)
 ・のぞみちゃんはいつもながら、うまいですね。どれをとっても破錠がないというか…。
 ミシェルはどうして何年間も連絡しなかったの?連絡が取れない環境でもなさそうだし。
記憶喪失だったわけでもないみたいだしねえ(でないと物語にならないからか…それをいっちゃあお終いだ)ここの所も「?」なんだよね。
 最後突然いい人になっちゃうし〜。(きっと一緒にいてもジョセフィーヌの心が自分の所にないことを悟ったんでしょうなあ)
自業自得とはいえ…。でもその場面ののぞみちゃんの歌に不覚にも涙してしまいましたわ。
 ・みっぽー、最近結構役付きが良くなってきましたね。麗河ちゃん、凛々しくてカッコよかったです〜。
でも和実の前ではかわいくて(強がるところがいいよねえ)…お芝居もなかなかうまいですね。       
 彼女も少々小柄ながらスタイルがいい。チャイナドレス、赤い中国服、どちらも良く似合ってました。
そしてみっぽーと言えばやっぱりダンス!どこで踊っていても目を引きます。うん、かっちょいいぞっ!
 弟の孫河をやった明日海りおちゃん、かわいいねえ。これから路線として売り出されていくんだろうな〜。
 ・大門誠(いかにも軍人って感じの名前だな(笑))のめおちゃん、和実のそばにいつもいて、二人で歌う場面もあり、オイシイ役です。 
目が見えなくなった和実を支えてくれてありがと〜。男役の発声&お歌はもう少し勉強してね。
 それにしてもきりやんと並ぶとつくづく思う…めおちゃん足長いねえ…。(あわわわ…きりやんゴメン)


 とまあ、こんな感じですかね。
 ほかに和実とケビンの影をやった光月るうちゃん、マギー(星条海斗くん)のダンスも良かったです。
 宝生ルミちゃんは最近“イロモノ路線”というか、“アネゴ路線”が定着してきたのでしょうか…。
今回もクラブのママでハデにうたってくれておりましたね。退団した穂波亜莉亜さんの方向にいくのかしらん。
 研三の麻華りんかちゃん、学年の割りに色っぽい…かも。
 私、憧花ゆりのちゃんが結構好きなんですけど…。
歌もうまいし、スタイルもいいし、もう少しでてきて欲しいな〜、と、これは個人的な願望です。
音姫すなお
ちゃんもきれいなんだけどな…。

 いろいろと作品にいちゃもんを付けてしまったのですけど(斎藤先生&ファンの方、ごめんなさいです)
場面転換が早く、ジェットコースタードラマって感じで、アッという間にフィナーレまで…観ていて飽きるということはなかったです。
その点では楽しい、エンターテイメント性の高い作品なのかな〜、という気もします。
 でもきりやんの大人の役を見れたというだけで、きりやんファンとしてはうれしかったんだ〜、正直言って(笑)
 “お耽美斎藤吉正先生”ショー作家に専念しませんか〜?だめ?

 あー、私の好き勝手な感想、ここまで読んで下さった方がいるのでしょうか…?お疲れ様でした。ありがとうございますm(__)m
 というわけで〜

 おしまい♪

観劇・お茶会報告に戻る