タイ、マレーシア、シンガポール、ブルネイ、フィリピン訪問記

Business Trip to Thailand, Malaysia, Singapore, Brunei and Philippine


2002年9月に東南アジア各国を回りました。実はアメリカ以外初めての海外です(観光ではなく出張ですが.)。 移動中などに街の写真を撮りまくっていましたので、そんな写真を元 に私が見た東南アジア各国(の首都)の様子を紹介してゆきます。





タイ(バンコク)
Thailand(Bangkok)

印象

空港を出たとたんに、「むわー」とする蒸し暑さ。ちょうどスコールが降った 後でした。空港からホテルまではタクシー。タイの道路は日本と同じ右側通行。 高速道路の作りも日本と何となく似ている。

バンコクの高速道路脇で何より目立つのは、大きな看板。縦横15x30mぐらいの 大きな看板が高速道路の両脇に隙間無く林立している。タイでメジャーになっ ている電化製品、携帯電話、航空会社などなどの看板が多い。日本の企業の割 合は半分ぐらい。"CANON" "TOYOTA" "TOSHIBA" "PANASONIC" ってロゴの入っ た看板がよく目に入る。やはり日本企業の進出が盛んなんだな。

バンコクのイメージは一言でいえば良い意味での"猥雑"。近代的な高層ビルの すぐ横は庶民的なマーケットが広がって夜遅くまで盛り上がっている。

なんとなく日本と近いイメージを受けたのは仏教国だからかな?
タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン・ バンコクの高速道路と路上の看板 タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン ・バンコク中心部。ランドマークホテルより望む
バンコクの高速道路と路上の看板 バンコクの中心部

タイ文字で大変

タイでなにが大変かと言えば、なんといっても タイ文字。 フランス語、ドイツ語、スペイン語などのアルファベットを元にした文字なら なんとなく読み方はわかるものの、このタイ文字はどうにも全く分からない。 看板だけでなく街中でもタイ文字のみの所が多いので大変。文字だけならまだしも 数字(123456...)がタイ数字で書かれているので大変。 タイでの会議で、受付で”9番会議室です” と英語で言われたのまでは よかったのだけど、会議室の入口にはタイ数字で部屋番号が書かれていて大変..。 近くを通った人に、"9番はどこですか?"と質問しなければならなかった。 "第八会議室" "第九会議室" ... と入口に漢字で書かれている部屋で迷うアメリカ人のようなものだな。

タイの交通事情

バンコクの道路で他に目立つものといえば、バイク。バイクタクシーが日常の 足になっている。奇麗なスーツで決めたキャリアウーマンが、125CCのバイク タクシーにまたがって取引先へ向かうってな光景をよく目にした。バイクの他に 目立つものは警察官。本当、交通警察が多い。道は大通りは舗装状況もよいし、 なんの問題もない。

バンコクはとくに朝方はかなり渋滞が激しかったな。まあ、日本でも東京のど 真ん中は渋滞多いから一緒か。現地の人に聞くとこれでも高速道路が整備されて昔よ りもずっとよくなったとのことだけど。なんでも昔はバンコク国際空港からバ ンコク中心部まで車で7時間かかったこともあるとか。成田からバンコク来る よりも時間かかるじゃん。逆にバンコク中心部から空港に行くとき渋滞に巻き 込まれ飛行機乗り過ごしたこともなんどもとか。5〜6年ぐらい前のことだそう です。

そういや、バンコクでは、第二国際空港を今工事中とのこと。またあらたなア ジアのハブ空港が出来ますね。タイは地政学的にも東南アジアの中心部にある ので世界中の航空会社に利用されそうですね。仁川につづいてバンコクも立派 な空港になるのか。ますます日本の航空での地位がさがりますが..

すばらしいバンコクの料理と宿

夜は、タイで働いている日本人の方にタイ料理屋に連れて行っていただいた。 店の名前は忘れたが、たしか、そごうの近くだった。予想よりもはるかにおい しい。カニのすり身のフライは絶品でした。有名なレストランなようで日本人 もよく来るらしく味付けなど日本人好みにしているのでは?との話 本日のホテルは、Landmark Hotel。日本円で6000円ほどのホテルだったけど、 なんの間違いか、各人”エグゼクティブスイートルーム”。寝室はそれだけで 他のホテルに比べても十分広いのに、もう一つの部屋は社長室なみ(?)の広 さの応接室と執務机。ここを借りるだけで”バンコク事務所”が開けるぐらい。 この机にノートPCを置いて会社とメールでやりとりしてました。まるで国際人 になった気分。 やっぱり物価が安い。夏休みのアメリカ旅行の感覚が残ってたころだったので さらに安く感じたな。アメリカのモーテルと同じ値段でベネチアンの最高スイートよりもよい部屋だもんな。だな。
タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン バンコクのランドマークホテルの部屋の中。スイートルームの一室。 タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン・ ランドマークホテルの朝食。朝日が奇麗
ランドマークホテル(スイートの一室) ホテル朝食






マレーシア(クアラルンプール)

Malaysia(Kuala Lumpur)

印象

クアラルンプールは旧市街(Old City)と新市街(KLCC)とで印象が違う。 新市街の方は、世界一の高層ビルであるペトロナスタワーが建ち、その周りは 緑豊かな公園と高級ホテルが建ち並ぶというアジアでも有数のオフィス街。 徹底してきれいに開発されてます。 旧市街は、昔ながらのマーケットや住宅が建ち並ぶダウンタウン。 でもダウンタウンとはいってもそれほど治安の悪さは感じません。

イスラム教の割合が高いため、ベールをかぶった女性が多いです。中には顔一 面を覆っている人もいます。そういえば、イスラム教国家って女性の社会進出 が遅れているというイメージがあったけどそんなことないです。マレーシアで はベール被って仕事に就いている人を沢山見かけました。

愛国心はずいぶんと高い国で、ちょうど独立何周年かの記念日がちょっと前に あったとかで高層アパートでもほとんど全ての窓から国旗がかけられていて、 道路でもほとんど全ての電柱に国旗が掛けられていました。国が出来て40年ぐ らいという若い国家ですから"自分たちが作った国" という意識が高いのかな? それとも"国家を作ったマハティール首相万歳" という個人崇拝かな?まあど ちらにしても、これからも発展していく国にいることを誇らしく思っているの だなあとそんな感じが伝わってきました。

街の交通も発達していますね。高速道路は日本と同じような感じ。しかも無料。 よいところだ。KLの中心部では新たにモノレールを建設中で、ちょうど試運転 しているとのことでした。そろそろ運行しているころかな?

そういやこの街、歩行者が全く信号を守りません。片側3車線の道路でも車が 来ていなければ平気で渡る。警察がいてもお構いなしだな。いつの間にか私も それに慣れてしまった。

KLIA(クアラルンプール国際空港)

タイからの飛行機の出発が遅れ、マレーシアのクアラルンプール国際空港 (KLIA) に到着したのは夜の12時頃。KLIAから首都クアラルンプールまでは約 70kmぐらい。成田-東京よりもちょっと遠いぐらい。KLIAって、「森の中の国 際空港」をテーマに最近作られた空港で4000m級の滑走路2本を備えた巨大空港。 タイに続きまた日本は負けてる。 KLIAは最近出来た空港とのこと。ちょっとKLの街からずいぶんと南に位置して ますが、これは多分最近この近くの"プトラジャヤ" という所に大統領府やら 政府の中央機能が移転してきたからでしょう。

KLIAからクアラルンプールまではKLエクスプレスという高速鉄道が出ているけれど、 こんな夜遅くにはもう便がないのでタクシーでクアラルンプール(KL)へ。

高速をとばしとばしてホテルに到着。本日のホテルはアスコットホテル。高級 ホテルです。深夜1:30チェックイン。うぉぉ.. またしてもスイートルーム。 この出張は一体どうなっているんだ? 会社で認められた中ランクのホ テルに予約いれているのに.. (うれしい悲鳴)
KLタワーから見たKLの風景
KLタワーからみたKLの風景(3枚パノラマ合成)

KLCC/ペトロナスタワー

翌朝起きてびっくり。目の前に、世界一高いビル ”ペトロナスタワー(KLCC)” が目の前に見える。もうなんていうかその存在感たるや... 東京タワーよりもずっと 高いからなあ。そんな高いビルが二本建っている。88階建て、高さ451mだそうです。高い なあ。おまけに、その形が日本のオフィスビルのようにすっきりと四角形じゃ なくて、まるでトウモロコシか生き物のように、もくもくとわき出しているような 形状。

ペトロナスタワーが夜になるとこれがまた派手。ビルの上層部をいろいろな色 のサーチライトで照らし出してゆくんですね。これだけでっかいビルをまるで 繁華街のネオンのように照らすのだからその派手さたるや... サイバーパンクっ ていうんでしたっけ?なにやら「近未来」の風景。SF映画でアメリカ人監督が 勘違いして撮った「未来アジア都市」の風景がばーんと目の前に現れたような 錯覚。派手な演出もここまで徹底的にやれば芸術的。「東南アジアの力」を肌 で感じることが出来ます。
タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン。マレーシアが誇る世界最高の摩天楼 ペトロナスタワー(KLCCともいいます)。3枚のデジカメ写真を合成 タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン。 マレーシアが誇るペトロナスタワー。しってました?ペトロナスタワーの第一棟は日本が、もう一棟は韓国がそれぞれ建てたことを。マレーシアもうまいですよね。国同士の威信をかけて競わせるなんて。それはともあれ、夜のペトロナスタワー、照明がサイバーパンクしていてアジアパワーを感じさせます
世界最高の高さ。ペトロナスタワー 夜になると、こんな派手なイルミネーションで照らされる

おいしいおいしい中華料理&インド料理

今回の出張に同行してくれているマレーシア駐在の方の配慮で マレーシアでは美味しい料理屋さんに連れて行ってもらった。

最初は、インド料理。カレーを手づかみで食べた。うーん。初めての体験だけど 慣れるとそれ程違和感ない。間違っても「不浄」な左手で食べては駄目だけどな。 皿の代わりに大きな葉っぱ(バナナの葉かな?)のうえにご飯とカレーを盛って 手ですくって食べる。日本人向けなのかそれほど辛くはなくちょうど美味しい辛さ。

二日目は、中華料理。マレーシアには華人が多くすんでいるので本物の中華料 理も非常に発達してます。ここの料理は美味しかったなあ。鶏の指先など普段 見かけない食べ物もあったけどどれも本当に美味しい。やっぱり4000年の歴史 がある中華料理は偉大だ。







シンガポール

Singapore

印象

小さい国。東京23区がそのまま国になったようなイメージ。 でも単に小さいだけじゃあないのだ。アジアの経済の中心を目指しているだけあって 交通も通信も東南アジアのハブとなるようにがんばっている。 チャンギ国際空港はターミナルの大きさは成田よりもかなり大きい印象。大きさよりも 待ち時間を退屈させないようにと無料ゲームがあったり無線LANサービスがあったりと サービスが素晴らしいな。

街中は高速道路が発達しているし、70階だてのホテルがあったりと、東京をそのまま 国にしたような印象。

気候はやっぱり赤道のすぐそばだけあって蒸し暑いです。ホテルから外に出ると カメラのレンズが曇ってしばらく撮影できないなんてのは初体験。まあ、でも 耐えられないほどの暑さではない。

シンガポールは東南アジアの中で唯一(?)公用語が英語。タイ語やマレー語に比べればずっとわかりやすい。 街中歩いても書いてあることが理解できるっていうのはやっぱり心強いな。

Raffles

今日の宿は当たり前だけどスイートではなく普通のホテルだったのだがそれほど安くはない。やっぱり シンガポールは物価が高い。

シンガポールでは、別件で訪れていた会社の同僚と偶然落ち合う。同僚(といっ てもずっと上の人ですが)に誘われて我々もホテルの最上階のレストランで夕 食。Raffles の Swissôtelというホテルの71階。結局夜1時近くまでこ こにいたな。一瞬国際人になったような錯覚(^^。

翌日午前は出張組から離れ私だけこのホテルで行われる私がイル業界のシンポ ジウムを急遽聴講することにした。ってことで、我々5カ国出張組が泊るホテ ルからこのホテルまでは一人で行動。
実は海外でタクシーを一人で乗るのは初めてだったのだ。まあ、行き先いうだ けだからなんてことはないけどさ... って帰りのタクシーのお兄ちゃんがつい 先日シンガポールに来たばっかの人でホテル名を知らなかったからさあトラブ ル(^^。
こっちもシンガポールのなかの地名はしらんし... いや、そういや「オーチャー ドロード」の近くで高島屋シンガポールがあるエリアだったなってことを思い だし、なんとか元のホテルにたどり着く。勉強してね〜 タクシーの人。 でも タクシー代は安いのだ。5kmぐらい走って5シンガポールドル(=350円)。シ ンガポールは国土が狭いから自家用車をなるべく減らしたいらしくて、政府の 意向でタクシーの価格設定を安くしているのではないかとの出張同行者からの コメント。そうかもしれない。

シンガポールではこのほかに本来の会議を行った後は空港直行だったので街を 出歩く時間は全くなく、印象はやっぱり、「発達した都会」







ブルネイ(バンダルスリブガワン)

Brunei Darussalam (Bandar Seri Begawan)

印象

人工的な国だな.... というのがブルネイの第一印象。熱帯のボルネオ島の中 にある国です。ボルネオ島はオラウータンなどが生息するジャングルがあるの だけど、ブルネイ(少なくとも首都バンダルスリブガワンでは)では全くジャ ングルの雰囲気を感じさせない。暑いのは暑いのだけどアスファルトとコンク リートに覆われていて厳しい自然はあんまり感じられなかった。 人の気配も少ない。まあ、厚いから家の中でクーラーに当っているのかもしれ ないけど。道にも車は少なくて、渋滞など皆無。でも乗っている車は、みーん な高級車ばかり。ベンツ、BMW、クラウン... などなど。車は少ないけど、道 路は立派。他の東南アジアの国とはなんか違う。 まあ、人工的な感じがするのは首都バンダルスリブガワン辺りだけで、他の地 域は油田とジャングルみたいだけど。

福祉は充実

この国の素晴らしい(?)ところは税金がないことと、教育費が無料なこと。 ありがたいですねえ。オイルマネーは偉大だな。まあ、その反面、酒は飲めな いし、娯楽もあまりなさそうで刺激は少ないかもしれない。そういや、現地の 人がいっていたな。子供を育てるには金がかからなくていいけど、子供にとっ ては刺激が少ないので外界のストレスにタイする免疫が少なく将来外(海外) で働くためのスキルが身に付かなくなるって。まあ、そういうそういう考え方 もあるか。

イスラム教と王様の国

ブルネイはかなり厳粛なイスラム教の国。
タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン。イスラムと石油の富の国ブルネイを象徴させる金ぴかモスク。これ以外にさらにもっと立派なモスクもあるとか。ブルネイの王様がポケットマネーでこのモスクを建てたようです。
ブルネイのモスク
ブルネイのフラッグキャリアであるロイヤルブルネイ航空は飛行機はB757など 一般的な機材使っているけど、中が違う。中って行っても流れるビデオだけど さ。普通離陸前に流れるビデオは”緊急時の救命胴衣の付け方”などの安全ビ デオだけど、ロイヤルブルネイはその前に、”イスラム教の旅のお祈り”なん てのが流れる。 "アラーアクバル アラーアクバル" なんてお祈りがビデオか ら流れる。周りを見渡すと、普通のビジネスマンも軽くお祈りしている。敬虔 だなあ。
国の中ももちろんイスラム教を感じさせる。街の真ん中は大きな立派なモスク。 モスクは信者でなくても訪問出来るけれど、金曜日は礼拝の日なのでその日は 無理。あと、一日5回の礼拝の時間も無理。そうそう。礼拝の日が金曜日って ことは... そう。ブルネイは金曜日が休日なんですね。 ブルネイに出張に行 く人は気をつけましょう。そのかわり、土曜日が平日なんです。今回のブルネ イでの会議も土曜日でした バンラルスリブガワンのランドマークになっている大きなモスク。 王様が立てたもののようです。さすがブルネイのお金持ちです。
ブルネイの王様(スルタンっていうらしい)がどのくらいお金持ちかと言えば、 この国でとれる石油がすべて王様の持ち物ってところからも分かるかも。総資 産数兆円。いまでこそビルゲイツが世界一の資産家だけど、ちょっと前までは スルタンが世界一のお金持ち。プレゼントも桁が違う。自分の奥さんのために 遊園地を作ってしまったとか。ついでに誰にでも無料で開放しているらしい。 ついでに、ファンの女優に大豪邸をプレゼントしたりと好き放題。 石油長者っていいねえ。

水上集落

タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン. バンダルスリブガワンと水上集落を結ぶ水上タクシー。小さな船ですが相当なスピードを出しています
水上集落をむすぶ水上タクシー
バンダルスリブガワンを流れる大きなブルネイ川の向こう岸には川の上に「水 上集落」が多く建っています。なかには水上に学校もあるとか。ブルネイ政府 はどうにかこの集落を無くしたいらしいのですが、住んでいる人にとっては暮 らしやすいようでこの生活なかなか無くならないようです。この人たち、けし て土地がないから水上集落を作っているわけではいみたい。 川の間はモーターボートの水上タクシーが走っているのですけど、この速度が 半端じゃない。60kmぐらいは出ているだろうな〜って感じ。






フィリピン(マニラ)

Philippine(Manila)

印象

空港を降りた途端... 明らかに他のアジアの国とは違う。なんていうか、殺伐 とした雰囲気を感じるのは何でだろう。雨が降っていたせいか、空港ターミナ ルが汚かったせいか、クラクションをならしまくるジープニーがたくさん走っ ているためか。。 いやそうじゃないんだよな。ここは。
「タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン」・マニラのジープニー
フィリピンの庶民の足・ ジープニー
空港からタクシーでホテルに向かう。富の国ブルネイから入ってきたのもある のだろうけど、一番に感じたのは道が悪いことと周囲のスラム街の風景。 中心地マカティのホテルに向かう途中の道の脇にはスラム街やごちゃごちゃと した街並みが並んでます。ビジネス地区のマカティ地区に入った途端.. 奇麗 な街並み。高層ビルが何棟も林立している。... この極端な差こそがフィリピ ンの現状なんだろうな。ただ、マカティが奇麗なところといっても、ホテルの 前にはストリートチルドレンも結構いるし、何ともいえない貧しさが国中を覆っ ている感じ。
そこからちょっと行ったところは、本当のスラム街になっていた。線路の周り にバラックが建ち並び、目の前の線路が子供の遊び場になっていた。貨物列車 は警笛を鳴らしながら子供を蹴散らして走る。危ないな。その近くの交差点で 車が止まると、すぐに物売りの子供達がやってくる。この子たちが危険な物売 り商売をしなくても生きて行けるようにはならないんだろうか..

銃を持った警備員がどこにでもいる

こんな感じで街の治安はあんまりよくないため、武装した警備員がいたるとこ ろにいます。ガソリンスタンドや一般企業などにいるガードマンは皆ショット ガンを持ってます。べつに私は悪くないんだけど、さすがにショットガンを裸 でかかえている人が街中に一杯いると怖い。ショックを受けたのが、セブンイ レブン(アジア各地にあります)の入口にもショットガンをもった警備員がい ること。売っているものは日本とほとんど一緒なのに... 万引き防止のためな のか?そのために銃をもって警備しなきゃならないとは。

貧富の差

じゃあ、国全体が貧しいかと言えばそうでも無いところが問題。マニラの一番 いい場所には、アメリカ軍の立派な戦没者墓地がとても広い場所を取って作ら れているんです。青々とした芝生にぽつんぽつんと十字架が規則正しく並べら れてました。もちろん、フィリピン戦士の墓などはここにはないわけで。その 隣には香港資本の高層ビルも建ってます。まさに外国による支配かな。フィリ ピンの主体性はあまり感じられません。

この辺りのエリアは高級住宅街でアメリカで見かけるような大邸宅が並んでい て、警備が厳重です。映画俳優やアメリカ系企業の社長などが住んでいるそう です。どの家でも私設の武装警備員が10人以上雇われている感じ。
ってことで、ちょっとフィリピンはかわいそう... 極端に貧富の差が激しい.. 他の東南アジアがそれほど豊かではないといっても、フィリピンは明らかに違う。

革命が起きてアキノ政権になっても変わらないし、つぎ(?)のエストラダに なっても変わりませんね.. 。実質的にアメリカによる「植民地支配」っての だろうな。もしかしたら、日本や他の東南アジア地域もこうなっていたのかも。 どうにかならないのか〜という消化不良の思いがフィリピンにいると強まりま した。
「タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン」・アメリカセメタリー 「タイ マレーシア シンガポール ブルネイ フィリピン」・スラムと高層ビル
マニラの高台にあるアメリカ戦士の墓 川沿いに密集する現地の人たちの住居