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6日目 2009/5/4 、帰国日(5/5)

ブライスキャニオンの朝

ブライスキャニオンのロッジで迎える朝。夜明けをサンライズポイントで迎えるため、早起きをすつもりだったがすこし寝坊してしまった。目が覚めたときはすでに外が明るくなっていた。しまった
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ブライスキャニオンロッジ
すぐに歩いて5分ぐらいのところにあるサンライズポイントに駆け出す。幸いまだ太陽は高くは昇っておらず何十、何百本ものフードゥー(HooDoo) が朝日を浴びてオレンジ色に染まっている。昨日は夕方曇ってしまって、夕陽を浴びるフードゥーを拝めなかったのでその分も目とカメラに焼き付ける。

フードゥーは一本一本それぞれ形が違って、見ようによっては人の顔にも見えるものもある。日本だったら、天然の五百羅漢というように紹介されていたかも。

ブライスキャニオンでは今もなお大地が雨と雪で削られて、古いフードゥーは徐々に朽ちていく一方、新しいフードゥーができている。水が流れて土が削られ、土の隙間に入った水分が冬の寒い気候で凍って少しづつ内部を侵食していって、長い年月をかけてこのような奇岩が育つのだそうだ。

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サンライズポイントから サンライズポイントから(拡大)
サンライズポイントからトレイルを下り、下から眺める。 大きなフードゥー、小振りのフードゥーが林立するが大きさは違えどどれも同じ形。まさに自然が作り出したフラクタル現象だ。1時間ほど写真を撮った後、朝飯も食わず、今度は車で公園の奥へ向かう。 駐車場で車をみると、窓、ボディに霜がついている。 5月というのに標高が高いので気温も下がる
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根本がえぐれた木 人のように見えるフードゥー
公園内は、奥に深くなっていて、もっとも奥地は入り口から20kmぐらい。
もっとも奥の場所は「レインボーポイント」という見晴らしのいい場所。ここの標高は2700mほど。行き止まりの道だし、朝方なので対向車がめったに来ることもなく、すいすいと飛ばして行きます。
途中のいくつかのビューポイントで写真をとりながらレインボーポイントを目指します。 途中のビューポイントも岩に穴が空いたナチュラルブリッジになっていたりと魅力的。

最後のつづら折りを登って到着。

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途中で出会ったエルク ナチュラルブリッジ
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見渡す限りのフードゥーの壁
標高が高いだけあって見晴らしはよく、ブライスキャニオンのえぐられた地形が一望できます。ブライスキャニオン一帯は、まるで大地が大規模に土砂崩落を起こしたかのようにえぐれているのですな。えぐれた崖のところが、フードゥーになっているという。 さすがに高山になってきていることもあり、周りには雪がまだ残っています。冬は豪雪地帯なのだろうなあ。

ブライスキャニオンを後に

レインボーポイントを見学した後は、まっすぐロッジに帰りチェックアウト。 ゆっくり10時出発。 昨日、今日のローカル電話代(実際には隣町へ)が27ドルにもなっていたのにはちょっとショック。 ローカル電話なんてほとんどタダというのがこれまでの米国旅行での認識だったのだが。。 さて、今日のこの後の予定は特になく今日の宿のラスベガスまで一直線。 そのまま行くのも寂しいので、すこし遠回りだが山道で行くことにする。
ブライスキャニオンから、UT12→ US89号 と昨日来た道を逆に通り、US89号のT字路を北の方に行く。パンギッチ(Panguich)の街で左折して高原の道に入る。目指すはシダーブレークス国定公園。
なだらかな山腹を抜けていく高原道路で、所々小さな湖が点在している。 静かな高原だ。数日前に走ったアリゾナの赤茶けた大地と200km程度しか離れていないとは思えない。この景色のバラエティ豊かなところもアメリカドライブの醍醐味
少し標高が高くなると、周りには一面の残雪だ。窓を開けると冷気が入ってくる。この旅行で雪景色を体験するとは想像していなかった。
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周りが雪景色! シダーブレークス手前。まさかの雪山。海抜1万フィートオーバー

まさかの道路封鎖

さて、ようやくシダーブレークスへの道路に到着。。 あれれ、 「雪のために閉鎖」だと。 情報収集不足だったか。 幸いにも、50kmほど長くなるけれど迂回する道はある。 元々は、シダーブレークス国定公園から、UT148(ユタ州道148号) -UT14 と通って、シダーシティに出ようと思っていたのだが、UT143 を北に行き、パローワン(Parowan)からI-15に乗ることにする。 UT148 沿いはスキー場が並ぶウインターリゾート。流石にもう営業はしていなかったけど、スキーロッジや運行を停止しているリフトなど、アメリカのウインターリゾートの一端を見ることができた。 ロサンゼルスあたりの人たちは一日がかりでここまで来るのかな。I-15 に乗れば5時間ぐらいでラスベガスから来ることもできるしな。

残り180マイル。 めざせラスベガス

さあ、パローワンでI-15 に乗った。 あとはこのインターステートを延々とドライブしてラスベガスを目指す。 もうちょっとラスベガスまで近いイメージがあったのだが、ラスベガスまでは約180マイル。 周囲の景色は変化していくにしろ、単調なインターステートを180マイルだ。 オートクルーズに入れてしまうとあとは延々と前方の監視を行うのみ。 時折、速度の遅い18輪トレーラーを抜かしながら、着実の残りのマイル数を減らしていく。

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よくある18輪トレーラー...これは3両編成だから、34輪か。 セントジョージを過ぎたあたり。一気に下っていく
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引き続き下っていく 見えてきた!! あれがラスベガスの灯だ
シダーシティでは2000m近くあった標高が、ネバダ州に入るころには500mほど。もうすっかり砂漠の様相です。ネバダに入ってまた大平原に引かれたまっすぐな道を進むとようやくラスベガス近郊。

ラジオからは繰り返しSwine Flu のニュースがトップで流れてくる。 昨日は香港のホテルで旅行客が拘束されているというニュースだったが、今度はとうとう成田でも発生したというニュース。 うーん。ちゃんと帰れるだろうか。

ラスベガス到着

午後2時頃ようやくラスベガスに到着。 ここ数日、ほぼ無人の荒野をドライブしてきた身には街中の大渋滞が非常に億劫。メインのストリップは信号だらけでストレスがたまる。
今日の宿は、モンテカルロ。中級のホテルだが、割引プランを見つけて50ドルほどで宿泊できた。
モンテカルロはラスベガスの中心部、フォーコーナーのちょい北。 NYNYやMGMグランドのそばです。 さあ、とにかくチェックインしようと駐車場を探すのだがこれが分からない。実は今改装工事中でテンポラリな駐車場に止める必要があったのだ。 そんなことを係員に聞いている間にも、工事の休憩に入ったのか作業員が大挙して道を埋める。あう、車動かせないじゃん。 もうホスピタリティがないホテルだ。。。
やっとこさチェックイン。
さて、家族から頼まれていた「ロクシタン」という化粧品。当然アメリカ僻地ばかり走って来たこれまでの行程では見つかるわけもなく、ラスベガスで探すしかない。
ラスベガスには、最近新しく「ファッションショー」というアパレル、化粧品を中心とした巨大モールがストリップの北の端にできていたので、徒歩で見に行く。
実は昼間のラスベガス街中移動は初めて。
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Venetian。 ラスベガスの中でも、まだ最高級グレードを保っているホテル モンテカルロの部屋から。正面がMGMグランド、右側がニューヨークニューヨーク
今、ラスベガスでは大規模な工事が行われていて、徒歩で北に行こうとすると、本当に「ずーーーーと」工事現場を歩かなければならないのだ。ただでさえほこりっぽくて暑いのに、おまけに排気ガスが臭い。 周囲はキャバクラじゃなくて、エスコートクラブのチラシをパチパチ音をたてて配ろうとしているメキシカン?が大量にいて邪魔だ。昔の歌舞伎町、六本木や、大阪キタ や名古屋の錦のキャバクラ呼び込みのようなうざさ。

まあなんというか、「セレブな街」という雰囲気はなく、「猥雑な街」という印象だ。 初めてラスベガスに来た2002年より雰囲気が悪くなっている気がした。
さて、1kmほど歩いて「ファッションショー」というモールに到着。大きい。 建物の屋根はまるでセレブ夫人がかぶる大きな帽子のように見える。
100近いブランドショップが入っていて、問題なく「ロクシタン」の店を発見。
ゴールデンウイークも終わりに近づいているので、やはり店の中はお土産を求める日本人をよく見かける。

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ベラッジオの噴水。。 のはず 夜の客室から。
帰りは、来るときと反対側の道沿いを歩く。 こちらは工事はしていない。Venetian、Parisなど有名なホテルの横を歩いて行く。 Venetian..ラスベガスの中で今でも最上級のクラスに属すホテルだけど そういえば最初の旅行では無理をしてここに泊まったけか。一泊180ドル。むちゃしたなあ。 で、いろいろなハプニングで、最上級のスイート(多分500ドルぐらい)に無償アップグレードされたのは、現実感の無いまさに夢のような思い出だった。今日の宿はただの古いホテルだ。。
乾燥している街だけあって歩いているだけで喉が渇いてくる。 幸い食べるところには不自由しない街。 近くにあったマクドナルドで、ハンバーガーとコーラを食べる。

食事はホテルのバフェを取る。 20ドルぐらいだっけかな。
本当はこの後カジノで夜更かしをするところなのだけど、今年は新型インフルエンザ騒ぎが激しいので、おとなしく部屋で過ごす。 ネットで情報収集すると、ラスベガス滞在した人が新型インフルエンザに感染して、隔離されたとか。
これまでの旅行では、最終日なんて、もうやり残したことなくて、帰りの飛行機はただ寝ていくだけだったのに、今回は、最後の最後が一番緊張してしまうという困った旅行だ。
気のせいか、ほこりっぽい街中を歩いたせいか、ごほごほしてしまうので、念入りにうがいして、常備薬のルル3錠を飲んで就寝

7日目 最終日。いよいよ帰国

いよいよ帰国日。 ラスベガスのマッカラン空港は9:05発、ロサンゼルスで乗り継ぎ。
ホテルは、余裕を持って6:30に出発。1階ではHISのツアーで、一人降りてこないのだろうか添乗員が走り回っている。 このグループも同じ便かな?
昨日、一度レンタカーセンターまでの道を確認しているので迷うことはない。ストリップを南に走り、滑走路を過ぎたところで左折すればそれでよい。およそ10分強の行程。
もちろん何のトラブルも無くレンタカーの返却は終了。 レンタカーセンターからバスで空港へ向かう。 機内はほぼ全員が日本人で、すでにマスクを着用している。
マッカラン国際空港では、ターミナル内にスロットが置いてある。 待ち時間まで1時間ほどあるのだが、なんとも時間つぶしにお誂え向き。 いいカモだ。 試しに10ドルほど回してみる。。 あっけなく吸い込まれてしまう。
行きと同じく多分機体は、A320。 定刻通り出発。離陸直後はラスベガスストリップ沿いに飛行し、ファッションショーモール上空で180度旋回してロサンゼルスに向かいます。 およそ40分後ロサンゼルスに到着。

ロサンゼルスでも3時間ほどターミナルで時間をつぶす。 日本人はほとんどの人がマスクをしていて異様な光景だ。さあ、新型インフルエンザの人が近くに座っていた場合、10日間隔離されてしまう。 ロシアンルーレットスタート。。。 ここにいる350人は無事日本に入国できるだろうか。 もうこればかりは祈るしかない
いよいよ搭乗。 B747だ。相変わらず席は狭いが、仕方ない。 比較的ゆったりとしたアメリカン航空のB777は取れなかったのだからなあ。
出発に先立って、「熱のある方は成田で止められる可能性があります。今の内に申し出てください」というアナウンスが流れる。
定刻で離陸。さようならアメリカ。あまり寝ることもできなかったが、うつらうつらしているうち、行程の半分ぐらい来た。目が覚めたのはベーリング海上空あたり。
その後は、「周りにインフルエンザの人がいませんように」と祈る気持ちばかり。 うーん。楽しい米国旅行で、なんでこう気を揉むのだ..
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さあ、乗客全員無事入国できるか 機内食。ユナイテッドはあまり期待できない。。

成田到着

さあ、成田到着。 到着と同時に検疫官が乗り込んでくる。シェードを閉めるように指示がでる。マスコミ対策だろうな。 問診票を配るのと前後してサーモグラフィーで体温を測っていく。 どきどきしながら解放されるのを待つ。 機体前方の方からどんどん解放されていく。私のブロックは大丈夫だろうか。。。 。時間にしておよそ20分ぐらい。ようやく解放。 ほっ。 入国エリアで普段なら素通りの検疫所はフル稼働していた。 さて入国に時間は手間取ったものの無事帰国。 成田エクスプレスでいつも通り帰宅。 ほっ。
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機内にてサーモグラフィーのチェック
最後に緊張をしてしまった旅行だけれど、久々のグランドサークルは広大だった。今度はどこに行こうか。。
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