お姉ちゃまと学校の宿題


　花穂はね、学校でチアの練習をするとき、よくお姉ちゃまのことを思い出
すの。そうすると、気分がウキウキして、何だか楽しくなってくるの。花穂
はドジっ子だから、練習中に考え事していると、いつも失敗して怒られちゃ
うけど、それでもどうしてもお姉ちゃまのことが頭に浮かんできちゃう。


　昨日はね、お姉ちゃまがチアの練習を見にきてくれたんです。だからね、
花穂、いつもよりずっとずっと練習頑張っちゃったｖ。だって、お姉ちゃまに、
花穂が一生懸命頑張って、練習しているところ見てもらいたかったから。そ
したらね、昨日はいつもより上手にできたんです！きっと、お姉ちゃまが近
くで見ていてくれたからだよ！お姉ちゃまが近くで見ていてくれていると思
うと、花穂、ちょっとだけ緊張しちゃうけど、とってもやる気が出るの。


　花穂は、いつもお姉ちゃまに応援されてるの。だから、お姉ちゃまさえい
てくれれば、花穂、どんなことだって頑張っちゃう。
　先週はね、学校の宿題がたくさん出たの。最初に始めた漢字の書き取りが
やっと終わった頃には、もうすっかり暗くなって、このままでは計算問題が
終わらないから、花穂、とても困って、ほとんど計算が進まなくなっちゃっ
たの。計算問題って苦手。頭が混乱しちゃう。
　もし、こういう時に、お姉ちゃまがいてくれればな…、って思った、ちょ
うどその時、玄関のチャイムが鳴ったの。「あ、お姉ちゃまだ！」って、す
ぐにわかったよ。だって、いつもこういうふうに花穂が困っていると、お姉
ちゃまが助けに来てくれるから。
　そして、…やっぱりお姉ちゃまでした！
　お姉ちゃまは、親戚の方からみかんをたくさん送ってきたので、そのお裾
分けを持ってきてくれたのでした。だから花穂が
「お姉ちゃま、花穂ね、今、宿題やってるの。だけど難しくて、なかなか進
まないから、ちょっとだけ手伝ってほしいな」
ってお願いしちゃいました。お姉ちゃまは、
「もう晩ご飯の時間だし、あまりここに長居はできないから…」
と言うので、花穂、ちょっぴり寂しい顔になってしまいました。そうしたら、
お姉ちゃま、そんな花穂のお顔をを覗き込んで、
「わかった、わかったから…」
だって！それにお母さんも「それなら晩ご飯はうちで食べて行く？」って、
にっこり笑いながら言うの。これで夜までお姉ちゃまと一緒仁いられるので、
とってもウキウキ。いままで憂鬱だった計算問題の宿題も、お姉ちゃまと一
緒だと思うと、何だか楽しみになってしまいましたｖ
　宿題は、お姉ちゃまと一緒だったので、いつもよりずっとはかどりました。
そして、宿題の計算問題の、最後の一問が終わったとき、お姉ちゃまは、「花
穂ちゃん、今日はよく頑張ったね」って誉めてくれたんです。花穂、嬉しく
てお姉ちゃまに抱きついて、
「また花穂が宿題で困っていることがあったら、今日みたいに手伝ってくれ
る？」
って聞いてみました。
するとお姉ちゃまは、
「いいよ。いつでも手伝ってあげる。でもね、その前に一度は自分一人でや
ってみようよ。で、どうしてもわからなかったら、うちに電話してね」
だって！花穂、そんなこと言われちゃったら、お姉ちゃまと一緒に宿題やり
たいから、自分一人で宿題できてもお姉ちゃま呼んじゃうかも。

　それから、お姉ちゃまは花穂と一緒に晩ご飯を食べたの。花穂、ご飯を食
べながら、ずっとニコニコしていたから、ママが花穂のお顔をのぞきこんで、
「今日は何か楽しいことでもあったの？それともお姉ちゃんがうちに来てく
れたから？」と聞いてくるので、
「うん、お姉ちゃまも来てくれたし、それに何だか宿題が楽しくなっちゃっ
たから！」
と答えました。だって、これからもお姉ちゃまに宿題手伝ってもらうんだも
ん！…フフフフフｖ


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