「権利と義務」
 〜身近な暮らしから権利と義務を学ぶ〜       
                                                          TOSS岡山サークルMAK  小野 隆行


学校に来てから今までに、自分がしたことをノートの上の部分に書いていきなさい。
・できるだけ具体的に書かせる。
・簡単に例を示す。(休み時間にトイレに行った、算数の勉強をした。)
・早くできた児童には、板書させる。読ませる。
今度は、自分がしたことの下に、それをする時に気をつけなければならないこと、守らないといけないことを書いていきなさい。
・簡単に例を示す。
・一つ書けたら持ってこさせて、発表させる。
・できた児童同士、お互いが書いたものを見せ合う。

みんなで、A君がしたことについて考えていきます。A君がしたことについて、気をつけなければならない、守らなくては行けないと思うことを発表してください。

全部うまるまで、発表させる。

 「自分がしたこと」                    「気をつけなくてはならないこと守らなければならないこと」
(例)
・学校について、先生と会った。            →      ・先生に挨拶をする。
・朝の会で、百人一首をした。             →      ・ルールを守る。
・1時間目、算数の勉強をした。
・休み時間、トイレに行った。
・2時間目、国語の勉強で、辞書を借りた。
・休み時間、ドッチボールをして遊んだ。
・3時間目、体育で水泳をした。
・4時間目、理科室で実験をした。
・給食を食べた。
・教室の掃除をした。
・昼休み、図書室で本を読んだ。
・今、自分がしたことを書いている。
(実際は縦書き)
 黒板に書いてあることを見て、わかったこと、気づいたこと、思ったことをノート に書いていきなさい。
・指名なし発表。
ノートの上に書いた「みなさんがしたこと」を「権利」といいます。
「権利」とは、自分がやりたいと思ったことができることです。例えばトイレに行きたいと思ったら、自由に行くことができるし、休み時間は自分の好きなように過ごすことができますね。


そして、 ノートの下に書いた「気をつけなければいけないこと、守らないといけないことを義務といいます。
「義務」とは、必ずしなければならないことです。図書室で本を読んだら、元に戻さないといけないし、チャイムの合図は、守らなくてはいけませんね。

権利を行使するときには、必ず守るべき義務があるのです。
つまり、義務を果たして、初めて、権利を使うことができるのですね。
今日の勉強の感想を書きなさい。


「権利」

・物事を自分の意志によってなしうる資格。(新明解国語辞典)
・自分の意志で自由に行動を決めることができて、他から侵されてはいけない物事。(例解新国語辞典)
・ある物事をする、またはしないことができる能力。(広辞苑)
・憲法などの国のきまりで認められている国民が自由にできることや国民の利益。そのことをする資格。 (国語学習辞典)


「義務」

・その立場にある人として当然やらなければいけないとされていること。(新明解国語辞典)
・当然しなければならないことがら。(例解新国語辞典)
・自己の分限に応じてしなければならないこと、また、してはならないこと。 法律主体たる人に法律上科せられている拘束。 (広辞苑)
・しなければならないつとめ。(国語学習辞典)

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