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昭和１１年(１９３６)年２月２６日の夜明け，東京の中心部で，早朝のしづけさをやぶってとつぜん銃声がひびきました。そのとき，東京は雪がふっていました。
陸軍将校が部下の兵隊をひきいて，反乱をおこしたのです。首相官邸や警察庁をおそい，内大臣や大蔵大臣，教育総監をころし，ほかの重臣にもけがをおわせました。新聞社や放送局も占拠しました。しかし，２０人あまりの青年将校と１４００人あまりの兵隊は，四日目の朝，天皇の命令によって，降伏しました。そして，事件をおこした人は，裁判にかけられ，処刑されました。
満州事変のあと，力がつよくなった軍部は，日本の政治や経済のしくみを改めて，自分たちのつごうのよいようにしうようとくわだてていたのですが，この反乱によって，やがて日本はかなしい戦争にはいっていったのです。