☆☆☆☆☆☆☆☆

菅原道真は平安時代の政治家で，大学者でした。右大臣というたかい位につきましたが，仲間からありもしないことを天皇につげ口され，九州の大宰府に流されました。そのとき，京都の家の梅の木に一首の歌をのこしました。

「東風ふかば　においのこせよ梅の花　あるじなしとて　春なわすれそ」

道真は梅の花が大すきで，とても大事にしていました。ですから，「自分は遠くにながされていくので，もう梅の花をみることはできないが，春になって春風がふいたら，きっと花をさかせるんだよ。わたしがいなくなっても，さくことをわすれてはいけないよ……。」と梅にいいきかせたのです。

道真のやさしい気持ちがあらわれているといえますね。

道真は天神様にまつられています。天神様は学問の神様として有名で，受験のころになると，希望する学校に合格するようにと，おまいりする人がおおぜいいます。お宮の境内には，たいてい梅の木がうえられています。