ゆず 夏コンサート 2008
   「素晴らしきこの世界」
ライブレポート


2008年8月8日 山梨県・身曾岐神社 能楽殿


ま〜ったく当たると思っていなかったプレミアムチケット。
がっつり当たってしまいました。
チケ運の良さには我ながら驚いてしまいます(笑)
実は先週も旅行で山梨に来た私(笑)
何を好き好んで二週連続あづさに乗るか…
初上陸の小淵沢。
せっかく会社にお休みをいただいたので、早めに行ってアウトレットでお買い物。
これが幸いだったみたい。
その後関東地方で地震があって、中央本線ダイヤ乱れ捲くっていたらしい。
ギリで会場入りした皆様、お疲れ様でした…
私はこれからライブだっつーのにがっつり好きなブランドのバックを購入し(笑)
すっかり観光気分で会場に向うのでした…

何しろ暑いのを心配して、しっかり野外ライブ装備をしていったものの、
ほどよい曇りで強い日差しもなく、風も心地よく、過ごしやすいコンディション。
能楽殿に向って座席に着席すると、なんだかとっても不思議な気持ち。
神聖な舞台に、いつものライブ仕様でパーカッションやらキーボードやら
マイクがセッティングしてあるのって、やっぱり不思議なのであります。
すっぴんじゃないんだ…
果たしてどんなライブになるのやら。
想像もつきません。

注意事項で、本日は指定席の方は着席のまま鑑賞くださいとのこと。
それはいいねぇ〜。
これだけの人数がダカダカ飛び跳ねたら、芝が傷むさね。
不謹慎だし。



オープニングは、どこか懐かしいお囃子に乗せて、座敷童子と女の子の寸劇。
風情さね。
風情を楽しもう…といいつつ、文化度の低い私としては正しいリアクションがわからない(笑)


ぽかんとしているうちにゆず登場。
うわ〜…い…わさわさん。
なんだその服(笑)
いや、ヘンではない。
ヘンではないが、見事なまでに休日のお父さん…
ギターを抱えた日にゃあ、俺も若い頃は結構イケてたんだぜ、的な休日のお父さん…
隣の北川さんが可愛いだけに、なんともいえない(笑)


夏祭
シチュエーションぴったり。
北川さんの可愛い子ぶった歌い方に、キュンとする。
何故だか涙が出そうになる。
神社の参道に出店が出てたっけ。
通り抜けていく夏の風に乗って、消えていく…
甘酸っぱくて、切ない北川さんの乙女心(笑)

サヨナラバス
ギターのイントロが懐かしい。
あぁ〜、バスね。
一気に和んだ。
岩沢さんのハープが不調。
しっかりトントンしとかないとね(笑)


プチMC
本日は2008年8月8日。
めでたい…をめずらしい、と噛む北川さん(笑)
末広がりでね、と苦笑でフォローの岩沢さん。
おりしも北京オリンピック開会の日ですわよ。
うわ〜、もう4年か…
時間経つのは早いわ。
で、何かとめでたい日なので、めでたい歌を。


贈る詩
お約束でノリノリなのですが。
一瞬不思議〜な感覚に陥る。
着席だしね〜。
さっきも北川さんがなんか座ってるの慣れないね〜と
笑っていたが、こう冬至のような冬至でないような(笑)
金取ってるだけに冬至ほどグダグダではないし(笑)
なんか不思議〜っ(笑)


不思議感に苛まれつつ(笑)
北川さんがニコニコと客席にリクエスト。
今ステージにはゆずしかいないので、ぜひ皆さん楽器として参加してください、と。
おう、そりゃーもちろんさね、リーダー。

…で?

ピアニカを持ってる北川さん。
ギター抱えてる岩沢さん。
一瞬んん?と見つめあって、岩沢さんがああそうか、と片手を上げる。
岩「じゃ、僕に合わせてください」

トン、トン、トン…
と、ギターのボディを叩き出す岩沢さん。
合わせて手拍子。

北「…遅くね?」

しらねーよ(笑)

仕切りなおして、今一度…
今度は。
北「早くね?」
だからぁ…というように岩沢さんを呼び寄せ、ふたりオフマイクで確認中。

どうも思うリズムにならぬ手拍子に、北川さんがピアニカを叩き出す。
自然に修正され…
北「いいね、それキープ!!」
キープ言われると、ななな…なんか余計に早くなっちゃいそうな気がするのは
私だけ?

手拍子に乗せてカウントのはずの岩沢厚治のワンツーが拍子ハズレで
また、えぇえ〜??(爆)
どんだけリズム感ないんですかあなた(笑)


始まってみれば、
黄昏散歩
なんだ…先に言ってよ(笑)
遅いだ早いだ言われなくてもだいたいのテンポわかるっつーの(笑)
…なんて笑っていたら、突然展開…

ウェイトレスとお客さん

おぉお〜、ナイスイン。
どんな柔らかさなんだろ〜の、手つきがエロいっす、北川さん(笑)

エンディングは再び黄昏散歩。
ナイスメドレーでございました。


朝もや
うおぉ〜、初聞き。
こ…れは嬉しい。
岩沢さんのまったりとした歌声に心地よく身を任せながら、
このカップリング連発のセレクトにまた冬至感覚に陥る(笑)
なんだかな〜。
すげーいいカンジだなぁ〜、このまったり感。


風とともに
ここからバンマスとパーカッションが入ります。
パーカッションは女性の方…名前忘れたけど(笑)
主張しすぎない心地いいリズムです。
このキャパ、このシチュエーション、この夏の風にぴったりです。

あぁなんて懐かしい。
岩沢さんの心地良さそうな歌声に、思わず目を閉じて
緑の香りをいっぱいに吸い込んで…
なんとなくゆずと歩んできた日々を思い出しながら
ここにいる意味ってなんだろうと考えてみたりする。
不思議な距離感の、私とゆず。
こんなにも親密で濃い関係の他人は、他にいません(笑)
近すぎず遠すぎず、ほどよいお席でふたりの姿を眺めながら
やっぱりここにいるのは必然なのかなぁ、となんとなく思ったりして。


すっかりマッタリモードのところにガツンとショック。
大バカ者
うぉぉ〜っ←今日こればっか(笑)
きゃ〜マジで!?
もうもうひたすらギターに釘付け(笑)
ぷるぷると頭を振りながら、すこぶる楽しそうな岩沢さん。
ノリノリの北川さん。
タンバリンがゴールドでし。
これもかっちょいい!
一気にヒートアップ。


ヒートアップしたところで、癒しナンバー
風まかせ
ふたりのハーモニーが美しく夏空に響く。
なんとなく「ね」で大事に歌ったからご大層クラスに格上げになるかと
思いきや、いたって無邪気に歌う北川さん。
その無邪気さが、またクるんだけどさ。
吹き抜ける風、蝉の声。
自然の音が自然のハーモニーを奏でている。
重なって、かき消すのではなく溶けていくゆずのメロディー。
うつむき、長い睫毛を伏せて喉を震わす岩沢さんの美しい高音が
すぅ…と波紋を描きながら消えていくような美しさと心地よさは、
思い出しただけでも鳥肌が立ちます。


ゆずのコンサートにはじめてきた人いますか?
と、定番の質問をする北川さん。
ほとんどいません(笑)
そりゃそうだ(笑)
歌える人はご一緒に…と。
友達の唄
野外っていいよね。
ホールと違って全開で歌っても、マイクの音はかき消されない。
『一緒に歌ってる』感が楽しめる。
ひとしきり歌って、大満足。


ここで一旦ゆず退場。
両手をぶんぶん勢いよく振って、元気に退場の岩沢さん。
それに続いて、まねっこしてぶんぶん姿勢よく手を振って歩く北川さん(笑)
どーして退場のときだけ岩沢さんは先頭きって歩きたがるんだろう(笑)
…ていうか、早く帰りたいのか?(笑)

再び寸劇。
蝉の声がいいカンジにBGM。
座敷童子と女の子が、開けてはいけないパンドラの箱的なものを
興味本位で開けてしまい、龍神が現れ…


ここからストリングスの皆さんが加わり、
衣装チェンジしたゆず登場。
岩沢さん、白いブルゾン。ダメージジーンズ。モスグリーンのインナー。
ちょっとかっちょいいんじゃないの〜っっっ!!
一気にテンションの上がる高島(笑)
そして北川さんのお姿に愕然(笑)
ブルーのロングジャケット。
デニムだったのかなぁ…ちょっと素材まで見分けられなかった。
で、裏地は真っ赤。
インナーは白。
…そしてゴールドのパンツを黒のブーツにイン。
ご…ゴールド?
な…なんなん?(笑)
目がしぱしぱする。
なんかあまり触れてはいけい気がしてきて、
つとめて岩沢さんを見ることにする(笑)


ステージに和太鼓がセットされていたので、
案の定北川さん太鼓プレイご披露。
かっちょいい!
でも、何故曲が凸凹なんだ(笑)
なんとなく不謹慎な気がしてしまうのは、私が小心者なのでしょうか(笑)
違和感なんだかマッチングーなんだか、微妙な和と洋の折衷に戸惑う(笑)


一瞬曲中シンとなって、固唾を呑むと北川さん、岩沢さんを見て思いっきり頷く。
う〜う〜う〜う〜♪
な…なんだったんだ?
今の間とアイコンタクト(笑)


イントロで思わず悲鳴。
向日葵ガ咲ク時
いや〜、夏っていえばこれでしょう。
おっさんビアガーデンに大喜び、ぐらい嬉しい(笑)

Aメロで北川さんのまねっこして、岩沢さんがふりふりってやる度
客席が無駄に大騒ぎ(笑)
ちこっとやってみて、あまりの反応に苦笑いの岩沢さん。
最後は首を傾げて、なんでやねんと苦笑い的な(笑)

それだよ。
そーゆートコが可愛いから騒いでんだよ(笑)


すっかり萌え萌えな黄色い雰囲気のなか、間髪置かずに歌いだす岩沢厚治。


飛べない鳥
夏空を真っ直ぐ見上げて歌う。
何度も、何度も聴いた歌。
色々なシチュエーションで聞いた歌。
なんで、あんなにも痛かったんだろうね。

今だって二番の頭を聞くのがこわい。
岩沢さん自身がようやくこの歌と肩を並べられるようになった、と
いつぞや語っていたけれど、何かに飲み込まれそうになりながら、
それでも絶え絶えに歌っていたあの頃とは全然違うけれど。
やっぱりあの痛みを、どうしても思い出してしまう。
若かったんだねぇ…
なんとなくそんな若かりしが故の痛みを共有するほど、
共に重ねてきた月日が、たまらなく大切に思えたりしました。


今が世と響く虫の声。
そっと歌いだす北川さん。
うまく言えない
野外で聞くのはまた格別。
自然のBGMがなんともいえない。
叫ぶように重なる岩沢厚治のコーラス。
凛としたハープの音色。
北川さんの描くメロディーの切なさは、岩沢厚治なしには
語れないんだなぁ、としみじみ思う。



暑くなったのか、北川さんがジャケットを脱ぐ。
岩沢さんはとっくに脱いで、モスグリーンのTシャツだったんだけど、
背中と胸元ワンポイントがやたらキラっキラしてて気になってたんだけど
北川さんの白インナーも同じ位置にキラッキラ。
何気にペアルックなんですかい?
…と思っていたら、会場の遠慮がちなザワザワに反応したんだか、
北川さんが自ら言い辛いことを言ってくれる。

北「すいませ〜ん、衣装が派手で」
古畑任三郎口調にぷぷぷ。
この公演のために作っちゃったそうだ(笑)
キラッキラしてるのは、お互いの家の家紋だそうで。
見たい!という客席の声に答えて、北川さんが岩沢さんをちょいちょいと手招き。
のこのことやってくる岩沢さん(笑)
そしてしっかりその肩を抱いて、客席に背中を見せる北川さん。
…いや、見せてくれるのはいいんだけど、あんた岩沢さんの肩抱いたら
岩沢さんの背の紋と被るじゃんよ(笑)
北川リーダーはものともせずに、そのまま岩沢さんの肩をしっかり抱いて、
右に左に正面に…と見せてくれたのであります。
あ〜も〜、なんていうか、ご馳走様(笑)


なんだか途端に疲労感に襲われていたところに、北川さんの一言。
「今日は何曜日?」
ま…ままま、マジで?
月曜日の週末
うわ〜、三十路越えての月週はキツい(笑)
大丈夫か?厚治!!
これがもう、とっても素敵。
相変わらずはえぇ(笑)

曲中にメンバー紹介。
声張っててすこぶる男前!
仁ちゃんは和太鼓もご披露で、盛りだくさん大絶賛な月週でございました。


ここから楽しいゾーン
少年

座るの疲れた?次の曲だけ立とう、と仁ちゃん。
北「この曲が終わったら、座るように。」
諸事情がありますから(笑)

夏色
手動のキャノン隊登場。
手持ちキャノンを何人かでスパン、と(笑)
こーゆーアナログ特効もゆずならではなのか(笑)


再び寸劇。
先程開けてしまった箱を、なんとか閉めて荒ぶる龍神もご退場…
北川さんの和太鼓も気合のBGM。


WONDERFUL WORLD
暗闇の中、照明に浮かび上がる能楽殿。
そして作り物ではない、何百年と樹齢を重ねた木々たち。
非常に神秘的な気持ちになります。
また、全然受け止める気持ちが違う。

しかし北川さん高音がまったく出ません(笑)
苦ちぃ…
和太鼓で気合い入れすぎたせいでしょうか(笑)
その分補うように岩沢さんの声はよく響いていたし、
なんとなく頑張って歌わなきゃいけない気がして客席も一体感。
これはこれで良し(笑)



〜アンコール〜
おりしも北京開幕ですよ。
歌わないわけにはいかないじゃないですか。

栄光の架橋
岩沢さんのギターのみからはじまる歌い出しがとても好き。
あれから4年か…
早いなぁ…とは思うけれど、しっかりみっちり身の詰まった4年だったなぁ…

さっき久しぶりに鳥を聞いた時にも思ったんだけど、
思い出す『あの時』から、ぐるっと巡って、
結局同じことしてるんだよね、ゆずも私も(笑)
でも、同じであって全然違う…
多分、共感しているのは、充実感。

そう、しっかりと自分の足で、自分の意思で、歩んできた日々に
誇りと自信を持って。
今、ここに向かい合う。
かけがえのない時間。
生きるって、楽しいよねぇ。
年を重ねるのは、面白い。


感慨深く。
曲が終わってもしんと静まり返る客席に、北川さんがぽそり。
北「暗くて静かだとこわいねぇ…」
びびり(笑)


そして、本日ラストの曲。
最後の歌です、に定番のえ〜。

北「長い!」
怒られた(笑)
なんとも言えない脱力感というか。
冬至のようで冬至じゃない、馴れ合い感(笑)
純粋にゆずが好きな人しか集まっていないコアな空間。
そういう空気も、いいよねぇ。
和む。


Yesterday and Tomorrow
なんだかねぇ。
自分を取り巻くすべてのものが愛しく感じられます。
ありがとう。
愛してるよ、大好きだよ。
惜しみなく与えたい。
私の中の幸せも、優しさも、輝きも、きっとどこかしらゆずと共にあって
むしろゆずの一部なんじゃないかと思う。


ほてほてといつも北川さんについて歩いているのに、
退場する時だけは先頭きって、片手を上げすり足でおどけて去っていく岩沢さんが
また愛しかったり(笑)
それをまねっこして歩く北川さんがまた可愛かったりして(笑)
あ、そうそう。
手をつないで礼!のときにガバリと見えた岩沢さんのベルト。
…赤ラメ(笑)
なんなの?
ゆず的にキラキラが流行なの?



とてもとてもいいライブでした。
また見たい!と思うけど、チケット取れないっていうジレンマはあるよね(笑)

帰り道。
普段はあまり人通りのないだろう夜の小淵沢駅にゆずっこが溢れている(笑)
シャッターの閉まった商店街に延々と吊るされた提灯の灯り。
なんとなく狐でも出そうな雰囲気だなぁ、と思う日本の原風景(笑)



【セットリスト】

夏祭
サヨナラバス
贈る詩

黄昏散歩〜ウェイトレスとお客さん〜メドレー

朝もや
風とともに
大バカ者
〜風まかせ〜
友達の唄


凸凹
向日葵ガ咲ク時
飛べない鳥
うまく言えない
月曜日の週末
少年
夏色
WONDERFUL WORLD


-en-
栄光の架橋
Yesterday and Tomorrow

※書き出してみて思ったのが、デビュー11年目でファーストシングルを
カップリングも含め全曲歌うアーティストって、まずいねぇよな、と(笑)
しかも懐かしの秘蔵…とかではなく現役なところがスゴイ。
ゆずの曲は息が長い(笑)




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