VAIO PCG-C1SをCD-ROMドライブ無しでリカバリする方法

このページの対象読者

このページは、起動ディスクすら作っていなくて、
リカバリCD-ROMの内容をハードディスクにコピーしていなくて、
そんな状態にもかかわらず、システムが飛んでしまい、どうにもならないけれど、
CD-ROMを買うのはもったいないと思っている人に最適です。

必要なもの

実際の手順

2000/1/24修正分は、greenにしときました。
  1. パーティションの切り直し
  2. DOSのインストール
  3. Linuxのインストールイメージのコピー
  4. Linuxのインストール
  5. Windowsのインストールイメージのコピー
  6. Windowsのインストール(未完)
  7. PCG-C1S用起動ディスクの作成
  8. PCG-C1Sのリカバリ

1.パーティションの切り直し

小細工はやめて、すっぱりきれいに切り直しましょう。
以下のパーティションが必要になります。
ただし、Linuxのパーティションは、Linuxを起動しないと作れないので、
現時点では、その分の容量を残しておくだけで良いです。

問題が一つあって、以下のようにパーティションを切ると、
プライマリDOS領域、拡張DOS領域、Non-DOS(Linux Native)、Non-DOS(Linux Swap)
の四つの領域だけでいっぱいになってしまい、
ハイバネーション領域を作成することが出来ないのです(T_T)
が、そんなもんいらねーやと、割り切って使いましょう(^^;
あ、Linuxを後で消せば大丈夫なのか。

ちなみに私は、以下のようにパーティション分けをしています。 という感じです。

2.DOSのインストール

インストールというほど大げさなものではないですが、
以下のコマンドを実行することで、C DriveのルートにCommand.comが転送され、
ハードディスクから、(仮の?)DOSを起動することができます。

sys c:

3.Linuxのインストールイメージのコピー

CD-ROMの使えるマシンから、ひたすらフロッピーディスクを使って、
Linuxのインストールイメージをコピーします。
一番面倒で、辛い作業がこれかも知れません。

Slackwareでは、機能ごとにパッケージ名が分かれているので、
その中で必要な、A(基本機能)、D(Cライブラリ)、K(カーネル)、N(ネットワーク)
この四つのパッケージと、ディレクトリ構成を同じくして、VAIOの方にコピーします。

Slackwareの場合、パッケージごとにディレクトリが分かれていて、
たとえば、基本的なLinuxシステムを格納している、ディスクセットAでは、
Slackware3.5の場合、a1〜a11までディレクトリがあり、
それぞれ、1.44MB以内に収まるようになっているので、
フロッピーディスクで移動するのに便利になっています。

4.Linuxのインストール

Linuxのインストールには、まず、Loadlin.exeを使って起動します。
必要なものは、Loadlin.exe、カーネルイメージ、ルートイメージですが、
それぞれのディストリビューションにあったものを使えば良いでしょう。
Slackwareなら、カーネルイメージに、kernels/bare.i/zImageなど、
ルートイメージに、rootdsks/color.gzなどを使えばよいでしょう。

ただ、ここで注意しなければならないのは、
Loadlin.exeは、usモードにしなければ使えないということです。
jpモード(?)だと、カーソルがどんどん上に行ってしまい、ハングアップします。
気をつけましょう。(これで半日ぐらいはまったもんなぁ(^^;)

さて、仮のLinuxの起動は、以下のようにして行います。
loadlin zImage root=/dev/ram initrd=color.gz
起動しましたか? 起動すればOKです。
あとは、スワップパーティションの設定や、インストール先の決定、
インストール元をハードディスクに設定するなどして、インストールを完了させます。

ただし、この時点では、ネットワークカードの認識ができていないかも知れません。
なぜなら、ブート時にLoadlinに与えたブートイメージは、
インストールしたLinuxのバージョンと一致していない可能性があるからです。

そこで、以下のようにして、とりあえずLinuxを起動します。
loadlin vmlinuz root=/dev/hda2
起動したら、インストールしたLinuxから「/vmlinuz」を、マウントしたDOSパーティションにコピーします
今後、このvmlinuzをloadlin.exeに渡すことにします。

5.Windowsのインストールイメージのコピー

ここまでの作業で、Linuxがインストールされ、そこでftpdが走っているはずなので、
リカバリーCD-ROMの内容を格納するパーティションへ、
ひたすらftpを使って、リカバリCD-ROMの内容をコピーします。

二枚分をコピーしなければならないので、
当該パーティションに、E:\disk1、E:\disk2などの、
ディレクトリを作って、そこにコピーすると良いでしょう。
Disk1は、全て必要ですが、Disk2は、sony2.pacだけコピーすれば良いです。

6.Windowsのインストール(未完)

ここまでくれば、とりあえずのリカバリを行うことが出来ます。
DOSを起動して、リカバリCD-ROMをコピーしたドライブから、
unpack sony1.pac c:\
と、unpackコマンドを起動します。
(unpack.exeは、Disk1の、etc\rcvcabs以下に入っているので、
sony1.pacと同じディレクトリにコピーする。)

これで、仮のリカバリが始まりますが、なぜか途中で止まってしまいます。(84〜85%ぐらい)
ですが、無視して再起動をしてみてください。
すると、仮のWindowsが起動するはずです。

なぜ仮なのかというと、DOSからリカバリをした場合には、
8.3形式のファイル名しか扱えず、それを超えるファイル名は、
~が入ってしまった、不正なファイル名になってしまっているからです。
また、途中までしかコピーが終わっていないということもあります。
なので、起動途中にエラーが出ても、とりあえずEnterを押して進めて下さい。

起動したら、sony1.pacの時と同じように、
unpack sony2.pac c:\
として、二枚目の内容もリカバリします。
(Windows起動中だとマズイような気もしますが、二枚目は大丈夫です。)

7.PCG-C1S用起動ディスクの作成

ここまでで、一応のWindowsが起動するので、
起動ディスクを作成することが出来ます。

起動ディスク作成ツールは、
スタート→VAIO→ノートブックユーティリティ→リカバリ用起動ディスク作成ツール
で起動出来ます。

PCCARD用起動ディスクの作成を選んで、
起動ディスクを作成します。
(Install.exeが欲しいだけなので、多分どれを選んでも同じ。)

8.PCG-C1Sのリカバリ

7で作成した起動ディスクから起動して、
ディスク1の内容を、Qドライブに割り当てます。
subst q: e:\disk1
次に、起動ディスク中のInstall.exeを起動します。
a:\install

すると、リカバリーが開始されるので、ひたすら待ちます。
終了すると、ディスクを入れかえるように指示されますが、
CD-ROMドライブを使っているわけではないので、入れ替えは出来ません。
なので、起動ディスクをドライブから抜いて、Ctrl+Alt+Delで、リブートをかけます。

まだ不完全なWindowsが起動したら、6でやったのと同じ方法で、
sony2.pacをCドライブに展開します。
これで、sony1.pac、sony2.pacの両方を、完全にリカバリ出来たことになるので、
PCG-C1Sのリカバリが完了したということになります。