Q&A

Q1;ラインの収縮したグライダーはどのように修理すれば良いのですか。

A;ポリエステル被覆(アラミド・dyneema共通)及びDyneemaが収縮している場合はまずラインにカラビナを取り付けてバネバカリで計測しながら20kgfから25kgfの張力で全ラインをローディングして元のライン長とする。ラインバランスから一部のローディングは危険です。張力を掛けすぎるとラインループの縫い目等を痛めるので注意する。薬剤、での収縮や熱収縮を度々ローディングすると直ぐに収縮してしまい使用不能となる。回復には特殊なローディングを必要として一般的にはライン交換となってしまいます。

Q2;NOVAのグライダーでスタビライザーラインが大きく収縮しているのはなぜですか。

A;スタビライザーのボトムライン(下の長いライン)がDyneemaの為熱変性を受け易い為である。他のボトムラインはテクノーラの為変性は受けにくいのです。夏場の晴天のTO,LDの地表面は土・岩・シート・カーペットで高温となり、地面と接するボトムラインはダメージを受けます。
又、LDでの収納時にグライダー内の空気温度が上がり収納後高温空気に晒されダメージを受けます。特にスタビライザーボトムラインはアッパーラインの3倍程の長さがある為にDyneemaが一定の収縮をした場合収縮長さは3倍の長さとなり大きく収縮します。
2本だけですから交換すれば良いと思います。
出来ればスタビラインを太めのテクノーラ(p-アラミド(ケプラー等)の一種で折り曲げ特性が優れている)で作成すれば一番良い。ポリエステル被覆のチジミ対策をすればさらに良い。

Q3;山チンや木の根・枝等に引っ掛けて不均等なテンションを与えてもそのままで大丈夫ですか。

A;新しいうちは問題ないと思いますが、年数が経っている場合はdyneema・アラミド共に収縮している可能性が有りこの状態で不均等なテンションをラインが受けますとテンションを受けたラインのみがローディングされて不均等にラインが伸びラインバランスが狂う可能性が有ります。このままで飛行しますとスタビライザーなどではグライダーが回ってしまって強風やサーマルコンディションにはテイクオフ出来なくなったり、他のラインでは右又は左旋回がしづらくなったりブレークが片方に取られたり飛行に影響する事が考えられます。Q1の回答のように出来れば全ラインをローディングする事が最良と考えられます。全ラインをローディングする事が重要です。それで駄目ならライン長を計測しましょう。