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強度変調放射線治療 「トモセラピー」(IMRT)複数がん 撮影と共に撃つ北海道の男性Aさん(56)は、今年1月の定期健診で肺がんが見つかった。心筋梗塞(こうそく)などの持病 ![]() 手術に比べ、放射線治療は体にメスを入れないため、負担が少ない。特に最近は、放射線を患部の狙った所に集中照射する装置が普及するなど、進歩はめざましい。 装置は、巨大なドーナツ形の照射装置と寝台で構成されている。外観は、コンピューター断層撮影法(CT)診断装置と同じだが、寝台に乗った患者が、その場で画像撮影と放射線治療を受けることができる。一般的な放射線治療では、患者はCT撮影室で画像診断し、放射線治療室に移動して治療を受けるが、これでは照射の位置が病巣から外れる可能性がある。これを防いで正確な照射を行うため、撮影と治療の装置を合体させた。 ドーナツ形の装置には、可動式の長方形の照射口が1か所ある。これが1回転し、360度すべての方向から病巣部を狙う。照射口には、64枚に分かれたタングステン製の“ふた”がある。このふたをコンピューターで開閉させ、照射範囲や線量などを調節する。「強度変調放射線治療」(IMRT)と呼ばれる手法だが、複数の患部を同時に照射することができる点が、この装置の特長だ。 正常組織への影響を最小限にし、がんを効果的にたたくため、綿密な治療計画を立てる。まず、磁気共鳴画像(MRI)や陽電子放射断層撮影(PET)など複数の画像診断で、患部を正確に特定し、照射線量や照射時間などを計算する。治療当日は改めてトモセラピーの画像を、撮影済みのMRI画像などと重ね合わせ、位置、照射量などを最終的に決める。1回の治療は、準備時間も含め約15〜20分。照射時間は3〜5分と短い。 照射装置に合わせて寝台も動き、患者の頭部から足まで照射する。複数の患部を一度に攻撃でき、治療回数が少なくて済む。患部を様々な複数の方向から照射する通常の「三次元照射」に比べても、いっそう正確に照射できる。北斗病院では、2005年9月の導入以来、194人のがん患者に治療した。病巣が数か所あったり、脳や肺などに転移があったりする場合、従来の治療に比べ、病巣部が消失または縮小する患者が多いという。照射場所によって頭痛や下痢、だ液が出にくくなるといった副作用は生じるものの、従来の放射線治療に比べて少ない。
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