初めての大会に向けて
 
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「初めての大会に向けて」は以上で終了いたします。今後は「東北選抜大会までの歩み」にご期待下さい。
ボート新人戦優勝のダブルスカルと入賞したクルー
01年9月2日  いよいよ決勝の日です。男子シングルスカルの準決勝が最初に行われました。準決勝は各組4人で争われましたが、喜多方商業の一樹君と田村の弘之君の2人が決勝に進みました。結果は一樹君が1位で3分48秒、弘之君は3分52秒で2位でした。他の組では湖南の元博君が3分48秒で1位、2位の会津の啓徳君は大きく離れました。弘之君はタイムでは依然3位です。決勝で2位以内をねらうためには、レートを上げるしかありません。女子ダブルスカル決勝は、スタートで飛び出した湖南がリードし、田村は7秒遅れて2位でゴールしました。生徒たちは精一杯頑張りましたが、完敗です。レート38で飛び出した湖南を、レート33しか上がらない田村は追いつめることはできませんでした。タイムは3分51秒です。シングルの弘之君と並ぶタイムですからびっくりするようなタイムです。(いつもは5秒以上シングルに負けています)。男子ダブルスカルはスタートから飛び出し、予想通り危なげなく1位でゴールしました。タイムは3分32秒で、2位に4秒の差をつけました。いよいよシングルスカル決勝です。湖南の元博君、喜多方商業の一樹君のタイムが上位だったのでこの2人の争いと見られていました。湖南の元博君は最初からレート36でリードしましたが、いつもより高めのレート(それでも30に満たない)で飛び出した弘之君が500mで一樹君と並び、ゴールまで接戦の末、わずかの差で2位を確保しました。タイムは3分46秒でした。相手よりレートが5以上低いにもかかわらずよく頑張ったと思います。2位まで東北大会に出場できるので、全クルーが東北大会の出場権を獲得したことになります。どのクルーもまだまだ荒削りで課題がたくさんありますが、東北大会の出場権を獲得できましたので一安心です。また、東北大会の出場権を3クルーも獲得したのは田村だけであり、最初の大会で田村の存在を大きくアピールしました。6月中旬に初めて艇に乗ってから今日まで約2ヶ月半の間にびっくりするような成長を生徒たちは遂げてくれました。東北大会まではあと1ヶ月あります。その間に課題を克服し、湖南に追いつき、追い越します。
01年9月1日  今日は男子のシングルとダブルの予選です。男子シングルは予選2組に優勝候補が2人入っています。喜多方商業の一樹君と湖南の元博君です。一樹君は県総体3位、元博君はクオドルプルでインターハイに出場しています。2人のデッドヒートが前半500m続き、元博君が勝ちました。元博君の方がレートがやや高く、元博君は35、一樹君は33でした。タイムは元博君が3分43秒、一樹君が3分46秒です。予選3組で初出場の弘之君が出場しました。弘之君は相手が弱かったせいか前半から大きくリードし、大差でゴールインしました。レートは26とかなり低く、本部席からも驚きの声が上がりました。タイムは3分50秒でした。「流しているのではないか」という声まで聞こえてきます。とりあえず、シングルは予選を無事通過しましたので一安心です。桟橋についてから、状況を聞くと、後半は少し「流した」そうです。初出場で、大した度胸ですね。レートが30で引ければ、前の組の2人といい勝負ができると思います。ダブルスカルは前半からリードして押し切るつもりでしたが、意外に苦戦しました。隣の川口がなかなか離れないのです。600mでミドルスパートを入れて離し、そのままゴールインするかに見えました。ところが残り50mで勝裕君がもがいているではありませんか。シートを外したのです。聡君が一人で漕いで何とか1位で予選を通過できましたが、もう少しで敗者復活戦に回るところでした。今まで何万回と漕いでも1度もシートを外したことはありませんでした。桟橋についてから聞いてみると、ゴール前で一気にレートを上げてもっと離したかったそうです。水をあけて勝っているのだから無理をする必要はなかったのです。リードして「流した」弘之君とは対照的な結果ですね。タイムは3分38秒で、別な組で1位だった西会津と同タイムでした。シングルスカルのタイムから見ると5秒以上遅い計算になります。ダブルスカルにとっては今日はいい薬になったと思います。間違いなく一番強いはずです。明日の決勝では、普通に漕いでくれば優勝できます。シングルはレート次第だと思います。明日の準決勝で喜多方商業の一樹君とあたっています。そこで勝てるようなら、東北大会に出場できる可能性があります。女子ダブルは今日はレースがありませんでした。明日一発決勝です。生徒たちの漕ぎは荻野にきてからかなり良くなっているし、今のところリラックスしています。今年インターハイで準決勝までいった湖南と初出場の本校ではレースの駆け引きでは雲泥の差があるはずです。生徒たちには余計なことを考えずに自分たちの漕ぎをすることに専念するよう指示しました。
01年8月30日  今日で、さくら湖での調整も終わりました。どのクルーも上々の仕上がりです。一流選手と比較すると技術的にはまだまだですが、練習を開始してから3ヶ月に満たないクルーとは思えないうまさです。もちろん、東北大会に出場しても恥ずかしくない出来です。生徒たちはとてもリラックスしています。生徒たちに面白い課題を与えました。男子ダブルスカルは、クオドルプルにタイムで勝つこと、男子シングルスカルはダブルスカルの3位に入れるタイムで漕ぐこと、女子ダブルスカルは男子クルーを8チーム負かすことです。自分の種目で勝つことよりも、この課題をクリアする方が難しいと思います。楽しんで新人戦を戦わせます。いよいよ、明日から荻野です。
01年8月26日  いよいよ新人戦まで1週間を切りました。現在、さくら湖で練習していますが、そろそろ調整に入ります。男子ダブルスカルは2人の動きをあわせることと、スタートからの飛び出しが課題です。女子ダブルスカルはフィニッシュの押しとフォワードの柔らかさが、男子シングルスカルはスタートのタイミングとレートを上げることが課題です。これらの課題の克服と今までの疲労の除去を今後4日でやらなければなりません。課題の克服はすぐにはできませんので、疲労の除去が優先です。生徒たちには精神的なリラックスを指示しました。初めてのレースですから挑戦者のつもりで、結果を気にせず、良い漕ぎをすることだけに専念すればよいのです。31日に荻野に出発します。
01年8月24日  20日からの荻野遠征も台風による休日1日をはさんで今日で4日目になります。一応仕上がりましたので今日で荻野遠征は終了しました。明日からさくら湖で調整して、1週間後に大会に臨みます。荻野漕艇場でのタイムトライアルの結果も上々でした。少し流れがありましたが、男子ダブルスカルが3分30秒台の前半、男子シングルスカルが3分40秒台の前半、女子ダブルスカルが3分50秒台の前半と、6月の県高校体育大会でも決勝に出られたタイムです。単漕での記録ですから、相手がいればもっとつまるはずです。生徒たちもかなりの手応えを感じているらしく、新人戦がまちどおしいようです。
01年8月22日  台風11号が近づいているので今日の練習は中止にしました。生徒たちにはちょうど良い休養になると思います。20日に新人戦の組み合わせが決まりました。男子ダブルスカルは6チーム、男子シングルスカルは9チーム、女子ダブルスカルは3チームの争いです。男子ダブルスカルは西会津と、女子ダブルスカルは湖南との争いです。相手チームは男女とも今年インターハイに出場しています。特に女子ダブルは湖南が全国で10番目の実力ですからかなり厳しいものがあります。男子シングルスカルは県総体3位の喜多方商業の選手とクオドルプルでインターハイに出場した湖南の生徒が相手です。弘之君はシングルに転向してまだ2週間しか経っていませんが、これらの生徒を相手にしてそんなには負けないと思います。20日は荻野漕艇場で練習しましたが、午後から湖南が練習に来ました。女子ダブルは技術的には湖南がはるかに上です。レベルの違いを見せつけられた感じがします。漕ぎ始めて2ヶ月足らずのクルーとインターハイで準決勝までいったクルーを比較するのはナンセンスですが、そのうち追いつき、追い越すつもりで頑張らせます。
01年8月19日  お盆明けの練習が始まり3日目になります。今日は風もなく絶好のコンディションのもとで練習ができました。さくら湖でのタイムトライアルのレコードが出ました。湖面の状態が良かったにしても、良いタイムだと思います。あとは荻野漕艇場とのコース差がどれぐらいあるかだけです。どのクルーも仕上がりが良く、明日にでもレースができそうです。明日から荻野漕艇場に通ってしばらく練習します。県内で一番キャリアが少ないクルーですが、私としては今年のインターハイに出しても見劣りしないと思っています。明日は新人戦の組み合わせ抽選が荻野漕艇場で行われます。相手がどのクルーになるか今から楽しみです。
01年8月13日  今日でさくら湖での練習の前半が終わりです。明日から3日間、お盆の休みに入ります。生徒たちにはこの間、家族の一員として家の行事に積極的に協力するよう指示しました。疲労の回復と、体調の維持については、生徒のボートに取り組むレベルが高いのできっとうまくやってくれると信じています。ブイの設置によって練習のレベルが一段と上がりました。3艇を並べてハンデ戦もできます。しかも本校しか練習していませんから思い通りに練習ができます。新しいリギングにも慣れてどの艇も力強く進むようになりました。お盆明けには完全に仕上がります。インターハイの結果をインターネットで知りましたが、湖南の女子ダブルスカル(2年生チーム)が準決勝まで行きました。本校の女子ダブルスカルにとって湖南のチームは強敵です。常識的には初めて試合に出るクルーが全国で10番目に強いクルーに勝てるはずはないのですが、私も生徒たちも「勝負にならない」とは考えていません。
さくら湖にブイが設置されました。
01年8月11日  久しぶりのさくら湖での練習です。昨晩からの雨も止んで絶好の条件での練習ができました。さくら湖には荻野での合宿中にコースブイが設置されました。ブイの幅は12.5mです。これでまっすぐに漕ぐ練習ができます。今日はまずリギングを大きく変えました。キャッチから強く引けるように外傾と前傾を調整しました。生徒たちは「引きやすい」と大喜びです。今度は間違いなく強く引けています。シングルスカルの弘之君のストレッチャーの加工に時間がかかりました。古い艇では185cmの身長では足が余って漕げないのです。ストレッチャーを止める金具を艇のかなり前にドリルで穴をあけて取り付け、何とか漕げるようにしました。
01年8月10日  タイムトライアルの結果が思わしくありません。女子ダブルは全然伸びていません。いまだに4分10秒を切れないのです。香苗さんが体調不良にしても悪すぎます。男子ダブルスカルも期待したほどのタイムが出ていません。シングルスカルの弘之君だけが4分の1ケタ台と2日目にしては上々のタイムです。考えられることは勝裕君と香苗さんがきちんと引けていないためだと思います。モーターボートから見ても水がつかまっていないのです。2人ともオールを強く握る癖があるのでキャッチの時にカバー角度が小さくなってしまうのだと思います。明日、オールのねじれをチェックし、リギングを変えることによって水平に引けるようにするつもりです。今日で合宿は終わりです。
初めてシングルスカルに乗る弘之君。向こうは川井橋
01年8月9日  午後からの練習で、弘之君をシングルスカルに勝裕君をダブルスカルに変えました。理由は勝裕君に安定した艇で思い切って引かせたいことと、身長があって体重が軽く、しかもこの頃エルゴメーターのデータがどんどん伸びている弘之君にシングルスカルがピッタリだと思ったからです。勝裕君は最初は力みがありましたが、次第になれて松島から帰ってくる頃には良い漕ぎになり、聡君との呼吸も合うようになりました。びっくりしたのが弘之君です。初めてのシングルスカルなので最初はとまどいがありましたが、低いレートながらきちんと艇を進めていました。かなりやれるのではないかという感触を得ました。女子クルーはスランプです。多くの課題を少しずつクリアしていくしかありません。疲労のピークにあることも課題を克服できない原因の一つであろうと思います。
01年8月8日  午前中のエルゴメーターの記録は全員が新記録を出しました。男子全員が3分30秒以内だし、女子もそれぞれ自分の記録を更新しました。午後からの水上練習では男子ダブルスカルの伸びがすばらしく、低いレートで確実に艇を伸ばしています。リズムも良くなってきました。シングルスカルは体重が少しずつかかってきたと思います。女子ダブルスカルはフィニッシュが弱く、フォワードで急ぎすぎるのも気になります。今のところ女子の課題が一番多いですね。9日からインターハイのボート競技が始まるため、有力メンバーは全部熊本に行っています。現在荻野漕艇場で練習しているクルーで一番レベルが高いのが田村高校クルーであることは間違いありません。
01年8月6日  合宿初日です。三春を7時35分に出発し、8時40分に荻野漕艇場に着きました。宿舎の「やましょう」に荷物をおいてすぐに練習の準備に入りました。午前中はコースになれるため、予定を変更して技術練習をメインにしました。松島まで上って技術練習をしましたが(松島までは約7kmあります)、他の学校のクルーも上ったのでモーターボートで脇について細かな指示が出せませんでした。喜多方東は川井橋まで、川口はホワイトハウスまで上りました。技術練習で気になった点は、上体漕ぎで由里子さんと勝裕君のぶら下がりが弱いことと、弘之君のハンザウェイが遅いことでした。午後は午前中の予定に切り替えました。最初にタイムトライアルです。単漕で計りましたが、男子ダブルスカルが3分45秒、男子シングルスカルが4分、女子ダブルスカルが4分13秒でした。なぜこんなにタイムがかかるのか不思議です。男子ダブルスカルはレートが低すぎるし、シングルスカルと女子ダブルスカルは水中が弱すぎます。レースができる状態まで調整ができていないか、ランドマークの下を通るのに神経を使って強く引けないのかもしれません。そのうち原因がわかると思います。普段の漕ぎからは想像できないタイムです。間違いなく10秒以上は遅いと思います。毎日の練習量は30kmを超えます。この量は全国レベルだと思います。生徒たちの持参した「合宿に取り組む気持ち」の作文を読みましたが、かなり前向きなのでたぶん成果が上がるだろうと思います。
01年8月2日  明日で課外が終了です。午前中に課外をやって、午後からの練習というスケジュールも今日で終わりました。明日の午後と明後日は荻野漕艇場に練習に行きます。来週からは荻野漕艇場で合宿ですから、しばらくは荻野での練習が続きます。夏休みになってから今日までのさくら湖での練習はほぼ予定通りにできました。成果も「まあまあ」というところでしょうか。生徒たちは初めての合宿を楽しみにしているようです。さくら湖での練習では、女子ダブルスカルと男子シングルスカルが「沈」しました。後半、女子クルーが暑さで体調を崩しましたが、今日は元気になりました。新人戦まであと30日です。あと2週間強化して、お盆過ぎから調整に入ります。
01年7月24日  今日は全国的に暑く、お昼のニュースで関東地方では40度を超えた所もあったようでした。午前中が課外なので午後からの出艇でした。「大きく、強く、水平に」の基本に戻ってしばらく漕ぐことにしました。やや強い南風のせいか女子ダブルスカルがバランスを崩し、初の「沈」です。慣れた頃が危ないのです。ダブルスカルが横転するのは珍しいのですが、落ち着いてシューズを脱いで艇につかまっていたのですぐにモーターボートに引き上げました。桟橋まで艇を移動させ、水を抜いて30分後にまた出艇しました。生徒たちは艇が横転したときどう対処するかという勉強になったと思います。理屈では知っていても実際に体験してみないとわからないこともあるでしょうから。今日は今まで以上に大きく、強く漕げたと思います。今後レートが高くなってもきちんと漕げるように基本をマスターするのに時間をかけたいと思っています。
さくら湖でユニフォームを着て練習しました。
01年7月22日  荻野漕艇場で東北総合大会決勝を生徒たちに観戦させました。県大会で優勝したクルーが次々に負けていくのを見てレベルの高さに驚いたようです。全国大会に行けばもっとハイレベルなのですが・・・・・。午後から初めての荻野での練習です。リギングに時間がかかりましたが、今後大きな大会に出場するためにはできるだけ短時間でできるように練習しなければなりません。ランドマークの下をまっすぐに漕ぐのにかなり苦労していました。時々荻野に来て練習しないとレースで除外になってしまいます。新しい艇に初めて乗りましたが、感触は良かったようです。
01年7月15日  昨日、今日と暑い中、昼間の練習を行いました。いつもは夕方からの練習でしたので、この2日間でかなり日焼けしました。今日はスタート練習も取り入れました。短力漕ではレートが30以上に上がり、かなりのスピードが出ています。生徒たちも艇の進み具合に満足しているようです。そのうち1000mのタイムトライアルをやってみたいと思います。厳しいトレーニングが続いているにもかかわらず、生徒たちの体重が減らず(3日に1度測定している)、むしろ増加しているので、良い傾向だと思っています。男子ダブルスカルに水が浸みてくるようなので明日修理します。古い艇だと色々起こりますが、大切に使って成果をあげたいと思います。
01年7月12日  新人戦まであと50日です。夏休みを前にして今後十分な時間をとって練習ができます。ユニフォームも届きました。新人戦に向けて予定通りに仕上がっているので私は大変満足しています。生徒たちも早く荻野漕艇場で漕いでみたいという希望を持っているようです。7月22日東北総合体育大会決勝の午後、荻野漕艇場で初漕ぎをすることに決めました。私は役員で荻野漕艇場に行きますし、生徒たちにも東北大会の雰囲気を味わい、他県の生徒たちの漕ぎを研究する機会を与えた方が良いと思ったからです。生徒たちの体力トレーニングのデータが次々に塗り替えられていきます。勝裕君は間違いなくハイレベルの選手ですが、由里子さんの能力もかなりのものがあります。勝裕君はもと野球部のピッチャー、由里子さんは県で一番強い本校のバレー部から誘いを受けたほどの生徒です。弘之君と聡君は中学校時代野球部、香苗さんはソフトテニス部に所属していました。まったく新しい種目のボートに飛び込んだ5人を今までの仲間が見ています。ボート部の今年の活躍が今後の部員確保のカギになると私は考えています。中学校時代に色々なスポーツをやった生徒がボート部に集まるようになれば、数年で「ボートの田村」の看板を掲げられるようになると思います。
01年7月10日  期末考査終了後に、校内体育大会があり、昼食が不規則だったり、放課の時間がかなり遅くなったりで、満足なトレーニングができませんでした。また、校外模擬試験もあり、そちらに専念させました。しかし、試験終了後1週間たった今では1000mをどの程度で漕げるか試したい気分になるほどの仕上がりです。放課後の練習時間は約3時間です。2時間を水上練習に、1時間を体力トレーニングに当てています。体力トレーニングのデータが次第に向上しているので、生徒たちは満足しているようです。そのうち壁にぶつかってそこから伸ばすのに苦労するはずなのですが・・・・。ボートに首をつっこんで約2ヶ月の女子生徒が「真っ黒に日焼けすること」「足が太くなること」「体重が増えること」が大切なことだと悟って、毎日そのために努力しているなんてボートの世界は不思議な世界ですね。このことだけでも一流になれる下地は十分です。
01年7月4日  期末考査が昨日終了し、また練習が始まりました。昨日は考査の疲れが残っていたのか、久しぶりのオールの感触にとまどったのか、少し波があったせいか、パッとしない漕ぎでしたが、今日は見違えるようになりました。生徒たちはスピードを楽しんで漕いでいるように見えます。どう漕げば効果的に進むのか、理屈で理解していることを体にたたき込んでいるわけです。エルゴメーターと心拍計を使って、個人ごとの負荷と心拍数との関係を調べました。これをグラフ化することによってAT(無酸素的作業閾値)がどの付近にあるかを調べ、トレーニングに生かすためです。勝裕君が間違いなくハイレベルです。あとの4人はごく普通の高校生のレベルです。1年後には全員がハイレベルとなれるようにトレーニングしていきます。新人戦までに体力的にどこまで向上できるかはわかりませんが、技術と体力の両面の向上を図っていきます。
01年6月21日  今日で期末考査前の練習は終わりです。期末考査が終わるまでは自主的な練習です。生徒たちには体調の維持のためのランニングと補強運動だけを指示しました。授業や考査に真剣に取り組む姿勢が全国で活躍するための土台になると私は信じているからです。約10日間の水上練習でしたが、十分な成果がありました。新人戦までは72日間しかありませんが、(考査が終了するとちょうど60日です)もう何も心配していません。十分間に合うどころか、おつりがくるとまで思っています。関西のインターハイ常連校の状況を知るために、インターネットで朝日レガッタと中日本レガッタの記録を集めました。全国デビューしたときに備えるためです。全国上位を目指し、それにふさわしいトレーニングをすることによって、生徒たちをハイレベルのオアズマンに仕上げていくつもりです。県大会や東北大会は通過点にすぎません。

男子ダブルスカル(弘之君と聡君)

春田大橋と女子ダブルスカル(由里子さんと香苗さん)
01年6月19日  今日は朝から雨でしたが、練習の時間帯は雨も止んで、絶好のコンディションの中で練習ができました。女子ダブルのワーク高を少し下げて、やや低い位置を引けるようにしました。ローピッチのパドルを引かせているのですが、キャッチで流れてしまいます。そんなに短時間でできるはずはないのですが、つい欲を出してしまいます。今日は男子ダブルのリズムがあまり良くありませんでした。明日は弘之君と聡君のシートを交換してみます。シングルの勝裕君の漕ぎが見違えるように良くなりました。次第に慣れるにつれて、体重がかかるようになってきたからです。期末試験前の練習はあと2日です。最初に予定していたレベルには達しているのですが、少しでも上積みして期末考査に臨みたいと思っています。

男子シングルスカル(勝裕君)
01年6月17日  昨日、今日と絶好のコンディションの中で練習ができました。昨日はビデオ撮影をし、自分の欠点を確認しました。男子ダブルスカルのリズムが良くなりました。パドルも引けました。あとは漕ぎ込むだけです。女子ダブルは一番仕上がりが良く、一週間前に漕ぎ始めたとは思えないぐらいうまくなりました。ダブルスカルは、明日からレート(1分間に漕ぐ回数)を指定して、長い距離を漕がせます。シングルの勝裕君は今日、転覆防止用のペットボトルを取りました。慣れてきたためです。でもまだぎこちない漕ぎです。のびのびと大きく、力強く漕げるのは、期末考査後になるでしょう。でも勝裕君は一番リズムが良いし、一番パワーがあるので、慣れてくれば一気に伸びると思います。この1週間で予想以上の仕上がりです。新人戦まであと76日ですが、もうすぐ今までの遅れを取り戻せそうです。
01年6月14日  小雨の中で練習を行いました。波がほとんどないので、前日よりは漕ぎやすかったと思います。男子のダブルスカルのリズムが悪く、修正しなければなりません。シングルの勝裕君はまだうまく引けないのに、強く漕ごうとします。焦ることはないのです。きちんと漕げることが今は大切です。うまくなったらイヤなほど強く引かせますから。女子ダブルはかなりうまくなりました。明日からはパドルを引かせたいと思います。

艇庫前にダブルスカル2艇とシングルスカル1艇を並べました。
01年6月13日  毎日、毎日風が吹いて、波が出ます。冷たい北東気流のせいです。一流の選手にはこのくらいの波は何でもないのですが、艇に乗って数日の選手には応えます。どんどん艇が風で流されます。岸に寄せられないようにするだけで精一杯で、技術練習に専念できません。しかし、着実にうまくなっています。香苗さんは課題だった水平に引くことができるようになりました。勝裕君はかなりシングルに慣れてきました。弘之君の脚がきちんと伸びるようにストレッチャー取り付けの金具を3cm前に移動させました。この加工だけで約1時間かかりました。乾いたスポンジが水をどんどん吸い込むように、生徒たちはびっくりするような早さでうまくなっていきます。新人戦まで時間がないのは十分わかっているのですが、基本をマスターすることに十分時間をかけます。変な癖がついてから後で直すのはかなり時間がかかるからです。明日は雨の予報です。雨でも短時間の乗艇練習はやります。雨でもレースは行われるわけですから当然ですが、生徒たちは初めての経験なので、どんな反応を示すでしょうか。
01年6月11日  今日、モーターボートを出しました。モーターボートがないと細かな指示ができないし、転覆したときに救助も時間がかかるからです。シングルスカルには転覆防止に2リットルのペットボトルを4つ取り付けました。これで安心して漕げるはずです。今日は風が強く、初心者には漕ぎづらかったはずですが、よく頑張りました。女子ダブルは脚を使うところまでいきました。自分の力で艇が進んでいる感覚が次第にわかってくると楽しいものです。そのうちスピードを上げるためにだんだん辛くなってくるのですが・・・。男子ダブルは弘之君の脚が長すぎて、ストレッチャーの位置の加工をしなければならないかもしれません。シングルの勝裕君はまだ慣れません。90kgに近い体で幅30cm、長さ8mの艇に乗ってバランスを取るのはかなり時間がかかるはずです。
 
 田村高校ボート部がさくら湖に初めて艇を浮かべました。
01年6月10日  昨日、艇が届きました。今日は朝からリギングです。初めてのリギングなのでかなり時間がかかりました。最初なのでオールを動かしやすいようにワーク高を少し高めにセットしました。まだおそるおそるオールを動かしていまが、そのうち慣れるでしょう。午後から雷雨となり、今日はあまり練習ができませんでした。明日から放課後2時間の乗艇練習です。期末考査までできるだけ慣れて、考査終了後からハードな練習をするつもりです。
 4月の初めに撮影した桟橋とスロープの状態です。6月の今はスロープの長さにして約20m水位が下がっています。艇庫からこのスロープを艇をかついで運ぶのは大変ですが、この桟橋はエイトが横付けできる広さがあります。ここでリギングができるので大変便利です。この桟橋は水位の変化によって自動的に動くようにできています。
01年6月8日  明日、待ちに待った艇が到着します。トレーニングの合間にそのための準備をしました。さくら湖の水位が下がったために、桟橋までのスロープに泥がたくさんたまっていました。それを洗い流しました。「泥を落としておかないと、雨の日の出艇の時に滑るから」と言って始まったのですが、見事に私が滑って転んでしまい、泥だらけになってしまいました。艇をかついでいるときに滑らなくて良かったと思います。
01年6月7日  今日も、エルゴメーターで20分漕をやりました。目的は有酸素能力の向上です。男子の目標5000mをクリアーしたのは勝裕君だけです。あとの4人はまだまだ目標に届きません。体ができるまでは何ヶ月もかかるのは当然ですが、1日も早く目標に達してほしいと思います。新人戦まであと86日しかありません。練習に取り組む意欲は高いのでそこに期待するしかありません。
ボート部初代部員
       左から2年生の弘之君、聡君、勝裕君、1年生の由里子さん、香苗さんです。
       部長は勝裕君です。
ボート部初代顧問   野中敏光
    昭和46年 耶麻農業高校に新採用として赴任してすぐボート部顧問になる。
    昭和51年 湖南高校でボート部を創設した。58年まで顧問を続ける。
    平成6年  喜多方女子高校でボート部顧問となり、平成8年まで顧問を続ける。
    平成13年 田村高校でボート部を創設した。
01年4月2日から報告させていただいた「ボート部創設までの歩み」は6月6日をもって終了させていただきました。多くの方々のご支援をいただき、なんとかスタートを切ることができましたことに感謝いたします。このコーナーではボート部の近況を「生徒と私の状況」を中心にまとめたものを報告いたします。