東北選抜大会までの歩み

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「東北選抜大会までの歩み」はこれで終わらせていただきます。今後は「全国選抜大会までの歩み」にご期待下さい。
優勝した男子ダブルスカルクルー。後ろに激突したゴールの鉄柱が見える。
01年10月7日  高気圧におおわれ、昨日とは違いほとんど無風です。昨日こんな天気なら、全クルー決勝にいけたのにと思いました。最初の男子シングルの順位決定戦はスタートで出遅れましたが、(いつものことで、まだまだ未熟です)次第に追い上げ、800mで先頭の宮古の選手に並びました。その後2人の競り合いが続き、ゴールでは0.2秒差で1位となり、意地を見せました。決勝には6クルーが出場しているので、7位ということになります。女子ダブルの順位決定戦はスタートからリードし、2位に10秒以上の大差をつけて1位でゴールし、鬱憤を晴らしました。女子ダブル決勝では1位が湖南で2位が予選で勝っている青森西だったので、もし、今日のような波のない状態で決勝に出ていたら、まちがいなく上位争いに加われたと思います。この借りは来年必ず倍にして返すつもりです。残るは男子ダブルだけです。桟橋を出て決勝レースに向かう途中でとんでもないことが起こりました。コースの向こう側の水中に立っているゴールの鉄柱に激突してリガーが壊れて漕げなくなってしまいました。すぐ桟橋にもどって新しいものと交換してもらいましたが、そのためレース時間が遅れ、最終レースの後に男子ダブルの決勝を行うことになりました。精神的にはかなりショックを受けたはずです。生徒たちにはこれで負けたと同じだから、開き直って思い切って漕いでくるように指示しました。スタートしてすぐ左に曲がり、審判艇から注意を受けました。その後追い上げ、750m付近で先行する東和、佐沼、酒田商業に追いつきました。そこから4艇ともにスパートが入り、なだれ込むようにゴールしました。約1秒の間に4艇が入る大激戦でした。最後に追い込んだ田村が優勝です。2位の東和とは0.14秒の微差でした。なんとか3位までに入って全国選抜大会のキップを取れればと思っていましたが、まさか優勝するとは思ってもいませんでした。夢のような出来事です。漕ぎ始めて3ヶ月半で東北の頂点まで登りつめました。初出場の田村の名前は東北のオアズマンの頭に強く焼きつけられたことでしょう。いよいよ3月の全国選抜大会で全国デビューです。十分時間があるので体力面の強化を図り、すばらしいレースができるよう鍛えていきます。
01年10月6日  朝から晴れ上がりました。風はありません。このままこの状態が続いてくれればよいのですが、前線が通過したので、そのうち順風が吹くはずです。最初の予選は女子ダブルです。由利、青森西が強そうです。スタート間近になっても、田村のクルーはスタート地点に着きません。いったい何をしているのだろうとイライラして見ていました。スタート3分前になってやっとスタート地点に着きました。何という無謀なことをするのだろうと思って見ていました。(スタート地点には5分前までに着くように指導している)スタート地点に着いてすぐ発艇になりました。休む暇もありませんでした。風が強くなり、測定の結果では、風速5mの斜め追い風です。かなりの高い波がありました。波にオールを取られ、スタートで出遅れましたが徐々に追い上げ、500mではトップの由利に追いつきました。その後次第に離され、結局2位でゴールしました。由利には4秒負け、3位の青森西には4秒勝ちました。このまま、敗者復活を勝ち上がれば、上位入賞も可能です。後で聞いた話ですが、艇につけた時計が10分ほど遅れていたそうです。今後、注意しなければなりません。男子シングルの予選は風速8mの風の中で行われました。全然漕げず、最下位の6位でした。タイムも女子ダブルより10秒くらい悪く最悪です。午後の敗者復活戦までに早く風がおさまってくれないか願うだけでした。男子ダブルの予選は風速6mの中で行われました。スタートから500mまでは一線に並んでいました。どのクルーも波にオールをとられ苦戦していました。田村は800m地点で3位でした。900mを過ぎてから、スパートを入れて2位でゴールしました。もう少し早くスパートできれば、1位も可能だったと思います。田村は全クルー敗者復活戦に回ったわけです。午後からの敗者復活戦は午前中にも増して強い風の中で行われました。女子のダブルは予選のタイムでは抜けており、1位で通過の予定でした。500mを1位で通過しましたが、風速9mの風の中、750mで波にオールを取られ、一気に低速が落ちました。満足に漕げず、結局3位でした。2位までが決勝進出なので、順位決定に回ることになりました。勝った田名部には2秒、2位の西和賀には1秒負けました。だれもが予想しない結果です。でもこれがレースでなのです。今までの経験で同じようなことをたくさん見てきました。まさか自分のクルーで、しかも大事なレースでこんなことが起こるとは思いませんでした。男子シングルはこの波では全然歯が立たないと思いましたが、頑張って3位に入りました。2位までが通過なので、女子ダブルと同様に順位決定戦に回りました。男子ダブルは最初は出遅れましたが、徐々に追いつき、800mから一気に抜け出し、1位でゴールしました。ラストの伸びも良く、完勝です。明日の決勝でなんとか3位までに入ってほしいと思います。
01年10月5日  朝から冷たい雨が降っています。天気予報によると、午後からは止んでくると思います。今日の配艇は12:30からなので朝はゆっくりできましたが、起床は6時にしました。明日以降の予定を考えると、早起きは必要なのです。10:30には漕艇場に着き、早めに昼食を取り配艇に備えました。午前の組の配艇は雨の中で行われました。風がなく波が立たないので雨の日は濡れることを除いてはコンデションは上々です。午後の配艇が始まる頃に雨が止みました。すごいラッキーです。今日は調整もうまくいき、女子艇は一番早く出艇できました。調子は上々です。男子ダブルが左側に蛇行し、ブイにぶつかりましたが、指示したとおり恐れずに漕ぎきってくれました。シングルは今日のように波が立たないと良い漕ぎができます。3時から開会式、監督主将会議が行われました。プログラムが配付されましたが、シングルは身長が一番高く、男子ダブルは平均体重が一番です。女子は平均身長、体重ともに一番です。体だけなら一番ですが、練習量やレース経験は間違いなく一番少ないのです。
01年10月4日  私にとって長沼は5年ぶりになります。午前中は良い天気でしたが、午後からは次第に曇ってきて東よりの冷たい風が吹き始めました。11:00からの配艇でしたので早めに昼食をとりました。男子艇は国体で使用した新艇で、女子用は古い男子艇でした。ともに桑野製の艇です。女子艇は男子用の艇なのでリギングに苦労しました。シューズは大きいし、ワークも高めに設定してあります。本校の女子生徒は大きいのでなんとか調整できましたが、小さいクルーの場合はシートを敷くなりして工夫しないと満足に漕げないはずです。男子艇のリギングはそんなに難しくはありませんでした。5年ぶりに会う懐かしい顔が何人もいました。みんな私の復帰を喜んでくれましたが、「これでまた強い学校が増える」とも言われました。男子はレベルが高く、本校と大差ないクルーばかりです。女子は由利、青森西、佐沼などの漕ぎが目立ちました。これらはすべて県1位のクルーです。
01年10月3日  低気圧通過の影響でこの3日間風が強く、効果的な練習はできませんでした。微調整は長沼でやるしかありません。特に女子ダブルは少し漕ぎが雑になってきています。フォワードの柔らかさを取り戻さないと苦戦するでしょう。シングル、男子ダブルは順調です。いよいよ明日、長沼に出発します。田村高校ボート部初の県外遠征です。生徒たちはリラックスしており、挑戦者の気持ちで頑張らせたいと思います。台風のシーズンは終わりかけていますが、今年最後の田村台風が長沼を直撃します。
01年9月30日  昨日、今日と荻野漕艇場で東北選抜大会出漕クルーの強化合宿が行われました。当然、レース形式でのタイムトライアルも行いました。結論から言うと、上々の仕上がりです。男子ダブルスカルはクオドルプルより速く、全種目中最高の速さです。シングルの弘之君は県大会で負けた湖南の元博君に勝ちました。しかも完勝です。まったく引きの強さが違います。さらに女子ダブルは、県大会ではスタートから置いていかれて完敗だった全国10位の湖南に、並ぶところまで成長しました。ゴール前で負けたものの、途中まではリードしていたのですから、びっくりするような成長ぶりです。あと3日間最後の調整です。ストレッチャーの微調整と、疲労の除去がカギです。東北選抜大会の福島県勢の中心が田村であることは間違いありません。
01年9月28日  後期の生徒総会が行われました。その中でボート愛好会の部への昇格が認められました。あまり意見の出ない低調な生徒総会でしたが、何人かの生徒から賛成の意見が出され、賛成多数で承認されました。これで、他の部と同様に部員の勧誘ができますし、予算もつけてもらえます。愛好会ができて5ヶ月で部になった例は過去にありませんが、過去に例のないすばらしい部に創り上げていきたいと思います。
01年9月27日  久しぶりにさくら湖でタイムトライアルを行いました。無風の条件で、すばらしいタイムが出ました。1ヶ月前の県新人戦前と比較すると、まったく別クルーのように強くなりました。あとはうまく仕上げるだけです。今日、東北選抜大会の組み合わせが郵送されてきました。伝統的に強いところは毎年のように出場しています。そんな中で田村高校の名前が新鮮さを出しています。他の県では初出場の田村高校を注目しているでしょう。ぜひ、台風の目になりたいと思います。
01年9月25日  東北選抜大会まであと2週間を切りました。リギングの細かな調整と漕ぎのチェックをしながら、持久力の養成を行っています。由里子さんが風邪でダウンしたため、女子クルーの練習は予定通り進みません。何とか早く回復してほしいものです。さくら湖、荻野でのタイムトライアルではそんなに良いタイムは出ていません。水温が下がってきたせいでしょうか。今週末に東北選抜大会の合宿で荻野に行きます。そこで最終調整をやる予定です。
01年9月20日  日没が早くなり、6時には暗くなります。毎日の水上練習も正味1時間といったところでしょうか。どのクルーもフィニッシュがかなり強くなり、レートも上がってきました。あとはレース距離で安定した漕ぎができるところまで漕ぎ込めばよいのです。連休には荻野に遠征して練習する予定です。
01年9月16日  荻野に遠征しました。時々荻野で漕ぐことによって、リギングの練習と長い距離での練習ができます。500m漕では女子ダブルはレート35以上で漕げるようになり、シングルも30以上で漕げます。県大会の時と比較すると艇速もかなり速くなりました。男子ダブルも含めてフィニッシュをもっと強く引ければなお良いと言ったところでしょうか。湖南も練習に来ていましたが、県大会で負けたシングルと女子ダブルは見劣りしないところまで成長しました。あとは漕ぎ込むだけです。東北選抜大会まであと3週間ですが、今のところ順調です。
01年9月12日  5日ぶりの水上練習です。最初はとまどいが見られましたが、すぐに慣れました。予定通りのハイレートで引き、かなりのスピードが出ています。生徒たちもかなりの手応えを感じているようです。あとはこのハイレートに慣れるだけです。
01年9月11日  台風15号の通過によって学校が午前中で放課になりました。授業が中止になって生徒を早く帰さなければならない状況ですから、さくら湖で水上練習するわけにはいきません。エルゴメーターでハイレートを体験させました。
01年9月7日  毎日、毎日ローピッチパドルです。少しずつレートを高くしていきますが、生徒たちには退屈だと思います。しかし、フォワードの柔らかさと強い引きを体得するためには我慢するしかないのです。低いレートながら少しずつ艇速が出てきたと思います。明日、明後日と私の息子の結婚式のため練習は休みです。顧問が一人しかいないのでやむを得ません。この2日間で今までの疲労を取ってほしいと思います。
01年9月3日  久しぶりにさくら湖にもどってきました。艇庫の入り口には「祝 東北高等学校選抜大会出場」と横断幕が掲げてありました。東北高校選抜大会に向けての課題は、強い引きをすること、レートを上げること、フォワードの柔らかさの3つです。特にシングルと女子ダブルはこの課題を克服しないと勝負になりません。インボードを少し長くしてオールの梃子比を3%小さくしてみました。梃子比を小さくすることによって、引きも強くなるはずだし、レートも上がるはずです。波が立つ長沼(東北大会の会場)でのレースを意識して、ワークをやや高めにセットしました。
艇庫の入り口に掲げられた横断幕