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映画講座(1)

blogで連載している我がblog中、結構なヒットを記録している「ますだの映画講座」。
装いを新たに、より分かりやすく、楽しいものとすべく、加筆訂正を施し、再連載していきます。
映画制作の基礎を学びたい人はもちろん、映画ファンでも「こんなことを知っているとより映画が面白く観られるよ」といったうんちくを語っていきます。
より良いものを目指し、随時予告なく。加筆訂正をしていきます。
質問等もbbsで受け付けます。LinkIcon

映画は、1秒24コマで語られる

はじめに

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近年、テレビなどの仕事をしていると、「俺はプロだ」と言いながら。話してみると、映像の基本的なことさえ知らずに、ディレクターだ、キャメラマンだ、プロデューサーだ、よいう輩がたまに見受けられます。
また、昨今の日本映画の中で、つまらない作品に出会い、「何故、つまらなかったんだろう」と考えてみると、「あ、こいつ、映画の○○のこと、分っちゃいないな」ということに行き当たることが多いのです。
日本における映像の世界って、映像の基礎を知らなくても、その職に就けてしまうシステムがあるのですね、これは、由々しき問題です。
上記のことはさておき、数年前まで、某映画学校の講師を務めていた経験をふまえ、一般の映画ファンもこのくらいの事を知っていると、より映画が面白く観られるよ。また、お友達と映画の話をするときの、ちょっとしたうんちくとして話を盛り上げられるよ、といったものを披露していこうと思います。

映画は、1秒24コマで語られる

映画(フィルム)の上映するときの映写機は、全国共通ばかりが、全世界共通で、1秒間24コマのスピードで映写されるシステムになっています。


ビデオの世界で今巷を賑わしている新世代のDVD競争ですが、もし、もの別れのまま始まったら、ユーザーは困りますね。また今あるVHSテープも、ある国に行くとデッキには入れられても、全然映像が流れないこともあります。収録、再生システムが国によって違うからなのです。でも、フィルムの場合は、全世界共通。だから何十年前の映画も、ロシヤやインドや中国の映画も我々は観ることが出来るのです。
え? 誰が24というそんな中途半端なコマ数に決めたかって? う~ん? 知らん。
また昔、チャップリンの時代は、16コマで撮影、上映されていました。あのチャップリンのちょこまかした動きは、16コマで撮られたものを現在では24コマの速度で上映せざるをえない結果なのです。逆にそれが、現在でも人気を保っている秘密なのかも知れませんね。

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チャールズ・チャップリン(wiki)LinkIcon
「チャップリンのキッド」(YouTube)LinkIcon


ですから、プロの世界では、ビデオを早送りしたような映像を見せたいときは、「コマ落とし」(コマを抜いて、コマ数を少なくすることね)、スローモーションで見せたいときは「ハイスピード撮影」(モーターの回転数を早くして、1秒のコマ数を多くして撮影する)と、一見逆に思える表現で現場は進行していきます。

ちなみにビデオ(テレビ)の場合は、正確に言うと1秒29,97フレーム。この端数の修正がテレビ放映では、重要なのですが、一般的に1秒30フレームということで通っているので、端数を知らないディレクターやプロデューサーの多いこと多いこと。普段はその修正が機械的に行われているので通常は問題ないのですが、これをDVD化などしようとしたとき、話が見えなくなっちゃうことがあるので困っちゃう。

※モノクロ時代のテレビ番組は、30フレームで制作、送出をしていたようですが、カラー化がなされたとき、電波を電気信号に変えるとき不具合が生じ、それを修正するために29,97フレームになったそうです。ま、一般の方は、フィルムは24,ビデオは30と覚えておいてください。
※「1秒24コマは全世界共通」と言いましたが、実はヨーロッパの大部分の国では、1秒25コマで撮影、上映されているそうです。1秒24コマで変換現像されていない限り、私たちは、通常より1分間、2秒強のスローな映像を見せられていることになりますね。

  • 映画講座 目次 

映画は、1秒24コマで語られる/8・16・35・70/120分で3,283メートル/スクリーンサイズ/サウンドトラック/カチンコ/シンクロ/映画制作の流れ(企画立案・脚本)/映画制作の流れ(キャスティング・スタッフ編成・ロケハン)/映画制作の流れ(各種打合せ)/映画制作の流れ(本読み・衣裳合わせ・オールスタッフ)/映画制作の流れ(クランク・イン)/映画制作の流れ(ラッシュ試写・クランク・アップ)/映画制作の流れ(ポジ編集)/映画制作の流れ(監督ラッシュ・オールラッシュ・ME)/映画制作の流れ(DB・ネガ編・タイミング・0号試写)/アングル/ショットサイズ/レンズ/撮影技法(フィックス・パン)/撮影技法(移動・クレーン)/撮影技法(手持ち・ステディカム)/撮影技法(ズーム)/照明技法(三灯照明)/照明技法(レンブラントライト)/照明技法(マジック・アワー・照明で演出)/「ヴィジョンズ・オブ・ライト」「映画撮影」/イマジナリーライン(1)/イマジナリーライン(2)/イマジナリーライン(3)/編集技法(音をずらす・オーバーラップ・ワイプ)/編集技法(高速コマ落とし)/世の中の常識/あり得ないこと/シーン替わり/省略/カット割り/これも演出のひとつ?(1)/これも演出のひとつ?(2)/モニターを捨てよ、現場に出よう。//業界用語「わらう」「やおや」「盗む」「せっしゅう」/業界用語「香盤表」「番手(ばんて)」/業界用語「アメリカの夜」「つぶし」/業界用語「うちトラ」「バミる」/業界用語「ナメる」「ヒキウチ」/業界用語「差し込み」「号外」「Aナンバー」「欠番」//

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