明徳会図書館は小学校の真ん前にあった。役場を退職した父は、しばらく、図書館長を務めた。商家の長男に生まれて、学校へ行かせてもらえなかったことを、ずっと、悔しがっていた父は、本好きであったので、たくさんの本に囲まれてご満悦であった。