蕪村筆奥之細道畫巻

 蕪村は生涯奥の細道畫巻を10巻ほど描いたといわれています.そのうち現存するのは,京都国立博物館蔵,逸翁美術館蔵,個人蔵(思文閣)の3巻と考えられています.
 今度,京都国立博物館蔵の畫巻の複製品を手にすることができました.昭和7年に國華社から刊行されたもので,その解説によれば,北村太三郎の所蔵したものと書かれていますので,博物館に移ったのはその後のことになるのでしょうか.また,本畫巻について,河東碧梧桐の詳細な解説があります.
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上下2巻,同解説
上巻


門人たちが旅立つ芭蕉曽良を見送っている場面
行く春や鳥泣き魚の目は泪


「月日は百代の過客にして...」のはじめの部分です

   

             飯塚        壷の碑
下巻

下巻冒頭 尾花沢にて清風と云者を尋ぬ.....

  


下巻末尾 はまぐりのふたみに別行秋ぞ
落款 安永戊戌冬十一月写於平安城南夜半亭且畫 六十三翁蕪村
「謝長庚」「謝春星」の白文印