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2010年9月11日・12日、日本自閉症スペクトラム学会 第9回研究大会
栃木県教育会館・コンセーレにて、9月12日に口頭発表をしました。
はじめてのパワーポイントでの学会発表でした。
パワーポイントでの発表は、とてもやりやすかったです。
ただし、15分という短い時間での発表だったので、説明を飛ばしたページがあったり、十分な説明ができなかったのが残念でした。
このホームページでは、パワーポイントの部分は同じですが、口頭発表をした内容を若干補っています。
同一性のこだわりの治療
白石 勧

定型児にとって母親は安全基地と言われています。
母親のそばは安心の世界です。
母親から少し離れた世界は不安の世界です。
そして、母親から離れすぎて、母親を見失った迷子の世界は恐怖の世界です。
同一性のこだわりを恐怖症と解釈すると、早期治療が必要だということが解ります。
11歳の時は、恐怖症は生活のごく一部にすぎませんでした。
しかし、15歳の時は、恐怖症が生活のほとんどすべてを支配するようになりました。
土曜日の1時ごろ、はじめて食べるようになったときの写真です。
お母さんは笑顔ですが、子どもにはまだ笑顔はありません。
お母さんのシャツについているシミが子どもの抵抗の激しさを物語っています。
次の日の日曜日の夕食の写真です。
椅子に座らせて食べさせようとしたら、子どもが自分で椅子をお母さんの方に近づけてきて、お母さんのひざにさわりながら嬉しそうに夕食をたくさん食べたそうです。
お母さんも笑顔で、子どもも笑顔です。
無理やり食べさせることがトラウマになったり、親を怨むようになるのではないかという疑問に、この子どもの笑顔が答えになっていると思います。
トラウマになっていないし、親を恨んでいないのは明白です。
この夜のお風呂では、しばらく中断していた遊びが復活し、歯磨きも最後まで大人しくさせてくれたそうです。
(それまでは、抵抗が強くて歯磨きを最後までできなかったそうです。)
笑顔が増えて、なん語も増えたそうです。
恐怖症を治療したことによって生活に変化がうまれました。
生活に変化がうまれるということに恐怖症治療の大きな意味があります。
2週間後にはもう自分で食べるようになっています。
この写真も、良く見るとおかしな写真ですよね。
子どもがご飯を食べている目の前で、大人がスイカを食べています。
(スイカを食べているのが私です)
この日は私の2回目の訪問でした。
スイカを持って行って、ほんの少し食べさせました。(抵抗は激しかったです)
その残りのスイカを私が食べています。
怖いスイカを私が食べているので、子どもは喜んでいます。
以前、児童館の庭にあった三輪車に乗せようとしたら抵抗して、それ以後児童館の庭にも入らなくなったということでした。
それが、9月には自転車に乗れるようになりました。
言葉は保育園で自分で覚えてくるなど、順調に伸びています。
対成人社会性も伸びています。
それに対して、自分で食べないなど手をあまり使ってこなかったので、まだ操作が低いです。
それと、友だちとの関係が低いですが、この部分の遅れは自閉症特有のものです。
しかし、この後で、保育園の友だちの名前を覚えてきたり、好きな子どもができたり、対子ども社会性も少し伸びてきました。
総合発達指数は73.3です。
恐怖症の治療をはじめて9ヶ月で、カナータイプの子どもが高機能のレベルまで発達しました。つみきの会に入っていますが、つみきの会でもトップレベルの発達を示しています。
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