2002年2月15日に、岩手大学で数学科教育法の授業を行いました。その授業の最後に
学生さんたちに数学についてのアンケートを実施しました。以下に主なものを紹介します。
高校時代の数学で印象に残っていることはどんなことでしょうか
<いい思い出>
・問題が解けたとき
・高校入学後のすぐのテスト「入学おめでとうテスト」で100点をとったこと。
・すごく悲しいことですが思い当たりません。
・自分で考えてその方法で解けたとき。
・努力して理解したことがテストで解けたとき。
・いろいろな問題がわかるようになった。自分で考えを深めることが楽しいことだとわかった。
・大学受験の前、先生を含めた少人数で問題を解いていたこと。
・わかりやすく教えてくれる先生に教えていただいたこと。
・難しい問題を1人で解こうと頑張った。一番力を入れた教科だった。
・わからない問題が解けたとき。
・先生に教えてもらったことが自分で使って解けたとき。
・単元で、問題を解くことでなく、意味がわかったとき。
・好きなように勉強させてくれたこと。
・クラスがとても楽しかったこと。
・成績が良いときに順位などが発表されたこと。
・全国模試(記述)で全国1000位以内に入ったこと。
<悪い思い出>
・ちょっとした問題につまづいてなかなか解けなかったこと。
・授業中に問題を当てられて答えないと怒られた。
・部活を途中でやめたこと。
・わからない問題をそのままにし進められたこと。
・苦手な分野で問題が解けないとき。
・先生が怖かった。
・教え方がわかりにくい先生に教えられたこと。(数学の授業の印象⇔先生の授業の印象)
・私が黒板に解答を書いていて、不等号の向きを間違えたこと。
・進度がはやくてつらかった。課外や小テストがたくさんあって大変だった。
・1時間の授業全部1つの大きなグラフを描いて終わりだったとき。
・やはり受験のための勉強になっていたこと。
・どんどん内容が難しくなっていったとき、まわりを見渡したらみんな寝てしまっていたということが多かったこと。
・中学校はよかったのに、高校に入ってから成績がどんどん落ちたこと。
・できるこは良い、できない子はだめといわれたこと。
・問題が解けたとき。
・難しい難しくないに関わらず人に問題の解き方や式や図、グラフを説明できたとき。
・日常生活で学んだことが生きていると感じたとき。
・別解を見つける、裏技を見つけるのが楽しい。
・面白いなと感じているときは普段の生活で何気なくあることが、実は数学に関係しているということを知ったときです。
・新たな発見に気づいたとき
・難しい問題が解けたときの達成感が好き。私はいつも自分なりの考え方で解いていたので、解答例と同じになることがあまりなかったが、答えはあっていたので自分らしくていいかなと思いながら数学を学んでいた。
・答えが簡単にでるから。
・理解できないことを理解できたとき。
・自分で立てた筋道通りに問題が解けたとき数学が面白いと思う。
・数学が現実世界で見えたとき面白いと思う。
・へ理屈がないところ。
・与えられた道具を使ってパズルのように問題を解くところ。
・パズルのようにちょっとした糸口から答えを導き出しているところ。
・答えが1つになるところ。
・解き方がたくさんあるところ。
・日常生活にかかわるところが多いところ。
・基本の問題から応用に発展できるところや身近なものが数学と対応しているところな ど。
・難しい問題を解けたとき気持ちがいい。
・基礎的な知識を使い、難しい問題に応用できること。
・解き方が1通りでない。
・答えは1つしかないのに解き方は幾とおりもあるところが好き。
・表現力を求められたときにしっかり表現できたとき。
・頭のきれる人でさえも悩むあたりが面白い。
・受験に必要な知識のみを教えざるを得ない先生の顔を見るのはつらい。数学嫌いの人を生むのは受験のために仕方なく出る範囲しか教えられないからで、数学の一番楽しいのは、その後にあるものだと思います。カリキュラムで決められているとはいえ、今日のような授業をいっぱい展開できるようなクラスを作っていけるようにして欲しいです。
・生徒はそれぞれ理解度、スピードなどが違うのは当然なので、できれば全員に理解してもらいたいが、授業も進まなければいけないのでそうもいかないと思う。それでついていけない人はどんどん数学がキライになるのでたまには下町先生みたいにコンピュータや小道具を使って生徒達にリラックスしてもらうことも大切だと思う。
・教師は自己満足で終わってはいけない。教師は威張ってはいけない。授業に集中できなくなるのでひつよう以上のことをやらなくてよい。頼れる先生がよい。受験指導の数学は大いによろしいと思う。
・受験指導というが、受験数学は数学の好き嫌いを生んでしまうと思う。しかし、受験数学をすることによって自分で解く力がつくことは良いと思う。
・機械的に教えられて、ひたすら問題を解いていたと思う。自分達のレベルに明らかにあっていない問題もあったのでもっとすんなりわかるような授業をして欲しかったなあと思った。でも質問しに行くと丁寧に教えてくださる先生が多くてよかったし、授業も自分のペースにあう先生がいてよかった。
・母校ではレベル別にクラスを編成していた。どう考えてもみんな一緒には進めていけないからいいやり方なのだと思う。私は「できない側」の人だったのでそうしてもらえるとやりやすかった。
・2次試験の前の数学の授業は楽しかった。
・受験があるからこそ必死で勉強するのかもしれない。受験を利用して数学を効果的に教えるということはできないだろうか。
・考えれば考えただけ数学は力はつくと思う。受験指導では課外などたくさんやることがあって大変だけれど、絶対意味があると思う。受験指導の中でも今日の講義にあったような教材が取り入れられれば数学がもっと面白くなると思う。考えることを楽しめればいいと思う。
・受験指導の数学はあまり面白くないと思う。ただ、そんな数学でも完全に自分のものになったときは嬉しかった。
・数学を特に受験指導という視点で見たことは今までありませんでした。好きだったので特につらかったこともなかったです。
・受験となると、楽しい数学ではなくなるので数学嫌いの人には余計につらいものだと思う。