モーフィングの実習例 <MENU>
モーフィングとは、2つの画像を合成させる画像加工の技術の一つです。
人間が狼に変化したりなど、映画の特撮にもよく用いられる手法です。
「情報A」の授業の、画像処理の部分は、生徒も大いに興味を示すとこ
ろです。ただ、いわゆるペイント系やドロー系のソフトを使ってお絵描き
をするような授業はつまらないし、時間ばかりかかるので、今回は、
モーフィングに挑戦させようと思いました。
モーフィングには、Morpherというソフトウェアを使いました。これは、
藤宮 昌和さん(http://www.asahi-net.or.jp/~FX6M-FJMY/mop00j.html )
という方が開発されたソフトで、シェアウェアです。非常に操作が簡単な上、ユニーク
な画像を作り出せる素晴らしいソフトウェアです。
では、授業の流れを以下に示します。
@ シェアウェアについて
まず、ソフトウェア、Morpherの説明をします。ここで、フリーソフトとシェアウェアの違いや、
シェアフィーの説明をします。また、この授業を行うにあたり作者への許諾をいただいている
ことを話します。
A 自分の顔写真を取り込む
次に、画像処理ソフト(ここではMicrosoft Photo Editor を利用)を立ち上げて、サーバ上の
生徒個人写真のファイルに入り、 自分の顔写真を取り込みます。
ここで、画像ファイルや圧縮形式の種類(bmp,gif,jpegなど)の説明を行います。また、取り込み
の際に、トリミングなどの基本的な画像処理について説明します。
B もう1枚の画像を取り込む
自分の顔とモーフィングさせたいもう1枚の画像を取り込みます。
ここで、例えばタレントや有名人の画像とのモーフィングはこの授業の中だけで行うことを
注意します。肖像権やパブリシティ権の話しは情報の授業の中ではかなりしつこく行っています。
また、他のクラスの生徒の顔と合成させたいという場合は、必ず当人から許可を受けなければ
いけないことも力説します。もし、勝手に自分の顔を使われて授業で皆から笑われたという
ことになると、プライバシーの侵害だけでなく名誉毀損になるということです。
ということで、画像加工といいながらもかなり情報モラルの内容に入っていけるわけですね。
私のほうでサーバにいくつかの画像を用意していて(ゴリラや犬などの動物中心。なぜなら彼
らはプライバシーや肖像権を主張しないから。でも撮影した人の著作権はどうなる?との声
が生徒からあった)多くの生徒はそれをつかいましたが、インターネットから好みの画像
をダウンロードして作った生徒も結構いました。
この部分は一番生徒がにぎやかになる所で、あれでもないこれでもないといいながらも、
いろいろなところからユニークな画像を見つけ出してきます。この段階で1時間目終了です。
C モーフィング
さて、いよいよモーフィングです。サーバでMorpher を立ち上げて、それを端末に転送して
生徒に作業させます。2枚の画像を取り込み、対応する場所に点を打ち、更に輪郭を線分
によって作っていきます。この作業はとても簡単で短時間で終わります。
作業が終了したら、とりあえず中間画像を作ります。更に時間があれば動画(GIF)も作ります。
作成した画像は、自分の端末のフォルダ内に保存しますが、この作品を私が全員評価しなけれ
ばなりませんので、ビュウワーとして、htmlファイルにその画像を貼りつけて、サーバの提出用
フォルダに提出するという形にして、この授業は終了です。
本当に爆笑ものの面白い作品がたくさんできたのですが、肖像権やプライバシーの関係で
ここで紹介できるものは残念ながら非常に限られたものになります。
私の作品1(モーフィングというと顔と顔というイメージですが、こんなこともできるんです)
私の作品2(これも顔ではありません)
生徒の作品(爆笑ものの傑作がたくさんあるのですが、肖像権やプライバシーの問題、
そしてファイルサイズの問題(動画は1M近くなっている)もあって、
残念ながら公開できません。とりあえずあたりさわりのないところを少しだ
けUPします)