ミニコラム〜「チャイコフスキー 交響曲第1番」

1ヶ月更新してなかったので、とりあえずこんなもんを書いてみました。うちのオケの演奏会に興味のある方もない方も読んでみてください。


この曲は1866年、チャイコフスキーが25歳の時に作り始めた曲で、全部完成したのが27歳のときでした。
「交響曲」というジャンルは、同じ時代のヨーロッパでは非常に重要視されていましたが、当時ロシアでは「交響曲」というジャンルは存在しないも同然でした。
1824年に、グリンカがロシア最初の交響曲に着手していたのですが、結局未完のまま終わっていました。
それ以外にも、ボロディンやバラキレフ、ムソルグスキーらが交響曲を作っていましたが、未完で終わるか、後になってから注目されるか、いずれかでした。
一応、リムスキー=コルサコフが21歳の時に交響曲を書いていますが、それが初演されたのは1865年のことでした。

さて、この曲は「冬の日の幻想」というサブタイトルがついています。それ以外にも、各楽章(4楽章構成です)にタイトルがつけられています。

1.冬の旅の幻想

2.陰鬱な地、霧深き地

3.スケルツォ

4.フィナール

このうち、サブタイトルと、1,2楽章のタイトルは、チャイコフスキー自身が考えたものです。

実際この曲を聞いてみると、交響曲というよりは、交響詩、標題音楽に近い印象を受けます。
最初の、バイオリンの伴奏とフルート、ファゴットのソロを聞くと、それだけで目の前に冬景色が広がりますし、2楽章を聞いていても、霧深いところを歩いている旅人の姿が見える気がします。
そういう点では、いわゆる「交響曲」よりは若干聞きやすいかもしれません。

チャイコフスキーの曲には本当の標題音楽もいくつかあります。代表的なのが「ロミオとジュリエット」です。この他にもハムレット、マンフレッド交響曲、フランチェスカ・ダ・リミニがあります。
興味を持たれた方、一度聞いてみてください。
シマリス的には、「フランチェスカ・ダ・リミニ」やりたいんだけどな〜もぉいいかげんチャイコはいいやって感じだからな〜…。

そうそう、交響曲第1番はあまり有名ではない(4,5,6番が有名です。特に5,6番に関しては山ほどCDがあります)ので、たくさんCDはでてないのですが、シマリスが持っている演奏はレナード・バーンスタイン指揮、ニューヨークフィルの演奏のCDです。
これはけっこう速さが変動します。カラヤンのものをきくと最初から速いんですけどね…。ぜひ聞いてみてください。よろしければ演奏会にも来てくださいね〜!!!

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