アダムとエバ(聖典比較)

創世記、モーセ書の比較

モ4:01 主なる神であるわたしは、モーセに語って言った。「あなたがわたしの独り子の
       名によって命じたあのサタンは、初めからいた者である。彼はわたしの前に来て
       言った。『御覧ください。わたしがここにいます。わたしをお遣わしください。
       わたしはあなたの子となりましょう。そして、わたしは全人類を贖って、一人も
       失われないようにしましょう。必ずわたしはそうします。ですから、わたしにあ
       なたの誉れを与えてください。』
モ4:02 しかし見よ、初めからわたしが愛し選んだ者であるわたしの愛する子は、わたし
       に、『父よ、あなたの御心が行われ、栄光はとこしえにあなたのものであります
       ように』と言った。
モ4:03 あのサタンはわたしに背いて、主なる神であるわたしが与えた、人の選択の自由
       を損なおうとしたので、またわたしの力を自分に与えるように求めたので、わた
       しは独り子の力によって彼を投げ落とさせた。
モ4:04 そして、彼はサタン、すなわち、あらゆる偽りの父である悪魔となって、人々を
       欺き、惑わし、またまことに、わたしの声を聴こうとしないすべての者を自分の
       意のままにとりこにする者となった。

モ4:05 さて、主なる神であるわたしが造った野の生き物のうちで、蛇が最も狡猾であっ
       た。
モ4:06 そこで、サタンは(すでに多くのものを引き寄せて自分に従わせていたので)蛇
       の心の中に思いを入れ、エバもだまそうとした。彼は神の思いを知らなかったの
       で、世を滅ぼそうとしたのである。
モ4:07 彼は女に言った。『園のどの木からも取って食べてはならないと、ほんとうに神
       が言われたのですか。』(彼は蛇の口を通して語った。)
創3:01 さて主なる神が造られた野の生き物のうちで、へびが最も狡猾であった。へびは
       女に言った、「園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われ
       たのですか」。

モ4:08 女は蛇に言った。『わたしたちは園の木の実は食べることを許されています。
創3:02 女はへびに言った、「わたしたちは園の木の実を食べることは許されていますが、

モ4:09 しかし、園の中央に見える木の実については、取って食べてはならない、触れて
       もならない、死んではいけないから、と神は言われました。』
創3:03 ただ園の中央にある木の実については、これを取って食べるな、これに触れるな、
       死んではいけないからと、神は言われました」。

モ4:10 すると、蛇は女に言った。『あなたがたは決して死ぬことはないでしょう。
創3:04 へびは女に言った、「あなたがたは決して死ぬことはないでしょう。

モ4:11 それを食べる日に、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となること
       を、神は知っておられるのです。』
創3:05 それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、
       神は知っておられるのです」。

モ4:12 女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好まし
       いと思われたから、その実を取って食べ、また、ともにいた夫にも与えたので、
       彼も食べた。
創3:06 女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好まし
       いと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も
       食べた。

モ4:13 すると、2人の目は開け、自分たちが裸であることを知った。そこで、彼らはい
       ちじくの葉をつづり合わせて、前掛けとした。
創3:07 すると、ふたりの目が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじく
       の葉をつづり合わせて、腰に巻いた。

モ4:14 日の涼しいころ、彼らが園の中を歩いていると、主なる神の声が聞こえた。そこ
       で、アダムとその妻は主なる神の面を避けて、園の木の間に身を隠した。
創3:08 彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。そ
       こで、人とその妻とは主なる神の顔を避けて、園の木の間に身を隠した。

モ4:15 主なる神であるわたしは、アダムに呼びかけて言った。『あなたはどこへ行くの
       か。』
創3:09 主なる神は人に呼びかけて言われた、「あなたはどこにいるのか」。

モ4:16 すると、彼は答えた。『園の中であなたの声を聞き、恐れて、身を隠しました。
       自分が裸であるのを見たからです。』
創3:10 彼は答えた、「園の中であなたの歩まれる音を聞き、わたしは裸だったので、恐
       れて身を隠したのです」。

モ4:17 主なる神であるわたしは、アダムに言った。『あなたが裸であるのを、だれが知
       らせたのか。食べてはならない、食べれば必ず死ぬ、と命じておいた木から、あ
       なたは取って食べたのか。』
創3:11 神は言われた、「あなたが裸であるのを、だれが知らせたのか。食べるなと、命
       じておいた木から、あなたは取って食べたのか」。

モ4:18 そこで、人は答えた。『あなたがわたしに与えてくださって、わたしとともにい
       るようにと命じられた女が、その木の実をくれたので、わたしは食べました。』
創3:12 人は答えた、「わたしと一緒にしてくださったあの女が、木から取ってくれたの
       で、わたしは食べたのです」。

モ4:19 そこで、主なる神であるわたしは、女に言った。『あなたは何ということをした
       のか。』すると、女は答えた。『蛇がわたしをだましたのです。それでわたしは
       食べました。』
創3:13 そこで主なる神は女に言われた、「あなたは、なんということをしたのです」。
       女は答えた、「へびがわたしをだましたのです。それでわたしは食べました」。

モ4:20 主なる神であるわたしは、蛇に言った。『おまえはこのことをしたので、すべて
       の家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で這い回り、一生、
       ちりを食べるであろう。
創3:14 主なる神はへびに言われた、「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、
       野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ち
       りを食べるであろう。

モ4:21 わたしは恨みを置く、おまえと女との間に、おまえの子孫と女の子孫との間に。
       彼はおまえの頭を砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう。』
創3:15 わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間
       に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。

モ4:22 主なる神であるわたしは、女に言った。『わたしはあなたの産みの苦しみを大い
       に増す。あなたは苦しんで子を産む。それでもなお、あなたは夫を慕い、彼はあ
       なたを治めるであろう。』
創3:16 つぎに女に言われた、「わたしはあなたの産みの苦しみを大いに増す。あなたは
       苦しんで子を産む。それでもなお、あなたは夫を慕い、彼はあなたを治めるであ
       ろう」。

モ4:23 また、主なる神であるわたしは、アダムに言った。『あなたが妻の声に聞き従い、
       取って食べてはならないとわたしがあなたに命じた木の実を食べたので、地はあ
       なたのためにのろわれ、あなたは一生、苦しんで地から食物を得るであろう。
創3:17 更に人に言われた、「あなたが妻の言葉を聞いて、食べるなと、わたしが命じた
       木から取って食べたので、地はあなたのためにのろわれ、あなたは一生、苦しん
       で地から食物を取る。

モ4:24 地はあなたのために、いばらとあざみを生じ、あなたは野の草を食べるであろう。
創3:18 地はあなたのために、いばらとあざみとを生じ、あなたは野の草を食べるであろ
       う。

モ4:25 あなたは顔に汗してパンを食べ、土から取られたので、ついに土に帰る。あなたは
       必ず死ぬであろう。あなたはちりであったから、ちりに帰るのである。』
創3:19 あなたは顔に汗してパンを食べ、ついに土に帰る、あなたは土から取られたのだ
       から。あなたは、ちりだから、ちりに帰る」。

モ4:26 さて、アダムはその妻をエバと呼んだ。彼女がすべての命ある者の母であったか
       らである。主なる神であるわたしは、数多くいるすべての女の最初の者をこのよ
       うに呼んだ。
創3:20 さて、人はその妻の名をエバと名づけた。彼女がすべて生きた者の母だからであ
       る。

モ4:27 主なる神であるわたしは、アダムとその妻に皮の衣を作って着せた。
創3:21 主なる神は人とその妻とのために皮の着物を造って、彼らに着せられた。

モ4:28 そして、主なる神であるわたしは、独り子に言った。『見よ、人はわたしたちの
       一人のようになり、善悪を知る者となった。彼は手を伸ばして、命の木からも取
       って食べ、永久に生きるかもしれない。』
創3:22 主なる神は言われた、「見よ、人はわれわれのひとりのようになり、善悪を知る
       ものとなった。彼は手を伸べ、命の木からも取って食べ、永久に生きるかも知れ
       ない」。

モ4:29 そこで、主なる神であるわたしは、彼をエデンの園から追い出して、彼自身が取
       り出された土を耕させることにした。
創3:23 そこで主なる神は彼をエデンの園から追い出して、人が造られたその土を耕させ
       られた。

モ4:30 主なる神であるわたしが生きているように確かに、わたしの言葉が無に帰するこ
       とはあり得ない。それはわたしの口から出ると、成就しなければならないからで
       ある。

モ4:31 そこで、わたしは人を追い出し、エデンの園の東に、ケルビムと、あらゆる方向
       に回る燃える剣を置いて、命の木の道を守らせた。」
創3:24 神は人を追い出し、エデンの園の東に、ケルビムと、回る炎のつるぎとを置いて、
       命の木の道を守らせられた。

モ4:32 (これらは、わたしが僕モーセに語った言葉であり、まことにわたしの望むとお
       りに真実である。わたしはあなたにこれを語った。わたしがあなたに命じるまで、
       あなたは信じる者のほか、だれにもこれを示してはならない。アーメン。)

モ5:01 「主なる神であるわたしが彼らを追い出した後、アダムは、主なるわたしが命じ
       たように、地を耕し、野のすべての獣を治め、額に汗してパンを食べることを始
       めた。彼の妻エバも彼とともに働いた。
モ5:02 アダムはその妻を知り、彼女は彼に息子、娘たちを産んだ。そして、彼らは増え
       て、地を満たし始めた。
モ5:03 そのときから、アダムの息子、娘たちは2人ずつ地に分かれて、土地を耕し、家
       畜の群れを飼い始めた。そして、彼らもまた、息子、娘たちをもうけた。
モ5:04 アダムとその妻エバは主の名を呼び、エデンの園の方向から彼らに語る主の声を
       聞いた。しかし、主を目にすることはなかった。彼らは主の前から締め出されて
       いたからである。
モ5:05 主は彼らに、主なる彼らの神を礼拝し、主へのささげ物として群れの初子をささ
       げるようにと戒めを与えた。アダムは主の戒めに従順であった。
モ5:06 多くの日の後、主の天使がアダムに現れて言った。『あなたはなぜ主に犠牲をさ
       さげるのか。』そこで、アダムは彼に答えた。『わたしには分かりません。ただ、
       主がわたしに命じられたのです。』
モ5:07 すると、天使は語って言った。『これは、御父の、恵みと真理に満ちている独り
       子の犠牲のひながたである。
モ5:08 したがって、あなたが行うすべてのことを御子の御名によって行いなさい。また、
       悔い改めて、いつまでも御子の御名によって神に呼び求めなさい。』
モ5:09 その日、御父と御子のことを証する聖霊がアダムに降り、そして言った。『わた
       しは初めから、また今から後とこしえに、父の独り子である。あなたは堕落した
       ので、贖いを受けることができる。全人類、まことにそれを望むすべての者も同
       様である。』
モ5:10 その日、アダムは神をたたえ、満たされて、地のすべての氏族について預言し始
       めて言った。『神の御名がたたえられるように。わたしの背きのゆえに、わたし
       の目は開かれた。わたしはこの世で喜びを受け、再び肉体にあって神にまみえる
       であろう。』
モ5:11 彼の妻エバは、これらすべてのことを聞き、喜びながら言った。『わたしたちの
       背きがなかったならば、わたしたちは決して子孫を持つことはなく、また善悪も、
       贖いの喜びも、神がすべての従順な者に与えてくださる永遠の命も、決して知る
       ことはなかったでしょう。』
モ5:12 アダムとエバは神の名をたたえ、息子、娘たちにすべてのことを知らせた。
モ5:13 すると、サタンが彼らの中にやって来て、『わたしもまた、神の子だ』と言い、
       『そのことを信じてはならない』と彼らに命じて言った。そこで、彼らはそれを
       信じることなく、神よりもサタンを愛した。人々はそのときから、肉欲や官能に
       おぼれ、悪魔に従う者となり始めた。
モ5:14 主なる神は至る所で聖霊によって人々に呼びかけ、悔い改めるように命じた。
モ5:15 また、『御子を信じて自分の罪を悔い改めるすべての者は救われる。しかし、信
       じないで悔い改めないすべての者は、罰の定めを受ける。御言葉は堅い定めとし
       て神の口から出たので、それらは成就しなければならない』と告げた。

モ5:16 アダムとその妻エバは、神に呼び求めることをやめなかった。また、アダムはそ
       の妻エバを知り、彼女は身ごもってカインを産み、『わたしは主から男子を得ま
       した。ですから、この子は神の御言葉を拒まないでしょう』と言った。しかし見
       よ、カインは耳を傾けずに言った。『わたしが知るべき主とはだれですか。』
創4:01 人はその妻エバを知った。彼女はみごもり、カインを産んで言った、「わたしは
       主によって、ひとりの人を得た」。

モ5:17 彼女はまた身ごもり、弟アベルを産んだ。アベルは主の声に聞き従った。アベル
       は羊を飼う者となり、カインは土を耕す者となった。
創4:02 彼女はまた、その弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者となり、カインは土を
       耕す者となった。

モ5:18 カインは神よりもサタンを愛した。サタンは彼に命じて、『主にささげ物をせよ』
       と言った。

モ5:19 時がたって、カインは地の産物を持って来て、主へのささげ物とした。
創4:03 日がたって、カインは地の産物を持ってきて、主に供え物とした。

モ5:20 アベルもまた、自分の羊の群れの初子の中から肥えたものを持って来た。主はア
       ベルとそのささげ物を目に留めた。
創4:04 アベルもまた、その群れのういごと肥えたものとを持ってきた。主はアベルとそ
       の供え物とを顧みられた。

モ5:21 しかし、主はカインとそのささげ物には目を留めなかった。サタンはこれを知っ
       て喜んだ。カインは大いに憤って、顔を伏せた。
創4:05 しかしカインとその供え物とは顧みられなかったので、カインは大いに憤って、
       顔を伏せた。

モ5:22 そこで、主はカインに言った。『なぜ憤るのか。なぜ顔を伏せるのか。
創4:06 そこで主はカインに言われた、「なぜあなたは憤るのですか、なぜ顔を伏せるの
       ですか。

モ5:23 あなたは正しいことをしていれば、受け入れられる。もし正しいことをしていな
       ければ、罪が門口で待ち伏せており、サタンはあなたを得ることを望んでいる。
       あなたがわたしの戒めに聞き従わなければ、わたしはあなたを引き渡し、彼の望
       みどおりになる。そして、あなたは彼を治めるであろう。
創4:07 正しい事をしているのでしたら、顔をあげたらよいでしょう。もし正しい事をし
       ていないのでしたら、罪が門口に待ち伏せています。それはあなたを慕い求めま
       すが、あなたはそれを治めなければなりません」。

モ5:24 これから先、あなたは彼が言う偽りの父となる。あなたは滅びと呼ばれる。あな
       たもまた世に先立って存在していた。
モ5:25 そして将来、「これらの忌まわしい行いはカインから出た。彼は神から出たさら
       に大いなる勧告を拒んだからである」と言われるであろう。これが、あなたが悔
       い改めなければ、わたしがあなたに与えるのろいである。』
モ5:26 カインは憤って、もはや決して主の声にも、主の前を聖く歩んだ弟アベルの声に
       も耳を傾けなかった。
モ5:27 アダムとその妻は、カインとその兄弟たちのゆえに主の前に嘆き悲しんだ。
モ5:28 さて、カインはその兄弟の娘の一人を妻とし、彼らは神よりもサタンを愛した。
モ5:29 サタンはカインに言った。『おまえののどにかけてわたしに誓え。それを話せば、
       おまえは死ぬのだ。また、おまえの兄弟たちに、その頭と生ける神とにかけて、
       それを話さないと誓わせよ。それを話せば、おまえの兄弟たちは必ず死ぬだろう。
       おまえの父に知られないためにこのようにせよ。そうすれば、今日、弟アベルを
       おまえの手に渡そう。』
モ5:30 そして、サタンはカインに、彼の命じるとおりに行うことを誓った。これらのこ
       とはすべてひそかに行われた。
モ5:31 カインは言った。『実に、わたしはこの大いなる秘密の主マハンであり、人を殺
       して利を得ることができる。』それで、カインは大マハンと呼ばれ、自分の悪事
       を誇った。

モ5:32 カインは野に行き、弟アベルと語った。そして、野にいたとき、カインは弟アベ
       ルを襲って殺した。
創4:08 カインは弟アベルに言った、「さあ、野原へ行こう」。彼らが野にいたとき、カ
       インは弟アベルに立ちかかって、これを殺した。

モ5:33 そして、カインは自分がしたことを誇って言った。『わたしは自由だ。弟の羊の
       群れは必ずわたしの手に入る。』

モ5:34 主はカインに言った。『弟アベルは、どこにいるのか。』カインは答えた。『知
       りません。わたしは弟の番人でしょうか。』
創4:09 主はカインに言われた、「弟アベルは、どこにいますか」。カインは答えた、
       「知りません。わたしが弟の番人でしょうか」。

モ5:35 主は言った。『あなたは何をしたのか。あなたの弟の血の声が土の中からわたし
       に叫んでいる。
創4:10 主は言われた、「あなたは何をしたのです。あなたの弟の血の声が土の中からわ
       たしに叫んでいます。

モ5:36 今あなたはのろわれて、この土地を離れなければならない。この土地が口を開け
       て、あなたの手から弟の血を受けたからである。
創4:11 今あなたはのろわれてこの土地を離れなければなりません。この土地が口をあけ
       て、あなたの手から弟の血を受けたからです。

モ5:37 あなたが土を耕しても、土はもはやあなたのために実を結ばない。あなたは、地
       上をさまよい歩く放浪者となるであろう。』
創4:12 あなたが土地を耕しても、土地は、もはやあなたのために実を結びません。あな
       たは地上の放浪者となるでしょう」。

モ5:38 すると、カインは主に言った。『サタンが、弟の羊の群れのゆえにわたしを誘惑
       したのです。また、わたしも憤っていました。あなたが弟のささげ物を受け入れ
       て、わたしのものを受け入れてくださらなかったからです。わたしの罰は重くて
       負い切れません。
創4:13 カインは主に言った、「わたしの罰は重くて負いきれません。

モ5:39 あなたは今日、わたしを御前から追い出されました。わたしは御顔から隠されて、
       地上をさまよい歩く放浪者とならなけれぱなりません。わたしを見つける者は、
       わたしが罪悪を犯したので、わたしを殺すでしょう。これらのことは主から隠さ
       れていません。』
創4:14 あなたは、きょう、わたしを地のおもてから追放されました。わたしはあなたを
       離れて、地上の放浪者とならねばなりません。わたしを見付ける人はだれでもわ
       たしを殺すでしょう」。

モ5:40 そこで、主なるわたしは彼に言った。『だれでもあなたを殺す者は、7倍の復讐
       を受けるであろう。』そして、主なるわたしは、カインを見つける者がだれも彼
       を殺すことのないように、彼にしるしを付けた。
創4:15 主はカインに言われた、「いや、そうではない。だれでもカインを殺す者は七倍
       の復讐を受けるでしょう」。そして主はカインを見付ける者が、だれも彼を打ち
       殺すことのないように、彼に一つのしるしをつけられた。

モ5:41 カインは主の前から締め出され、その妻および多くの兄弟たちとともに、エデン
       の東、ノドの地に住んだ。
創4:16 カインは主の前を去って、エデンの東、ノドの地に住んだ。

モ5:42 カインはその妻を知った。彼女は身ごもってエノクを産んだ。彼はまた、多くの
       息子、娘たちをもうけた。カインは町を建て、その町を息子の名にちなんでエノ
       クと名付けた。
創4:17 カインはその妻を知った。彼女はみごもってエノクを産んだ。カインは町を建て、
       その町の名をその子の名にしたがって、エノクと名づけた。

モ5:43 エノクには、イラデと、ほかの息子、娘たちが生まれた。イラデは、メホヤエル
       と、ほかの息子、娘たちをもうけた。メホヤエルは、メトサエルと、ほかの息子、
       娘たちをもうけた。メトサエルはレメクをもうけた。
創4:18 エノクにはイラデが生れた。イラデの子はメホヤエル、メホヤエルの子はメトサ
       エル、メトサエルの子はレメクである。

モ5:44 レメクは2人の妻をめとった。一人の名はアダといい、もう一人の名をチラとい
       った。
創4:19 レメクはふたりの妻をめとった。ひとりの名はアダといい、ひとりの名はチラと
       いった。

モ5:45 アダはヤバルを産んだ。彼は天幕に住む者の先祖であり、彼らは家畜を飼う者で
       あった。その弟の名はユバルといい、竪琴と笛を奏するすべての者の先祖となっ
       た。
創4:20 アダはヤバルを産んだ。彼は天幕に住んで、家畜を飼う者の先祖となった。
創4:21 その弟の名はユバルといった。彼は琴や笛を執るすべての者の先祖となった。

モ5:46 チラもまた、トバル・カインを産んだ。彼は青銅と鉄の工作をするすべての者の
       教師であった。トバル・カインの妹はナアマといった。
創4:22 チラもまたトバルカインを産んだ。彼は青銅や鉄のすべての刃物を鍛える者とな
       った。トバルカインの妹をナアマといった。

モ5:47 レメクはその妻たち、アダとチラに言った。『わたしの声を聞け、レメクの妻た
       ちよ、わたしの言葉に耳を傾けよ。わたしは受けた傷のために人を殺し、受けた
       打ち傷のために若者を殺した。
創4:23 レメクはその妻たちに言った、「アダとチラよ、わたしの声を聞け、レメクの妻
       たちよ、わたしの言葉に耳を傾けよ。わたしは受ける傷のために、人を殺し、受
       ける打ち傷のために、わたしは若者を殺す。

モ5:48 カインのための復讐が7倍ならば、レメクのための復讐は77倍であろう。』
創4:24 カインのための復讐が七倍ならば、レメクのための復讐は七十七倍」。

モ5:49 レメクはカインに倣ってサタンと契約を結び、それにより彼は、サタンによって
       カインに授けられた大いなる秘密の主、大マハンとなった。ところが、エノクの
       息子イラデは彼らの秘密を知り、アダムの子らにそれを暴き始めた。
モ5:50 そこで、レメクは怒って彼を殺した。利を得るために弟アベルを殺したカインの
       ようにではなく、彼は、誓いのために殺したのである。
モ5:51 カインの時代から秘密結社があり、彼らの業は闇の中にあって、彼らは自分の同
       胞を知っていた。
モ5:52 そこで、主はレメクとその家族、ならびにサタンと契約を結んだすべての者をの
       ろった。彼らが神の戒めを守らなかったからである。神は彼らが戒めを守らない
       ことを不快に思い、彼らを教え導くことをしなかった。彼らの業は忌まわしいも
       のであって、すべての人の子らの中に広がり始めた。それは人の息子たちの中に
       あった。
モ5:53 人の娘たちの中では、これらのことは語られなかった。レメクがその妻たちにそ
       の秘密を語り、彼女たちが彼に背いてこれらのことを広く告げ知らせ、同情を寄
       せなかったからである。
モ5:54 そのためにレメクはさげすまれ、追い出され、そして死ぬことを恐れて人の子ら
       の中に出て来なかった。
モ5:55 このように、闇の業はすべての人の子らの中に広がり始めた。
モ5:56 神はひどいのろいをもって地をのろい、悪人を、また神が造ったすべての人の子
       らを怒った。
モ5:57 彼らが神の声に聞き従おうとせず、またその独り子、すなわち、時の中間に来る
       と神が宣言した者、創世の前に備えられた者を信じようとしなかったからである。
モ5:58 このように、福音は最初から宣べ伝えられ、神の前から遣わされた聖なる天使た
       ちによって、神自身の声によって、また聖霊の賜物によって告げ知らされた。
モ5:59 このようにして、すべてのことが聖なる儀式によってアダムに確かにされ、福音
       が宣べ伝えられ、世の終わりまで福音が世にあるようにという定めが出されたの
       である。このとおりであった。アーメン。

創4:25 アダムはまたその妻を知った。彼女は男の子を産み、その名をセツと名づけて言
       った、「カインがアベルを殺したので、神はアベルの代りに、ひとりの子をわた
       しに授けられました」。
創4:26 セツにもまた男の子が生れた。彼はその名をエノスと名づけた。この時、人々は
       主の名を呼び始めた。

考察)
・創世記には書かれたいないことで、モーセ書で明らかになった点
    ・蛇がアダムとエバを誘惑したのではなく、サタンが蛇の体を借りて誘惑した。
    ・女をエバと名付けたのはアダムでなく、神である。
    ・神が「われわれ」と言ったのは、天父とキリストの二人だったから。
    ・アダムとエバはカインとアベルを産む前に息子、娘たちを産んでいた。
      カインが妻としたのは、この兄弟の娘。
    ・主はささげ物として群れの初子をささげるようにと戒めを与えた。
      これは独り子の犠牲のひながただという説明を受けていた。
      主がカインのささげものを受け入れなかったのは、羊の群れの初子でなかったから。
    ・アダムの家族には、キリストの贖いと福音が知らされていた。
    ・アダムとエバの堕落は、目を開き、子孫を持つために必要なことだった。
    ・聖霊が人々を善に導いていた。(キリストの復活以後に聖霊がもたらされたのではない)
    ・サタンが人々を悪に導いていた。
    ・カインが去ったとき、一人でなく、多くの兄弟たちと一緒だった。
    ・カインは秘密結社を作った。子孫のレメクがそれを引き継いだ。

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