イスラエルの集合

「イスラエルの集合」と聞くと、イスラエル民族だけに関することと、思われそうだが、
これは、神様の全ての子供たちの救いに関することである。
神様は、イスラエルを使って全ての子供たちに救いをもたらす。
イスラエルは手段であって、目的ではない。

「オリーブの木のたとえ」のページでも書いたように、
イスラエルは、神様から特別に救いを与えられるという「選民」ではない。
イスラエルは、神様の全ての子供たちに救いを与える「選民」である。
イスラエルは「高められる」ためでなく、人を「高める」ために選ばれた。

イスラエルの集合の目的は、全ての神の子供たちが神殿に入って、
救いに必要な儀式を受けることだと、ジョセフ・スミスは語った。
そのため、カートランド神殿で、「イスラエルの集合の鍵」が回復されたとき、
同時に、「結び固めの鍵」と「アブラハムの福音の鍵」が回復されている。
これら2つは、神殿の儀式に関する鍵である。
イスラエルの集合の御業は、伝道だけでなく、神殿・家族歴史活動も含む。

末日聖徒イエス・キリスト教会の会員以外の人は、イスラエルの集合とは、
ユダヤ人がパレスチナの地に帰還して、イスラエル国家を作ったことだと、
思っている。しかし、これは一部に過ぎない。

イスラエルの集合は、ユダ部族以外にも、世界各地に散らばった自分がイスラエルの血統
だと自覚していない人々にも当てはまる。また、地上に生きている人々だけでなく、霊界
に行ってしまった人々に当てはまる。現世と霊界の両方で行われる御業なのである。

ネルソン大管長は、「イスラエルの集合」という言葉をよく使っている。

・2006年10月の総大会「散らされたイスラエルの集合」2018年6月の青少年対象のワールドワイド・ディボーショナル「シオンのつわもの」2018年10月の総大会「イスラエルの集合への姉妹の参加」2020年10月の総大会「神に勝利を」


以下、参考知識 ・イスラエルの散乱と集合   ・信仰箇条 第10条     わたしたちはイスラエルの文字どおりの集合と十部族の回復とを信じる。   ・神がアブラハムと交わされた約束     ・神はアブラハムと聖約を交わしアブラハムに以下のことを約束した。       ・アブラハムは数多くの子孫を持つ。       ・アブラハムの子孫は福音と神権を持つ。       ・子孫が神権の権能によって、すべての国民に福音を宣べ伝え、        地上全体が彼の子孫によって祝福を受ける。     ・この聖約はアブラハムの息子イサクからイサクの息子、      イスラエルと呼ばれたヤコブに受け継がれた。       ・イスラエルにはルベン、シメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ゼブルン、        ダン、ナフタリ、ガド、アセル、ヨセフとベニヤミンの12の息子がいた。       ・12人の息子たちはエジプトに移動し、彼らの子孫が、後に囚われの身と        なった十二部族を形成した。       ・十二部族はモーセに率いられ、エジプトから出て、主の律法、儀式、        神権と聖約を受け、後に約束の地を受け継いた。     ・最終的にアブラハムの聖約には天の御父と共に永遠の命を得、家族が永遠に      結び固められることを可能とする神殿の儀式も含まれる。     ・福音を受け入れバプテスマを受けた人も、アブラハムの子孫に加えられる。      教会員もこの聖約にあずかる。     ・これらの人々は聖約の民と呼ばれる。   ・イスラエルの散乱     ・モーセを含む古代の預言者はイスラエルの散乱について預言した。     ・彼らが不義で、預言者に背き、預言者を殺したために、主はイスラエルを罰し、      イスラエルは弱体化し、他国に侵略され、世界各地に散乱した。       ・紀元前721年、イスラエルの部族のうちの10の部族が囚われの身となって        アッシリアに連れ去られ、散らされて、失われた。       ・残りのイスラエル人は義と不義の状態を行きつ戻りつしていた。       ・紀元前605年と、もう一度紀元前597年にイスラエルはエルサレムから        バビロンに囚われの身となり連れ去られた。       ・紀元前537年にバビロンを征服したペルシャ王クロスは彼らが引き返す        ことを許した。       ・紀元70年と、もう一度紀元135年にローマはエルサレムを滅ぼし、        ユダヤ人が全世界に散らされた。     ・その結果、現在、全世界にイスラエルの民の子孫が存在する。     ・イスラエルの散乱によりイスラエルの血統が世界中に広まった。      日本人もある程度イスラエルの血が混ざっている。      そのような痕跡は日本の文化の中に幾つか見られる。      たとえば、日本の神社は古代の神殿に似ていたり、      山伏の格好がイスラエルの修行者の格好に似ていたりする。   ・集合     ・エノクからジョセフ・スミスに至るまで、古代と現代の預言者は主の聖約の      民が将来にもう一度集められると預言している。     ・イスラエルの集合は、イエス・キリストの再臨の前兆となるものである。     ・イスラエルの集合は回復の一部であり、モーセがジョセフ・スミスに渡した      神権の鍵と関連がある。     ・主の人々が特定の場所に集まるよう求められることもあるが、現代において      の集合は人々が福音を受け入れ、儀式を受け、聖約を結ぶという形で行われる。     ・直接の血統を通して、またはバプテスマを受け、聖霊の賜物を受けて養子に      されることで全ての人がイスラエルの家に数えられることができる。     ・これら、バプテスマを受けた人々は、後に自らのイスラエルの部族における      系統を教えてくれる祝福師の祝福を受けることができる。     ・モルモン書は「イスラエルの家の残りの者」、そして「ユダヤ人と異邦人」      のために書かれ、末日における集合にかかすことのできない道具である。     ・霊的な集合は、イスラエルの子孫が、キリスト教会に加わることである。      これは、現在、続いている。     ・物理的な集合       ・ユダの部族(ユダヤ人)がイスラエルの地にもどる。        (1949年にイスラエル建国)       ・ヨセフの部族(先住アメリカ人等、世界中に散らばった        ヨセフの部族の子孫)に福音が伝えられアメリカに集合する。        (現在進行中)       ・行方知れずの10部族が北方の地より帰ってくる。(将来)       ・ユダの木(聖書)とヨセフの木(モルモン書)と失われた10部族        の書は将来一つに合わされる。 【図解】 教会の設立→背教→回復   ・キリストがいらっしゃった時代、教会が設立され、神権と完全な福音があった。   ・しかし、迫害によって、殺されて使徒がいなくなると、教会から神権が失われた。    また、福音も世の考えによって変えられていった。この事を「背教」という。   ・ジョセフ・スミスに天父とキリストが現れることによって、教会の回復が始まった。    モロナイによって、モルモン書が世に出され、完全な福音が回復した。    また、バプテスマのヨハネ、ペテロ、ヤコブ、ヨハネによって、神権が回復した。 アブラハムの聖約→イスラエルの散乱→集合   ・旧約聖書の創世記に登場するアブラハムは神様と聖約を交わした。    この聖約は現代では神殿で交わす昇栄するのに必要な儀式にともなう聖約に相当する。    これらは、アブラハムの子孫であるイスラエルの民に引き継がれた。   ・しかし、やがてイスラエルの民は神に背き、聖約から離れた。    そして、神様の加護を受けられなくなり、他国に侵略され、世界各地に散乱した。   ・カートランド神殿でモーセがイスラエルの集合の鍵、エライアスがアブラハムの聖約、    エリアが結び固めの鍵を回復して、イスラエルの民の集合が始まった。    イスラエルの集合の鍵によって、イスラエルの民を見つけ出して集め、    アブラハムの聖約を交わし、結び固めて、二度とバラバラにならないようにする。   ・イスラエルの集合は死によってバラバラになった家族を集めて結び固めることも含まれる。

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