教会の回復の前の準備

教会の回復が始まったのは1820年の春、ジョセフ・スミスが天父とキリストの訪れを受け
てからだったが、その前に長い時間をかけて準備が行われていた。

当初のキリストの教えからは変質してはいたが、キリスト教と聖書が全世界に広まってい
る必要があった。回復前のキリスト教が知られているから、回復後のキリスト教が広まる
ことができるのである。

世界の西の果てであるアメリカへは、コロンブスが到着し、清教徒が宗教の自由を求めて
アメリカに渡ることによって、キリスト教が伝わった。これがなければ、ジョセフ・スミ
スは真実を求めて祈ることもなかった。

世界の東の果てである日本へは、フランシスコ・ザビエルが伝えた。しかし、その後に、
禁教令が出されたので、実際にキリスト教が広まるのは、明治以後である。日本人が聖書
を日本語で読めるようになったのは、1887年である。

このように全世界にキリスト教が広まったタイミングに合わせて、福音が回復された。
もし、回復が早過ぎて、アメリカにヨーロッパ人が来る前だったなら、アメリカ先住民の
狭い地域の宗教に収まっていたかもしれない。

日本で末日聖徒イエス・キリスト教会の伝道が開始されたのは、日本語訳聖書が刊行され
た僅か14年後である。日本語訳聖書が先に無かったなら、日本の伝道はもっと難しかった
だろう。

日本とアメリカのキリスト教の広がりの主な年表

1492年 コロンブスのアメリカに到着
1517年 ルターの宗教改革(一般人が読める聖書が出回る)
1549年 フランシスコ・ザビエルの日本来訪
1587年 秀吉のキリスト教宣教師追放令
1597年 日本の二十六人のクリスチャンの殉教
1612年 江戸幕府の禁教令
1620年 清教徒のアメリカ移住
1637年 島原の乱
1820年 ジョセフ・スミスが天父とキリストと会う
1830年 末日聖徒イエス・キリスト教会設立
1865年 長崎の大浦天主堂を隠れ信者が訪ねる(信徒発見)
1873年 禁教令が解かれる
1887年 明治元訳聖書
1901年 末日聖徒イエス・キリスト教会が日本で伝道を開始する

ホーム