聖約を通して神の力にあずかる

神権会のレッスン

聖約を通して神の力にあずかる

デール・G・レンランド長老
十二使徒定員会

2023年4月 土曜午後の部会
リアホナ2023年5月号 35ページ


【導入】 儀式を通して主と聖約を交わせば、主とつながり、主の力をいただける。
【お話のまとめ】 ・アマゾン川で、年2回、潮が川を逆流する。アマゾン川のように、天からの助けにより、  わたしたちは自然にはできないようなことを行うことができる。 ・バプテスマフォントや神殿で聖約を交わしてそれを守る人は、キリストの力にあずかる  ことができる。この世に引きずり込む力から引き上げてもらえる。 ・地が創造される前、神の子供であるわたしたちが自らを神に結び合わせることができる  仕組みとして、神は聖約を定めた。 ・精いっぱい約束を果たすと心に決めて初めて、聖約を交わす。あらゆる面で自らを聖約  に重ね合わせるとき、神の聖約の子となり、神の王国の相続人となる。 ・「聖約の道」という言葉は、キリストのもとに向かい、主と結ばれるための一連の聖約  を指している。この聖約のきずなを通して、神の永遠の力にあずかる。この道は、キリ  ストを信じる信仰と悔い改めに始まり、バプテスマと聖霊を受けることがそれに続く。 ・バプテスマや聖餐で、キリストの御名を進んで受けることを証明する。  わたしたちは主の弟子となり、主を正しく代表することになる。 ・聖約の道は、神殿のエンダウメントなど、神殿で受ける儀式に通じている。  エンダウメントは、神聖な聖約という神の賜物であり、さらに完全に神に結びつける。 ・エンダウメントで交わす聖約  1)従順の律法:神の戒めを守るように努める。  2)犠牲の律法:打ち砕かれた心と悔いる霊をもって悔い改める。  3)福音の律法:キリストの福音に従って生活する。    主を信じる信仰を働かせ、救いと昇栄の儀式を受け、神と聖約を交わし、    聖約を生涯にわたって守り、神と隣人を愛するという二つの大切な戒めに従う。  4)純潔の律法  5)奉献の律法:自分自身および主から恵まれたすべてのものを主の教会を確立するた    めに奉献する。 ・神殿の聖約を交わして守ることにより、主の目的についてさらに学び、「聖霊の全き」  を受ける。人生において導きを受ける。現世における目的を達成する能力が増大する。  悪から守られ、誘惑に抵抗し、間違いを犯したときに悔い改める力が強くなる。つまず  くときには、神との聖約の記憶が、聖約の道へ戻れるように助けてくれる。 ・神の力とつながることにより、生涯を通じて、また永遠において、世の流れに逆らって  進むことができる。 ・バプテスマフォントや神殿で交わす聖約を守ることにより、現世の試しや心痛に耐える  強さが与えられる。進むべき道を容易にし、希望や慰めや平安をもたらす。 ・生涯を通じてバプテスマから神殿へと聖約の道を歩むとき、世の中の自然な流れに逆ら  って進む力が与えられる。学ぶ力、悔い改め、聖めを受ける力、人生のチャレンジに直  面する中にあっても、希望と慰め、さらには喜びを見いだす力などがある。 ・人生において神殿に大きな重点を置くなら、家族が敵対する者の影響力から守られる。 ・聖約によりキリストのもとに来て、主と天父と結ばれているなら、キリストにあって変  化を遂げ、完全になることができる。
【補足情報】 聖約を守ることによって与えられる3段階の力 ・聖約について   ・聖約とは、神と交わす約束のこと。   ・聖約は儀式と祝福とセットになっている。   ・契約書になぞらえると、契約書には、甲と乙の2者のそれぞれすべきことが    書かれていて、最後に承諾したことを表すためにサインか印鑑を押す。    「聖約」が、私達が神に対してすべきこと。    「祝福」が、神が私達にしてくれること。神の力をあずかることが含まれる。    「儀式」が、それを承諾したことを表すこと。    私達が「聖約」を履行すると、神が「祝福」をくださる。 ・儀式と聖約と祝福   ・バプテスマ、聖霊の賜物     ・聖約       ・キリストの御名を受ける。       ・キリストを常に覚えている。       ・キリストの戒めを守る。     ・祝福       ・罪の赦し       ・永遠の命:日の栄えに行く。神とともに住む。       ・第一の復活:福千年の最初に復活できる。       ・聖霊の賜物(1つ目の力)         聖霊を常に伴侶にできる。         試練や苦難が多いこの世で、聖霊を通じて、神から直接、慰め、癒し、         平安、導き、助け、力を受けることができる。         自分に起こる、あらゆることに、神の御業と愛を感じることができる         ようになり、試練や苦難を成長のかてとすることができる。   ・神権を受ける按手     ・聖約       ・自分の召しを尊んで大いなるものとする。     ・祝福       ・神権の権能と力(2つ目の力)         バプテスマ、聖餐などの儀式を行うことができる。         家族や教会員に対して癒しや祝福の儀式を行うことができる。         家族や教会員のために導きを受けることができる。         家族や教会員に奉仕するために必要な力。   ・エンダウメント     ・聖約       ・従順の律法、犠牲の律法、福音の律法、純潔の律法、奉献の律法     ・祝福       ・昇栄:神のようになる。       ・神の目的と計画の深い知識、昇栄するために必要な知識と知恵。       ・神の御業をすべて行う力(3つ目の力)         ・世界中に散らされたイスラエルを集め、集めた生者と死者を結び固め、          結び固められたイスラエルの大家族が住む主の王国(シオン)を          この地上に建設することができる。         ・サタンの軍勢と戦うことができる。         ・奇跡を起こすことができる。 ・上のレベルほど他人のために使う力、神に近い力になる。  1つ目の力の「聖霊の賜物」は自分自身に影響を及ぼす力。  2つ目の力の「神権」は自分の家族や教会員に影響を及ぼす力。  3つ目の力は、さらに広がって、全人類、生きている人々だけでなく、  既に亡くなった人々にまで影響を及ぼす力。  「自分」→「家族、教会員」→「全世界、霊界」というレベルアップ。 ・バプテスマなどの儀式は救いに必要で、救われる側になるのに必要なもの。  神殿の儀式は昇栄に必要で、救う側になるのに必要なもの。  「神とともに住む」→「神の御業を遂行する」→「神にようになる」というレベルアップ。 -------------------------------------------------------------------- ・聖約を通して、神様につながっていると、神様の力を使うことができる。  自動車に乗る人は、自動車の力を使うことができる。  建設機械に乗る人は、建設機械の力を使うことができる。  ガンダムに乗る人は、ガンダムの力を使うことができる。  神様につながっている人は、神様の力を使うことができる。 ・先の4つの律法はエンダウメントを受ける前にも言われていたこと。  エンダウメントで新たに加わるのが奉献の律法。 ・「すべてのものを奉献する」と書かれているので、  什分の一の律法と比較して什分の十の律法と言う人がいるが正確ではない。  エンダウメントを受けたからと言って、すぐに、全ての財産や時間を  捧げるようには求められるわけではない。  自分の持っているものは自分の肉体を含め、本来は全て神様のもので、  自分はその管理を任されているという意識を持つこと。  求められた時には、それに従う覚悟をしておくということ。  実例としては、専任宣教師、伝道部会長、中央幹部などが、奉献に律法に  従って、全ての自分の時間を神様に御業に使っている。 ・専任宣教師は伝道に出る前にエンダウメントを受けるのはこのため。 ・自分のすべてを捧げる人には、神様のすべての力が与えられる。 ・神様の力を経験した例   ・つわりで苦しんでいた妻に癒しの儀式をすると、つわりが収まった。   ・道に迷ったとき、進むべき方向が示された。   ・仕事で自分では解決できないような問題が起こったとき、    解決方法を思いついたり、解決できる人が現れたりした。    会社が倒産しかけたとき、資金を援助してくれる人が現れた。    会計ソフトの税額計算でミスがあり、お客様に迷惑かけたが、    お客さんが心を和らげてくれて、損害賠償にはいたらなっかった。   ・このような多くの経験から、どんな大変なこと、つらいことが    あっても、神様の導きや助があるとわかっているので、絶望する    ことはなくなった。   ・私が最初に会った宣教師(福音を受け入れる人を見つける力)。    まだこの教会を知らない15歳のころの話。今から42年前、    ローマ法王の日本訪問をきっかけに、キリスト教に興味を持ち、    聖書を読み始めた。聖書のような本が他にもあると聞いたので、    本屋や図書館を探しまわったが見つからなかった。しかし、    古本屋でモルモン経という本を見つけ、キリストのことが書いてある    ので、ほしいと思ったが、持っているお金がたりなかったので、    買えなかった。2日後、郵便局で貯金を下ろし、その本を買いに    いく途中、交差点で信号待ちをしていると、この教会の宣教師に    声をかけられた。交差点では、多くの人がいたのに、私に声を    かけた。福音を受け入れる人を見分ける力を持っていたと思う。 ・聖霊の全き fulness of the Holy Ghost   新約聖書では「御霊に満たされる」と訳されている。   注釈を読んでみると、単に「御霊に満たされる」だけでなく、   イエス・キリストから、日の栄えの王国に行くことができると、   直接、告げられることのようだ。   イエス・キリストは第二の慰め主(聖霊)と言われている。   教義と聖約109:14-15   14 聖なる御父よ、この宮で礼拝するすべての者が最良の書物から知恵の言葉を     教わり、またあなたが言われたとおり、彼らが研究によって、また信仰によ     って学問を求めますように。   15 また、彼らがあなたにあって成長し、聖霊の全きを受け、あなたの律法に従     って組織され、すべての必要なものを得るために備えられますように。   15 And that they may grow up in thee, and receive a fulness of the Holy Ghost,     and be organized according to thy laws, and be prepared to obtain     every needful thing;   教義と聖約88:3-5   03 それゆえ、わたしは今あなたがたに、まことにわたしの友であるあなたがた     に、別の慰め主、すなわち約束の聖なる御霊を遣わして、それがあなたがた     の心の中にとどまるようにする。この他の慰め主は、ヨハネの証の中に記さ     れているように、わたしが弟子たちに約束したものである。   04 この慰め主は、永遠の命、すなわち日の栄えの王国の栄光について、わたし     があなたがたに与える約束である。   05 この栄光は、長子の教会の栄光、すなわちすべての中で最も聖なる御方であ     る神の栄光であって、神の子イエス・キリストを通じて来る。   the Fullness Of The Holy Spirit   エペソ5:18-21   酒に酔ってはいけない。それは乱行のもとである。むしろ御霊に満たされて、   詩とさんびと霊の歌とをもって語り合い、主にむかって心からさんびの歌をうたいなさい。   そしてすべてのことにつき、いつも、わたしたちの主イエス・キリストの御名によって、   父なる神に感謝し、キリストに対する恐れの心をもって、互に仕え合うべきである。

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