個人の啓示の枠組み

神権会のレッスン

サタンに耐え得る生活を築く

ホルヘ・F・ゼバヨス
七十人

2022年10月 土曜午後の部会
リアホナ2022年11月号 50ページ

【導入】 御父が設計された神の計画と仕様書に従って生活を築く。 主の助けにより、わたしたちは罪に耐え、誘惑に耐え、この世で永続する幸福を見いだす ことができる。
【お話のまとめ】 悪魔の誘惑に耐えることを、建物が災害に耐えることに例えて話をしている。 建物の設計と仕様書を、神の計画と福音になぞらえている。 地震に対抗する建物の設計方法はない。地震に耐えられる設計方法がある。 耐震構造とは、地震の力に耐え、深刻な被害を被ることなく建ち続けられる構造だ。 技師は耐震計算をし、計画や技術仕様書を作る。建設業者は計画や仕様書に厳密に従う。 神が設計された「計画」と「技術仕様書」   天父が定めた救いの計画の知識に頼り、キリストの福音の恩恵を受け、預言者の導き   に頼る。   幸福な生活を築く方法を明確に教えてくれる。   罪に耐え、誘惑に耐え、永遠の行く末をくじくサタンの攻撃に耐え得る生活を築く方   法を教えてくれる。 キリストが荒野で修行していたときサタンの誘惑に耐えた。   霊的な備えによって、耐えることができた。   助けとなった要因   ・断食と祈りにより、霊が強められていた。   ・聖文を引用し、聖文を適切に用いながらサタンに答えた。 傷跡が残っても   地震が起こると、適切に設計され建設された構造物にもその痕跡が残る。   しかし、居住者を守るという目的を果たし、修繕すれば元の状態を取り戻す。   サタンの打撃により、生活の中に部分的な破損が引き起こされる。   間違いを犯したことや、すべてを完璧にできないこと、自分が望むほど良い人間で   はないことに対して、悲しみや後悔の念を抱くことなど。   しかし、キリストの福音に従っていると立っていることができる。   困難な状況を受けても破壊されない。 試練は免れない   聖文の中で約束されているのは、実際の試練を免れるということではない。   試練の中でさえ、神の厚い恵みを受けていると感じることができることだ。   耐えられないような誘惑を受けることを主がお許しにならないので、安心できる。   逆境や誘惑、理解できない状況、弱さ、死に直面するときに、主は常に助けてくれる。 救い主の贖罪を通して与えられる恵みのおかげで、罪や誘惑に耐え得る人生を築き、 人生の悲しみや困難な時期を耐え忍ぶ強さを得ることができる。
【補足情報】 荒野でのサタンの誘惑(ジョセフ・スミス訳マタイ4:1-11) 01) イエスは聖霊に満ちてヨルダン川から帰り、御霊によって荒れ野に導かれた。   神とともにいるためである。 02) そして、四十日四十夜、断食をし、神と交わられたのち、空腹になられた。   サタンはイエスを誘惑することを求めた。   そして獣もそこにいたが、御使たちはイエスに仕えていた。   そして、悪魔に試みられるにまかせられた。 03) すると試みる者がきて言った、「もしあなたが神の子であるなら、これらの石がパン   になるように命じてごらんなさい」。 04) イエスは答えて言われた、「『人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る   一つ一つの言で生きるものである』と書いてある」。 05) それから、イエスは聖なる都に連れて行かれた。   そして、御霊がイエスを宮の頂上に立たせられた。 06) その時、悪魔がイエスのもとに来て言った。「もしあなたが神の子であるなら、飛び   降りてごらんなさい。『神があなたのために天使たちにお命じになると、あなたの足   が石に打ちつけられないように、彼らはあなたを手で支えるであろう』と書いてあり   ますから。」 07) イエスは彼に言われた、「『主なるあなたの神を試みてはならない』とまた書いてあ   る」。 08) そしてまた、イエスは御霊に満たされた。そして、御霊はイエスを非常に高い山に連   れて行き、この世のすべての国々とその栄華とを見せられた。 09) すると、悪魔がまたイエスのもとに来て言った。「これらの国々の権威と栄華とをみ   んな、あなたにあげましょう。それらはわたしに任せられていて、だれでも好きな人   にあげてよいのですから。もしあなたがひれ伏してわたしを拝むなら、これらのもの   をすべて、あなたにあげましょう。」 10) するとイエスは彼に言われた、「サタンよ、退け。『主なるあなたの神を拝し、ただ   神にのみ仕えよ』と書いてある」。 11) そこで、悪魔はイエスを離れ去った。 誘惑に対するイエスの答えはすべて「書いてある」となっていて、聖文を引用したもの。 サタンもまねをして聖文を引用している。   「人はパンだけでは生きず、人は主の口から出るすべてのことばによって生きること   をあなたに知らせるためであった。」(申命記8:3)     肉体は人の口に入るパンで生かされるが、     霊は神の口から出る言葉で生かされる。   「主があなたのために天使たちに命じて、あなたの歩むすべての道であなたを守らせ   られるからである。彼らはその手で、あなたをささえ、石に足を打ちつけることのな   いようにする。」(詩篇91:11-12)   「あなたがたの神、主を試みてはならない。」(申命記6:16)   「あなたの神、主を恐れてこれに仕えよ。」(申命記6:13) ここに出てくるサタンの3つ誘惑は人が受ける誘惑の3つのパターンを示している。   1)肉体的欲求をむやみに満足させようとする誘惑     または、霊的なものを軽視させようとする誘惑   2)自分の満足のために力、立場を乱用させようとする誘惑     または、聖文を自分の都合よく解釈させようとする誘惑   3)この世の権力、権威、名声、富を得させようとする誘惑     または、悪魔や偶像を礼拝させようとする誘惑 その他のサタンの誘惑   ・少しぐらいなら罪にならない。   ・みんながやっている。   ・だれも見ていない。だれも気づかないならかまわない。   ・そうしなければ、自分が不利になる。   ・後で悔い改めればよい。   ・神はいない。あの世はない。生きているうちに好きなことをせよ。   ・人に迷惑を掛けなければ何をしてもよい。   ・お前は弱さや試練を克服できない。やり直せない。良い未来はない。   ・お前は価値のない人間だ。だれからも愛されていない。   ・あいつの方が悪い。あいつはお前の敵だ。 悪魔の誘惑を退けるために何ができるか、何をしてきたか。   ・断食と祈り、聖霊を通して助けを得る。   ・聖文、預言者の言葉   ・教会の集会、教会の仲間。人に奉仕する。   ・神や人に関心を向ける。人と接する時間を多く持つ。   ・神が見ていることを意識する。   ・問題や課題に集中する。   ・ネガティブな感情を持たない。   ・ストレスをためない。 聖文の言葉が、弱さや試練を克服する助けになった経験。   ・自分の弱点にくじけそうになったとき     もし人がわたしのもとに来るならば、わたしは彼らに各々の弱さを示そう。     わたしは人を謙遜にするために、人に弱さを与える。わたしの前にへりく     だるすべての者に対して、わたしの恵みは十分である。もし彼らがわたし     の前にへりくだり、わたしを信じるならば、そのとき、わたしは彼らの弱     さを強さに変えよう。(エテル12:27)   ・自分の力不足を感じるとき     小さな、簡単なことによって大いなることが成し遂げられるのである。そ     して、小さな手段が度々知者を辱める。主なる神は偉大な永遠の目的を達     するために、様々な手段によって事を行われる。また、ごく小さな手段に     よって、主は知者を辱め、また多くの人を救われる。(アルマ37:6−7)   ・主の答えがすぐに得られないと感じたとき     わたしはここにも少し、そこにも少しと、教えに教え、訓戒に訓戒を加え     て、それを人の子らに与えよう。わたしの訓戒を聴き、わたしの勧めに耳     を貸す者は、知恵を得るので幸いである。わたしは受け入れる者にさらに     多く与え、『もう十分である』と言う者からは、彼らが持っているものさ     えも取り上げる。(2ニーファイ28:30)   ・物事がうまくいかないとき     ・ラバンから真鍮版を譲り受けようとしてうまくいかなかった話(1ニー      ファイ3−4章)     ・挫折そのものが神の計画の一部ということもある。       ・アダムとエバの堕落         → 人類が神の元から地上にくることができるようになった。       ・キリストの処刑         → 人類が地上から神の元へ帰ることができるようになった。       ・ヨセフがエジプトの奴隷になる         → 家族を飢饉から救うことになった。       ・教会の大背教         → 帝国主義の国家権力と結びつくことによって世界中に           キリスト教が広まった。       ・イスラエルの散乱         → 世界中にイスラエルの血統と文化が広まった。 多い誘惑   ・私たち教会員にとっては、暴力や窃盗などの、犯罪行為への誘惑はあまりない。   ・多くは、依存症にさせる誘惑、信仰を失わせるたぐいの誘惑。   ・教会の初期では     ・迫害、土地や仕事を捨てて住まいを転々とするという試練、      ジョセフ・スミスが神に導かれているのかという疑い(北風)     ・辛い目にあっているのに神は助けてくれなかった。   ・現代では     ・教会以外にある楽しいもの(太陽)     ・教会での寂しい思い   ・7つの大罪 暴食(⇔節制)、色欲(⇔純潔)、強欲(⇔慈善・寛容)、憤怒(⇔忍耐)          怠惰(⇔勤勉)、嫉妬(⇔感謝・人徳)、傲慢(⇔謙虚)
計画    = 救いの計画   (何をするのか) 技術仕様書 = キリストの福音 (どのようにするのか) 現場監督  = 預言者     【この図をクリックすると拡大します】 不死不滅   神様のように病気や老いのない死なないからだ、   神様のようにいろいろな能力を与えられたからだ、宇宙を創ることもできる。 永遠の命   永遠に神様と住むこと、神様のようになること、   神様のように霊の子供も創れるようになれる。 現世は、制限された体と能力で、コントロールのしかたを学んでいる状態。 福音は取り扱い説明書のようなもの。 肉体を得ることによって神様の持つ力のごく一部を授かり、子供を作る力も経験し、 これを正しく扱えるようになること。 霊の状態を徒歩での移動なら、不死不滅の状態はバイクでの移動。 いきなりバイクを使わせるのは危険なので、まずは自転車で乗り方を学んでいる のが現世の死すべき体の状態。 サタンの誘惑とは、上記のことをさせないこと。 サタンはこの計画を妨害するように動いている。 計画について知ることにより、サタンのしていることが分かり、対処できる。 【救いの計画】 ・救いの計画   ・救いの計画とは、神がその子供たちの幸福のために作られた計画のこと。   ・この計画の中心はイエス・キリストの贖い。   ・イエス・キリストの教えに従えば、この世では常に心の平安を得、    死んだ後には永遠の喜びを得ることができる。   ・神は人々がこの世で経験を積み、知識を得て、神に似た者となれるようにした。 ・前世   ・神は人々の霊を造った。     ・人は肉体と霊から成っている。     ・天父(神)は人々の霊を造った。     ・地上に生まれる前に、人々の霊は天父と暮らしていた。     ・人々は天父を知っていて愛していた。天父も人々は知っていて愛していた。     ・地球に生まれる前の生活を前世と呼ぶ。   ・人々は前世で学んだ。     ・人々は前世で、幸福を得るために必要な原則と戒め、救いの計画を学んだ。     ・この前世で、イエス・キリストが救い主として、選ばれた。     ・人々が間違ったことをしても、救い主のおかげで乗り越えられることを学んだ。   ・地球(現世)に来ることの意味     ・人々は地球(現世)に来て、肉体を得て、正しい選択ができるようになる。     ・地球へ来ると天父と暮らしたときの記憶がなくなる。     ・善悪をわきまえる力を神から受ける。     ・天父の愛をはっきりと感じ、真理を理解することもできる。     ・経験を積み、試しを受けることにより、正しい選択をすることができるようになる。     ・救い主の助けを受け、人生が終わった後で、天父のもとに帰り暮らすことができる。   ・選択の自由     ・この世と永遠の世で平安と喜びを得るには、神の計画に従う必要がある。     ・人々に選択の自由が与えられた。     ・神の計画とキリストの教えに従うかどうかは、自分自身が決める。   ・サタン     ・サタンは神の霊の子供だが、天父に逆らい、天父の計画を受け入れなかった。     ・サタンの望みはすべての人を思いどおりに操ることだった。     ・天父の子供たちの多くはサタンに従った。     ・サタンに従った人たちはサタンとともに神の前から追い出され、      地球に誕生することができず、ずっと霊のままでいる。     ・彼らは自分が惨めなので、人々に不幸を招くことや神に従わせないように、      誘惑をしている。   ・前世で神に従った人々     ・現世に生まれた人々は、前世でイエス・キリストを信じ、神の計画に従った。     ・現世でも、同じようにキリストを信じ神の計画に従うことで、平安を得る。      死んだ後には天父のもとに戻って一緒に暮らすことができる。 ・創造   ・地球は天父の子供たちが生活し経験を積む場所として創造された。   ・最初に地球に来たのはアダムとエバ。   ・二人はエデンの園で暮らしていて、そこでは神に会うことができた。 ・堕落   ・善悪を知る木の実を食べることを禁じられた     ・天父はアダムとエバに選択の自由を与えた。     ・天父は二人に善悪を知る木の実を食べないように命じた。     ・この戒めに従えばエデンの園にずっといられるが、      経験や試しを通して成長することはできない。   ・アダムとエバにより堕落が起こった。     ・サタンは禁じられた実を食べるようにアダムとエバを誘惑し、二人はその実を食べた。     ・アダムとエバはこの選択により、物理的にも霊的にも神から離された。     ・死すべき者、つまり罪と死を免れない者になった。     ・このことを堕落という。   ・救いの計画が教えられた。     ・天父はアダムとエバに天使や聖霊を送り、救いの計画を教えた。     ・この計画の中心はイエス・キリストの贖いである。     ・この贖いにより堕落を乗り越えて、この世と永遠の世で喜びを得ることができる。 ・現世   ・現世で神から離される意味。     ・堕落により現世の人々は物理的にも霊的にも神から離されている。     ・これは神の計画にとって必要なことだった。     ・神から離れて地球に来たのは、肉体を得て、経験を積み、      正しい選択ができるようになるためである。     ・人生の喜びと悲しみを通じて、人は善悪をわきまえ、      正しい選択ができるようになる。   ・善     ・神は善を行い神に従うように促す。     ・神に従い神の戒めを守るなら、知恵を増し、人格を高め、      試練の中でさえ喜びを見いだし、人生の問題に平安な心で立ち向かうことができる。   ・罪     ・サタンは、神を無視し罪を犯すように誘惑する。     ・罪とは、悪と知りながら悪を行うこと、あるいは善と知りながら善を行わないこと。     ・人は間違った選択をして罪を犯すと、神から離れる。     ・神から離れた状態を霊の死と呼ぶ。     ・罪を犯すと、罪悪感に駆られ後ろめたさにさいなまれる。     ・罪とその結果を自分独りで乗り越えることはできない。 ・贖い   ・イエス・キリストは罪の代価を引き受けた。     ・人々の罪の代価を支払うためにイエス・キリストが送られた。     ・イエス・キリストは自ら進んで人々の罪や苦しみ、病気、悲しみを引き受けた。     ・イエス・キリストの恵みと憐れみにより、試練のときに助けを受け、      自分の罪が引き起こす罪悪感と後ろめたさから解放される。   ・贖いを受ける     ・イエス・キリストは、人々の選択の自由や責任は取り去らなかった。     ・イエス・キリストは本人の意思に反して人を清めることはしない。     ・イエス・キリストの助けと力を受ける条件       ・キリストを信じる       ・悔い改める       ・バプテスマと聖霊を受ける       ・残りの人生をキリストの教えに従って生きる決意をする   ・贖いによる祝福     ・贖いを信じるなら、神の愛を感じ、試しに耐えることができる。      喜びと平安と慰めを感じることができる。     ・イエス・キリストの贖いと天父の憐れみと愛によって、      この世で不公平に見えることもすべて正される。   ・贖いは救いの計画の中心である。 ・霊界   ・死ぬと霊は霊界に行く。     ・天父の計画では死は始まりであり、一歩前へ進むこと。     ・死ぬと霊は肉体を離れて霊界に行く。     ・霊界は学び、備える場所。     ・霊界に行ってもこの世の記憶はそのまま残る。   ・死後の人格     ・死後も人格は変わらない。悪人が急に善人になることもない。     ・地上で救い主に従った人は霊界に行っても平安を得る。     ・悔い改めない人は、霊界に行っても幸福にはなれない。   ・霊界でも福音を学ぶ。     ・この世でイエス・キリストについて学べなかった人も大勢いる。     ・学んでもキリストに従わない人もいる。     ・霊界にいる人たちが神の計画を学び、イエス・キリストを信じ、      悔い改められる方法が備えられた。     ・霊界でイエス・キリストを受け入れる人たちも、平安を得る。 ・復活と裁き   ・復活     ・神は地球に来た人全員に復活という祝福を与える。     ・復活はイエス・キリストの贖いにより可能となった。     ・十字架の上で亡くなったキリストは霊界へ行き、3日後に、復活した。     ・復活体は二度と死なない、栄光を受けた完全な体である。   ・裁き     ・復活した後で人は神の前に行き、自分の行いと心の望みによって裁かれる。 ・栄光の王国   ・裁きを受けた後、人は栄光に包まれて生活する。   ・人の行いと心の望みに合わせて、幾つかの王国(栄光の階級)がある。   ・日の栄えの王国     ・天父とイエス・キリストは日の栄えの王国に住んでいる。     ・キリストの福音に従って生活し贖いによって罪から清められた人が行く。     ・神と暮らし、完全な喜びを味わう。   ・月の栄えの王国     ・キリストの福音は受け入れなかったが、立派な人生を送った人が行く。   ・星の栄えの王国     ・罪にとどまり悔い改めようとしなかった人が行く。 【キリストの福音】 ・キリストの福音(罪からの清め)   ・キリストの福音とは、天父が子供たちの幸福と救いのために作られた計画のこと。   ・この計画はキリストの贖いが中心となっているので、キリストの福音と呼ばれる。   ・キリストの恵みと憐れみを通して、罪を清められ、心の平安を味わうことができる。    この世の人生を終えた後に、天父と暮らせるようになる。   ・福音の原則と儀式。     ・原則とは生活で実践する真理     ・儀式とは神権の権能によって執り行われる神聖かつ正式な行為      天父と聖約を交わす手段となる。     ・福音の第一の原則       イエス・キリストを信じる信仰と悔い改め     ・福音の第一の儀式       バプテスマと聖霊を受けること   ・最後まで堪え忍ぶ     残りの人生を通じてキリストの模範に従う努力をする。 ・キリストを信じる信仰   ・信仰とは、行動を起こさせる強い確信のこと。   ・罪の赦しを受けるには、キリストを信じる信仰が必要。    キリストの贖いによって赦しが得られるから。   ・キリストを信じる信仰とは、キリストの存在を信じることだけではない。     ・イエス・キリストが神の御子であることを信じる。     ・人々の罪や苦しみや煩いを取り除くために苦しまれたことを信じる。     ・その確信に基づいて行動する。     ・キリストを愛し、キリストを信頼し、キリストの戒めに従う。 ・悔い改め   ・キリストを信じる信仰を持つと、生活を改善したいと望む。   ・福音を学んでいくと、自分が罪を犯してきたことに気づく。   ・悔い改めを通して、神の教えと一致しない考えや望み、習慣、行いを変える。   ・悔い改めの段階     ・罪を犯したことを認め、間違った行いを心から悲しむ。     ・間違った行いをやめ、 同じ過ちを繰り返さないように努力する。     ・主に罪を告白し、赦しを求める。     ・だれかに罪を犯した場合は、その人にも赦しを求める。     ・罪を償う。      自分の行いによって生じた問題を償うため、できるだけのことをする。     ・戒めを守る。      神の戒めに従えば、福音の力が生活に及ぶ。      福音を通して罪を捨てる力が得られる。      奉仕をし、人を赦し、教会の集会に出席する。   ・救い主の力を認める。     ・キリストによって赦されることをはっきり理解する。     ・大きな罪は赦されないと思わない。      救い主が人類の罪のために苦しまれたのは、どれほど重い罪を犯した人でも      立ち直ることができるようにするため。   ・悔い改めは、劇的な変化を意味するわけではない。     ・神の御心に従う決意を強めるだけでも悔い改め。     ・悔い改めるには時間がかかることもある。忍耐が必要。     ・悔い改めると、二度と罪を犯したくないと感じるようになる。      同じ過ちを繰り返さなくても済むようになり、      神の子供であるという実感が持てるようになる。      神に従う望みがさらに強まり、深まってくる。 ・バプテスマと聖霊   ・キリストを信じる信仰をもって悔い改めると、    バプテスマを施され、聖霊を受ける備えができる。   ・神権の権能を持つ人によってバプテスマを施され、聖霊を受けるなら、    霊的に生まれ変わることができる。   ・バプテスマ     ・キリストは、自らバプテスマを受け、模範を示した。     ・バプテスマを受けると罪が赦される。     ・バプテスマを受けることにより、神と聖約(約束)を交わす。     ・聖約       キリストを救い主として受け入れる。       キリストに従う。       キリストの戒めを守る。     ・バプテスマは、いったん全身を水に沈める儀式。     ・キリストの死と埋葬、復活を象徴する。     ・これまでの生活に別れを告げ、キリストに従う者として新しい生活を始めることを意味する。   ・聖霊の賜物     ・聖霊を受ける       ・聖霊は人々を聖め純粋な者にする。       ・バプテスマの聖約に忠実であるかぎり、常に聖霊とともにあることができる。       ・正しい人はだれでも、聖霊の影響力を感じることができる。       ・常に聖霊とともにあるのは、バプテスマと聖霊を受けた人に限られる。     ・聖霊の助け       ・真理を認め、理解できるように助けてくれる。       ・霊的な力や霊感を与えてくれる。       ・苦しいときには慰めを与えてくれる。       ・正しい判断ができるように導いてくれる。       ・日々の生活の中で神の愛や影響力を感じることができる。     ・聖霊を受けるふさわしさ       ・聖霊の恵みを受けるのは、神の戒めに従う忠実さにかかっている。       ・聖霊は、神の教えに従わない人とともにいることはできない。     ・確認の儀式       ・聖霊を受ける儀式は確認の儀式と呼ばれる。       ・確認の儀式では、権能を持つ一人または複数の神権者が頭に手を置き、        教会の会員に確認し、聖霊を受けるように祝福する。       ・この儀式は、普通はバプテスマの後すぐに、教会の礼拝行事の中で行う。       ・バプテスマと確認の儀式を受けた人は、末日聖徒イエス・キリスト教会の会員になる。 ・聖餐   ・毎週聖餐を受けることによって、バプテスマの聖約を新たにする。   ・聖餐式では、キリストの贖いを思い起こすために、祝福されたパンと水が配られる。   ・パンはキリストの体を、水はキリストの血を象徴している。   ・バプテスマの聖約を新たにすることにより、聖霊を常に受けることができる。 ・最後まで堪え忍ぶ   ・教会員になってからもさらに学び続ける必要がある。   ・聖霊の導きに従う。   ・福音の第一の原則と儀式には、一生を通じて従い続ける。    これは「最後まで堪え忍ぶ」と呼ばれる。   ・「最後まで堪え忍ぶ」生活を送っていると、導きや平安、幸福が得られる。   ・周囲の人に奉仕し、人々を助けながら生活していると、    少しずつキリストに似た者になっているという喜びを感じることができる。   ・天父との関係がもっとはっきり分かるようになる。   ・天父の完全な愛を感じるようになる。   ・不幸や困難の多いこの世にあって、希望と目的意識を感じるようになる。
サタンについて   ・サタンは御伽話の存在でなく実在する。    サタンは一人の霊的存在。目に見えないし、声も聞けないが、実在する。   ・サタンになった経緯    サタンは私たちと同じ神の霊の子供だった。    サタンはかつて、ルシフェル、明けの明星(金星)と呼ばれ、    天父やキリストに次ぐ力ある存在だった。    (金星は太陽、月の次に明るい天体、    太陽が天父、月がキリストなら、金星がルシフェル)    しかし、ルシフェルは天父の計画に反対し、天界の3分の1の霊たちと共に、    天界を追放されて、地上に落とされた。    ルシフェルは人を誘惑して、神の計画を邪魔するサタンとなった。   ・サタンはどのように誘惑するか    サタンやそれに従う悪霊たちの姿は見えないし、その声も聞こえないのに、    どのように私たちを誘惑するか。    私たちに悪い思いをおこさせたり、ネガティブな感情を起こさせたりする。    ネガティブな感情とは、怒り、憎しみ、悲しみ、不安、心配、絶望、諦め、空虚、    欲望、不満、興奮、スリル、混乱、焦り、恐怖、不信、疑い、怨み、嫉妬、高慢。 地震が来るのを免れないように、人生の試練も免れない サタンは聖文に詳しいかったが、自分の都合のいいように悪用していた。 当教会に反対する人の方が、当教会の聖典であるモルモン書や教義と聖約に 詳しかったりする。その目的はあらさがしをして攻撃するため。 例)モルモン書にはアメリカ大陸に馬がいた(エノス1:20など)ことが書かれているが、   コロンブスが来る前には馬はいなかった。   モルモン書には「イエスがエルサレムで生まれる」(アルマ7:10)と書かれているが、   イエスはベツレヘムで生まれた。   モルモン書には、「御父と御子は一つの神」(モーサヤ15:2-4)と書かれているが、   御父と御子は別々の方だという教会の主張と矛盾している。 サタンの影響を受けた感情      神様の影響を受けた感情 (ネガティブな感情)        (ポジティブな感情)   怒り、憎しみ            愛情   悲しみ               喜び   不安、心配             平安、安心   絶望、諦め、空虚          希望   欲望、不満             満足   興奮、スリル、混乱、焦り      冷静   恐怖                勇気   不信、疑い             信頼   怨み、嫉妬             感謝   高慢                謙遜 誘惑にかられやすいとき       誘惑にかられにくいとき   暇なとき              忙しいとき   寂しいとき             家族や友人と接しているとき   心に隙がある(油断している)とき  問題や課題に集中しているとき   自分の欲を満たそうとしているとき  家族や友人のことを考えているとき   好奇心を満たそうとするとき     人に関心を示しているとき   ストレスのあるとき         リラックスしているとき 他の人々に奉仕する(キンボール大管長「豊かで満ち足りた人生」より)   ・奉仕することによって、生活を意義ある楽しいものにできる。   ・奉仕することによって、奉仕の仕方は学べる。   ・他人を助けることによって、自分の問題を新たな観点で見られるように    なる。   ・関心を他の人に向ける時間が多くなると、自分のことを思い悩む時間が    なくなる。   ・問題を解決するには、状況を変えるのではなく、困難に立ち向かう自分    の姿勢を変えなければならないことがある。   ・わたしたちの問題を解決したり必要を満たすためには、お互いに奉仕し    あうことが大切である。   ・奉仕しあうことによって、人生観を高め、他の人に対する見識を広め、    自己の可能性を伸ばしていくことができる。   ・奉仕することによって、視野を広め、広い視野を通して、さらに多くの    奉仕の機会を見いだせる。   ・奉仕することによって、人々に対する見方を変え、真に大切なことを見    極め、あまり重要でない事柄に惑わされることがなくなる。   ・奉仕のないところには霊性はない。   ・他の人の人生を変えたいのなら、まず自分が変わらなければならない。   ・自分を変える鍵となるのは、克己心を身につけることにある。   ・人類の苦しみの根本原因は罪にある。   ・快楽と真実の喜びの違いは、快楽は他人の苦痛を代価にして得られるが、    喜びは無私と奉仕から生み出される。 高慢を慎む(ベンソン大管長「高ぶりを心せよ」より)   ・「自己中心」「うぬぼれ」「自慢」「尊大」「傲慢」は高慢の罪の中に    数えることができる。   ・高慢の中心をなすのは、神と同胞にに対する「敵対心」である。   ・神への敵意は、欲望や欲求、激情の歯止めを失わせる。   ・神への敵意は、反抗、かたくなな心、強情さ、罪を悔い改めない、誇り    高ぶる、すぐに怒る、しるしを求めるといった形であらわれる。   ・同胞への敵対心は、競争心となって現れる。   ・高慢な人は、自分の知性、意見、仕事、財産、才能を他人と比較して、    他より優れていることを望む。   ・高慢な人は、神の裁きよりも、人にどう思われるかを恐れる。自分に価    値があるかの判断を世の人々に求める。   ・高慢な人の自尊心は人々から評価に左右される。    (真の自尊心は神との関係を確固としていることにより確立される)   ・高慢は、学者や金持ちなどの社会的地位や権力がある人が、人を見下す    ことだけでない。自分より多くのものを持つ人をねたむことも高慢である。   ・これは、あら探し、うわさ話、中傷、不平、収入以上の生活、そねみ、    うらやみ、人を高める感謝や賞賛の言葉の欠如、人の過ちを赦さない不    寛容さ、嫉妬などの形であらわれる。   ・不従順も自分よりも上の立場にある人に反抗するという高慢である。   ・利己心は高慢の一般的な形である。   ・うぬぼれ、自己憐憫、この世的な願望の実現、自己満足、利己主義は    損か得かの価値観が根底にある。   ・高慢は争いという形でも現れる。争い、論争、けんか、不正な支配、    世代の断絶、離婚、伴侶の虐待、暴動、騒乱は高慢の範疇である。   ・高慢な人は容易に怒り、恨みを抱き、相手に責任を負わせたまま赦しを    与えず、自分の傷ついた気持ちだけを正当化しようとする。   ・高慢な人は勧告や矯正を容易に受け入れない。自分の弱点や失敗を正当    化し、合理化するために自己弁護に終始する。   ・高慢は、自分が神の子供であり、すべての人と兄弟姉妹であるという意    識を消し去る。   ・高慢は「富」や「学問」によって人を等級付ける。   ・高慢の治療薬は謙遜である。

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