個人の啓示の枠組み

神権会のレッスン

個人の啓示の枠組み

デール・G・レンランド
十二使徒

2022年10月 土曜午前の部会


【導入】 ・聖霊を通して個人の啓示を受ける方法と欺かれないようにするための方法。 ・聖霊が働く際の枠組みを理解する必要がある。
【お話のまとめ】 わたしたちは枠組みの中で個人の啓示を受ける。 枠組みの中で働くとき、聖霊は驚くべき洞察や導き、慰めを与える。 枠組みの外では、欺かれ、砕けて、焼けてしまう。 1)聖文   キリストの言葉を味わうことにより個人の啓示を受けやすくなる。   正しく、善いことを求め、神の御心に反することは求めない。   自分の思いを達成したり、楽しみを満たすなど、不適切な動機から求めない。 2)個人の啓示は自分の権限の範囲内で与えられ、ほかの人のためには与えられない。   ハイラム・ページは、教会全体に対する啓示を受けたと主張した。   ジョセフ・スミスのほかに、だれも教会で戒めと啓示を受けるために任命されない。   教会のための教義や戒め、啓示は、預言者がその権限により、キリストから受ける。   預言者だけが教会のための啓示を受ける。   個人は、どこに住むか、どの職業に就くか、だれと結婚するかなどの啓示を受ける。   教会指導者は、霊感を受けて助言をするが、決定を下す責任は本人にある。 3)啓示は神の戒めや、交わした聖約と調和している。   神の戒めに反する啓示は与えられない。   自分の感情を間違って解釈したり、自分の聞きたいことだけを聞いてはいけない。   ニーファイがラバンを殺すよう命じられたことは、例外である。ニーファイ自身の利   益のためでなく、将来の国民と聖約の民に聖文を提供するためだった。ニーファイは   それが啓示であり、神からの戒めであることを確信していた。 4)すでに与えられた啓示を受け入れる。   マーティン・ハリスは、モルモン書の翻訳原稿を持ち出して妻に見せる許可をジョセ   フに求めた。ジョセフが祈ると、原稿を持ち出してはならないと告げられた。マーテ   ィンは、もう一度神に尋ねるように求めが、答えは同じだった。マーティンは3度目   を求めた。このとき神は、ご自身の気持ちは変わらないが、ジョセフに選択する自由   を与えた。制限を解かれたと感じたジョセフは、マーティンが原稿の持ち出すことを   許可した。しかし、その原稿は失われて、二度と戻って来なかった。主はジョセフを   厳しく叱責した。   主に助言しようとしないで、主の手から助言を受けるようにしなさい。主は知恵をも   って助言を与えられるからである。   自分の問題に当てはまる個人の啓示を受けていて、その状況が変わっていなければ、   神はすでにわたしたちの問いかけに答えている。   神から以前与えられた答えを信頼しながらも、さらなる個人の啓示に対して心を開い   ておく必要がある。   啓示が教えに教え、訓戒に訓戒を加えるように与えられることと、啓示される導きが   多くの場合徐々に与えられることを理解しなければならない。
【補足情報】 聖霊の賜物   絶えず聖霊の影響力を受けることができる権利。   試練や苦難が多いこの世で、神から直接、慰め、癒し、平安、導き、助け、力を受け   ることができる。   自分に起こる、あらゆることに、神様の御業と愛を感じることができるようになり、   試練や苦難を成長のかてとすることができる。 ネルソン大管長「教会のための啓示、わたしたちの人生のための啓示」リアホナ2018年5月号   わたしたちは複雑で争いの激化する世に住んでいます。ソーシャルメディアに常にさ   らされ、24時間やむことのないニュースの嵐が容赦なく襲いかかります。真理を攻撃   する無数の声や人の哲学をふるいにかけたいと思うなら、啓示を受けられるようにな   らなければなりません。   救い主、贖い主イエス・キリストは、今から再びおいでになる時までの間に、最も力   強い業を幾つかなされるでしょう。わたしたちは、父なる神と御子イエス・キリスト   が尊厳と栄光のうちにこの教会を管理されることを示す奇跡的なしるしを見るでしょ   う。しかし、導き、指示し、慰める、変わることのない聖霊の影響力がなければ、こ   れから先、霊的に生き残ることはできなくなるでしょう。   愛する兄弟姉妹の皆さん、啓示を受ける霊的な能力を伸ばすように、切にお願いしま   す。聖霊の賜物を享受するために、そしてもっと頻繁に、もっとはっきりと御霊の声   を聞くために求められる霊的な業を行うことを選んでください。   繰り返し行くことのできる静かな場所を見つけてください。神の御前にへりくだって   ください。天の御父に心を注ぎ出してください。御父に頼って答えと慰めを求めてく   ださい。心配事や恐れ、弱さについて、イエス・キリストの御名によって祈ってくだ   さい。心の切なる思いについて祈ってください。その後で耳を傾けてください。心に   浮かんだ考えを書き留めてください。感じたことを記録し、それに従って、促しを受   けたとおりに行動してください。来る日も来る日も、年月を重ねて、このプロセスを   繰り返すときに、啓示の原則が身に付いてくるでしょう。 ネルソン大管長「啓示の原則を身につける」リアホナ2021年1月号   今日、御霊がどのように語るかを知っていることは非常に大切です。個人の啓示を受   け、答えを見いだし、守りと導きを受けるためには、預言者ジョセフ・スミスがわた   したちのために示してくれた規範を思い出してください。   まず、聖文を熱心に読みます。そうすることによって、わたしたちの思いと心が、救   い主の教えと真理に対して開かれます。キリストの言葉は、とりわけ今のような不確   かさと激変の時代において、わたしたちがなすべきことをすべて告げてくれます。   次に、祈りましょう。祈りには進んで取り組む意志が必要であり、そのためには神の   前にへりくだり、定期的に行くことのできる静かな場所を見つけ、心を神に注ぎ出し   ます。   そして、耳を澄ませます。祈りを終えた後、しばらくひざまずいたままでいると、思   い、感情、導きが、頭の中に浮かんできます。そうした印象を書き留めておくと、主   が自分にどのような行いをするよう望んでおられるのかを覚えておくことができるよ   うになります。   聖霊のささやきに気づく能力を磨き、啓示を受ける力を高めるには、ふさわしさが必   要です。ふさわしさは完全さを求めるものではありませんが、清さを増すためには努   力しなければなりません。   主は日々の努力、日々の改善、日々の悔い改めを期待しておられます。ふさわしけれ   ば清くなり、清ければ聖霊を受けるにふさわしくなります。   もし何かが天の導きを受ける扉を開くのを妨げているなら、悔い改める必要があるか   もしれません。悔い改めることによって扉が開かれ、主の声をより頻繁に、よりはっ   きりと聞くことができるようになります。 感想   バプテスマを受けたときに、聖霊の賜物を授かているので、   神様から直接、導きを受けることができる。   自分のことに関しては、わざわざ、預言者に尋ねたりしなくてもよい。   また、占いのようなものに頼らなくてもよい。   1)聖文   ・啓示の答えを聖文から見つけることもある。    総大会、教会の出版物、ビデオなどから答えを得ることもある。    他の人から答えを得ることもある。   ・聖文から答えを受けた経験     ・失敗や挫折こそが神の計画の本筋だ。      自分は失敗や挫折が多いが、このことから慰められる。       ・アダムが禁断の木の実を食べたこと、キリストが処刑されたことは大きな        失敗や挫折に見える。しかし、アダムの堕落によって、私たちは神様の元        から地上に来ることができるようになったし、キリストの贖いによって、        私たちは地上から神様の御許に戻ることができるようになった。       ・ヨセフがエジプトの奴隷になった         イスラエルを飢饉から救う       ・キリスト教会の背教         政治権力と結びつくことによって世界に広まる       ・イスラエルの散乱         イスラエルの血族と文化が世界に広がる     ・キリストのくびきを負いなさい。キリストのくびきは負いやすい。      妻も娘も教会から離れ、自分も離れていた時期があった。      昇栄は家族が全員、教会に活発でないと得られないと思っていたので、      教会に行っても意味はないと感じ、自分も教会に行かなくなった。      十分の一を献金することを妻から同意を得られなくなったことが大きい。      聖句ガイドでくびきを調べると、「複数の家畜や人間の首に固定して、      一緒に決まった仕事をさせるための道具」と書いてあった。      この言葉から受けたイメージは、キリストのくびきとは、      私をキリストにつなげるものであり、私を家族とつなげるものだということ。      続いて、受けたイメージは、飛行機には2つジェットエンジンがついているが、      そのうち1つが故障しても、1つが動いていたら飛んでいられること。      もしくびきにつながっていさえすれば、私が弱っていたら、キリストが助けて      くれるし、家族がだれか弱っていたら、みなで助け合って昇栄への道を歩き続      けることができる。      このことによって慰めを得た。   2)個人の啓示は自分の権限の範囲内で与えられ、ほかの人のためには与えられない。   ・自分の責任の範囲に限って啓示を受ける。    個人に関する啓示は個人、家族全体に関する啓示は親、    ワードに関する啓示はビショップ、ステークに関する啓示はステーク会長。   ・他の教会員に対する啓示を受けたとき、どうすればよいか。    例えばミニスタリングに担当家族。   ・私のために啓示を受けたといって、私に指示してくる教会員がいた。   ・霊が見えるというA姉妹は、ある別のB姉妹の先祖の霊がそのB姉妹に神殿の儀式を    受けてもらえるよう伝えてほしいと訴えてきた。いやいやながら、B姉妹にそのこ    とを伝えたら、B姉妹に怒られた。   3)啓示は神の戒めや、交わした聖約と調和している。   ・戦争に行くことについて、大管長会からは戦いで相手を殺すことになっても、    神から罪を問われないと声明をだした。   ・死刑執行人については、神は赦しを与えている。    イエス様も自分を十字架につけたローマの死刑執行人に対して天父に赦しを願った。 脚注からの抜粋   聖霊は神会の第三の御方で、しばしば御霊または神の御霊と呼ばれ、救いの計画の中で重   要な役割を果す。聖霊は御父と御子を証し、すべてのことについて真理を明らかにし、悔   い改めてバプテスマを受けた人を聖め、「約束の聖なる御霊」として働く。   聖文は、聖霊の声が大きな声や騒々しい声でなく、ささやくような穏やかで静かな声であ   ると教えている。それは簡潔で、静かで、分かりやすい声だ。心を貫き、内に燃やすこと   ができる。心と思いの両方に影響を与え、恐れや不安や心配でなく、平安と喜びと希望を   もたらす。悪ではなく、善を行うように勧め、不可解でなく、人を教え導く心地よいもの   だ。   主はしばしば、啓示した戒めに変更や修正や例外を加えるが、それらは個人的な啓示でな   く、預言的な啓示を通して行われる。預言的な啓示は、神が正式に召された預言者を通し   て、神の知恵と思いにより、もたらされる。これらの例外には、「あなたは殺してはなら   ない」という戒めがあったにもかかわらず、モーセとヨシュアにカナンの地の住民を殺す   ように命じた主の啓示が含まれる。主は御自身の預言者を通して、主の目的のために主の   戒めを変えることができるし、そうされるだろう。しかし、神が預言者を通して主の教会   に啓示して確立された戒めについて、わたしたちには、個人の啓示を通して変更を加えた   り、無視したりする自由はない。   わたしたちは、その事例に合った啓示が前に与えられていない場合を除いては、決して神   の御手に特別な啓示を求めることはしない。   わたしたちが真心から意識的に悔い改めた後にも引き続き罪の意識や後悔の念を感じる場   合、それは通常、イエス・キリストに対する信仰と主が完全にわたしたちを赦し癒してく   ださる力を持っていることへの信仰が足りないからだ。時々、わたしたちは赦しはほかの   人々のためであって、自分には当てはまらないと思うことがある。これは、主が無限の贖   罪を通して成し遂げてくださったことに対する信仰の単なる欠如だ。   もし神が啓示を与えてくれなければ、求め続けてほしい。信頼を胸に前進してほしい。義   にかなった生活を送っていて、神を信頼して行動しているならば、間違った決定をしてい   る場合、神は警告的な気持ちを与えないまま、進みすぎてしまうのを黙って見ているよう   なことはされない。 指導者が教える啓示を受ける方法   ・ネルソン大管長(2018年4月の総大会)     ・繰り返し行くことのできる静かな場所を見つける。     ・神の御前にへりくだる。     ・天の御父に心を注ぎ出す。     ・御父に頼って答えと慰めを求める。     ・心配事や恐れ、弱さについて、イエス・キリストの御名によって祈る。     ・心の切なる思いについて祈る。     ・その後で耳を傾けてる。     ・心に浮かんだ考えを書き留める。感じたことを記録する。     ・促しを受けたとおりに行動する。     ・来る日も来る日も、年月を重ねて、このプロセスを繰り返す。     ・手術室で横たわる患者の傍らに立ち、前例のない処置を      どう行うべきか確信がなかったとき、聖霊がその方法を      わたしの心に図解してくださるという経験をしたことを      覚えています。     ・大管長会と十二使徒定員会から成る評議会として話し合      うとき、御霊がそこにあります。複雑な問題に取り組み      ながら、一人一人の使徒が自分の考えと見解を自由に述      べる中で、最初の見解は異なったとしても、互いに対す      る愛は一貫しています。一致することで、教会に対する      主の御心を識別することができます。      採決は決して多数決では行われません。よく祈りながら      互いの言葉に耳を傾け、一つになるまで話し合います。      そして完全な調和に達するとき、背筋がぞくぞくするよ      うな、わたしたちを一つにする聖霊の影響力を感じます。   ・ネルソン大管長(「リアホナ」2021年1月号)     ・聖文を熱心に読む。     ・祈る。        神の前にへりくだり、定期的に行くことのできる        静かな場所を見つけ、心を神に注ぎ出す。     ・耳を澄ませる。        祈りを終えた後、しばらくひざまずいたままでいる        と、思い、感情、導きが、頭の中に浮かぶ。        そうした印象を書き留めておくと、主が自分にどの        ような行いをするよう望んでおられるのかを覚えて        おくことができるようになる。     ・悔い改めて、清くなり、聖霊を受けるのにふさわしくなる。   ・オークス長老(「リアホナ」1999年5月号)     ・福音を教える時は、御霊に頼るべき。知性や理性、テク      ニックに頼ってはいけない。自分の準備した内容やテキ      ストこだわり過ぎるのも良くない。     ・御霊を受けるには清い生活をする必要がある。罪を犯し      ていたり、怒っていたり、教会指導者に反抗的になると      御霊は退く。     ・啓示を受ける最善の方法は、聖文を読んだり、教会指導      者の話を研究することである。     ・主がわたしたちに御霊を通じて語りかけてくださるのは、      神ご自身の時に、神御自身の方法で行われる。自分の都      合の良い時に啓示は来ない。     ・啓示は静かな細い声でもたらされる。劇的な方法でない。     ・御霊は心を照らし、平安を告げる。     ・啓示は様々なことを思い巡らせた後に来る。心に湧いた      思いが正しい場合、心に平安、静かな確信、慰め、温か      さがもたらされる。穏やかで、静かで、友好的で、優し      く、温和で、寛大で、秩序正しく、幸福や喜びや愛の感      情を伴う。     ・啓示は常に受けられるものではない。自分自身の判断の      許容範囲を超えた場合に、御霊が働きかける。   ・オークス長老(「聖徒の道」1983年12月号)     ・啓示の方法       ・神様や天使と直接、言葉を交わす。       ・夢や示現を見る。       ・心の中にとどまる言葉や思い       ・突然の悟り       ・自分の判断に対する積極的な思いや消極的な思い       ・優れた芸術に接した時の精神の高揚       ・霊感は音声よりも感じとしてくる。     ・啓示の目的       ・イエスがキリストであり、福音が真実であるという証を受ける。       ・将来のことについて予言を受ける。       ・つらい時に慰めを受ける。       ・励ましを受ける。       ・知識を受ける。       ・何かを思いとどまらせる。       ・最善を尽くした後、自分の決断が正しいか確認する。       ・行動を促す。     ・注意点       ・自分の責任の範囲外で受けたと思う啓示は間違いである。       ・啓示が与えられないときもある。         ・待つ必要がある場合         ・自分の判断力を用いなければならない場合         ・どのような選択をしても可、または、不可の場合。         ・些細なことである場合。   ・パッカー長老(「聖徒の道」1995年1月号)     ・みたまに関することは、知性では理解できない。     ・祈りは啓示を受けるうえで不可欠な要素である。     ・自分で考えたことが正しいなら心の内が燃える。      肉体的な感覚でなく、心の中で暖かい光が輝いている      感覚である。     ・人は啓示のみたまの最初のささやきを自覚しただけで祝      福を受ける。たとえば聖い知識が心に流れ込むのを感じ      た時、あなた方の心にはいろいろな考えが閃光のように      次から次へと浮かんでくるだろう。そしてそれがその日      のうちに、あるいは間もなく実現するのである。そして      神のみたまがどのようなものかを知り、理解するとき、      あなた方は啓示の原則を自分のものとして成長し、やが      てイエス・キリストにあって完全な者となるであろう。      (ジョセフ・スミス)     ・啓示は心に言葉や文の形でもたらされることもある。     ・壮大な啓示を期待しているため、常に注がれている啓示      に気づいていないこともある。     ・みたまの勧めを無視したり拒んだりすると、みたまは離      れる。     ・信仰を用いることによって、みたまの教えを受けられる      ようになる。     ・聖なる音楽は、みたまを受けられるように心を備える。     ・批判的、否定的な感情を持つとみたまは退く。     ・試練にあったとき、聖霊が慰めてくれる。   ・パッカー長老(「聖徒の道」1980年3月号)     ・祈りの答えはひそかにやって来る。静かな細い声である。      聞く努力をしないと聞こえない。     ・霊感の声は音声よりも感じとして来る方が多い。     ・知恵の言葉は啓示を受けやすくするためにもある。      禁じられてるものは霊的なコミュニケーションに必要      な繊細な感覚を鈍らせる。     ・霊感は自分自身のことよりも他人を助けるために必要      とされる時、一層迅速にもたらされる。     ・騒がしい音楽を聞いているときには霊感を受けにくい。     ・間違った答えを受けない方法       ・常識や良心に照らし合わせる。       ・迷うときには、両親や指導者に相談する。     ・答えが得られないとき       ・「いいえ」という答えを受けているのに、従って        いない場合がある。       ・少しずつ答えが来る場合がある。       ・聖典を読んでいるとき、説教を聞いているときに        与えられる場合がある。 ・天父とキリストが教会に対して奇跡的なしるしを見せるのに、聖霊の影響力がなけ  れば、霊的に生き残ることはできなくなると言っている。奇跡を見ても教会から離  れる人がいるのはなぜか。  奇跡やしるしを見ても、聖霊の力を受けていない人には、それが神様からのものと  分からないかもしれない。ある人は偶然だとか気のせいだとか言い、ある人は科学  的に証明できる現象だと言い、ある人は悪魔の仕業だと言うかもしれない。  キリストの時代では、キリストが行った奇跡を見ても信じない人がいた。悪魔によ  って奇跡を行ったと言う人もいた。黙示録に書かれている反キリストも奇跡を行う  ことができるようで、聖霊の影響力がないと騙されてしまうかもしれない。  エジプトでモーセがもたらした災いの数々を経験しても、エジプトの王はそれが、  真の神様のものだと理解できなかった。モルモン書でもキリストの誕生のしるしや  数々の奇跡を見ても信じない人がいたことが書かれている。  奇跡やしるしを見ることが重要なのではなく、聖霊を通して神様を感じる力を身に  付けることが重要なのだと思う。 ・大管長会と十二使徒定員会の話し合いでは、最初は、それぞれ違った意見が出てく  るのだという。しかし、協議していくなかで、一致した意見にまとまるという。い  きなり啓示を受けて答えが出ない。教会のトップの方々でさえ、そのようなのだか  ら、私のようなものには、簡単に答えは得られない。 ・ニーファイも真鍮版を取りに行ったとき、すぐ成功はしなかった。  2回失敗したあと、なすすべが見つからない状態になった後で、  成功の道が示された。 ・浮かんだ考えが、神様からのものか、悪魔からのものか、単に自分が思いついたも  のか、すぐには分からない。どこから来たものか判別できるように訓練しなければ  ならない。  ポジティブな感情は神様からもたらされ、ネガティブな感情は悪魔からもたらされる。  自分に生じた思いが、神様からのものなのか、悪魔からのものなのかを判断すると  きに、それに伴う感情で判断できるだろう。   神様からのもの  悪魔からのもの     愛情       怒り、憎しみ     喜び       悲しみ     平安、安心    不安、心配     希望       絶望、諦め、空虚     満足       欲望、不満     冷静       興奮、スリル、混乱、焦り     勇気       恐怖     信頼       不信、疑い     感謝       怨み、嫉妬 ・啓示を受けるには   ・自分でできることは、できるだけやってみる。   ・神様は必ず答えてくれると信じる。   ・重大なことだけでなく、日常の小さなことにも導きがある。   ・聖文、総大会、教会の出版物、ビデオなどから答えを得ることもある。   ・他の人から答えを得ることもある。   ・啓示を受けるのにふさわしくなる。     ・聖文を学ぶ。     ・聖餐を受ける。     ・奉仕する。     ・神様に従順になる。     ・悔い改めて清くなる。

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