困難な時代おける自らの平安

神権会のレッスン

困難な時代おける自らの平安

クエンティン・L・ クック
十二使徒

2021年10月 日曜午前の部会
リアホナ2021年11月号  89ページ

【導入】 ・試しの多い今日において争いを減らし、平安を見出すのを助ける  5つのイエス・キリストの教え ・これほど自らの平安を求めることが大切な時代はなかった。
【お話のまとめ】 ・世界の平和は、キリストの再臨があるまでは、約束されてもいなければ、確実でもない。  しかし、現代社会に影を落とし、社会を腐敗させる、怒りや論争、分裂を乗り越え、  個人の平安を実現することは可能だ。 ・私達は、世界平和の達成に向けた努力から手を引かないが、  同時に、キリストが教えているように、自らの平安は持つことができる。 ・義の業を行う者はその報いを受ける、  すなわち、この世において平安を、また来るべき世において永遠の命を受ける。 ・論争に対処し、争いを減らして、この世で平安を見いだす。  キリストの教えは、すべてのこの方向に向かっている。 1)神を愛し、戒めを守り、すべての人を許す   ジョージ・アルバート・スミス大管長は、第二次世界大戦が終わり、最初の総大会で、   隣人を愛し、敵を赦すように聖徒たちに思い起こさせた。 2)御霊の実を求める   御霊の実は、愛、喜び、平和、寛容、慈愛、善意、忠実、柔和、自制。   互いに重荷を負い合うこと、善を行うことにうみ疲れてはならない。   正しくない行いとして、敵意、怒り、党派心がある。 3)選択の自由を行使して、正義を選ぶ   高ぶりと、人を思い通りに動かそうとする思いを捨てて救い主を選ぶなら、   主の光と平安をいただくことができる。   個人の平安は、人々が自らの選択の自由を、有害で人を傷つける方法で行使し   たときに脅かされる。   キリストの贖いに頼るとき、試練や病気、苦痛に耐えられるよう助けてくださる。   人生の中で経験するすべての不公平なことは、キリストの贖いによって正される。 4)心と家庭の中にシオンを築く   家族制度は、愛と平安の両方の基盤だ。   家庭中心・教会サポートの宗教活動は、家族の力を解放し自分の家庭を信仰の聖所に   変えることができる。   わたしたちの心と家庭にシオンを築くための核になるものは、愛と思いやりだ。 5)今与えられている預言者の勧告に従う   わたしたちの平安は、主の預言者に従うとき、さらに深まる。   ネルソン大管長は、キリストのようになろうと努力するとき、荒れ狂う時代にあって   も、永続する平安と喜びを感じることができると教えている。   また、日々悔い改めて、主の聖めと、癒しと、強める力を受けるように勧告している。
【補足情報】 今回は「平和」と「平安」という2つの言葉が出てきますが、 どちらも、英語では「peace」です。 日本語では、社会の状態を言うときは「平和」、 心の状態を言うときは「平安」と使い分けます。 ミズーリ州の知事が末日聖徒の撲滅令を発令し、ジョセフと同僚たちが、リバティーの監 獄に不当に投獄された。 暴力を伴う対立が起きた理由の一つは、教会員が奴隷制度に反対していたためだった。 苦難は主の不興を買ったり、祝福が取れ去られたりした結果ではなかった。 ジョセフがリバティーの監獄に監禁されていたときに、主の民がどれほど長く不当な扱い と不法な虐げを受けるのか尋ねた。 主は、「心に平安があるように。逆境と苦難は、つかの間にすぎない。よく堪え忍ぶなら ば、高い所に上げるられる」と答えた。 反対のものによって、日の栄えの行く末に向けて磨かれる。 キリストは使徒たちに、次のように命じた。 「わたしがあなたがたを愛したように、あになたがたも互いに愛し合いなさい。」 「わたしは平安をあなたがたに残して行く。わたしの平安をあなたがたに与える。 わたしが与えるのは、世が与えるようなものとは異なる。 あなたがたは心を騒がせるな、またおじけるな。」 現代は礼節を欠いた時代、怒りに満ちたけんか腰の言葉や挑戦的で乱暴な行動があふれて おり、平安や静けさを壊している。 人類が神の真理と神の言葉を受け入れ、神の力と権能を認めるまで、 世に平和と愛の精神はもたらされない。 主の平安受け   「この世で平安が得られないときでも、キリストによって平安が得られる」と   この賛美歌は宣言している。   平安を切望する気持ちが美しく表現されており、その平安はイエス・キリストの   生涯と使命に根ざすものであることが、適切に強調されている。   コロナが世界中で蔓延する直前にこの賛美歌ができたことは祝福だった。   この賛美歌は、今の賛美歌集には入っていない。   賛美歌集は改定作業中で、その中にこの賛美歌が入るかもしれない。   => YouTube動画「主の平安受け」   歌詞     主に学び、平安受け、贖いの愛、触れてみよう     主の言葉、味わって、主を知るならば、平安受け     *くりかえし       主の光、闇照らし、力が湧いてくる       荒波の中にいても、主の平安感じるよ     主と歩み、平安受け、エルサレムへと、向かっていこう     傷癒し、涙ぬぐい、主にならい行き、平安受け   英語歌詞と直訳     Peace in Christ     キリストの中の平安     There is peace in Christ when we learn of Him.     キリストについて学ぶとき、キリストの中に平安がある。     Feel the love He felt for us when He bore our sins.     キリストが私たちの罪を負われた時の愛を感じなさい。     Listen to His words. Let them come a live.     キリストの言葉に耳を傾けなさい。それを生かそう。     If we know Him as He is, there is peace in Christ.     もし私たちが彼をありのままに知るなら、キリストの中に平安がある。     *くりかえし       He gives us hope when hope is gone.       希望が失われたとき、キリストが希望を与えてくれる。       He gives us strength when we can't go on.       私たちが先に進めないとき、キリストが力を与えてくれる。       He gives us shelter in the storms of life.       人生の嵐の中で、キリストが私たちに避難所を与えてくれる。       when there's no peace on Earth, there is peace in Christ.       この世に平安がないとき、キリストの中に平安がある。     There is peace in Christ when we walk with Him.     キリストとともに歩むとき、キリストの中に平安がある。     Through the streets of Galilee to Jerusalem.     ガリラヤの街を通ってエルサレムへ。     Mend the broken hearts. Dry the tear filled eyes.     傷ついた心を癒し、涙でいっぱいの目を乾かす。     When we live the way He lived, there is peace in Christ.     キリストの生き方と同じように生きるとき、キリストの中に平安がある。 ・尿路結石で苦しんだ経験。手術で1週間ほど入院した。  死ぬほど苦しいが死なない病気なので、手術まで2か月待たされる。  その間、痛み止めをもらえるが、痛みが少し和らぐ程度。  この苦しみの最中、どのように平安が得られるか。今回の5つの中から考えた。  3の「キリストの贖いに頼るとき、試練や病気、苦痛に耐えられるよう助けてくださる。」  ジョセフがリバティーの監獄に監禁されていたときに、受けた啓示。  「心に平安があるように。逆境と苦難は、つかの間にすぎない。よく堪え忍ぶなら  ば、高い所に上げるられる」  永遠の観点でみれば、この世で受ける苦難は一時的だという気持ちが慰めになる。  苦しいものは苦しいが絶望しなくなる。  または、こういうときは、神権者に癒しの祝福をしてもらうのがいいと思う。  私の妻は妊娠中のつわりで、ものが食べられないほど苦しんだが、  癒しの祝福をしたら、和らいで、食べられるようになった。 ・キリストの福音を知らない人は、人生の苦難にどう対処するのか。  希望を失うか。自殺。自暴自棄。  他者への暴力。テロ、暴動。窃盗、強盗。  酒や娯楽で一時の慰めを得るか。依存症(薬物、アルコール、ギャンブル、性) ・アダムとエバによって起きた堕落によって人生に苦難がもたらされた。  この苦難も成長や学びのためにあり、神の元に戻るまでの修行の場だと  知ることにより、希望を持てる。 ・寿命を迎える前に死んでしまった愛する家族がいても、  次の世で一緒に暮らせるという希望が持てる。 ・病気や事故で不自由な体になったとしても、  次の世で完全な体に復活できるよいう希望が持てる。 ・新約聖書の福音書には、砂の上に建てた家と岩の上に建てた家のたとえ話がある。  嵐が来ると、砂の上の家は倒れ、岩の上の家は倒れなかった。  岩の上の家にも、嵐が来たように、神に従う人にも、苦難は来る。  しかし、岩の上の家のように、苦難があっても、守られ、平安を保つことができる。 ・平安が得られない原因   ・怒り、憎しみ、怨み、嫉妬、不満     ・してほしくないことをされる     ・してほしいことをしてくれない   ・身体的、精神的苦しみ     ・病気、けが     ・家族を失う     ・貧困、災害や犯罪で財産を失う   ・ストレス     ・したいことができない     ・したくないことをしなくてはならない     ・しなければならないことができない   ・過去のトラウマ   ・未来への不安、心配   ・悲しみ、絶望   ・混乱、焦り   ・恐怖   ・不信、疑い   ・孤独 ・聖霊の賜物(聖霊を通して与えられるもの)   ・慰め、平安、癒し、導き、助け、力、奇跡

ホーム