序文
参照:(なし)

『聖句ガイド』は、『聖書』や『モルモン書』『教義と聖約』『高価な真 珠』にある教義や原則、人物、地名の中から主要なものを選んで、その意味を解説したものである。また、各項目について学習ができるように、聖句のおもな参照箇所も付記した。この『聖句ガイド』は、個人や家族による聖典の学習に役立てることができる。また、福音に関する疑問の答えを見つけたり、テーマ別に聖典を研究したり、話やレッスンの準備をしたり、福音についての知識や証を深めたりする際にも活用できるであろう。

『聖句ガイド』は次の4つの部分に分かれている。(1)項目リスト、(2)聖書のジョセフ・スミス訳(抜粋)、(3)地図と地名索引、(4)史跡写真。

【1.項目リスト】

このリストでは、それぞれの項目について、まず短い解説があり、次いで最も重要と思われる参照聖句の箇所が挙げてある。そしてそれぞれの聖句には、その聖句の直接の引用または内容を短くまとめたものが付いている。参照聖句の掲載順は、(1)『旧約聖書』、(2)『新約聖書』、(3)『モルモン書』、(4)『教義と聖約』、(5)『高価な真珠』である。

【2.聖書のジョセフ・スミス訳(抜粋)】

1830年、主は預言者ジョセフ・スミスに、『欽定訳聖書』の改訂すなわち翻訳の作業を開始するように指示をお与えになった。預言者の目的は、『聖書』の原典から失われた分かりやすくて貴い部分を回復することであった。そして、1833年7月までにほとんどの作業を終えた。しかし預言者は1844年に死去するまで、原稿の印刷の準備をしながら引き続き修正を加えていた。この改訂は、聖句の意味について様々な洞察を与えてくれるものであり、『聖書』を理解するうえで貴重な資料となっている。『聖句ガイド』には、その改訂の中から重要なものを抜粋として載せた(詳細については『聖句ガイド』項目リストの「ジョセフ・スミス訳(JS)」を参照)。

末日聖徒イエス・キリスト教会では、英文公認『聖書』として『欽定訳聖書』を用いている。福音の回復において重要な役割を果たした『欽定訳聖書』は、今も引き続き多くの国で大きな影響力を持っている。

【3.地図と地名索引】

地図に挿入された地名は、聖典に出てくる地名の中で重要なものだけである。聖書の中の出来事は、そこに出てくる地名の地理的な位置関係を知ることによってさらによく理解することができる。『聖句ガイド』に収められている地図は、聖書関係が8枚、末日聖徒イエス・キリスト教会の歴史上重要な地域を示したものが4枚ある。それぞれの地名を地図で探すには「地名索引」を使うとよい。「地名索引」には、どの地図のどの部分を見ればよいかが示されている。

【4.史跡写真】

ここに収められた聖典の中で重要な史跡の写真は、イエスが歩まれた場所や主の預言者たちが生活し人々を教えた場所へ、そして聖典の中の様々な出来事が繰り広げられた場所へと読者を案内してくれる。それぞれの写真には短い説明が付いているので、聖典を研究する際によく活用することができるであろう。説明の番号は写真の番号と一致する。見出しの下の最初の段落は、写真の背景を説明したものであり、写真のどこに注目したらよいか、またどちらの方向から写したものかなど、大切な情報が含まれている。そして次の段落では、その場所で起こった重要な出来事が列挙してある。

また、それらの出来事を聖典の中から読むことができるように、聖句の箇所が示されている。

『聖句ガイド』の項目リストは、聖典の学習に役立つ特色を幾つか備えている。例えば、「イエス・キリスト」という項目を見ると、そこには項目リストの中にある、救い主とその務めに関するすべての項目が列挙してある。項目リストの中でそのように多くの関連項目を列挙したものは「イエス・キリスト」だけであるが、それはとりもなおさず、全人類にとってキリストがいかに大切な存在であられるかを物語るものである。さらに、「年表」の項では、『聖書』や『モルモン書』の時代の重要な出来事が、おおよその年代とともに列挙してある。また「福音書」の項目には「福音書対観表」がある。

これは、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネによる福音書ならびに末日の啓示の中の救い主の教えを比較したものである。

『聖句ガイド』では以下の略記法を用いる。

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【旧約聖書】