単語家族 国字編
<一般的な国字>
〆 ‐ しめ 字源:占めるの卜の部分の変形。
締める意。
俣 ‐ また 字源:俟(まつ)の字形を変えて「また」と読ませた。
川筋や道のわかれめ。
俤 ‐ おもかげ 字源:兄弟は顔や姿が似ているので「弟」が字に含まれる。
俥 ‐ くるま 字源:人力車
働 ドウ はたらく 字源:人が動く
凧 ‐ たこ 字源:風(几)であげる布(巾)
凪 ‐ なぎ 字源:風(几)が止む
凩 ‐ こがらし 字源:木を枯らす風(几)
匂 ‐ におう 字源:匂は韵の右側の字を書きかえた。
よい響きの意からよい香りの意。
匁 ‐ もんめ 字源:文+メ。「もんめ」の音を表す。
叺 ‐ かます 字源:口をあけて入れる袋。
穀物・石炭などを入れる袋。
噺 ‐ はなし 字源:耳新しい話(口)
喰 ‐ くう 字源:口から食べる
圦 ‐ いり 字源:土手の下に樋を埋めて水の出入りを調節する水門。
杁 ‐ いり 字源:水の出入りを調節する木製の水門。
杁山(いりやま)は人名。
塀 ヘイ かこい 字源:土のついたて(屏)
嬶 ‐ かかあ 字源:鼻息のあらい女。
妻をいやしんで呼ぶことば。
峠 ‐ とうげ 字源:山道の上りと下りの境。
垰 ‐ たお 字源:土地の上り下りの境。
山の尾根。
弖 ‐ て 字源:氐(テイ)の変形。
接続の助詞「て」。弖爾乎波(てにをは)
扨 ‐ さて 字源:扠の変形。叉(さ)手(て)。
話題を出すときの接続詞。
搾 サク しぼる 字源:手でせばめる(窄)
怺 ‐ こらえる 字源:心を永くもつ。
堪える。
杣 ‐ そま 字源:材木をとる山。
杤・栃 ‐ とち 字源:実が多い(万)木。と(十)ち(千)で万。
トチノキ科の落葉高木。
杢 ‐ もく 字源:木を加工する人。
大工。
枡・桝 ‐ ます 字源:木製の升(ます)。枡と桝は草書体では、
似た字になるため混同した。
四角い容器。
枠 ‐ わく 字源:木+卆(糸まき)。
糸を巻きつける道具。
栂 ‐ つが・とが 字源:器具や建築材料の母体となる木。
まつ科の常緑高木。
梺 ‐ ふもと 字源:木のしげった山の下
椙 ‐ すぎ 字源:すくすくとのびる(昌)木
椛 ‐ もみじ 字源:木の葉が花のように色づく
椥 ‐ なぎ 字源:街道筋にあって、高く目立つ木なので、
この木を見て場所を知ることができるから。
マキ科の常緑高木。
椨 ‐ たぶのき 字源:府は建物や蔵の意で、建築や家具に用いる木。
クスノキ科の常緑高木。
椚 ‐ くぬぎ 字源:「門」が家の内外を区別するので、「木」を加えて、
「区の木」とし、「くぬぎ」に当てた。
ブナ科の落葉高木。
楾 ‐ はんぞう 字源:湯や水を注ぐ(泉)木製の容器。
榁 ‐ むろ 字源:室(むろ)の音を当てた。
ヒノキ科の常緑針葉樹。
榊 ‐ さかき 字源:神事に用いる木。
ツバキ科の常緑小高木。
樫 ‐ かし 字源:堅い木。
ブナ科コナラ属の常緑高木。
柾 ‐ まさ 字源:木目がまっすぐな(正)木材。
梻 ‐ しきみ 字源:仏前に供える木。
シキミ科の常緑小高木。
毟 ‐ むしる 字源:むしって毛を少なくする。
熕 コウ おおづつ 字源:貢は大砲の音を表す。
大砲。砲熕(ほうこう)。
燵 タツ ‐ 字源:炬燵(こたつ)のために作られた字。
「こたつ」は元々は「火榻」と書いたが、榻が
「たつ」と読みにくいため、達を用いた字を作った。
畑 ‐ はたけ 字源:雑草や作物の茎を火で焼いて肥料とした耕作地
畠 ‐ はたけ 字源:水田に対して水気の少ない白くかわいた農耕地
畩 ‐ けさ 字源:長方形の布を「田」の形に縫い合わせた衣。
僧衣をおおう長方形の布。
癪 ‐ しゃく 字源:積(しゃく)の音に当てた。
胸のつかえ、腹立ちが積もり積もったもの。
胸部・腹部に起る激痛。
硲 ‐ はざま 字源:石がごろごろしている谷間。
硴 ‐ かき 字源:岩場に石の花が咲いたように見える。
貝の名。
笂 ‐ うつぼ 字源:矢を中にいれる竹製の丸い筒。
矢を入れて持ち歩く具。
笹 ‐ ささ 字源:竹の葉(世は葉の略)。
簓 セン ささら 字源:竹を細かくきざんだ(彫)楽器。
簗 ‐ やな 字源:橋(梁)の形をした竹製の魚をとる仕掛け。
粂 ‐ くめ 字源:久(く)米(め)。
姓名・地名で使う。
糀 ‐ こうじ 字源:むし米の上に花が咲いたように繁殖する。
籾 ‐ もみ 字源:刃物のようにとがった米の実の皮。
綛 ‐ かすり 字源:「忍」は全部を表さないで隠すことを示す。
かすれた文様の織物。
纃・緕 ‐ かすり 字源:「齊」はそろえることを示す。
かすれた文様の織物。
縅 ‐ おどす 字源:威(おどす)の字を借り、緒通(おどおし)に当てた。
鎧の札さねを糸または細い革でつづること。
繧 ウン ‐ 字源:布の模様を雲のようにぼかす技法。
繧繝(うんけん)。
纐 コウ しぼり 字源:纐纈(こうけつ)のために作られた字。
布のところどころを糸で絞って染めたもの。
纈の字とあわせるために、絞に頁を付けた。
聢 ‐ しかと 字源:耳で定かに聞いてきめる。
確かに。
膵 スイ ‐ 字源:膵臓(すいぞう)のために作られた字。
膵臓は、Pancreasの訳。pan=全部, creas=肉。
骨のない肉のかたまりなので、月(肉)+萃(あつまる)。
腺 セン すじ 字源:特有の物質を分泌する(泉)器官(肉)。
艝・轌 ‐ そり 字源:雪上を行く舟(車)
蓙 ‐ ござ 字源:草で編んだ敷物(座)。
蘰 ‐ かずら 字源:縵(かげ)はタチバナの実などを緒でつなぎ、
かずらのようにしたもので、これに草冠を付けた。
つる草や花などで作った髪飾り。(かつら)
蚫 ホウ あわび 字源:貝がらで包まれた貝(虫)。
蛯 ‐ えび 字源:老人のように背中の曲がった虫。
蜊・鯏 リ あさり 字源:「利」はあさりの「り」に当てた。
蟐・螳 トウ もみ 字源:蟷の変形。蟷=向う見ずにぶち当(當)たる虫。
アカガエルの異称。
袰 ‐ ほろ 字源:母衣(ほろ)を一字にしたもの。
合戦のとき、背につけて矢を防いだ袋様の布。
裃 ‐ かみしも 字源:上下にわかれた衣
裄 ‐ ゆき 字源:背中心から手首まで行く寸法。
褄 ‐ つま 字源:妻(つま)の字を借りて当てた。
長着の裾の左右両端。
襷 ‐ たすき 字源:たくし挙げる布(衣)。
諚 ジョウ おおせ 字源:定まって変えることのできない言葉
躾 ‐ しつけ 字源:からだ(身)を美しく飾る。
軈・軅 ‐ やがて 字源:ある物事に対して身をすぐに応(應)じさせる
辷 ‐ すべる 字源:平ら(一)に進む。
込 ‐ こむ 字源:入って行く
辻 ‐ つじ 字源:道が十字になっている場所
迚 ‐ とても 字源:中途まで行くが、しまいまでは行きつけない。
遖 ‐ あっぱれ 字源:南は太陽の光を受けて明るく見事なことを示す。
鋲 ビョウ ‐ 字源:兵(ビョウ)の字を借りて当てた。
画鋲(がびょう)。
錺 ‐ かざり 字源:金属製のかざり(芳)
錵 ‐ にえ 字源:金属の刀にでる花のような模様。
錻 ブ ‐ 字源:武(ブ)をオランダ語のblikの音に当てた。
錻力(ぶりき)。
鎹 ‐ かすがい 字源:送りわたす金具。
二つの素材をつなぐためのコ型のくぎ。
鑓 ‐ やり 字源:突き遣る金属製の武器
閊 ‐ つかえる 字源:門(入り口)+山(行くてを止める物)。入り口がつかえる。
鞆・靹 ‐ とも 字源:丙の字に似ている革製の道具。
弓を射るとき、つるがひじに触れるのを防ぐため、
左ひじに付ける丸いあて皮。
鞐 ‐ こはぜ 字源:革製のひもの先の具で上下からとめる。
足袋等の合せ目を留めるために付ける爪形の物。
颪 ‐ おろし 字源:山地から吹き下ろす風。
饂 ウン ‐ 字源:温の右側に食を付けた字。
麺を熱湯に入れても味が変わらないことから。
饂飩(うどん)。「うどん」は元「うんどん」といった。
鮖 ‐ かじか 字源:石の下に産卵する魚。
淡水魚の名。
鮗 ‐ このしろ 字源:冬にとれる魚。
海魚の名。
鮴 ‐ ごり 字源:吸盤を持つ泳ぎ方が休み休み泳いでいるように見える魚。
魚の名。
鯑 ‐ かずのこ 字源:ニシン(魚)の細かい(希)卵。
鯒 ‐ こち 字源:筒(甬)型をした魚。
鯲 ‐ どじょう 字源:於は淤(どろ)を表す。泥の中に住む魚。
鯱 ‐ しゃち 字源:虎のような魚。
クジラ目の歯クジラの一種。
鯰 ネン なまず 字源:念は粘の音に当てたもの。粘っこい魚。
鰯 ‐ いわし 字源:陸にあげるとすぐに弱ってしまう魚
鰰 ‐ はたはた 字源:産卵のために岸に寄ってくる12月に雷がなるため、
霹靂神(はたたがみ)に関係すると考えられて「神」
が字に含まれる。
鱇 コウ ‐ 字源:鮟鱇(あんこう)のために作られた字。
「こう」の音をあらわすために康を用いた。
鱈・膤 セツ たら 字源:肉が雪のように白い魚
鱚 ‐ きす 字源:喜(キ)は「きす」の「き」に当てた。
鳰 ‐ にお 字源:水の中に入る鳥。
水鳥の一種。カイツブリの古名。
鴫 ‐ しぎ 字源:田に住む鳥。
チドリ目シギ科の鳥。
鵆 ‐ ちどり 字源:行列をなす鳥
鵈 チョウ とび 字源:「鳶職」の字の中の鳥と耳の合字。
高い足場の上で仕事をする人。
鵤 ‐ いかる 字源:くちばしが太くてつのに似ている鳥
鶫 ‐ つぐみ 字源:鶇を誤って作られた字。
麿 ‐ まろ 字源:麻(ま)呂(ろ)。
一人称代名詞。
<外来語用に作られた字>
噸 ‐ トン 字源:頓(トン)は英語tonに当てた字。
口は外来語であることを示す。
瓲 ‐ トン 字源:屯(トン)は英語tonに当てた字。
瓦は重さの単位であることを示す。
瓩 ‐ キログラム 字源:千グラム(瓦)
瓸 ‐ ヘクトグラム 字源:百グラム(瓦)
瓧 ‐ デカグラム 字源:十グラム(瓦)
瓰 ‐ デシグラム 字源:十分の一(分)グラム(瓦)
甅 ‐ センチグラム 字源:百分の一(厘)グラム(瓦)
瓱 ‐ ミリグラム 字源:千分の一(毛)グラム(瓦)
竏 ‐ キロリットル 字源:千リットル(立)
竡 ‐ ヘクトリットル 字源:百リットル(立)
竍 ‐ デカリットル 字源:十リットル(立)
竕 ‐ デシリットル 字源:十分の一(分)リットル(立)
竰 ‐ センチリットル 字源:百分の一(厘)リットル(立)
竓 ‐ ミリリットル 字源:千分の一(毛)リットル(立)
粁 ‐ キロメートル 字源:千メートル(米)
粨 ‐ ヘクトメートル 字源:百メートル(米)
籵 ‐ デカメートル 字源:十メートル(米)
糎 ‐ センチメートル 字源:百分の一(厘)メートル(米)
粍 ‐ ミリメートル 字源:千分の一(毛)メートル(米)
呎 ‐ フィート 字源:日本の約一尺に相当するところから「尺」が入る。
口は外来語であることを示す。
<中国にもある字だが、日本で別の意味を当てた字>
厶 シ ござる 原義は、わたくし。
日本での字源:芝居の出方の符牒で「御座」に△を用いた
ことから。
丼 セイ どんぶり 原義は、井戸。
日本での字源:井の中の点は井戸に落とした石で、
その音が「どんぶり」と聞こえるから。
乃 ダイ・ノ の 原義は、すなわち。
助詞の「の」。
日本での字源:呉音のノに当てた。
乍 サ ながら 原義は、たちまち。
日本での転義:「乍A乍B」の意味の「Aをしたら、すぐにBを
する」を「AをしながらBをする」に誤解した。
乙 オツ おと 原義は、押さえてつかえさせ止める。
「おと」は若い意。「乙女」等。
日本での字源:オツの音に当てた。
巴 ハ ともえ 原義は、平らに腹ばいになる。
「ともえ」は、水のうず模様。
日本での字源:字の形が「ともえ」に似ているから。
巾 キン はば 原義は、布きれ。
日本での字源:幅の略。
仄 ソク ほのか 原義は、かたむく。
日本での転義:日がかたむく→姿が見えにくくなる→ほのか。
冴 ゴ さえる 原義は、こおる。
日本での転義:氷のように澄みわたる→さえる。
凄 セイ すごい 原義は、さむい。
日本での転義:寒さがひどい→すごい。
仂 ロク はたらく 原義は、はしたの数。
日本での字源:「働」の略字。
仲 チュウ なか 原義は、兄弟の序列で、中にあたる人。
「なか」は、仲間どうしの間がら。
日本での字源:人と人の間(中)。
伽 ガ とぎ 原義は、梵語「ガ」の音を、音訳するためにつくられた字。
「とぎ」は、たいくつを慰める物語。「お伽ばなし」等。
日本での字源:「人+加」で、人の相手をする。
侘 タ わび 原義は、たちどまる。がっかりしてたちつくす。
「わび」は、静寂の趣を楽しむこと。
日本での転義:がっかりする→わびしい。
佗 タ わび 原義は、ほかの。
日本での字源:侘の誤り。
詫 タ わびる 原義は、いぶかる。おどろきあやしむ。へんだと思う。
「わびる」は、人にあやまる。
日本での字源:侘の「わび」からの展開。「わび」を言う。
俵 ヒョウ たわら 原義は、ばらばらに散らす。
日本での転義:ばらばら→収穫した米を分けた単位。
叶 キョウ かなう 原義は、多くのものが一本に調子をあわす。
日本での転義:調子を合わす→協力して願いをかなえる。
咄 トツ はなし 原義は、急に声を出してしかる。
日本での字源:口から出るはなし。
噌 ソ ‐ 原義は、うるさい。
味噌(ミソ)。朝鮮語の蜜祖が語源。
日本での字源:食べ物なので、口偏でソの音の字を選んだ。
呉 ゴ くれ 原義は、大声でさわぐ。
「くれ」は、昔、日本で中国をさして呼んだ呼び名。
日の暮れる方角なので「くれ」という。
日本での転義:奈良時代の日本では、江南の呉の地方を
中国の代表と考えたから。
呆 ホウ あきれる 原義は、おむつに包んだ赤子。
日本での転義:赤ん坊のようにぼーっとする→あきれる。
呟 ケン つぶやく 原義は、たぶらかす。
咲 ショウ さく 原義は、わらう。
日本での転義:「鳥鳴き花咲(わら)う」という慣用句から、
花がさく意に転用された。
「わらう」意には笑の字を用い、この字を用いない。
嚊 ヒ かか 原義は、いびき。
「かか」は、妻の俗称。
日本での字源:嬶の変形。
倅・伜 サイ せがれ 原義は、助け役。副官。
「せがれ」は、自分のむすこを謙そんしていうことば。
日本での転義:原義が小者の意を含むので、
自分のむすこを卑下する言葉になった。
悴・忰 スイ せがれ 原義は、やつれる。
日本での字源:倅の誤用。
娵 シュ よめ 原義は、星座の名。
日本での字源:め(女)とる(取)。
宛 エン あて 原義は、まがる。あたかも。
「あて」は、名ざし。「宛名」等。
日本での転義:あたかも→あてる。
廂 ショウ ひさし 原義は、わき屋。
塙 カク はなわ 原義は、土がかわいてかたい。
「はなわ」は、山の小高く突き出た部分。
日本での字源:小高い土地。
扠 サイ さて 原義は、フォーク状のものでさす。
日本での字源:叉(さ)手(て)。
拵 ソン こしらえる 原義は、すえる。
日本での字源:存在させる→作る。
狆 チュウ ちん 原義は、中国の少数民族の名。
「ちん」は犬の一種。
日本での字源:チュウの音に当てた。
沖 チュウ おき 原義は、むなしい、いとけない。
日本での字源:海の中ほど。
澳 イク おき 原義は、くま。水が奥ふかくはいりこんだ所。
沖と同じ。
日本での字源:海の奥。
淋 リン さびしい 原義は、したたる。
瀞 ジョウ とろ 原義は、しずか。
「とろ」は、川で、水が深くてよどみ、流れのゆるやかなこと。
日本での字源:水が静かに流れる。
灘 タン なだ 原義は、あさせ。
「なだ」は、陸からやや離れて、波が荒い所。
日本での字源:海の難所。
沓 トウ くつ 原義は、りゅうちょうにしゃべりまくる。
日本での字源:踏(ふむ)の略。
莨 ロウ たばこ 原義は、牛馬の飼料とする草。
日本での転義:薬として莨菪(ろうとう)という草の煙を
吸うことがあり、タバコに似ているので、タバコに当てた。
芝 シ しば 原義は、枯れ木に生えるきのこの一種。
「しば」は、しばくさ。
日本での語源:「しば」の「し」に当てた。
蕗 ロ ふき 原義は、甘草(かんぞう)。薬草の一種。
「ふき」は、草の名。
日本での字源:路ばたの草。
苳 トウ ふき 原義は、冬生える草の名。
日本での字源:冬を越す草。
萩 シュウ はぎ 原義は、河原よもぎ。
日本での字源:秋の草。
茹 ジョ ゆでる 原義は、やわらかい野菜。
日本での転義:やわらかくするために、ゆでる。
茸 ジョウ たけ 原義は、しげる。
「たけ」は、きのこ類の俗称。
日本での字源:耳のような形の植物。
莚 エン むしろ 原義は、草がのびてはびこる。
「むしろ」は、わらで織った敷物。
日本での字源:草を編んで敷き延ばしたもの。
菅 カン すげ 原義は、かやの一種。
「すげ」は、草の名。
萱 ケン かや 原義は、わすれぐさ。
「かや」は、すすき・すげなどの総称。
蕪 ブ かぶ 原義は、おい茂った雑草。
「かぶ」は、根が白色で球状をした草の名。「かぶら」とも言う。
日本での転義:蕪菁(ブセイ)が「かぶら」の意なので、
蕪だけで、「かぶら」の意で使われるようになった。
篦 ヘイ へら 原義は、くし。
篶 エン すず 原義は、黒い竹。
「すず」は、細い竹。
杜 ト もり 原義は、やまなし。山野に自生するばら科の落葉高木。
日本での字源:土を盛るように木が集まった所。
槻 キ つき 原義は、トリネコ。モクセイ科の落葉高木。
「つき」はケヤキの古名。
日本での字源:規はコンパスのこと。コンパスで描く半円形
から、弓を意味する。弓を作るのに使う木。
欟 カン つき 原義は、罐(物を貯蔵する丸い器)。
槻と同じ。
椿 チン つばき 原義は、せんだん科の落葉高木。
日本での字源:春のよろこびを伝える木。
榎 カ えのき 原義は、きささげ。落葉高木。
「えのき」は、にれ科の落葉高木。
日本での字源:初夏に花を開く木。
柊 シュウ ひいらぎ 原義は、まるいこぶ状の握りを持つ道具。
「ひいらぎ」は、もくせい科の常緑の小高木。
日本での字源:初冬に花を開く木。
楠 ナン くすのき 原義は、梅の一種。あんずに似たもの。
「くすのき」は、くすのき科の常緑高木。
日本での字源:南方の温暖地に育つ木。
楓 フウ かえで 原義は、ふう。中国に自生するまんさく科の落葉高木。
「かえで」は、かえで科の落葉高木の総称。
日本での字源:楓の実はプロペラ型で、風に飛びやすい。
槙・槇 テン まき 原義は、こずえ。
「まき」は、こうやまき科の常緑高木。
日本での字源:ま(真)き(木)。
椪 ポン はえ 原義は、みかんの一種。椪柑(ポンカン)。
「はえ」は、原木や米俵を積み重ねたもの。
日本での字源:木を並べる。
椢 カイ くぬぎ 原義は、箱のそこ。
日本での字源:国の木。景行天皇がクヌギの地を見て
御木の国と言ったことから。
枌 フン そぎ 原義は、にれの木。
「そぎ」は、薄くそいだ板。
日本での字源:そいだ(分)木。
朴 ボク ほお 原義は、えのき。にれ科の落葉高木。
「ほお」は、もくれん科の落葉高木。
柏 ハク かしわ 原義は、ひのき類の常緑樹。
「かしわ」は、ぶな科の落葉高木。
日本での字源:実の中身が白いから。
栢 ハク かや 原義は、柏と同じ。
「かや」は、イチイ科の常緑高木。
栲 コウ たえ 原義は、ゴンズイ。ミツバウツギ科の落葉小高木。
「たえ」は、かじのきなどの皮の繊維で織った白い布。
梱 コン こり 原義は、しきみ。門の内と外とのしきり。
「こり」は、竹や柳で編んだかご。
日本での字源:中に物を閉じ込める(困)木製の道具。
梛 ダ なぎ 原義は、枸梛(コウダ)。やなぎに似た木。
「なぎ」は、まき科の常緑高木。
日本での字源:那(な)木(ぎ)。
梶 ビ かじ 原義は、こずえ。
「かじ」は、船のかじ。または、くわ科の落葉高木。
日本での字源:船尾に置く木。
椋 リョウ むく 原義は、クマノミズキ。ミズキ科の落葉高木。
「むく」は、けやきに似た、にれ科の落葉高木。
椹 チン さわら 原義は、あてぎ。木をわるとき、下におく台。
「さわら」は、ひのき科の常緑高木。
榛 シン はりのき 原義は、はしばみ。かばのき科の落葉低木。
「はりのき」は、かばのき科の落葉高木。
榑 フ くれ 原義は、榑桑(フソウ)。太陽の出る所にあるといわれる神木。
「くれ」は、皮のついたままの丸太。
樗 チョ おうち 原義は、にがき科の落葉高木。
「おうち」は、暖地に生ずる落葉高木。せんだん。
樋 ツウ ひ 原義は、ある木の名。
「ひ」は、木や竹でつくったとい。かけひ。
日本での字源:水を通す木製のとい。
樒・櫁 ミツ しきみ 原義は、じんこう。じんちょうげ科の常緑高木。
「しきみ」は、シキミ科の常緑低木。
日本での字源:葉が先端に密集して付いている木。
橿 キョウ かし 原義は、もちのき。
日本での字源:字の右側は堅い意味を持つ。堅い木。
檀 ダン まゆみ 原義は、びゃくだん科の常緑高木。
「まゆみ」は、にしきぎ科の山野に自生する落葉低木。
椈 キク ぶな 原義は、ひのきの類。
椴 タン とどまつ 原義は、シナノキ。シナノキ科の落葉高木。
「とどまつ」は、松の一種。
犇 ホン ひしめく 原義は、はしる。
日本での字源:牛が多く集まってひしめきあっている。
瑞 ズイ みず 原義は、領地や爵位を与えたしるしとする形のよい玉。
「みず」は、美しく生気があってみずみずしいこと。
町 チョウ まち 原義は、あぜ。畑や田をくぎる細い道。
日本での転義:田を区切る道→まちを区切る道→まち。
矧 シン はぐ 原義は、いわんや。
「はぐ」は、竹に羽をつけて矢をつくる。
稼 カ かせぐ 原義は、穀物をうえる。とり入れた穀物。
日本での転義:穀物を取り入れる→お金を取り入れる。
筈 カツ はず 原義は、やはず。矢の末端の、弦を受けるくぼみ。
「はず」は、物事の進行・なりゆきの結果が当然そうあるべきだ、
という意をあらわすことば。
日本での転義:「やはず」が弓の弦とぴったり合うのは当然なので、
この意味に転じた。
糶 チョウ せり 原義は、米を物色して売りに出す。
「せり」は、競売。
日本での転義:売りに出す→競売する。
衵 ジツ あこめ 原義は、柔らかいふだん着。
「あこめ」は、昔、婦人・童女がつけた、はだぎ。
日本での転義:ふだん着→はだぎ。
袙 バク あこめ 原義は、布のずきん。
日本での字源:衵の誤用。
襁 キョウ むつき 原義は、幼児を背負う帯。
「むつき」は、おしめ。おむつ。
日本での転義:強く締める帯→強く締めるおむつ。
襖 オウ ふすま 原義は、衣服のあわせ。わたいれ。
「ふすま」は、建具の一つ。
日本での転義:「ふすま」は、元「ふす(臥)も(裳)」で、
綿入れした寝間着のこと。
「ふすま」の模様が、この寝間着に似ていることから。
絖 コウ ぬめ 原義は、わた。
「ぬめ」は、書画をかくときに使う、光沢のある絹布。
日本での字源:光沢のある布。
絎 コウ くける 原義は、まっすぐなへり。
「くける」は、ぬいめが表に出ないようにぬう。
絣 ホウ かすり 原義は、墨なわを張ってぽんとはじいて直線を引く。
「かすり」は、かすり模様。また、その模様がある織物。
綰 ワン たく 原義は、つなぐ。
「たく」は、手綱をあやつる。
縞 コウ しま 原義は、細い糸で織った白い生絹。
「しま」は、しま模様。
縒 シ よる 原義は、布の先端がぎざぎざでそろわないさま。
「よる」は、細長いものを、こするようにしてよじる。
臑 ジュ すね 原義は、柔らかい肉。腕の上半分。
日本での転義:腕の上半分→足の下半分。
蜷 ケン にな 原義は、まがる。
「にな」は、巻き貝の名。
日本での字源:巻いた貝(虫)。
餠・餅 ヘイ もち 原義は、小麦粉などをこねて焼いてつくった、まるくて平たい
食品。月餠(ゲッペイ)等。
日本での転義:丸くて平たい食品→もち。
鞄 ホウ かばん 原義は、なめしがわ、なめしがわ職人。
日本での字源:包む革。
雫 ダ しずく 原義は、曲線を描いて水のしたたるさま。
日本での字源:雨のようにおちる(下)水滴
詣 ケイ もうでる 原義は、高い所までいきつく。
日本での転義:高い所へ行く→神社へ行く。
誂 チョウ あつらえる 原義は、いどむ。
日本での転義:こちらに応じるよう仕向ける→注文して作らせる。
諦 テイ あきらめる 原義は、つまびらかにする。
日本での転義:仏の真理を悟る→物欲を捨てあきらめる。
谺 カ こだま 原義は、じぐざぐしたさま。ごつごつした谷間。
日本での字源:谷にひびく声(牙)。
貰 セイ もらう 原義は、かけ売りや、つけ買いをする。
日本での転義:支払いを延ばして品物を先に手に入れる
→品物を受け取る。
辿 テン たどる 原義は、尻シリが重い。足を止めて進まない。
日本での字源:山道をたどって進む。
這 シャ はう 原義は、むかえる。
日本での転義:老人が人を迎えるときに、よろばい出てくる
ことから、この字を当てた。
駄 ダ ‐ 原義は、牛馬などに運ぶべき荷物を乗せる。荷物を運ぶ馬。
日本では、つまらない、粗悪などの意をあらわす接頭語。
日本での転義:荷物を運ぶための馬は、乗馬にならない
よくない馬だから。
鬘 マン かつら 原義は、髪がふさふさと垂れさがるさま。
日本での転義:頭に付けて垂らすかつら。
銑 セン ずく 原義は、精錬されてつやのある金属。
「ずく」は、鋳物につかわれる鉄。あらがね。
日本での転義:精錬された金属→不純物を取った鉄。
錆 セイ さび 原義は、金属の澄みきった色。
「さび」は、金属の表面が酸化して生ずるもの。
日本での字源:金属の表面にできる青いさび。
錠 ジョウ ‐ 原義は、つぎめに流しこんで固定する錫(スズ)などの金属。
日本では、かぎをかけ戸じまりをする金具。
または、平たくかためた薬のつぶ。
日本での字源:戸を固定する金具。
錣 テツ しころ 原義は、馬のむちの先についている鉄の針。
「しころ」は、かぶとの左右の後ろにたれて首をおおうもの。
日本での字源:金板を綴りあわせたもの。
鍔 ガク つば 原義は、やいば。
「つば」は、刀の柄と刀身の間にはさむ、円板状の小さな金具。
鎬 コウ しのぎ 原義は、なべ。
「しのぎ」は、刀の刃と背の間にあって小高くなっている稜(カド)。
日本での字源:刀の高くなったところ。
鐚 ア びた 原義は、しころ。かぶとからたらして、首すじをまもるもの。
「びた」は、質の悪いぜに。
日本での字源:質の悪いお金
鐺 トウ こじり 原義は、こて。左官が泥をおしあてて壁を塗る道具。
「こじり」は、刀の鞘の末端につける装飾の金具。
硅 ケイ ‐ 原義は、破る。
硅素(ケイソ)。
日本での転義:日本で「珪」の代わりに用いた。
鮭 ケイ さけ 原義は、ふぐ。
日本での字源:形がよい(圭)魚。
鯵・鰺 ソウ あじ 原義は、なまぐさい。
日本での字源:群れをなすから、参集する魚。
鯡 ヒ にしん 原義は、はららご(魚の卵)。
鰊 レン にしん 原義は、ある小魚の名。
鰒 フク ふぐ 原義は、あわび。
日本での字源:腹の膨れた魚。
鰄 イ かいらぎ 原義は、ある魚の名。
「かいらぎ」は、鮫の皮。
鮎 ネン あゆ 原義は、なまず。
日本での字源:縄張りを独占する魚。
鮪 イ まぐろ 原義は、ちょうざめ。
日本での字源:大きく回遊する(有)魚。
鰡・鯔 リュウ ぼら 原義は、ある魚の名。
日本での字源:海岸線に留まって泳ぐ魚。
鰤 シ ぶり 原義は、老魚。
日本での字源:師走(12月)に美味しい魚。
鰹 ケン かつお 原義は、おおうなぎ。
日本での字源:堅い魚
鮓 サ すし 原義は、くらげ。
日本での字源:酢につけた魚。
鮨 シ すし 原義は、うおびしお。魚のしおから。
日本での字源:旨い魚。
鮑 ホウ あわび 原義は、しおうお。魚をひらいて塩でつけ、
くさくなるまでおいたもの。
日本での字源:貝がらで包まれた貝。
蛸 ショウ たこ 原義は、小さいかまきりの子。アシタカクモ。
日本での転義:クモのような8本足のたこを「海蛸子」と
書いたが、蛸だけでも「たこ」の意に使われるようになった。
鮹 ショウ たこ 原義は、馬の鞭の形の淡水魚。
日本での字源:蛸から。海の生物なので、虫を魚に置き換えた。
魴 ホウ おしきうお 原義は、トガリヒラウオ。コイ科の淡水魚。
鮠 ガイ はや 原義は、鯰の一種。
「はや」は、淡水魚の一種。あゆに似ている。
鯖 セイ さば 原義は、鱒に似た淡水魚の一種。
日本での字源:青い魚。
鯣 エキ するめ 原義は、ある魚の名。
日本での字源:易は平らの意を持つ。
イカを平らにして干した食料。
鰆 シュン さわら 原義は、ある海魚の名。
日本での字源:春先に多くとれる魚。
「さわら」は、海にすむ魚の一種。食用になる。
鰍 シュウ かじか・いなだ 原義は、どじょう。
日本での字源:秋がしゅんの魚。
鰉 コウ ひがい 原義は、蝶鮫。
日本での字源:明治天皇が好んで食されたから。
「ひがい」は、淡水魚の一種。はぜに似ている。
鰮・鰛 オン いわし 原義は、さわらに似て小さな魚の名。
鱧 レイ はも 原義は、おほなまづ。やつめうなぎ。
「はも」は、海魚の一種。からだはうなぎのように細長い。
日本での転義:「はも」がうなぎのように長いから。
鱶 ショウ ふか 原義は、干した魚。
「ふか」は、さめの大形のもの。
日本での字源:栄養のある魚。
鱒 ソン ます 原義は、コイ科の淡水魚。
日本での字源:細長い酒つぼ(尊)の形をした魚。
鵺 ヤ ぬえ 原義は、雉に似た白い鳥。
「ぬえ」は、伝説上の怪獣。頭は猿、足は虎、尾は蛇に似ている。
日本での字源:夜に鳴くから。
鶸 ジャク ひわ 原義は、唐丸(とうまる)。鶏の一種で大形のもの。
「ひわ」は、スズメ目アトリ科の鳥。
日本での字源:弱々しい鳥。
鶲 オウ ひたき 原義は、ある鳥の名。
「ひたき」は、鳥の名。
鳧・鳬 フ けり 原義は、のがも。
「けり」は、水鳥の名。
鴇 ホウ とき 原義は、のがん。やましちめんちょう。
「とき」は、水鳥の名。さぎに似ている。
日本での字源:字の左側は包む意。羽で全身を包んだ形の鳥。
鴾 ボウ とき 原義は、ふなしうずら。
鵜 テイ う 原義は、がらんちょう(ペリカン)。水鳥の一種。
「う」は、鳥の名。
日本での字源:弟は背が低い意。足が短く背が低い鳥。
鷽 ガク うそ 原義は、かささぎに似た鳥の名。
「うそ」は、鳥の名。
哩 リ マイル 原義は、強調の意を示す、文末につく助辞。
日本での字源:里は約4kmで、マイルの約1.6kmに近いから。
碼 メ ヤード 原義は、宝石の一種である碼碯(メノウ)。
吋 トウ インチ 原義は、しかる声。
日本での字源:寸は約3cmで、インチの約2.5cmに近いから。
听 ギン ポンド 原義は、わらう。
日本での字源:斤は約600gで、ポンドの約450gに近いから。
磅 ホウ ポンド 原義は、石が落ちる音。
日本での字源:「ホウ」の音に当てた。
粉 フン デシメートル 原義は、こな。
日本での字源:十分の一(分)メートル(米)
頁 ケツ ページ 原義は、人間の頭・首。
日本での字源:現代漢語で、紙を数える単位である「葉」と
同音(ie)であるため、「葉」の代わりに「頁」を当てた。
缶 カン カン 原義は、ほとぎ。腹部がまるくふくれた土器。
「かん」は、金属製の入れもの。
日本での字源:英語のcanに当てた。
<人名・地名のみに使われる字>
(中国にあるが、日本では別の訓を与え、人名・地名のみに使う字も含む)
塰 ‐ あま 地名に用いる。塰泊(あまどまり)は鹿児島県の地名。
字源:海士(海女)。
垈 ‐ ぬた 地名に用いる。藤垈(ふじぬた)は山梨県の地名。
字源:代(田んぼ)の土。「ぬた」は沼田。
汢 ‐ ぬた 地名に用いる。汢川(ぬたのかわ)は高知県の地名。
字源:水っぽい土地だから。
圷 ‐ あくつ 多く人名・地名に用いる。
字源:低い(下)土地。
垉 ホウ ‐ 地名に用いる。垉六(ほうろく)は愛知県の地名。
字源:包は「ほう」の音に当てた。
垪 ヘイ は・かき 地名に用いる。垪和(はが)は岡山県の地名。
字源:并は「へい」の音に当てた。
垳 ‐ がけ 地名に用いる。垳(がけ)は埼玉県の地名。
字源:土を行く(盛り土)して建築したから。
埖 ‐ ごみ 地名に用いる。埖渡(ごみわたり)は青森県の地名。
字源:土の中の花のようなごみ。
圸 ‐ まま 地名に用いる。圸の上(ままのうえ)は山形県の地名。
字源:土のままの山。
墹 ‐ まま 地名に用いる。墹の上(ままのうえ)は静岡県の地名。
字源:土のまま(間間)。
壗 ‐ まま 地名に用いる。壗下(まました)は神奈川県の地名。
字源:土のまま(儘)。
埣 サイ・ソツ そね 地名に用いる。上埣(かみそね)は宮城県の地名。
原義は、ねばりのない土。土がくずれ落ちる。
岼 ‐ ゆり 多く地名に用いる。
字源:山間の平地。
岾 ‐ やま・はけ 地名に用いる。広岾(ひろやま)は京都市にあった地名。
岾野(はけの)は埼玉県の地名。
峅 ‐ くら 地名に用いる。岩峅野(いわくらの)は富山県の地名。
字源:信仰の山なので、お釈迦様がのる花弁になぞらえた。
乢 ‐ たわ 地名に用いる。乢(たわ)は鳥取県の地名。
字源:乚はたわむ形。
嵶 ‐ たお 地名に用いる。迫間嵶(はざまだお)は岡山県の地名。
字源:弱はたわむことを示す。
屶 ‐ なた 地名に用いる。
字源:山ような刀。
哘 ‐ さそう 地名に用いる。哘(さそう)は青森県の地名。
字源:「行こう」と口でさそう。
咾 ロウ おとな・いかん 地名に用いる。咾分(おとなぶん)は佐賀県の地名。
咾別(いかんべつ)は北海道の地名。
原義は、物の音を表わす擬音語。
囎 ソ ‐ 地名に用いる。囎唹(そお)は鹿児島県の地名。
字源:贈は「そ」の音に当てた。
掵 ‐ はば 地名に用いる。掵上(はばうえ)は秋田県の地名。
字源:用水路の幅を表わす。命の源である水の道を手で作るから。
擶 セン たも・たま 地名に用いる。擶山(たもやま)は山形県の地名。
原義は、矢のまがりをただす。
娚 ナン めおと 地名に用いる。娚杉(めおとすぎ)は石川県の地名。
字源:夫(男)と妻(女)。
原義は、ぺちゃくちゃしゃべる。
姶 オウ あい 地名に用いる。姶良(あいら)は鹿児島県の地名。
原義は、女の美しいようす。
日本での字源:合(あい)の音に当てた。
橸 ‐ だる 地名に用いる。石橸(いしだる)は静岡市の地名。
槝 ‐ かし 地名に用いる。槝之浦(かしのうら)は鹿児島県の地名。
字源:浦の前にある寺島に樫の木がたくさん茂っていたから。
樮 ‐ ほくそ 地名に用いる。樮川(ほくそがわ)は和歌山県の地名。
字源:右側は票の変形。票は火の粉が飛ぶさま。
樮は燃えかかりの木片をあらわす。
「ほくそ」は火口(ほくち)の音転。
橲 ‐ じさ 地名に用いる。橲原(じさばら)は福島県の地名。
字源:この原の木々が喜びを表わしているようだから。
椡 ‐ くぬぎ 地名に用いる。三ツ椡(みつくぬぎ)は新潟県の地名。
字源:まきとなるくぬぎを探しに到った地。
椣 ‐ しで 地名に用いる。椣原(しではら)は奈良県の地名。
字源:典礼に用いる木。
枅 ケイ ひじき 地名に用いる。
「ひじき」は肘木。柱の上に置き、棟を支える角材。 → 図
原義は、大斗。同じく柱の上に置き、棟を支える角材。
桾 クン くぬぎ 地名に用いる。桾原(くぬぎはら)は兵庫県の地名。
原義は、桾セン。カキノキ科の落葉高木。
日本での字源:君(くん)木(ぎ)
棡 コウ つつじ・ゆずり 地名に用いる。棡原(ゆずりはら)は山梨県の地名。
原義は、ナラガシワ。ブナ科の落葉高木。
楜 コ くるみ 地名に用いる。
原義は、胡椒(こしょう)。
日本での字源:胡桃の木。
秡 ハツ ぬき 姓に用いる。
原義は、稲がいたむ。
稙 チョク わさだ 地名に用いる。
原義は、早まきの稲。
萢 ‐ やち 地名に用いる。後萢(うしろやち)は青森県の地名。
字源:水分(泡)の多い草の茂った地。
「やち」は谷地、低湿地。
莇 チョ あざみ 姓に用いる。
原義は、くこ。草の名。
笘 チョウ とま 地名に用いる。
原義は、竹のむち。竹のふだ。
日本での字源:苫の誤用。
粐 ‐ ぬか 地名に用いる。粐薪沢(ぬかまきざわ)は秋田県の地名。
粭 ‐ すくも 地名に用いる。粭島(すくもじま)は山口県の地名。
字源:米にかぶさる(合)もの→もみがら。
糘 ‐ すくも 地名に用いる。糘尻(すくもじり)は広島県の地名。
字源:米が中に入っている家→もみがら。
(「すくも」はもみがらの意)
鍄 リョウ かすがい 地名に用いる。小鍄(こがすがい)は山形県の地名。
「かすがい」は鎹と同じ意。
原義は、打楽器の一種。
逧 ‐ さこ 地名に用いる。逧(さこ)は岡山県の地名。
字源:谷が狭まった(迫)地形をしているから。
閖 ‐ ゆり 地名に用いる。閖上(ゆりあげ)は宮城県の地名。
字源:「ゆりあげ」が菩提寺の山門から見える
海岸(水)だから。
碵 セキ ひろ 人名に用いる。碵(せき)、碵人(ひろと)など。
字源:碩(セキ)の誤字。
驫 ヒュウ とどろき 姓に用いる。
原義は、たくさんの馬。
日本での字源:馬が多く走って音がとどろく。
<JISに収録の際、誤写された字>
粫 ‐ うるち 福島県の地名、糯田(うるちだ)の誤写。
妛 ‐ あけび 滋賀県の地名、あけび(山女の2字を縦に書いた字)の誤写。
山と女の間に横線が入ったのは、山と女を切り貼りして、
コピーしたときにできた影を、漢字の要素と勘違いしたため。
椦 ‐ ぬで 群馬県の地名、橳島(ぬでじま)の誤写。
穃 ヨウ ‐ 沖縄県の地名、榕原(ようばる)の誤写。
彁 ‐ ‐ どの字の誤写か不明。謌の誤写か。
暃 ‐ ‐ どの字の誤写か不明。罪の誤写か。
<繰り返し文字>
ヽ
ヾ
ゝ
ゞ
〃
仝
々
<ひらがな>
あいうえお
ぁぃぅぇぉ
かきくけこ
がぎぐげご
さしすせそ
ざじずぜぞ
たちつてと
だぢづでど
っ
なにぬねの
はひふへほ
ばびぶべぼ
ぱぴぷぺぽ
まみむめも
や ゆ よ
ゃ ゅ ょ
らりるれろ
わゐ ゑを
ゎ
ん
<カタカナ>
アイウエオ
ァィゥェォ
ヴ
カキクケコ
ガギグゲゴ
ヵ ヶ
サシスセソ
ザジズゼゾ
タチツテト
ダヂヅデド
ッ
ナニヌネノ
ハヒフヘホ
バビブベボ
パピプペポ
マミムメモ
ヤ ユ ヨ
ャ ュ ョ
ラリルレロ
ワヰ ヱヲ
ヮ
ン
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