単語家族 国字編


<一般的な国字>

〆              ‐          しめ            字源:占めるの卜の部分の変形。
                                            締める意。
俣              ‐          また            字源:俟(まつ)の字形を変えて「また」と読ませた。
                                            川筋や道のわかれめ。
俤              ‐          おもかげ        字源:兄弟は顔や姿が似ているので「弟」が字に含まれる。
俥              ‐          くるま          字源:人力車
働              ドウ        はたらく        字源:人が動く
凧              ‐          たこ            字源:風(几)であげる布(巾)
凪              ‐          なぎ            字源:風(几)が止む
凩              ‐          こがらし        字源:木を枯らす風(几)
匂              ‐          におう          字源:匂は韵の右側の字を書きかえた。
                                                  よい響きの意からよい香りの意。
匁              ‐          もんめ          字源:文+メ。「もんめ」の音を表す。
叺              ‐          かます          字源:口をあけて入れる袋。
                                            穀物・石炭などを入れる袋。
噺              ‐          はなし          字源:耳新しい話(口)
喰              ‐          くう            字源:口から食べる
圦              ‐          いり            字源:土手の下に樋を埋めて水の出入りを調節する水門。
杁              ‐          いり            字源:水の出入りを調節する木製の水門。
                                            杁山(いりやま)は人名。
塀              ヘイ        かこい          字源:土のついたて(屏)
嬶              ‐          かかあ          字源:鼻息のあらい女。
                                            妻をいやしんで呼ぶことば。
峠              ‐          とうげ          字源:山道の上りと下りの境。
垰              ‐          たお            字源:土地の上り下りの境。
                                            山の尾根。
弖              ‐          て              字源:氐(テイ)の変形。
                                            接続の助詞「て」。弖爾乎波(てにをは)
扨              ‐          さて            字源:扠の変形。叉(さ)手(て)。
                                            話題を出すときの接続詞。
搾              サク        しぼる          字源:手でせばめる(窄)
怺              ‐          こらえる        字源:心を永くもつ。
                                            堪える。
杣              ‐          そま            字源:材木をとる山。
杤・栃          ‐          とち            字源:実が多い(万)木。と(十)ち(千)で万。
                                            トチノキ科の落葉高木。
杢              ‐          もく            字源:木を加工する人。
                                            大工。
枡・桝          ‐          ます            字源:木製の升(ます)。枡と桝は草書体では、
                                                  似た字になるため混同した。
                                            四角い容器。
枠              ‐          わく            字源:木+卆(糸まき)。
                                            糸を巻きつける道具。
栂              ‐          つが・とが      字源:器具や建築材料の母体となる木。
                                            まつ科の常緑高木。
梺              ‐          ふもと          字源:木のしげった山の下
椙              ‐          すぎ            字源:すくすくとのびる(昌)木
椛              ‐          もみじ          字源:木の葉が花のように色づく
椥              ‐          なぎ            字源:街道筋にあって、高く目立つ木なので、
                                                  この木を見て場所を知ることができるから。
                                            マキ科の常緑高木。
椨              ‐          たぶのき        字源:府は建物や蔵の意で、建築や家具に用いる木。
                                            クスノキ科の常緑高木。
椚              ‐          くぬぎ          字源:「門」が家の内外を区別するので、「木」を加えて、
                                                  「区の木」とし、「くぬぎ」に当てた。
                                            ブナ科の落葉高木。
楾              ‐          はんぞう        字源:湯や水を注ぐ(泉)木製の容器。
榁              ‐          むろ            字源:室(むろ)の音を当てた。
                                            ヒノキ科の常緑針葉樹。
榊              ‐          さかき          字源:神事に用いる木。
                                            ツバキ科の常緑小高木。
樫              ‐          かし            字源:堅い木。
                                            ブナ科コナラ属の常緑高木。
柾              ‐          まさ            字源:木目がまっすぐな(正)木材。
梻              ‐          しきみ          字源:仏前に供える木。
                                            シキミ科の常緑小高木。
毟              ‐          むしる          字源:むしって毛を少なくする。
熕              コウ        おおづつ        字源:貢は大砲の音を表す。
                                            大砲。砲熕(ほうこう)。
燵              タツ        ‐              字源:炬燵(こたつ)のために作られた字。
                                                  「こたつ」は元々は「火榻」と書いたが、榻が
                                                  「たつ」と読みにくいため、達を用いた字を作った。
畑              ‐          はたけ          字源:雑草や作物の茎を火で焼いて肥料とした耕作地
畠              ‐          はたけ          字源:水田に対して水気の少ない白くかわいた農耕地
畩              ‐          けさ            字源:長方形の布を「田」の形に縫い合わせた衣。
                                            僧衣をおおう長方形の布。
癪              ‐          しゃく          字源:積(しゃく)の音に当てた。
                                                  胸のつかえ、腹立ちが積もり積もったもの。
                                            胸部・腹部に起る激痛。
硲              ‐          はざま          字源:石がごろごろしている谷間。
硴              ‐          かき            字源:岩場に石の花が咲いたように見える。
                                            貝の名。
笂              ‐          うつぼ          字源:矢を中にいれる竹製の丸い筒。
                                            矢を入れて持ち歩く具。
笹              ‐          ささ            字源:竹の葉(世は葉の略)。
簓              セン        ささら          字源:竹を細かくきざんだ(彫)楽器。
簗              ‐          やな            字源:橋(梁)の形をした竹製の魚をとる仕掛け。
粂              ‐          くめ            字源:久(く)米(め)。
                                            姓名・地名で使う。
糀              ‐          こうじ          字源:むし米の上に花が咲いたように繁殖する。
籾              ‐          もみ            字源:刃物のようにとがった米の実の皮。
綛              ‐          かすり          字源:「忍」は全部を表さないで隠すことを示す。
                                            かすれた文様の織物。
纃・緕          ‐          かすり          字源:「齊」はそろえることを示す。
                                            かすれた文様の織物。
縅              ‐          おどす          字源:威(おどす)の字を借り、緒通(おどおし)に当てた。
                                            鎧の札さねを糸または細い革でつづること。
繧              ウン        ‐              字源:布の模様を雲のようにぼかす技法。
                                            繧繝(うんけん)。
纐              コウ        しぼり          字源:纐纈(こうけつ)のために作られた字。
                                                  布のところどころを糸で絞って染めたもの。
                                                  纈の字とあわせるために、絞に頁を付けた。
聢              ‐          しかと          字源:耳で定かに聞いてきめる。
                                            確かに。
膵              スイ        ‐              字源:膵臓(すいぞう)のために作られた字。
                                                  膵臓は、Pancreasの訳。pan=全部, creas=肉。
                                                  骨のない肉のかたまりなので、月(肉)+萃(あつまる)。
腺              セン        すじ            字源:特有の物質を分泌する(泉)器官(肉)。
艝・轌          ‐          そり            字源:雪上を行く舟(車)
蓙              ‐          ござ            字源:草で編んだ敷物(座)。
蘰              ‐          かずら          字源:縵(かげ)はタチバナの実などを緒でつなぎ、
                                                  かずらのようにしたもので、これに草冠を付けた。
                                            つる草や花などで作った髪飾り。(かつら)
蚫              ホウ        あわび          字源:貝がらで包まれた貝(虫)。
蛯              ‐          えび            字源:老人のように背中の曲がった虫。
蜊・鯏          リ          あさり          字源:「利」はあさりの「り」に当てた。
蟐・螳          トウ        もみ            字源:蟷の変形。蟷=向う見ずにぶち当(當)たる虫。
                                            アカガエルの異称。
袰              ‐          ほろ            字源:母衣(ほろ)を一字にしたもの。
                                            合戦のとき、背につけて矢を防いだ袋様の布。
裃              ‐          かみしも        字源:上下にわかれた衣
裄              ‐          ゆき            字源:背中心から手首まで行く寸法。
褄              ‐          つま            字源:妻(つま)の字を借りて当てた。
                                            長着の裾の左右両端。
襷              ‐          たすき          字源:たくし挙げる布(衣)。
諚              ジョウ      おおせ          字源:定まって変えることのできない言葉
躾              ‐          しつけ          字源:からだ(身)を美しく飾る。
軈・軅          ‐          やがて          字源:ある物事に対して身をすぐに応(應)じさせる
辷              ‐          すべる          字源:平ら(一)に進む。
込              ‐          こむ            字源:入って行く
辻              ‐          つじ            字源:道が十字になっている場所
迚              ‐          とても          字源:中途まで行くが、しまいまでは行きつけない。
遖              ‐          あっぱれ        字源:南は太陽の光を受けて明るく見事なことを示す。
鋲              ビョウ      ‐              字源:兵(ビョウ)の字を借りて当てた。
                                            画鋲(がびょう)。
錺              ‐          かざり          字源:金属製のかざり(芳)
錵              ‐          にえ            字源:金属の刀にでる花のような模様。
錻              ブ          ‐              字源:武(ブ)をオランダ語のblikの音に当てた。
                                            錻力(ぶりき)。
鎹              ‐          かすがい        字源:送りわたす金具。
                                            二つの素材をつなぐためのコ型のくぎ。
鑓              ‐          やり            字源:突き遣る金属製の武器
閊              ‐          つかえる        字源:門(入り口)+山(行くてを止める物)。入り口がつかえる。
鞆・靹          ‐          とも            字源:丙の字に似ている革製の道具。
                                            弓を射るとき、つるがひじに触れるのを防ぐため、
                                            左ひじに付ける丸いあて皮。
鞐              ‐          こはぜ          字源:革製のひもの先の具で上下からとめる。
                                            足袋等の合せ目を留めるために付ける爪形の物。
颪              ‐          おろし          字源:山地から吹き下ろす風。
饂              ウン        ‐              字源:温の右側に食を付けた字。
                                                  麺を熱湯に入れても味が変わらないことから。
                                            饂飩(うどん)。「うどん」は元「うんどん」といった。
鮖              ‐          かじか          字源:石の下に産卵する魚。
                                            淡水魚の名。
鮗              ‐          このしろ        字源:冬にとれる魚。
                                            海魚の名。
鮴              ‐          ごり            字源:吸盤を持つ泳ぎ方が休み休み泳いでいるように見える魚。
                                            魚の名。
鯑              ‐          かずのこ        字源:ニシン(魚)の細かい(希)卵。
鯒              ‐          こち            字源:筒(甬)型をした魚。
鯲              ‐          どじょう        字源:於は淤(どろ)を表す。泥の中に住む魚。
鯱              ‐          しゃち          字源:虎のような魚。
                                            クジラ目の歯クジラの一種。
鯰              ネン        なまず          字源:念は粘の音に当てたもの。粘っこい魚。
鰯              ‐          いわし          字源:陸にあげるとすぐに弱ってしまう魚
鰰              ‐          はたはた        字源:産卵のために岸に寄ってくる12月に雷がなるため、
                                                  霹靂神(はたたがみ)に関係すると考えられて「神」
                                                  が字に含まれる。
鱇              コウ        ‐              字源:鮟鱇(あんこう)のために作られた字。
                                                  「こう」の音をあらわすために康を用いた。
鱈・膤          セツ        たら            字源:肉が雪のように白い魚
鱚              ‐          きす            字源:喜(キ)は「きす」の「き」に当てた。
鳰              ‐          にお            字源:水の中に入る鳥。
                                            水鳥の一種。カイツブリの古名。
鴫              ‐          しぎ            字源:田に住む鳥。
                                            チドリ目シギ科の鳥。
鵆              ‐          ちどり          字源:行列をなす鳥
鵈              チョウ      とび            字源:「鳶職」の字の中の鳥と耳の合字。
                                            高い足場の上で仕事をする人。
鵤              ‐          いかる          字源:くちばしが太くてつのに似ている鳥
鶫              ‐          つぐみ          字源:鶇を誤って作られた字。
麿              ‐          まろ            字源:麻(ま)呂(ろ)。
                                            一人称代名詞。



<外来語用に作られた字>

噸              ‐          トン            字源:頓(トン)は英語tonに当てた字。
                                                  口は外来語であることを示す。
瓲              ‐          トン            字源:屯(トン)は英語tonに当てた字。
                                                  瓦は重さの単位であることを示す。
瓩              ‐          キログラム      字源:千グラム(瓦)
瓸              ‐          ヘクトグラム    字源:百グラム(瓦)
瓧              ‐          デカグラム      字源:十グラム(瓦)
瓰              ‐          デシグラム      字源:十分の一(分)グラム(瓦)
甅              ‐          センチグラム    字源:百分の一(厘)グラム(瓦)
瓱              ‐          ミリグラム      字源:千分の一(毛)グラム(瓦)
竏              ‐          キロリットル    字源:千リットル(立)
竡              ‐          ヘクトリットル  字源:百リットル(立)
竍              ‐          デカリットル    字源:十リットル(立)
竕              ‐          デシリットル    字源:十分の一(分)リットル(立)
竰              ‐          センチリットル  字源:百分の一(厘)リットル(立)
竓              ‐          ミリリットル    字源:千分の一(毛)リットル(立)
粁              ‐          キロメートル    字源:千メートル(米)
粨              ‐          ヘクトメートル  字源:百メートル(米)
籵              ‐          デカメートル    字源:十メートル(米)
糎              ‐          センチメートル  字源:百分の一(厘)メートル(米)
粍              ‐          ミリメートル    字源:千分の一(毛)メートル(米)
呎              ‐          フィート        字源:日本の約一尺に相当するところから「尺」が入る。
                                                  口は外来語であることを示す。



<中国にもある字だが、日本で別の意味を当てた字>

厶              シ          ござる          原義は、わたくし。
                                            日本での字源:芝居の出方の符牒で「御座」に△を用いた
                                            ことから。
丼              セイ        どんぶり        原義は、井戸。
                                            日本での字源:井の中の点は井戸に落とした石で、
                                            その音が「どんぶり」と聞こえるから。
乃              ダイ・ノ    の              原義は、すなわち。
                                            助詞の「の」。
                                            日本での字源:呉音のノに当てた。
乍              サ          ながら          原義は、たちまち。
                                            日本での転義:「乍A乍B」の意味の「Aをしたら、すぐにBを
                                            する」を「AをしながらBをする」に誤解した。
乙              オツ        おと            原義は、押さえてつかえさせ止める。
                                            「おと」は若い意。「乙女」等。
                                            日本での字源:オツの音に当てた。
巴              ハ          ともえ          原義は、平らに腹ばいになる。
                                            「ともえ」は、水のうず模様。
                                            日本での字源:字の形が「ともえ」に似ているから。
巾              キン        はば            原義は、布きれ。
                                            日本での字源:幅の略。
仄              ソク        ほのか          原義は、かたむく。
                                            日本での転義:日がかたむく→姿が見えにくくなる→ほのか。
冴              ゴ          さえる          原義は、こおる。
                                            日本での転義:氷のように澄みわたる→さえる。
凄              セイ        すごい          原義は、さむい。
                                            日本での転義:寒さがひどい→すごい。
仂              ロク        はたらく        原義は、はしたの数。
                                            日本での字源:「働」の略字。
仲              チュウ      なか            原義は、兄弟の序列で、中にあたる人。
                                            「なか」は、仲間どうしの間がら。
                                            日本での字源:人と人の間(中)。
伽              ガ          とぎ            原義は、梵語「ガ」の音を、音訳するためにつくられた字。
                                            「とぎ」は、たいくつを慰める物語。「お伽ばなし」等。
                                            日本での字源:「人+加」で、人の相手をする。
侘              タ          わび            原義は、たちどまる。がっかりしてたちつくす。
                                            「わび」は、静寂の趣を楽しむこと。
                                            日本での転義:がっかりする→わびしい。
佗              タ          わび            原義は、ほかの。
                                            日本での字源:侘の誤り。
詫              タ          わびる          原義は、いぶかる。おどろきあやしむ。へんだと思う。
                                            「わびる」は、人にあやまる。
                                            日本での字源:侘の「わび」からの展開。「わび」を言う。
俵              ヒョウ      たわら          原義は、ばらばらに散らす。
                                            日本での転義:ばらばら→収穫した米を分けた単位。
叶              キョウ      かなう          原義は、多くのものが一本に調子をあわす。
                                            日本での転義:調子を合わす→協力して願いをかなえる。
咄              トツ        はなし          原義は、急に声を出してしかる。
                                            日本での字源:口から出るはなし。
噌              ソ          ‐              原義は、うるさい。
                                            味噌(ミソ)。朝鮮語の蜜祖が語源。
                                            日本での字源:食べ物なので、口偏でソの音の字を選んだ。
呉              ゴ          くれ            原義は、大声でさわぐ。
                                            「くれ」は、昔、日本で中国をさして呼んだ呼び名。
                                            日の暮れる方角なので「くれ」という。
                                            日本での転義:奈良時代の日本では、江南の呉の地方を
                                            中国の代表と考えたから。
呆              ホウ        あきれる        原義は、おむつに包んだ赤子。
                                            日本での転義:赤ん坊のようにぼーっとする→あきれる。
呟              ケン        つぶやく        原義は、たぶらかす。
咲              ショウ      さく            原義は、わらう。
                                            日本での転義:「鳥鳴き花咲(わら)う」という慣用句から、
                                            花がさく意に転用された。
                                            「わらう」意には笑の字を用い、この字を用いない。
嚊              ヒ          かか            原義は、いびき。
                                            「かか」は、妻の俗称。
                                            日本での字源:嬶の変形。
倅・伜          サイ        せがれ          原義は、助け役。副官。
                                            「せがれ」は、自分のむすこを謙そんしていうことば。
                                            日本での転義:原義が小者の意を含むので、
                                            自分のむすこを卑下する言葉になった。
悴・忰          スイ        せがれ          原義は、やつれる。
                                            日本での字源:倅の誤用。
娵              シュ        よめ            原義は、星座の名。
                                            日本での字源:め(女)とる(取)。
宛              エン        あて            原義は、まがる。あたかも。
                                            「あて」は、名ざし。「宛名」等。
                                            日本での転義:あたかも→あてる。
廂              ショウ      ひさし          原義は、わき屋。
塙              カク        はなわ          原義は、土がかわいてかたい。
                                            「はなわ」は、山の小高く突き出た部分。
                                            日本での字源:小高い土地。
扠              サイ        さて            原義は、フォーク状のものでさす。
                                            日本での字源:叉(さ)手(て)。
拵              ソン        こしらえる      原義は、すえる。
                                            日本での字源:存在させる→作る。
狆              チュウ      ちん            原義は、中国の少数民族の名。
                                            「ちん」は犬の一種。
                                            日本での字源:チュウの音に当てた。
沖              チュウ      おき            原義は、むなしい、いとけない。
                                            日本での字源:海の中ほど。
澳              イク        おき            原義は、くま。水が奥ふかくはいりこんだ所。
                                            沖と同じ。
                                            日本での字源:海の奥。
淋              リン        さびしい        原義は、したたる。
瀞              ジョウ      とろ            原義は、しずか。
                                            「とろ」は、川で、水が深くてよどみ、流れのゆるやかなこと。
                                            日本での字源:水が静かに流れる。
灘              タン        なだ            原義は、あさせ。
                                            「なだ」は、陸からやや離れて、波が荒い所。
                                            日本での字源:海の難所。
沓              トウ        くつ            原義は、りゅうちょうにしゃべりまくる。
                                            日本での字源:踏(ふむ)の略。
莨              ロウ        たばこ          原義は、牛馬の飼料とする草。
                                            日本での転義:薬として莨菪(ろうとう)という草の煙を
                                            吸うことがあり、タバコに似ているので、タバコに当てた。
芝              シ          しば            原義は、枯れ木に生えるきのこの一種。
                                            「しば」は、しばくさ。
                                            日本での語源:「しば」の「し」に当てた。
蕗              ロ          ふき            原義は、甘草(かんぞう)。薬草の一種。
                                            「ふき」は、草の名。
                                            日本での字源:路ばたの草。
苳              トウ        ふき            原義は、冬生える草の名。
                                            日本での字源:冬を越す草。
萩              シュウ      はぎ            原義は、河原よもぎ。
                                            日本での字源:秋の草。
茹              ジョ        ゆでる          原義は、やわらかい野菜。
                                            日本での転義:やわらかくするために、ゆでる。
茸              ジョウ      たけ            原義は、しげる。
                                            「たけ」は、きのこ類の俗称。
                                            日本での字源:耳のような形の植物。
莚              エン        むしろ          原義は、草がのびてはびこる。
                                            「むしろ」は、わらで織った敷物。
                                            日本での字源:草を編んで敷き延ばしたもの。
菅              カン        すげ            原義は、かやの一種。
                                            「すげ」は、草の名。
萱              ケン        かや            原義は、わすれぐさ。
                                            「かや」は、すすき・すげなどの総称。
蕪              ブ          かぶ            原義は、おい茂った雑草。
                                            「かぶ」は、根が白色で球状をした草の名。「かぶら」とも言う。
                                            日本での転義:蕪菁(ブセイ)が「かぶら」の意なので、
                                            蕪だけで、「かぶら」の意で使われるようになった。
篦              ヘイ        へら            原義は、くし。
篶              エン        すず            原義は、黒い竹。
                                            「すず」は、細い竹。
杜              ト          もり            原義は、やまなし。山野に自生するばら科の落葉高木。
                                            日本での字源:土を盛るように木が集まった所。
槻              キ          つき            原義は、トリネコ。モクセイ科の落葉高木。
                                            「つき」はケヤキの古名。
                                            日本での字源:規はコンパスのこと。コンパスで描く半円形
                                            から、弓を意味する。弓を作るのに使う木。
欟              カン        つき            原義は、罐(物を貯蔵する丸い器)。
                                            槻と同じ。
椿              チン        つばき          原義は、せんだん科の落葉高木。
                                            日本での字源:春のよろこびを伝える木。
榎              カ          えのき          原義は、きささげ。落葉高木。
                                            「えのき」は、にれ科の落葉高木。
                                            日本での字源:初夏に花を開く木。
柊              シュウ      ひいらぎ        原義は、まるいこぶ状の握りを持つ道具。
                                            「ひいらぎ」は、もくせい科の常緑の小高木。
                                            日本での字源:初冬に花を開く木。
楠              ナン        くすのき        原義は、梅の一種。あんずに似たもの。
                                            「くすのき」は、くすのき科の常緑高木。
                                            日本での字源:南方の温暖地に育つ木。
楓              フウ        かえで          原義は、ふう。中国に自生するまんさく科の落葉高木。
                                            「かえで」は、かえで科の落葉高木の総称。
                                            日本での字源:楓の実はプロペラ型で、風に飛びやすい。
槙・槇          テン        まき            原義は、こずえ。
                                            「まき」は、こうやまき科の常緑高木。
                                            日本での字源:ま(真)き(木)。
椪              ポン        はえ            原義は、みかんの一種。椪柑(ポンカン)。
                                            「はえ」は、原木や米俵を積み重ねたもの。
                                            日本での字源:木を並べる。
椢              カイ        くぬぎ          原義は、箱のそこ。
                                            日本での字源:国の木。景行天皇がクヌギの地を見て
                                            御木の国と言ったことから。
枌              フン        そぎ            原義は、にれの木。
                                            「そぎ」は、薄くそいだ板。
                                            日本での字源:そいだ(分)木。
朴              ボク        ほお            原義は、えのき。にれ科の落葉高木。
                                            「ほお」は、もくれん科の落葉高木。
柏              ハク        かしわ          原義は、ひのき類の常緑樹。
                                            「かしわ」は、ぶな科の落葉高木。
                                            日本での字源:実の中身が白いから。
栢              ハク        かや            原義は、柏と同じ。
                                            「かや」は、イチイ科の常緑高木。
栲              コウ        たえ            原義は、ゴンズイ。ミツバウツギ科の落葉小高木。
                                            「たえ」は、かじのきなどの皮の繊維で織った白い布。
梱              コン        こり            原義は、しきみ。門の内と外とのしきり。
                                            「こり」は、竹や柳で編んだかご。
                                            日本での字源:中に物を閉じ込める(困)木製の道具。
梛              ダ          なぎ            原義は、枸梛(コウダ)。やなぎに似た木。
                                            「なぎ」は、まき科の常緑高木。
                                            日本での字源:那(な)木(ぎ)。
梶              ビ          かじ            原義は、こずえ。
                                            「かじ」は、船のかじ。または、くわ科の落葉高木。
                                            日本での字源:船尾に置く木。
椋              リョウ      むく            原義は、クマノミズキ。ミズキ科の落葉高木。
                                            「むく」は、けやきに似た、にれ科の落葉高木。
椹              チン        さわら          原義は、あてぎ。木をわるとき、下におく台。
                                            「さわら」は、ひのき科の常緑高木。
榛              シン        はりのき        原義は、はしばみ。かばのき科の落葉低木。
                                            「はりのき」は、かばのき科の落葉高木。
榑              フ          くれ            原義は、榑桑(フソウ)。太陽の出る所にあるといわれる神木。
                                            「くれ」は、皮のついたままの丸太。
樗              チョ        おうち          原義は、にがき科の落葉高木。
                                            「おうち」は、暖地に生ずる落葉高木。せんだん。
樋              ツウ        ひ              原義は、ある木の名。
                                            「ひ」は、木や竹でつくったとい。かけひ。
                                            日本での字源:水を通す木製のとい。
樒・櫁          ミツ        しきみ          原義は、じんこう。じんちょうげ科の常緑高木。
                                            「しきみ」は、シキミ科の常緑低木。
                                            日本での字源:葉が先端に密集して付いている木。
橿              キョウ      かし            原義は、もちのき。
                                            日本での字源:字の右側は堅い意味を持つ。堅い木。
檀              ダン        まゆみ          原義は、びゃくだん科の常緑高木。
                                            「まゆみ」は、にしきぎ科の山野に自生する落葉低木。
椈              キク        ぶな            原義は、ひのきの類。
椴              タン        とどまつ        原義は、シナノキ。シナノキ科の落葉高木。
                                            「とどまつ」は、松の一種。
犇              ホン        ひしめく        原義は、はしる。
                                            日本での字源:牛が多く集まってひしめきあっている。
瑞              ズイ        みず            原義は、領地や爵位を与えたしるしとする形のよい玉。
                                            「みず」は、美しく生気があってみずみずしいこと。
町              チョウ      まち            原義は、あぜ。畑や田をくぎる細い道。
                                            日本での転義:田を区切る道→まちを区切る道→まち。
矧              シン        はぐ            原義は、いわんや。
                                            「はぐ」は、竹に羽をつけて矢をつくる。
稼              カ          かせぐ          原義は、穀物をうえる。とり入れた穀物。
                                            日本での転義:穀物を取り入れる→お金を取り入れる。
筈              カツ        はず            原義は、やはず。矢の末端の、弦を受けるくぼみ。
                                            「はず」は、物事の進行・なりゆきの結果が当然そうあるべきだ、
                                            という意をあらわすことば。
                                            日本での転義:「やはず」が弓の弦とぴったり合うのは当然なので、
                                            この意味に転じた。
糶              チョウ      せり            原義は、米を物色して売りに出す。
                                            「せり」は、競売。
                                            日本での転義:売りに出す→競売する。
衵              ジツ        あこめ          原義は、柔らかいふだん着。
                                            「あこめ」は、昔、婦人・童女がつけた、はだぎ。
                                            日本での転義:ふだん着→はだぎ。
袙              バク        あこめ          原義は、布のずきん。
                                            日本での字源:衵の誤用。
襁              キョウ      むつき          原義は、幼児を背負う帯。
                                            「むつき」は、おしめ。おむつ。
                                            日本での転義:強く締める帯→強く締めるおむつ。
襖              オウ        ふすま          原義は、衣服のあわせ。わたいれ。
                                            「ふすま」は、建具の一つ。
                                            日本での転義:「ふすま」は、元「ふす(臥)も(裳)」で、
                                            綿入れした寝間着のこと。
                                            「ふすま」の模様が、この寝間着に似ていることから。
絖              コウ        ぬめ            原義は、わた。
                                            「ぬめ」は、書画をかくときに使う、光沢のある絹布。
                                            日本での字源:光沢のある布。
絎              コウ        くける          原義は、まっすぐなへり。
                                            「くける」は、ぬいめが表に出ないようにぬう。
絣              ホウ        かすり          原義は、墨なわを張ってぽんとはじいて直線を引く。
                                            「かすり」は、かすり模様。また、その模様がある織物。
綰              ワン        たく            原義は、つなぐ。
                                            「たく」は、手綱をあやつる。
縞              コウ        しま            原義は、細い糸で織った白い生絹。
                                            「しま」は、しま模様。
縒              シ          よる            原義は、布の先端がぎざぎざでそろわないさま。
                                            「よる」は、細長いものを、こするようにしてよじる。
臑              ジュ        すね            原義は、柔らかい肉。腕の上半分。
                                            日本での転義:腕の上半分→足の下半分。
蜷              ケン        にな            原義は、まがる。
                                            「にな」は、巻き貝の名。
                                            日本での字源:巻いた貝(虫)。
餠・餅          ヘイ        もち            原義は、小麦粉などをこねて焼いてつくった、まるくて平たい
                                            食品。月餠(ゲッペイ)等。
                                            日本での転義:丸くて平たい食品→もち。
鞄              ホウ        かばん          原義は、なめしがわ、なめしがわ職人。
                                            日本での字源:包む革。
雫              ダ          しずく          原義は、曲線を描いて水のしたたるさま。
                                            日本での字源:雨のようにおちる(下)水滴
詣              ケイ        もうでる        原義は、高い所までいきつく。
                                            日本での転義:高い所へ行く→神社へ行く。
誂              チョウ      あつらえる      原義は、いどむ。
                                            日本での転義:こちらに応じるよう仕向ける→注文して作らせる。
諦              テイ        あきらめる      原義は、つまびらかにする。
                                            日本での転義:仏の真理を悟る→物欲を捨てあきらめる。
谺              カ          こだま          原義は、じぐざぐしたさま。ごつごつした谷間。
                                            日本での字源:谷にひびく声(牙)。
貰              セイ        もらう          原義は、かけ売りや、つけ買いをする。
                                            日本での転義:支払いを延ばして品物を先に手に入れる
                                            →品物を受け取る。
辿              テン        たどる          原義は、尻シリが重い。足を止めて進まない。
                                            日本での字源:山道をたどって進む。
這              シャ        はう            原義は、むかえる。
                                            日本での転義:老人が人を迎えるときに、よろばい出てくる
                                            ことから、この字を当てた。
駄              ダ          ‐              原義は、牛馬などに運ぶべき荷物を乗せる。荷物を運ぶ馬。
                                            日本では、つまらない、粗悪などの意をあらわす接頭語。
                                            日本での転義:荷物を運ぶための馬は、乗馬にならない
                                            よくない馬だから。
鬘              マン        かつら          原義は、髪がふさふさと垂れさがるさま。
                                            日本での転義:頭に付けて垂らすかつら。
銑              セン        ずく            原義は、精錬されてつやのある金属。
                                            「ずく」は、鋳物につかわれる鉄。あらがね。
                                            日本での転義:精錬された金属→不純物を取った鉄。
錆              セイ        さび            原義は、金属の澄みきった色。
                                            「さび」は、金属の表面が酸化して生ずるもの。
                                            日本での字源:金属の表面にできる青いさび。
錠              ジョウ      ‐              原義は、つぎめに流しこんで固定する錫(スズ)などの金属。
                                            日本では、かぎをかけ戸じまりをする金具。
                                            または、平たくかためた薬のつぶ。
                                            日本での字源:戸を固定する金具。
錣              テツ        しころ          原義は、馬のむちの先についている鉄の針。
                                            「しころ」は、かぶとの左右の後ろにたれて首をおおうもの。
                                            日本での字源:金板を綴りあわせたもの。
鍔              ガク        つば            原義は、やいば。
                                            「つば」は、刀の柄と刀身の間にはさむ、円板状の小さな金具。
鎬              コウ        しのぎ          原義は、なべ。
                                            「しのぎ」は、刀の刃と背の間にあって小高くなっている稜(カド)。
                                            日本での字源:刀の高くなったところ。
鐚              ア          びた            原義は、しころ。かぶとからたらして、首すじをまもるもの。
                                            「びた」は、質の悪いぜに。
                                            日本での字源:質の悪いお金
鐺              トウ        こじり          原義は、こて。左官が泥をおしあてて壁を塗る道具。
                                            「こじり」は、刀の鞘の末端につける装飾の金具。
硅              ケイ        ‐              原義は、破る。
                                            硅素(ケイソ)。
                                            日本での転義:日本で「珪」の代わりに用いた。
鮭              ケイ        さけ            原義は、ふぐ。
                                            日本での字源:形がよい(圭)魚。
鯵・鰺          ソウ        あじ            原義は、なまぐさい。
                                            日本での字源:群れをなすから、参集する魚。
鯡              ヒ          にしん          原義は、はららご(魚の卵)。
鰊              レン        にしん          原義は、ある小魚の名。
鰒              フク        ふぐ            原義は、あわび。
                                            日本での字源:腹の膨れた魚。
鰄              イ          かいらぎ        原義は、ある魚の名。
                                            「かいらぎ」は、鮫の皮。
鮎              ネン        あゆ            原義は、なまず。
                                            日本での字源:縄張りを独占する魚。
鮪              イ          まぐろ          原義は、ちょうざめ。
                                            日本での字源:大きく回遊する(有)魚。
鰡・鯔          リュウ      ぼら            原義は、ある魚の名。
                                            日本での字源:海岸線に留まって泳ぐ魚。
鰤              シ          ぶり            原義は、老魚。
                                            日本での字源:師走(12月)に美味しい魚。
鰹              ケン        かつお          原義は、おおうなぎ。
                                            日本での字源:堅い魚
鮓              サ          すし            原義は、くらげ。
                                            日本での字源:酢につけた魚。
鮨              シ          すし            原義は、うおびしお。魚のしおから。
                                            日本での字源:旨い魚。
鮑              ホウ        あわび          原義は、しおうお。魚をひらいて塩でつけ、
                                            くさくなるまでおいたもの。
                                            日本での字源:貝がらで包まれた貝。
蛸              ショウ      たこ            原義は、小さいかまきりの子。アシタカクモ。
                                            日本での転義:クモのような8本足のたこを「海蛸子」と
                                            書いたが、蛸だけでも「たこ」の意に使われるようになった。
鮹              ショウ      たこ            原義は、馬の鞭の形の淡水魚。
                                            日本での字源:蛸から。海の生物なので、虫を魚に置き換えた。
魴              ホウ        おしきうお      原義は、トガリヒラウオ。コイ科の淡水魚。
鮠              ガイ        はや            原義は、鯰の一種。
                                            「はや」は、淡水魚の一種。あゆに似ている。
鯖              セイ        さば            原義は、鱒に似た淡水魚の一種。
                                            日本での字源:青い魚。
鯣              エキ        するめ          原義は、ある魚の名。
                                            日本での字源:易は平らの意を持つ。
                                            イカを平らにして干した食料。
鰆              シュン      さわら          原義は、ある海魚の名。
                                            日本での字源:春先に多くとれる魚。
                                            「さわら」は、海にすむ魚の一種。食用になる。
鰍              シュウ      かじか・いなだ  原義は、どじょう。
                                            日本での字源:秋がしゅんの魚。
鰉              コウ        ひがい          原義は、蝶鮫。
                                            日本での字源:明治天皇が好んで食されたから。
                                            「ひがい」は、淡水魚の一種。はぜに似ている。
鰮・鰛          オン        いわし          原義は、さわらに似て小さな魚の名。
鱧              レイ        はも            原義は、おほなまづ。やつめうなぎ。
                                            「はも」は、海魚の一種。からだはうなぎのように細長い。
                                            日本での転義:「はも」がうなぎのように長いから。
鱶              ショウ      ふか            原義は、干した魚。
                                            「ふか」は、さめの大形のもの。
                                            日本での字源:栄養のある魚。
鱒              ソン        ます            原義は、コイ科の淡水魚。
                                            日本での字源:細長い酒つぼ(尊)の形をした魚。
鵺              ヤ          ぬえ            原義は、雉に似た白い鳥。
                                            「ぬえ」は、伝説上の怪獣。頭は猿、足は虎、尾は蛇に似ている。
                                            日本での字源:夜に鳴くから。
鶸              ジャク      ひわ            原義は、唐丸(とうまる)。鶏の一種で大形のもの。
                                            「ひわ」は、スズメ目アトリ科の鳥。
                                            日本での字源:弱々しい鳥。
鶲              オウ        ひたき          原義は、ある鳥の名。
                                            「ひたき」は、鳥の名。
鳧・鳬          フ          けり            原義は、のがも。
                                            「けり」は、水鳥の名。
鴇              ホウ        とき            原義は、のがん。やましちめんちょう。
                                            「とき」は、水鳥の名。さぎに似ている。
                                            日本での字源:字の左側は包む意。羽で全身を包んだ形の鳥。
鴾              ボウ        とき            原義は、ふなしうずら。
鵜              テイ        う              原義は、がらんちょう(ペリカン)。水鳥の一種。
                                            「う」は、鳥の名。
                                            日本での字源:弟は背が低い意。足が短く背が低い鳥。
鷽              ガク        うそ            原義は、かささぎに似た鳥の名。
                                            「うそ」は、鳥の名。
哩              リ          マイル          原義は、強調の意を示す、文末につく助辞。
                                            日本での字源:里は約4kmで、マイルの約1.6kmに近いから。
碼              メ          ヤード          原義は、宝石の一種である碼碯(メノウ)。
吋              トウ        インチ          原義は、しかる声。
                                            日本での字源:寸は約3cmで、インチの約2.5cmに近いから。
听              ギン        ポンド          原義は、わらう。
                                            日本での字源:斤は約600gで、ポンドの約450gに近いから。
磅              ホウ        ポンド          原義は、石が落ちる音。
                                            日本での字源:「ホウ」の音に当てた。
粉              フン        デシメートル    原義は、こな。
                                            日本での字源:十分の一(分)メートル(米)
頁              ケツ        ページ          原義は、人間の頭・首。
                                            日本での字源:現代漢語で、紙を数える単位である「葉」と
                                            同音(ie)であるため、「葉」の代わりに「頁」を当てた。
缶              カン        カン            原義は、ほとぎ。腹部がまるくふくれた土器。
                                            「かん」は、金属製の入れもの。
                                            日本での字源:英語のcanに当てた。



<人名・地名のみに使われる字>
 (中国にあるが、日本では別の訓を与え、人名・地名のみに使う字も含む)

塰              ‐          あま            地名に用いる。塰泊(あまどまり)は鹿児島県の地名。
                                            字源:海士(海女)。
垈              ‐          ぬた            地名に用いる。藤垈(ふじぬた)は山梨県の地名。
                                            字源:代(田んぼ)の土。「ぬた」は沼田。
汢              ‐          ぬた            地名に用いる。汢川(ぬたのかわ)は高知県の地名。
                                            字源:水っぽい土地だから。
圷              ‐          あくつ          多く人名・地名に用いる。
                                            字源:低い(下)土地。
垉              ホウ        ‐              地名に用いる。垉六(ほうろく)は愛知県の地名。
                                            字源:包は「ほう」の音に当てた。
垪              ヘイ        は・かき        地名に用いる。垪和(はが)は岡山県の地名。
                                            字源:并は「へい」の音に当てた。
垳              ‐          がけ            地名に用いる。垳(がけ)は埼玉県の地名。
                                            字源:土を行く(盛り土)して建築したから。
埖              ‐          ごみ            地名に用いる。埖渡(ごみわたり)は青森県の地名。
                                            字源:土の中の花のようなごみ。
圸              ‐          まま            地名に用いる。圸の上(ままのうえ)は山形県の地名。
                                            字源:土のままの山。
墹              ‐          まま            地名に用いる。墹の上(ままのうえ)は静岡県の地名。
                                            字源:土のまま(間間)。
壗              ‐          まま            地名に用いる。壗下(まました)は神奈川県の地名。
                                            字源:土のまま(儘)。
埣              サイ・ソツ  そね            地名に用いる。上埣(かみそね)は宮城県の地名。
                                            原義は、ねばりのない土。土がくずれ落ちる。
岼              ‐          ゆり            多く地名に用いる。
                                            字源:山間の平地。
岾              ‐          やま・はけ      地名に用いる。広岾(ひろやま)は京都市にあった地名。
                                            岾野(はけの)は埼玉県の地名。
峅              ‐          くら            地名に用いる。岩峅野(いわくらの)は富山県の地名。
                                            字源:信仰の山なので、お釈迦様がのる花弁になぞらえた。
乢              ‐          たわ            地名に用いる。乢(たわ)は鳥取県の地名。
                                            字源:乚はたわむ形。
嵶              ‐          たお            地名に用いる。迫間嵶(はざまだお)は岡山県の地名。
                                            字源:弱はたわむことを示す。
屶              ‐          なた            地名に用いる。
                                            字源:山ような刀。
哘              ‐          さそう          地名に用いる。哘(さそう)は青森県の地名。
                                            字源:「行こう」と口でさそう。
咾              ロウ        おとな・いかん  地名に用いる。咾分(おとなぶん)は佐賀県の地名。
                                            咾別(いかんべつ)は北海道の地名。
                                            原義は、物の音を表わす擬音語。
囎              ソ          ‐              地名に用いる。囎唹(そお)は鹿児島県の地名。
                                            字源:贈は「そ」の音に当てた。
掵              ‐          はば            地名に用いる。掵上(はばうえ)は秋田県の地名。
                                            字源:用水路の幅を表わす。命の源である水の道を手で作るから。
擶              セン        たも・たま      地名に用いる。擶山(たもやま)は山形県の地名。
                                            原義は、矢のまがりをただす。
娚              ナン        めおと          地名に用いる。娚杉(めおとすぎ)は石川県の地名。
                                            字源:夫(男)と妻(女)。
                                            原義は、ぺちゃくちゃしゃべる。
姶              オウ        あい            地名に用いる。姶良(あいら)は鹿児島県の地名。
                                            原義は、女の美しいようす。
                                            日本での字源:合(あい)の音に当てた。
橸              ‐          だる            地名に用いる。石橸(いしだる)は静岡市の地名。
槝              ‐          かし            地名に用いる。槝之浦(かしのうら)は鹿児島県の地名。
                                            字源:浦の前にある寺島に樫の木がたくさん茂っていたから。
樮              ‐          ほくそ          地名に用いる。樮川(ほくそがわ)は和歌山県の地名。
                                            字源:右側は票の変形。票は火の粉が飛ぶさま。
                                                  樮は燃えかかりの木片をあらわす。
                                                  「ほくそ」は火口(ほくち)の音転。
橲              ‐          じさ            地名に用いる。橲原(じさばら)は福島県の地名。
                                            字源:この原の木々が喜びを表わしているようだから。
椡              ‐          くぬぎ          地名に用いる。三ツ椡(みつくぬぎ)は新潟県の地名。
                                            字源:まきとなるくぬぎを探しに到った地。
椣              ‐          しで            地名に用いる。椣原(しではら)は奈良県の地名。
                                            字源:典礼に用いる木。
枅              ケイ        ひじき          地名に用いる。
                                            「ひじき」は肘木。柱の上に置き、棟を支える角材。 → 図
                                            原義は、大斗。同じく柱の上に置き、棟を支える角材。
桾              クン        くぬぎ          地名に用いる。桾原(くぬぎはら)は兵庫県の地名。
                                            原義は、桾セン。カキノキ科の落葉高木。
                                            日本での字源:君(くん)木(ぎ)
棡              コウ        つつじ・ゆずり  地名に用いる。棡原(ゆずりはら)は山梨県の地名。
                                            原義は、ナラガシワ。ブナ科の落葉高木。
楜              コ          くるみ          地名に用いる。
                                            原義は、胡椒(こしょう)。
                                            日本での字源:胡桃の木。
秡              ハツ        ぬき            姓に用いる。
                                            原義は、稲がいたむ。
稙              チョク      わさだ          地名に用いる。
                                            原義は、早まきの稲。
萢              ‐          やち            地名に用いる。後萢(うしろやち)は青森県の地名。
                                            字源:水分(泡)の多い草の茂った地。
                                            「やち」は谷地、低湿地。
莇              チョ        あざみ          姓に用いる。
                                            原義は、くこ。草の名。
笘              チョウ      とま            地名に用いる。
                                            原義は、竹のむち。竹のふだ。
                                            日本での字源:苫の誤用。
粐              ‐          ぬか            地名に用いる。粐薪沢(ぬかまきざわ)は秋田県の地名。
粭              ‐          すくも          地名に用いる。粭島(すくもじま)は山口県の地名。
                                            字源:米にかぶさる(合)もの→もみがら。
糘              ‐          すくも          地名に用いる。糘尻(すくもじり)は広島県の地名。
                                            字源:米が中に入っている家→もみがら。
                                            (「すくも」はもみがらの意)
鍄              リョウ      かすがい        地名に用いる。小鍄(こがすがい)は山形県の地名。
                                            「かすがい」は鎹と同じ意。
                                            原義は、打楽器の一種。
逧              ‐          さこ            地名に用いる。逧(さこ)は岡山県の地名。
                                            字源:谷が狭まった(迫)地形をしているから。
閖              ‐          ゆり            地名に用いる。閖上(ゆりあげ)は宮城県の地名。
                                            字源:「ゆりあげ」が菩提寺の山門から見える
                                            海岸(水)だから。
碵              セキ        ひろ            人名に用いる。碵(せき)、碵人(ひろと)など。
                                            字源:碩(セキ)の誤字。
驫              ヒュウ      とどろき        姓に用いる。
                                            原義は、たくさんの馬。
                                            日本での字源:馬が多く走って音がとどろく。



<JISに収録の際、誤写された字>

粫              ‐          うるち          福島県の地名、糯田(うるちだ)の誤写。
妛              ‐          あけび          滋賀県の地名、あけび(山女の2字を縦に書いた字)の誤写。
                                            山と女の間に横線が入ったのは、山と女を切り貼りして、
                                            コピーしたときにできた影を、漢字の要素と勘違いしたため。
椦              ‐          ぬで            群馬県の地名、橳島(ぬでじま)の誤写。
穃              ヨウ        ‐              沖縄県の地名、榕原(ようばる)の誤写。
彁              ‐          ‐              どの字の誤写か不明。謌の誤写か。
暃              ‐          ‐              どの字の誤写か不明。罪の誤写か。



<繰り返し文字>

ヽ
ヾ
ゝ
ゞ
〃
仝
々



<ひらがな>

あいうえお
ぁぃぅぇぉ
かきくけこ
がぎぐげご
さしすせそ
ざじずぜぞ
たちつてと
だぢづでど
    っ
なにぬねの
はひふへほ
ばびぶべぼ
ぱぴぷぺぽ
まみむめも
や  ゆ  よ
ゃ  ゅ  ょ
らりるれろ
わゐ  ゑを
ゎ
ん



<カタカナ>

アイウエオ
ァィゥェォ
    ヴ
カキクケコ
ガギグゲゴ
ヵ    ヶ
サシスセソ
ザジズゼゾ
タチツテト
ダヂヅデド
    ッ
ナニヌネノ
ハヒフヘホ
バビブベボ
パピプペポ
マミムメモ
ヤ  ユ  ヨ
ャ  ュ  ョ
ラリルレロ
ワヰ  ヱヲ
ヮ
ン

ホーム