単語家族 漢字編
A01 AN 落ち着ける、上から下へと押す
安 アン 女性を家の中に落ち着かせたさま→落ち着く。
按 アン 上から下へと押す
案 アン ひじを落ち着ける机
晏 アン 日が上から下に落ちる→時刻がおそい。
鞍 アン 馬の背をおさえるかわ製のくら
鮟 アン おさえつけた形をした魚→なまず。鮟鱇(あんこう)。
偃 エン 低く下にふせる
堰 エン 土を押さえ固めてつくり、水流を押さえとめるせき。
宴 エン 家の中に落ち着きくつろぐ→うたげ。
106 AG おさえる、つかえる
亜・亞 ア 建物の土台
悪・惡 アク 胸がつかえて気持ちがわるい
唖 アク おし。声がのどにつかえて出ない。
堊 アク 下積みとなる土台
於 オ つかえる
淤 オ 水をせき止める
塢 オ 流れを止める堤
烏 オ・ウ・ア オとつかえるような鳴き方をするカラス
央 オウ 人間の頭の真ん中を、押し下げた姿→真ん中
英 エイ 中央のくぼんだような花
瑛 エイ 花のように美しい玉
秧 ヨウ 苗を押さえて植えつける
怏 オウ 心がおさえられてへこむ
184 IR 隠す
衣 イ 体を隠す衣
依 イ 他の物にたよって隠れる
隠・隱 イン・オン 丘や堆土によって隠れる
穏・穩 オン 動きをかくす→おだやか
殷 イン 腹中に胎児をかくす→中にものがいっぱいつまって充実している
慇 イン いたむ。心の中に憂いを隠している。
煙・烟 エン 煙でものが見えなくなる
湮 エン・イン しずむ。水が上を覆って見えなくなる。
堙 イン ふさぐ。土をかけて見えなくする。
巾 キン 肌を隠す布
136 EK いっぱい、満たす
益 エキ 水がいっぱいになる
溢 イツ あふれるほど、いっぱいになる
縊 エイ 首をくくる。息がつまっていっぱいになる。
隘 アイ いっぱいにふさがってせまい
049 OG 細い、かすか、しなやか、おく深い、暗い
幺 ヨウ ちいさく細い
幼 ヨウ 力の弱い小さい子
窈 ヨウ 奥深くてかすかにしか見えない
幽 ユウ かすか
憂 ユウ かぼそく沈みがち
優 ユウ しずしずと動く俳優
夭 ヨウ なよなよとして弱い
妖 ヨウ なまめかしい。女のしなやかなさま。
沃 ヨク 水でうるおしてしなやかにする
奥・奧 オウ・オク おく深い場所
澳 オウ 水が奥ふかくはいりこんだ所
杳 ヨウ 暗い
066 OG 細く引き締める
要 ヨウ しめつける、もとめる
腰 ヨウ 細くしめるウエスト
約 ヨウ・ヤク 小さく細くつづめる
邀 ヨウ 出口をせまくしぼって、そこから出てくる相手をもとめる
竅 キョウ 引きしまった、細いあな
023 IG つかえる、ふくむ、中に押さえ込む
矣 イ 「あい」という嘆声。息がつかえてとまる。
挨 アイ つかえて押しあうこと
埃 アイ すみにつかえて止まったほこり
疑 ギ 思案にくれて進まない
礙 ガイ じゃまをしてとめる
凝 ギョウ 固まってとまる
擬 ギ ためらう
痴・癡 チ 何かにつかえて知恵が働かない→おろか。
意 イ おもいを胸中に含んで外に出さない→おもう。
憶 ヨク・オク おもいを心中に含んで胸が詰まる→おもう、おぼえる。
臆 ヨク・オク 胸の中でおもい巡らす→心の奥。
億 オク 胸いっぱいに考えうるだけ考えた大きな数。
印 イン 上から押さえて印を押す。
抑 ヨク 中におさえ含む。
因 イン ふとんの上に人が乗る→上に乗る→ふまえる、よる。
茵 イン 人が乗る草であんだ敷物。
姻 イン 結婚によって、一つの姓の上に他の姓の縁が重なり乗る→婚姻。
恩 オン 心の上にのしかかって何かの印象を残す→いつくしむ。
氤 イン 気が重なる→気がたちこめる、気が和らぐ、おだやかにこもる。
碍 ガイ つかえる
医・醫 イ 酒つぼに薬草を封じこみ、薬酒をかもす
100 KAG 下のものをカバーする
下 カ 原義は下に何かを置いてカバーする。
家 カ 下にあるものを屋根でカバーしたもの。
稼 カ 取り入れてカバーした穀物。
嫁 カ 他家に住み着く。
仮・假 カ 仮面をかぶせる→かり。
暇 カ 所要の日時の上にかぶせたよけいな日時→ひま。
遐 カ 大きくへだたる。
蝦 カ からをかぶった節足動物→エビ。
霞 カ 水気がたなびいて物の姿をおおい隠す→かすみ。
夏 カ 仮面をかぶって舞う人。カバーする→大きい→大きく成長する夏。
廈・厦 カ 大屋根をかぶせたいえ
胡 コ 上からかぶさってたれる肉。
湖 コ 大地をカバーする大きな水。
糊 コ 表面をぬり隠す→のり。
襾 ア カバーする。
賈 コ・カ 倉に品物を買いためること。
価・價 カ 買いためて商売する→ねだん。
估・沽 コ 売値。
庫 コ 屋根でものをカバーする。
居 キョ 何かの上に尻を乗せる→いる。
裾 キョ 外からカバーする衣→すそ。
踞・倨 キョ 尻を乗せて動かない→尊大。
拠・據・据 キョ 土台や支柱の上に落ち着く。
鋸 キョ 動かないようにすえる金床、金敷き。のこぎり。
車 シャ 上に何かを乗せる→くるま。
219 KAP ふたをして封じる、覆う
厭 エン 上から封じこめる→いっぱいつまってうんざりする→あきる。
艶・艷 エン 色けがいっぱいにつまっている→つややか。
圧・壓 オウ・アツ 土をかぶせて出られないようにおさえつける
奄 エン おおう
掩 エン おおう
淹 エン 水につけておおう
庵 アン 屋根でおおったいおり
甲 コウ・カン かぶせる→かぶと
匣 コウ はこ
押 オウ 外からかぶせておさえる→おす。
盍 コウ かぶせる
蓋・葢・盖 コウ・ガイ かぶせて上からふたをする→おおう
闔 コウ 門のとびらをあわせてとじる
合 ゴウ ふたをする→合わせる
袷 コウ 裏地と表地とを合わせた衣→あわせ。
恰 コウ 心にぴったりとあう→あたかも。
盒 ゴウ ふたをする
閤 コウ 閉じあわせてしめておく小門→くぐりど。
函・凾 カン 物をしまいこむはこ
涵 カン 水気を中に含む
敢 カン 封じこまれた状態を、思い切って手で払いのける
檻 カン おり。動物を封じておく囲い。
濫 ラン 水がわく(檻)の外にあふれ出る。
160 KAR 上にのせる、高く上がる、乾燥する
加 カ 上に加える。
駕 ガ・カ 馬の背にくびきを乗せる。
枷 カ 柄の先に動く棒を乗せ穂を叩く器具→手や首に乗せるカセ。
架 カ 棒を上に乗せ渡す→かける。
嘉 カ たかつきにごちそうを盛る→よい。
賀 ガ 礼物をうずたかく乗せる→お祝い。
珈 カ 婦人の髪の上に加える飾り。珈琲(コーヒー)は当て字。
茄 カ 上に花の座をのせるはすのくき。はちす。なす。
騎 キ 馬に乗る。
何 カ 棒を肩に担う。「なに」の意は仮借。
荷 カ 茎の先端に乗った蓮の葉→肩にのせてになう。
掲 ケイ 上にかかげる。
碣 ケツ 高い崖の上に乗った岩。
蝎 カツ 毒の有る尾を高く上げるさそり。
桀 ケツ 罪人を木に乗せてはりつけにする→かかげる。
傑・杰 ケツ 高く衆人の上に出た人物。
乾 カン 空気が高く上る→乾いた空気。
翰 カン 高く飛ぶ。
旱 カン 乾いたこと。
悍 カン 乾いた心→気が強い。
侃 カン 性格などが強いさま。
軒 ケン 高く反り上がった家ののき。
汗 カン 熱く乾いた時にでる汗。
寒 カン 乾燥した季節→さむい。
漢 カン 水のない銀河→湖北省漢水→民族名。王朝名。
建 ケン 高く立つ→たてる。
健 ケン 高く堂々と立つ→すこやか。
鍵 ケン 筒型のじょうまえにつきたてるかぎ。
献・獻 ケン・コン 犬の肉を食器に盛ってさしあげる→たてまつる。
163 KAT ふさぎとめる
害 ガイ・カイ 停滞してふさがり止る→そこなう。
轄 カツ 車輪が抜けるのを抑え止める留め金。
→おさえとめる。とりしまる。「管轄」等。
丐 カイ 乞食が行人を押しとどめ施しを請う→こう。
遏 アツ じゃましてとめる→とどめる。
謁 エツ おしとどめて直訴する→まみえる。
憲 ケン 人間の勝手な行為を抑え止める決まり→おきて。
閑 カン 門に木を渡して牛馬が勝手に出るのを防ぎ止める。
「ひま」の意は「間」に当てた仮借。
干 カン 敵を防ぎ止める武器。
「ほす」の意は「乾」に当てた仮借。
扞・捍 カン 相手を押し止めて身を守る→ふせぐ。
奸 カン 干は突く棒で、突いておかす→女性を冒す→よこしま。
訐 ケツ 人の非行を防ぎ止めるよう意見する→あばく。
諫・諌 カン 人の非行を防ぎ止めるよう意見する→いさめる。
竿 カン 太い竹棒→さお。
杆・桿 カン 太い棒
幹 カン 干は、太い棒の意。中心となる丈夫なみき。
韓 カン 丈夫な井戸の枠。現在は朝鮮南部の国名として用いられる。
肝 カン 身体の中心となる幹(みき)の役目をするかん臓。
姦 カン 奸と同じく、女性を冒す→よこしま。
164 KAT 二つに分ける、間
割 カツ 切ってわける→わる。
齧・囓 ゲツ かんで切れ目をつける。
契 ケイ 目印を刻み、二つに割って手形にする割符→契約。
喫 キツ 歯で傷をつけてかじる→食べる、飲む。
介 カイ 両側に二つにわかれ間にはさむ→なかだちをする。
界・畍 カイ 田畑の区切り→境界。
堺 カイ 土地の区切り→境界。
芥 カイ 小さくわける→小さい実をつけるからしな。あくた。
間・閒 カン あいだ。
簡 カン ひもでつづってすきまのできる竹の札→文書・手紙。
柬 カン よりわける→えらぶ。
揀 カン そろえておいて、よい物をえらび出す。
錬 レン 金属をとかし、不純物をよりわけて良質にする→ねる。
煉 レン 火を加えて鉱石の不純物をとり除き金属をねりあげる→ねる、きたえる。
幵 ケン 2つのものを並べてそろえる→平ら。
研 ケン 平らに削る→みがく。
硯 ケン 平らに削ったすずり。
刊 カン 凸凹を削って長さをそろえる→けずる。
昔、木や竹の札に字を書き、誤字があればそれを小刀でけずって
訂正したため、書物を整えて世に出すのを「刊行」という。
栞 カン 同じ大きさに四角く切りとった木のふだ→しおり。
遣 ケン 両手で物の一部をさいて、人にやる→つかわす、やる。
肩 ケン 平らなかた。
見 ケン 間から見える→見る。
看 カン 手をかざして見る。
俔 ケン 覗き見する。
現 ゲン 玉がみえる→あらわれる。
顕・顯 ケン 顔を明るみに出して、はっきりと見せる→あらわ。
159 KAR かぎ型に曲がる、かすれる、かたよる
可 カ のどの曲がりめでかすれ声を出す
河 カ かぎ形に曲がって流れる黄河
阿 ア かぎ形の台地
柯 カ 斧オノをかぎ形にとりつける柄
呵 カ のどをかすらせる。
苛 カ のどをひりひりさせる植物→きつい摩擦や刺激を与える行為。
訶 カ かすれ声でどなる
歌・謌 カ 屈曲したふしをつけてうたう
奇・竒 キ 人のからだが屈曲してかどばり、かたよって目だつさま
倚 イ かたよる、正常でない、もたれる
椅 イ よりかかるいす
掎 キ バランスを欠いてかたむいた構え
崎・嵜 キ 平均を欠き傾斜した山や山道。陸地の突き出た部分→さき。
埼 キ 崎と同じ。
寄 キ かたよる、よりかかる
畸 キ はんぱ。井田として区切ることのできないはしたの耕作地。
綺 キ いろいろと曲がった模様を織り出した絹織物→あや。
曷 カツ はっと喉元をかすれさせてどなる。
喝 カツ 喉をかすれさせてどなる→しかる。
渇 カツ 水気がなくなって、のどがかすれる→かわく。
褐 カツ ひからびて、ごつごつした繊維の布。かわいた感じの茶色。
葛 カツ 茎がかわいてつる状をなし、切っても汁が出ない植物→くず、かずら。
竭 ケツ 力がかすれる→つきる。
047 KOG つかえて曲がる
攷 コウ 曲がりくねりつつ奥までつきつめる→かんがえる。
考 コウ 腰の曲がった老人→曲折してつきつめる→かんがえる。
拷 ゴウ・コウ うちすえて究問する→うつ。かすめる。
哮 コウ のどを屈曲させて声を出す→ほえる。
号・號 ゴウ のどを屈曲させて声を出す→さけぶ。
告 コク 号に当てた字→つげる
誥 コウ つげる
巧 コウ まがりくねった細工→たくみ。
朽 キュウ 木が曲がる→くちる。
九 キュウ 手を曲げて引き締める姿→最後の引き締めにあたる九の数。
究 キュウ 曲がりつつ奥へ進む→きわめる。
尻 コウ 奥深い曲ったしりの穴。
軌 キ 曲線を描いて曲がるわだち。
旭 キョク あさひ。九は、曲折したあげくに伸び出る意。
隠れていた太陽が、ようやく輝きはじめること。
臭 シュウ 曲った鼻の穴で嗅ぐ→くさい。
嗅 キュウ 曲った鼻の穴で嗅ぐ→かぐ。
咎 キュウ 障害につかえて順調な進みが曲がる→とが。
宮 キュウ 奥深く曲りくねった建物→みや
弓 キュウ 曲がった弓
躬 キュウ 屈曲するからだ→み。みずから。
窮 キュウ 曲がりくねって先がつかえた穴→きわまる。
024 KUIK かばう、囲う、わく、曲がる、長い
又 ユウ 物をかばう形をした右の手。外から輪をかけたようにかばうの意
を含み、転じて、「さらにそのうえに」の意となる。
右 ユウ・ウ かばうようにして物を持つ手→右手。
佑 ユウ かばう→たすける。
祐 ユウ 神がかばってたすけてくれる→たすける
友 ユウ 手でかばいあう→とも
有 ユウ・ウ かばって持つ→ある。
賄 ワイ とりこんで私有する財貨→まいない、まかなう
宥 ユウ 屋根で囲って中の物をかばう→ゆるす、なだめる
囿 ユウ わくを構えた区画→とらわれる
郁 イク 村々の境界が区切られて数多く並ぶ→多くの模様がはっきりと区切れて目だつ。
或 ワク ある領域を区切りそれを武器で守る。「ある」の意は「有」に当てた。
国・國・圀 コク 境界で囲んだ領域→くに。
域 イキ わくを構えた領分→さかい、くぎり。
惑 ワク 心が狭いわくに囲まれる→まどう。
閾 ヨク 門のところで内部と外部との区域をわける→くぎる。
丘 キュウ 周囲が山で囲まれた盆地→おか。
亀・龜 キ 甲らでからだ全体を囲った亀。
久 キュウ・ク 曲がって長い→ひさしい。
灸 キュウ もぐさで長い間、火をもやす。
柩 キュウ 長い間、死体を保存するひつぎ
疚 キュウ 亀のように背がかがんだ形になる→なやむ。
臼 キュウ 周囲が囲まれた形の臼。
旧・舊 キュウ 長く時がたつ→ふるい。
舅 キュウ 年長の男性→しゅうと。
廏・廐・厩 キュウ 馬を囲っておく小屋→うまや。
郵 ユウ 伝令の中継所。周りを柵で囲んでいた。
104 KAG くぼむ、くぼんだ、うつろな、からっぽ
虚 キョ くぼんだところ。
凵 カン・ケン くぼんだ容器。
去 キョ くぼんで退く。
却・卻 キャク 人が後ろに下がってくぼむ。
脚 キャク あしは関節でくぼみ曲がる。
隙 ゲキ・ケキ うつろなすきま。
坑 コウ 中がうつろな穴。
巨 キョ 直角にくぼんでいる定規。両端がへだたったことから巨大の意。
矩 ク 角度や長さを計るかぎ型の定規。
距 キョ 間に隔たりがある。
拒 キョ 間に隔たりをおいて、接近させない→こばむ。
渠 キョ くぼんだ溝。
221 KAP くぼむ
劫・刧 ゴウ・キョウ 力で相手をへこませる→おびやかす。
怯 キョウ 心が後ろに退く→おじける。
陥・陷 カン あながあいてくぼむ→おちいる。
閻 エン 入り口となる穴のあいた門
欠 ケン からだをくぼめてあくびをする。
坎 カン くぼんだあな。
謙 ケン くぼんで退き後ろに控える→へりくだる。
慊 ケン 心中にうつろな空虚を感じる→あきたらない。
歉 ケン うつろにくぼんで穴があいた感じ→あきたらない。
嫌 ケン 心中にうつろな空虚を感じ満足いかない→きらう。
220 KAP 間にはさむ、はさまる
夾 キョウ はさむ
挟・挾 キョウ はさむ
峡・峽 キョウ 山にはさまれた谷
岬 コウ 両側を海にはさまれ、海中に突き出た細い陸地→みさき。
狭・狹 キョウ 両側からはさまれてせまい
莢 キョウ さや。豆類の種子を両方からはさむ外皮。
侠 キョウ 両わきに子分をかかえ仲間どうしで協力する人
頬 キョウ 両側から鼻をはさむほお
鋏 キョウ はさみ
脇 キョウ 体をはさむ両脇
脅 キョウ 両側からはさんでおどす
叶 キョウ かなう。人が声をあわせる
216 LAP 集めて引き締める
猟・獵 リョウ 手あたりしだいに数多くあさりとる→かる。
臘・臈 ロウ 百物を集めてまつる年末の感謝祭。
協・恊 キョウ 力を一つにあわせる。
兼 ケン 二つ以上をいっしょにあわせる。
簾 レン 竹をそろえてあんだすだれ。
斂 レン 多くの物をひと所に寄せあつめる。
倹・儉 ケン 散漫にせず、きちんと引き締めた生活→つつましい。
検・檢 ケン 物を一箇所にあわせ集める→集めてよしあしを調べる
験・驗 ケン 実情を知るためにいろいろのことをとりまとめて調べる→ためす。
監 カン 全容を集めて点検する→みる、かんがみる。
鑑・鑒 カン かんがみる。よく見て品定めをする。(鑑定)
艦 カン やぐらの上から見おろす大きな軍船。監は上から見おろす意。
藍 ラン 草を集めて絞った染め汁。
攬 ラン とり集める。
131 KEG ばらばらに分かれる
解・觧 カイ 肢体をばらばらに分解する。
懈 カイ 心がばらばらに弛む→だらける。
蟹・蠏 カイ 蟹の肢体がばらばらになる。
隔 カク 別々に分離する→へだてる。
支 シ 別々に分離した枝→枝を持つ→支える。
枝 シ 別々に分離した枝。
肢 シ 胴から出た枝→手足。
岐 キ 分かれ道。
跂 キ 分かれた足の指→足の指先でたって、背伸びする。
技 ギ 細かく分離する作業→わざ。
伎・妓 ギ 細かい手芸を行う人→芸人、俳優。
019 KIG 四角い
其 キ 穀物を載せる四角い箕(み)
箕 キ 穀物を載せる四角い箕(み)
棋・棊 キ 四角い木の将棋盤
碁 キ・ゴ 四角い碁盤
旗・籏 キ 四角できちんとした形をしたはた
期 キ きちんと区切った期日
季 キ 麦やあわの実る期間→作物のひと実りする三か月間。
欺 キ・ギ 角ばった顔をして見せて、相手をへこませる→あざむく
基 キ 建物の四角の土台
几 キ 足つきの四角い台。
机 キ つくえ。
020 KIG 曲がったものが伸び立つ
己 キ 人から呼ばれてはっと起立する者→おのれ
起 キ はっとおきる
紀 キ 注意を呼びおこす糸口→巻く、織る
記 キ 手がかりを引きおこすことばや目じるし
忌 キ 心中にはっと抵抗が起きてすなおに受け入れない→いまわしい。
改 カイ はっと緊張させておこす→改まる
刻 コク 「記」と同系。刻んで印を付ける。
興 キョウ もちあげおこす
132 KENG 体を引き締める
敬 ケイ 体を引き締める→うやまう
警 ケイ 緊張して用心させる→いましめる
驚 キョウ はっと緊張する→驚く
檠 ケイ ゆだめ(弓を引締める道具)
企 キ つま先で立つ(全身が緊張する)→遠くを見る→くわだてる
133 KENG まっすぐに張る
経・經 ケイ まっすぐに張った織物の縦糸。
径・徑・逕 ケイ まっすぐな近道。
茎・莖 ケイ まっすぐなクキ。
軽・輕 ケイ まっすぐ進む戦車→軽く進む→軽い。
頸・頚 ケイ まっすぐなクビ。
剄 ケイ 刀でクビを切る。頸からの派生。
脛 ケイ まっすぐなスネ。
痙 ケイ 筋肉が直線状にひきつる。
勁 ケイ まっすぐに張る→つよい。
134 KEK 固いものがコツンと当たる
撃 ゲキ うつ。堅い物をかちんとうち当てる。
磬 ケイ うちいし。中国代の楽器。
馨 ケイ 磬はすみきった音を出す石板。馨はすんだかおりがすること。
声・聲 セイ 耳で磬の音を聞くさま→こえ。
謦 ケイ せきばらい。楽器の磬の音と似た、甲高い音でケンケンとせく声。
204 KET 締まる。いっぱい詰める。
吉 キチ・キツ 壺をいっぱいにして、ふたを固く締めた姿。内容の充実したこと→よい。
結 ケツ 糸やひもで入り口をしっかりと締める→ゆわえつける。
詰 キツ いっぱいにつめる。問いつめる。
頡 ケツ・キツ あたまが緊張する→鳥が羽を緊張させて上に向かって飛ぶ。
桔 ケツ かたくしまった実をつける草木。
一・弌・壱・壹 イツ・イチ 壺+吉。壺いっぱい→ひとつ。
噎 イツ・エツ のどが詰まる→むせぶ。
咽 エツ むせぶ。
臣 シン 身をかたくこわばらせて平伏するどれい。
緊 キン 糸かたくしめる。
堅 ケン かたい。
賢 ケン ひきしまってぬけめがない→かしこい。
腎 ジン 精力を蓄えてからだをかっちりと引きしめる内臓。
虔 ケン 緊張してつつしみ深くする→かしこまる。
筋 キン すじばって、ひきしまった筋肉。すじ。
潔 ケツ 水でぐっと引き締める→いさぎよい。
183 KIR 狭い、細かい、わずか、小さい、近い
幾 キ わずかの幅→ちかい。わずかの数→いくつ
機 キ 細かい部品のある装置
畿 キ 都にちかい土地
譏 キ 相手に鋭くせまって問いただす→そしる、とがめる
磯 キ 水ぎわに近い石→いそ。
饑 キ 食物がわずか→うえる
希 キ 微小で少ない→まれ。小さいすきまを通して何かを求める→ねがう。
稀 キ まれ。まばら。
斤 キン おのの刃を近づけて切ろうとするさま→おの。
おのを用いて物の重さをはかったため目方の単位。
釿 ギン おの→物をたち切る。
芹 キン 春に刃物でかりとる草→せり。
近 キン わずかの距離→ちかい
祈 キ 幸福にちかづこうとする→いのる
飢 キ 食物がわずか→うえる
肌 キ きめ細かい組織がびっしりつまっているはだ。
菫 キン 紫色の小さな花を開くすみれ
僅 キン わずか
饉 キン 食物がわずか
勤 キン 力を出し尽くして余力がわずかになる→つとめる
懃 キン 細細と心を尽くす→ねんごろ
謹 キン 細かく言動に気を配る→つつしむ
A05 KIR にぎやか、近づける
豈 ガイ にぎやかな軍楽。指示・強調の「あに」は仮借。
剴 カイ 刃物を近づけて、ごしごしと切る。
磑 ガイ 接近させて、ごしごしと、こする→うす。
凱 ガイ たのしく食事する→たのしむ。
鎧 ガイ 金属片をよせてつくったよろい。動くと、よろいずれの音がする。
186 KIN じっと止まる、深く根をおろす
艮 ゴン 一定の所に止まっていつまでも取れない→強情。
眼 ガン 頭骨の穴に、しっかりと、はまっている目。
根 コン 動かない根
痕 コン いつまでも取れない傷あと
恨 コン 止まって取れないうらみ
跟 コン じっと地について、人体をささえるかかと。
很 コン 根を降ろしたようにかたくな→もとる。
限 ゲン 動かない境界→かぎり
艱 カン 動きがとれない→困難でつらい。
懇 コン 心をこめて深く念をおす→ねんごろ
墾 コン 力をこめて深く耕す
銀 ギン いつまでもあとをとどめる、腐食しにくい金属→ぎん。
垠 ギン 消えにくい境界線のしるし。
021 KIK ぴんと張る
革 カク 力をこめて堅く張る皮
克 コク 張りきってたえる
亟 キョク 力をこめて張りきる
極 キョク 端から端まで張ったしん柱。両極端。
棘 キョク とげが張り出したいばら
苟 キョク ぐいと引きしめる
亥 カイ ぴんと張った豚の骨組み
骸 ガイ ぴんと張った骨格
孩 ガイ 骨格のできた幼児
核 カク 果実の骨組み→堅い殻や芯
駭 カイ おどろいて心身が緊張する
該 ガイ 緊張させる命令→当てはまる(該当)
劾 ガイ 相手のあやまちを言いたてて、たるみを引締める
戒 カイ 緊張して備える→いましめる
誡 カイ ことばで注意を与え、相手の気を引締める→いましめる
械 カイ 手足をいましめる木製のかせ→しかけのある道具
亙 コウ 端から端までぴんと張る→わたる
恒・恆 コウ いつもぴんと張り詰めた心→つね
211 KIP 中に入れてふさぐ
今 キン 囲みとじて押さえる→押さえている時間→今
含 ガン 口をふさいで、ふくむ
吟 ギン 口をふさいで、声だけ出す
衿 キン 衣類をとじあわせるえり。
念 ネン 心中深く含んで考える
稔 ニン・ネン 穀物のなかみがいっぱい詰まる→みのる。
琴 キン 胴を密封して中に音がこもる楽器→こと。
禁 キン 神域を林でかこんで出入りをとめる
噤 キン 口をふさぐ
襟 キン 胸もとをふさぐえり
禽 キン 動物をとり押さえる
擒 キン とじこめて捕らえる。
金 キン 土の中に点々ととじこもって含まれた砂金→金、かね。
錦 キン 金糸を織りこんだ絹織物→にしき。
欽 キン 表情や動作を外に出さず中に含めて、つつしむ。
咸 カン おさえて口をふさぐ
緘 カン とじる。
減 ゲン 水流がふさぎ止められて水がへる。
感 カン ショックを与えて口をとじさせる→強い刺激を受ける→感じる。
憾 カン 残念な感じが強いショックとして心に残る。
鹹 カン 強い刺激の味→からい。
塩・鹽 エン 強い刺激の味→しお。
喊 カン 大声で相手にショックを与える→さけぶ。
銜・啣 カン 口をふさぐ→くつわ。
音 イン・オン 口に何かを含み、ウーと含み声を出す
暗・闇 アン ふさがってくらい
陰 イン とじこめる→隠す、暗い
蔭 イン 草木のかげ。
邑 ユウ 人民の服従するその領地。中にふさぎこめる。
飲・飮 イン こぼれないように、口の中に入れて、とじこめる->のむ。
応・應 オウ 心でしっかりと受け止める→こたえる。
膺 ヨウ よしと受け止める胸板→むね、うける。
鷹 ヨウ たか。飼いならして、胸に抱きかかえ、たか狩りに使う。
甘 カン 口にふくむ→あまい
柑 カン うまい実のなるみかん。
紺 コン 濃い青色を含んだ染め糸の色。
拑 カン 中にこめて、はさむ。
鉗 カン 金ばさみ
箝 カン はさんでふくむ
A02 KIP 届く、追いつく
及 キュウ 届く。
吸 キュウ 水面に口を届かせ、急いですいあげる→すう。
泣 キュウ 息をすいこむようにしてせきあげてなく。
汲 キュウ 水面につるべを届かせ、急いで引きあげる→くむ。
扱 ソウ 手が届いて物を処理する→あつかう。
級 キュウ 糸が切れると後から一段また一段とつぎ足す→一段一段と順序をなす。
笈 キュウ ぴったりと背につける竹かご。
急 キュウ 追い着くように、せかせかと急ぐ。
給 キュウ 追い着くように、ぴたりとあてがう→たまう。
046 KOG ひきしめる、よじ合わせる
求 キュウ 離れないようにと引き締める→もとめる
救 キュウ 引き止める→すくう
球 キュウ 中心に引き締まった形のたま。
毬 キュウ 表面が毛で球状に包まれたまり。
裘 キュウ ひきしめて着る皮ごろも。
逑 キュウ 中心にむけて締めるように、一か所にあつまる
糾 キュウ 引き締める
叫 キョウ のどを締めて金切り声を出す
鳩 キュウ ひと所にあつまって群れをなす鳥
掬 キク 手をまるくちぢめてすくう
鞠 キク まり
菊 キク 中心に向けてまるく締まったきくの花
告 コク 牛の角に棒をゆわえつけ動けなくする
梏 コク 手を引きしめて、動かせなくする手かせ
酷 コク きつくゆとりがない
065 KOG ×型に交叉する、しぼる
交 コウ ×型にまじわる
咬 コウ 上下のあごや歯を交差させてぐっとかみしめる
絞 コウ ひもを交差させて両方から引きしぼる
校 コウ 交差させてつきあわす
較 カク まじえ比べる
佼 コウ 足をねじらせ体をくねらせてなよなよとする人
狡 コウ 犬が身をくねらせて、すばしっこく逃げる→ずるい
効・效 コウ 交流して習う
傚 コウ 人と交わり、みならう
郊 コウ 交は、行き来する意。町から行き来できる範囲の間近い村里。
爻 コウ 交差する
肴 コウ ×形に交差させて並べた肉
淆 コウ ×型にまじり合う
酵 コウ 酒つぼの中で原料が交わって変化が生じる。
教 キョウ 子どもと交流対し、知識を受け渡す→おしえる。
学・學・斈 ガク 伝授の交流が行われる→まなぶ。
覚・覺 カク 見聞きした刺激が一点に交わってまとまり、はっと知覚される
撹・攪 カク ×型にまぜる
063 KOG 高い
高 コウ 高い
蒿 コウ 背の高いよし→よもぎ。
稿・稾 コウ 背の高いコウリャンの茎→わら。
藁 コウ わら。
喬 キョウ 高い
僑 キョウ 高く抜き出てひとりだちする人→他郷で自活する人
橋 キョウ 高くしなった渡し木→はし
驕 キョウ 背の高い馬→おごる
矯 キョウ 曲がって高くのびる→ためる
嬌 キョウ すらりとしてしなやか→なまめかしい
蕎 キョウ 背がたかい草→トウダイグサ科の多年草。そば。
尭・堯 ギョウ 高い
翹 ギョウ 高くかかげた羽→あげる
嶢 ギョウ 高い山→高い
驍 ギョウ 背の高い馬。
僥 キョウ ひときわ高い望みをもって背のびする→こい願う。
県・縣 ケン 高い所からぶらさげる→かける
懸 ケン かけてぶらさげる→かける
梟 キョウ 高く木の上にかけて鳥をさらす→ふくろう
傲 ゴウ 高ぶる→おごる
豪 ゴウ やまあらしの背の高く目だったこわい毛→つよい
壕 ゴウ 城下に巡らした太いほり。
毫 ゴウ 長く荒い毛
067 NGOG ガヤガヤと音を出す
敖 ゴウ 伸び伸びと大声を出す→相手かまわずにふるまう→おごる。
嗷 ゴウ 自由気ままに大声を出す→うそぶく。
囂 ゴウ がやがやと騒ぐ→やかましい。
楽・樂 ガク・ラク がやがやと大声を出して楽しむ。
064 KOG 乾いた、白い、固い、激しい
槁 コウ 乾いた枯れ木=>かれる。
塙 コウ 乾いた土→かたい。
縞 コウ しろぎぬ。しま。
敲 コウ 堅いものでこつこつとたたく。
膏 コウ 白いあぶらののった肉。
暁・曉 ギョウ 東の空がしらむ→あかつき。
杲 コウ 太陽が木の上にある→白く明るい→あきらか
昊 コウ 白い太陽のあかるい空→なつぞら。
皓・晧 コウ 白い
皎 キョウ 白い
鶴・寉 カク 白いつる
確 カク 白い石英→かたくて明白→たしか
覈 カク かたくしまった。
激 ゲキ 堅い物がぶつかる→はげしい
檄 ゲキ 聴き手に強い衝撃を与えるふれ文
劇 ゲキ はげしい
虐 ギャク はげしい→しいたげる
瘧 ギャク ひどい発作
謔 ギャク ひどい冗談→たわむれる
熬 ゴウ 強い火でいりつける→いる
叩 コウ 固い物をこつんとたたく
076 KUK 中空の堅いカラ
角 カク 外側がかたく中空であるつの。
斛 コク 四角い形の大きいます。
殻・殼 カク 固いから。
穀 コク 固いからをかぶった穀物の実。
轂 コク 車輪の中心にある固く丸いこしき。
愨 カク 義理堅い。
101 KAG 固い、つかえて止まる、まっすぐ
古 コ ひからびて固い昔のもの→ふるい
枯 コ 木がひからびて固い→かれる
姑 コ 古びた老女→しゅうとめ
故 コ かたまって固定した事実→ゆえ、かたくなった死人→故人
詁 コ 古いことば
固 コ 固い
涸 コ 水がなくなって固くなる→かれる
個 コ 固い個体
箇・个 カ・コ 固形の物を数えるときのことば
錮 コ 溶かした金属を流しこんで固めてすき間をふさぐ。
罪人などを閉じ込める。「禁錮」等。
苦 ク 口がこわばってつばが出ない感じ→にがい。くるしい。
各 カク 固くつかえる石→一つ一つの個物→おのおの
格 カク 固くつかえる枝→しん棒
戟 ゲキ・キャク 固くひっかける棒→柄にゆわえつけたほこ。
恪 カク 固い心→つつしむ
咯 カク のどがつかえる
挌 カク かたい物をぶつけてなぐりあう
骼 カク 鳥や獣のかたいほね
閣 カク 扉につかえて止める扉止めの石
擱 カク つかえて止まる
客 カク・キャク 主人の宿に足を止めてつかえ止まった客人
額 ガク 頭のうち、特に固くて、こつんと受けとめるひたい
酪 ラク 各は、かたまる意。乳が固くなった乳酸飲料。
戸 コ 人の通行を止める戸
雇 コ かごの戸をとじて、中に鳥を飼う→やとう。戸
顧 コ せまいわくをかぎって、その中で頭をめぐら→かえりみる。
行 コウ 直線をなして進む→いく
衡 コウ まっすぐなはかり棒
桁 コウ まっすぐなけた
亢 コウ まっすぐにたっている
頏 コウ まっすぐにのびた人のくび
抗 コウ まっすぐたって手向う
杭 コウ まっすぐたったくい
航 コウ 舟がまっすぐ進む
岡・崗 コウ かたく平らな、山の背。がっちりした丘。
京・亰 キョウ 岡の上につくった都市。
勍 ケイ がっちりして力づよい。
鯨 ゲイ 京は、大きい意。大きいくじら。
慶 ケイ 力強く明朗→よろこぶ。
剛 ゴウ 刀の材料にする鋼→かたい、つよい
綱 コウ 固く強いつな
鋼 コウ 固いはがね
103 KANG かっちりと固い、くっきりと区切る
僵 キョウ からだがこわばって伸びてしまう。
彊 キョウ 弓がかたく張る→つよい。
疆 キョウ 土地にくっきりとかたく区切りをつける→土地のさかいめ
強 キョウ かたいからのかぶと虫→つよい。
竟 キョウ 音楽のおわり、楽章の最後→おわる。
境 キョウ 末端のきれめ→さかい。
鏡 キョウ 銅をみがいて、明暗のさかいめをはっきりうつし出すかがみ。
勍 ケイ がっちりして力づよい。
景 ケイ 明暗のくぎりめ→ひかげ。
影 エイ 光によって明暗の境界がついた→かげ。
憬 ケイ 景は「明るく大きい光」。心の中が明るくなる→あこがれる。
映・暎 エイ 明暗のけじめが浮き出る→うつす、はえる。
競・竸 ケイ 勝ち負けをはっきりさせる→きそう
074 KUG 穴、突き通る
口 コウ くち。体の穴。
釦 コウ あなのあいた金かざり。ボタン。
后 コウ しりの穴→うしろ→後宮に住むきさき。
後 コウ うしろ。
侯 コウ 的を矢で射た穴→矢を射る人→爵位。
候 コウ 侯(高貴な人)のご機嫌をうかがう。
喉 コウ のど。体の穴。
谷 コク あなのあいたたに。
欲・慾 ヨク 心中に空虚な穴があり、それをうめたい気持ち→ほしい。
浴 ヨク くぼみの水の中にはいる。
容 ヨウ くぼんだ入れ物。
窯・窰 ヨウ 大きな容器→かま。
裕 ユウ 衣服と体との間が空いていてゆとりがある→ゆたか。
俗 ゾク 人間が中にはいりこみ、ひたりこんでいる環境→ならわし。
工 コウ 物に穴をあける→工作。
扛 コウ 棒を突き通してかつぎ持つ→あげる。
攻 コウ 突き抜く、突っこむ→せめる。
空 クウ 突き抜けたあな→からっぽ。
控 コウ くぼんで後ろにさがる→ひかえる。
扣 コウ ひかえる。
腔 コウ のどのつきぬけたあな
肛 コウ しりのあな
江 コウ 大陸をつらぬく大河
杠 コウ 直線状に貫通した棒→橋。
項 コウ 頭と背の間をまっすぐ貫いたくび
虹 コウ 天空を貫くにじ
鞏 キョウ 革に穴を空け縛る→かためる。
恐 キョウ 穴のあいたようにうつろな感じ→おそれる。
功 コウ 穴を空ける難しい仕事を完成させる→成功。
貢 コウ 朝廷にものを直通させる→みつぐ。
公 コウ 入り口を開いて公開する→おおやけ。
翁 オウ 公は位の高い人の意。おきな(長老)。
訟 ショウ 言葉であけすけに通す→うったえる。
頌 ショウ あけすけにとなえる。
松・枩 ショウ 葉があけすけに離れ、すきまが通っているまつ。
鬆 ショウ すけて通る。
凶 キョウ 落とし穴にはまってもがく→悪い
匈・胸 キョウ 中に空洞をつつみこんだむね。
孔 コウ あな。
巷 コウ つきぬける小路→ちまた。
港 コウ 水上の通路→みなと。
075 KUK 曲がる、細かく入り組んだ
曲 キョク まがる。
句 ク まがってくぼむ→くぎり。
勾 コウ L字型に曲がる。L字型のもの。もと句と同じ字。
鉤・鈎 コウ・ク まがったかぎ。
拘 コウ かぎでひっかけて引きとめる→とらえる。
狗 ク・コウ からだのまがった小さい犬→いぬ。
駒 ク からだのまがった小さい馬→こま。
佝 ク 背がまがって小さい人。
局 キョク 狭く入り組んだ所→つぼね。ちぢまる。
区・區 ク こまごまと曲がって狭いわく→くぎる。
躯 ク こまかく各部分にわかれたからだ。
傴 ウ 背が曲がって小さい人。
駆・驅・駈 ク 馬が背をかがめて疾走する→かける。
欧・歐 オウ からだをかがめて食物や血をはく。
殴・毆 オウ 相手がかがむようになるまでうちすえる→なぐる。
枢・樞 スウ 細かい仕組み→とびらの回転軸。
共 キョウ 両手の肘を曲げて物を支える→両手をそろえる→とも。
拱 キョウ 両手をそろえて物をささげる→こまねく。
供 キョウ・ク 両手をそろえて物をささげる→そなえる。とも。
恭 キョウ 両手を組んでかしこまる→うやうやしい。
A03 KUK もう一つ、二つ組
禺 グウ 頭の大きい人まねざる→似たものが他にもう一つある。
隅 グウ 二つの平面にできるすみ。
偶 グウ 人に似た人形(偶像)、ペア(配偶者)
寓 グウ 本宅のほかにもう一つある仮住まい
遇 グウ 二つが出あう
077 NGUK ゴツゴツと堅い
玉 ギョク 堅くて質の充実した宝石。
獄 ゴク 堅くごつごつと固めた牢屋。
嶽・岳 ガク 堅くて、ごつごつした岩石でできている山。
愚 グ ゴツゴツして硬い石頭で融通がきかない→おろか。
102 NGAG 固い芯が張っている
魚 ギョ かたい背骨のあるさかな。
漁 ギョ・リョウ 魚や貝をとる→すなどる、あさる。
更 コウ たるんだものを強く両側に張って、引き締める→あらためる。
硬 コウ 石のようにかたく張りつめる→かたい。
梗 コウ 硬い心棒。
哽 コウ 硬く物が喉につかえる→むせる。
庚 コウ 強い心棒→かたい、つよい。
康 コウ 硬くて丈夫→やすらか。
糠 コウ かたい米のから→ぬか。
112 NGAG かみ合う、X型、「」型、→←型
牙 ガ 上と下とがちぐはぐにかみあう犬歯→きば。
雅 ガ 牙は、かみ合って角が取れる意。みやびやか。
芽 ガ ふた葉がかみあっている植物のめ。
邪 ジャ 正道とくいちがう→よこしま。
五 ゴ 十進法で前半と後半との交差する数→5。
伍 ゴ 五人組。
吾 ゴ 言葉をかわす。「われ」の意は仮借。
語 ゴ 言葉をかわす→かたる。
衙 ガ 十字に交差する道→外側との往来をふせいだ所。
齬 ゴ 互いにちぐはぐにかみあう。
悟 ゴ 感覚が交差してはっと思いあたる→さとる。
梧 ゴ 棒をかみこませてささえる→つかえる。あおぎり。
午 ゴ 上下に交差して、もちをつくきね。「うま」の意は転用。
杵 ショ 上下に交差して、もちをつくきね。
許 キョ 杵のように上下にずれや幅をもたせて、まあこれでよしといってゆるす。
忤 ゴ →の方向に対して、←の方向にさからう。
牾 ゴ 忤と同じ。さからう。
逆 ギャク 反対方向にさからう。
御 ギョ・ゴ 堅い物をきねでついて柔らかくするように、馬をならす→おさめる。
禦 ギョ 手ごわいものの進入をおさえとめる祭礼→ふせぐ。
咢 ガク 言葉をかわす→やかましく話す。
愕 ガク やかましく言う→大声を出して驚く。
顎 ガク 上下さかさにかみあわすあご。
諤 ガク ごつごつしたいい方。
萼・蕚 ガク ごつごつした花のがく。
互 ゴ 互いに交差する→たがい。
呉 ゴ 語と同系。口をあけて笑う。古くから国名に当てる。
娯 ゴ 口をあけて笑う→たのしむ。
誤 ゴ くい違う→あやまる。
与 ヨ かみあう。
舁 ヨ 力がかみあう→力をあわせてかつぎあげる。
與・与 ヨ 両手でいっしょに物を持ちあげる→あたえる。
輿 ヨ 力をあわせて持ちあげるみこし。
挙・擧・舉 キョ 力をあわせて持ちあげる。
誉・譽 ヨ 皆で言葉を合わせて持ち上げる→ほめる。
仰 ギョウ 上下方向にかみあう動作→あおぐ。
昂 コウ・ゴウ 太陽をあおぐため、頭をあげて上向く→あがる。あおぐ。
迎 ゲイ →の方向に来るものを、←の方向に迎える。
161 NGAR 角張っている
我 ガ 刃がぎざぎざになった戈(ほこ)。「われ」の意は仮借。
峨・峩 ガ ぎざぎざと切りたった山。
俄 ガ 何事もなく平らに進んだ事態が、急に厂型にがくんと折れ曲がる→にわかに。
餓 ガ 食物が不足して、からだがごつごつ骨ばる→うえる。
娥 ガ きわだった顔だちの美人。
蛾 ガ 羽模様のきわだった虫→が。
義 ギ かどめがたってかっこうのよい→正しい、良い。整った。
儀 ギ 整って手本となる人間の行為。
議 ギ かどばって折り目のある話。
犠・犧 ギ 姿のととのった牛→いけにえ。
艤 ギ ふねをきちんと整った姿にする。
宜 ギ かっこうがよい→よろしい。
誼 ギ 物事がほどよく適切である→よい。
厂 カン 厂型に切りたったがけ。
岸 ガン 厂型にきわだったきし。
崖・崕 ガイ 厂型に切りたったがけ。
涯 ガイ 水辺のがけ。岸。一番終わり。
雁 ガン きちんと直角に並んで飛ぶ鳥→かり。
贋 ガン 形よく整えた財物→外形だけを形よく似せたにせ物。
彦 ゲン かどめの正しい顔をした美男→ひこ。
顔・顏 ガン 前額の厂型にひいでたかお。
諺 ゲン かっこうよい言葉→ことわざ。
言 ゲン・ゴン はっきりかどめをつけて発音する→いう。
162 NGAT 切り取る
乂・刈・苅 ガイ 伸びた草木をかりとる。
艾 ガイ 草や邪魔物をかりとる。刈り取って使う草→よもぎ。
芸・藝 ゲイ 草木の伸びすぎた枝葉を切り捨て、形を整える→園芸。
歹 ガツ 切りとったほね。
孑 ケツ 手足を切りとった子ども→のこり。
蘖 ゲツ 切りとった切り株。ひこばえ。きりかぶから生じた芽。
222 NGAP ごつごつとして固い
業 ギョウ・ゴウ ぎざぎざのとめ木のついた台→でこぼこがあってつかえる
→すらりとはいかない仕事。
厳・嚴 ゲン・ゴン いかつい→きびしい→おごそか。
儼 ゲン いかめしい。おごそか。
巌・巖 ガン いかつい岩。
岩 ガン ごつごつした岩。
嵒 ガン 岩。
癌 ガン 体にできる岩のようなかたまり。
185 KIR つまる、いっぱいにこもる
既 キ いっぱいである_
漑 カイ 水をいっぱいに満たす
概 ガイ ますに米をいっぱいに満たす、ますかき棒
慨 ガイ 胸いっぱいになる
愛 アイ せつない思いをこらえる
曖 アイ 愛は「胸が詰まって足もそぞろに進みかねる」
日が雲にはばまれて進みかねる→日が雲に包まれてくらい、
はっきりけじめがつかない。「曖昧」等。
哀 アイ 思いを胸中におさえ、口を隠してむせぶ
噫 アイ 胸がつかえて声が漏れる
气 キ 屈曲して出るいきや湯気。
気・氣 キ いきが屈曲しながら出てくるさま。
汽 キ ふかして出る蒸気。
乙 オツ 押さえてつかえさせ止める。
軋 アツ 車輪で上から下へ押さえる→きしる。
乞 キツ のどをつまらせて息をはく→物ごいする
吃 キツ 息がつかえてどもる
迄 キツ いきづまりになる→いたる。まで。
訖 キツ ことばがつかえて止まる
噎 イツ のどがふさがってつまる
026 KUING 外枠を張る
肱 コウ 外に向けて張り出すひじ。
宏 コウ 張り出てひろい
紘 コウ 中をあけて外に張りわたすひも→つな、ひろい。
雄 ユウ 肩を張って威勢を示すおすの鳥→おす。
弘 コウ 弓をじゅうぶんに張る→ひろい。
穹 キュウ 弓形に広く張ったテント。
107 KUAK わく、わくで囲む
郭 カク 外枠を囲んだ町
椁・槨 カク 棺おけの外わく
廓 カク 外枠を囲んだ町
矍 カク 枠に鳥を捕まえる
攫 カク 枠に鳥を捕まえる→つかむ
獲 カク 獣を捕まえる→える
穫 カク 穀物をとりいれる→かる。とる。
護 ゴ 枠で囲んでまもる
匡 キョウ 中を空にした四角いわく→ただす
筐・筺 キョウ 竹で作った外わく→かご
108 KUANG 四方に広がる光
光 コウ ひかり
晃・晄 コウ 光が広く発散する→ひかる、あきらか。
滉 コウ 水が深くひろいさま。晃は、ひろがる意。
洸 コウ 水がひろく広がるさま。光は、四方に広がる意。
煌 コウ 光が四方に広がるさま→かがやく、あきらか
黄 コウ・オウ 火矢→きいろい。
鉱・鑛・砿 コウ 黄色に光る石→あらがね。精製してない金属を含んだ石。
曠・昿 コウ 光を発散する→発散したあと中が空く→あかるい、むなしい
109 HUANG 大きく広がる、無目的に動きまわる
王 オウ 大きい人→偉大な人→王
旺 オウ さかん
汪 オウ 広く深いくぼみの水、水が広がる
皇 コウ 人類開祖の偉大な人→皇帝
篁 コウ どんどん広がり伸びる竹やぶ
惶 コウ あてもない気持ち→おそれる
徨 コウ あてもなく行く→さまよう
往・徃 オウ 伸び広がって行く
狂 キョウ 飛び回る犬→くるう
誑 キョウ でたらめなことを言う→たぶらかす
兄 ケイ・キョウ 大きい人→あに
況・况 キョウ 比較してより大きい事がらを加える接続詞
永 エイ 広く遠く広がる→ながい
詠 エイ 声を引き伸ばして歌う→うたをよむ
泳 エイ ながながと水にうかぶ→およぐ
広・廣 コウ ひろがる
壙 コウ 中を中空にした穴
拡・擴 カク 広げる
横 オウ いっぱい広げた枠を組み立てる木→横に広げる→横
幌 コウ ひろく張ったほろ
瞿 ク きょろきょろ見回す
衢 ク 四方に分散する道路→辻道
懼・惧 ク あちこちをみてびくびくする→おそれる。
虞 グ おそれ
110 HUAG U型、∩形に曲がる
于 ウ 喉につかえて屈曲する→「ああ」という声
吁 ウ 喉につかえて屈曲する→「ああ」という声
芋 ウ 丸い芋
盂 ウ U型にくぼんだ大皿
迂 ウ 曲がっていく
紆 ウ 曲線をなす
宇 ウ ∩型にまがった屋根
汚 オ U型にくぼんだ水たまり→きたない
夸 コ 股を開く(股が∩型になる)。距離が大きくなる→大きい
誇 コ 大げさに言う→ほこる
跨 コ またぐ
胯 コ また
袴 コ またがわれた衣服。はかま。
股 コ もも
華 カ ∩型やU型にさく花
樺 カ 下にたれる花を咲かす木→かば。
譁・嘩 カ 大きな声で言う
壺・壷 コ 曲線型のつぼ
瓜 カ 曲線型のうり
孤 コ ウリが丸く一つころがっているような一人ぼっちの子ども→みなしご。
寡 カ ひとりぼっち→すくない。
瓠 コ 曲線型のひょうたん
弧 コ まるくくぼんだ弓の弧線
枉 オウ U型にくぼむ→まがる
鼓・皷 コ 曲線型のつづみ。
165 HUAR 姿を変える、みえない
匕 カ 人が倒れた形で死ぬ→変化する。
化 カ 姿をかえる。
貨 カ 品物に姿をかえる通貨。
花 カ 姿をかえやすいはな。
訛・譌 カ 姿をかえたことば→なまる
囮 カ 姿をかえて相手をだますおとり。
為・爲 イ 原形をかえて何かになる→なす。
偽・僞 ギ 本来の姿をかえる→いつわり、にせ。
換 カン 中身をすっかりとり出してかえる。
幻 ゲン 偽り→実体がない→よく見えない→まぼろし。
玄 ゲン 偽り→実体がない→よく見えない→くらい。
眩 ゲン よく見えない→目がくらむ。
弦 ゲン 細くてよく見えない→弓の細いひも。
舷 ゲン ふなばた。ふねの中心軸に対して、ふなべりは弓の弦に当たる。
絃 ゲン 琴や胡弓などの楽器のいと。
牽 ケン ひもで引っ張る。
166 KUAR 丸い、とり巻く
臥 ガ からだをまるめて伏せる
瓦 ガ 半円形にうつぶせたかわら
丸 ガン まるい
元 ガン まるい頭
頑 ガン まるい頭→頑固
玩 ガン 両手をまるめてその中で玉をころがして感触を楽しむ→もてあそぶ。
完 カン まるくとり囲んで欠け目なく守る
院 イン まわりをかこんだ土べい
莞 カン まるい管状の草
冠 カン まるいかんむり。
宛 エン おおいの下でからだをまるくかがめる
碗 ワン まるいおわん
婉 エン 女がからだをくねらせる
椀 ワン まるくえぐった木製の容器
腕 ワン まるくまがる手首
苑 エン まるい囲いの中に花や木や動物をおしこめて養う所
怨 エン 心が押し曲げられてかがんだ感じ→うらむ。
環 カン まるい輪
還 カン 円をえがいてもとへもどる
圜 カン まるく囲む
官 カン かきねで囲んだ公的な家屋に集まった役人。政府。
宦 カン 官職。
館・舘 カン 公用者が食事するやしき。
管 カン 中空でまるい棒状のもの→くだ。
棺 カン 死体をとりまいて収容する木の箱→ひつぎ。
園・薗 エン 周囲をとり巻いた庭
巻・卷 ケン まるくまく
券 ケン ひもで巻いて保存する手形→印紙、きっぷ。
捲 ケン まく
圏・圈 ケン まるくとり巻く
倦 ケン 疲れて身体をまるくかがめる
拳 ケン まるいこぶし
絹 ケン まるく巻いた蚕からとる糸→きぬ。
繭 ケン まるく巻いた蚕のまゆ。
員 イン まるい形の器→まるい形の物→物を数える単位→人員。
円・圓 エン まるい
衛・衞 エイ 周囲をとり巻いて守る
弯・彎 ワン まるく回る
湾・灣 ワン まるくまがった入り江
斡 ワツ・アツ 天上の北斗星が円を描いてめぐる
委 イ 丸く曲がって垂れる→ゆだねる
萎 イ 丸くしおれて垂れる
痿 イ・ズイ 力が抜けて丸くなる
倭 イ 背がまるく曲がって背の低い人
矮 ワイ 背がまるく曲がって低い
蕊・蕋・蘂 ズイ 柔らかく、力のない草花のしん
果 カ まるい木の実
課 カ 成果をたずねて調べる→こころみる。はかる。割り当て。
菓 カ 丸いくだもの。
踝 カ まるいくるぶし
顆 カ まるい頭、まるい
裸 ラ 衣服を脱いで丸々した体の中身を外へあらわす→はだか。
禾 カ まるくたれる穂
和 カ・ワ まるくまとまる
咼 カ まるいあな
渦 カ まるいうず
窩 カ まるい穴
蝸 カ まるいかたつむり
鍋 カ まるいなべ
原 ゲン まるい平原
願 ガン まるい頭→融通のきかない→生まじめ→一心に求める→ねがう。
愿 ゲン 生まじめ。
源 ゲン まるい穴がほげて水のうずまく水源→みなもと。
亘 セン ぐるりとめぐる
垣 エン 周囲をとり巻いたかき
桓 カン 周囲をめぐらす並木
宣 セン 周囲に広くいきわたる
旋 セン めぐる
款 カン 木版にまるくくぼめて字をほる。ひとまとまり。
まとまった文章(定款)。ひとまとまりの金額(借款)。
167 KUAR ゆとりをあける、穴、曲がりくねる
禍 カ 神のたたりを受けて思いがけない穴にはまること→わざわい。
過 カ 両側にゆとりがあって、するするとさわりなく通過すること。
拐 カイ 曲がりくねった方法で、相手をだます→かどわかす。
括 カツ まるい穴の入り口をぎゅっとくびってしめる→くくる。
闊・濶 カツ ひろびろとしている→ひろい。
寛 カン ひろく中にゆとりのある家→ひろい。
爰 エン ゆとりをあける。
援 エン 急場を緩和してたすける。ひっぱる。
緩 カン 結びめの間にゆとりをあける→ゆるむ。
媛 エン 優美なゆとりのあるゆかしい女→ひめ。
袁 エン ゆったりした着物。
遠 エン 間をあけて離れている→とおい。
猿 エン 援(ひっぱる)と同系。木の枝を引っぱって木登りをするさる。
奐 カン ゆとりをもって、まるく抜きとる→かえる。
快 カイ 心につかえるものがなくなりさっぱりした→こころよい。
168 KUAT 鍵型にえぐり取る
刮 カツ 刀で穴をえぐる→けずる。
夬 カイ コ型にえぐる→わける。
抉 ケツ えぐる。
決・决 ケツ 堤が凵型に欠ける→ずばり切ることから、きっぱりときめる。
缺・欠 ケツ コ型に欠ける。
訣 ケツ きっぱり切る→人ときっぱりとわかれる。死別する。
闕 ケツ 城壁や土壁の一部が凵型にくぼんだ門→欠ける。
厥 ケツ コ型のくぼみにひっかけて石を発射する石弓→くぼむ、まがる。
蕨 ケツ 厥はちぢんで曲がる意。若芽がちぢんでまるく曲がったわらび。
蹶 ケツ くぼみに足をひっかけて、つまずく。
亅 ケツ ひっかけるための曲がったかぎ。
戉 エツ えぐった形をしたまさかり。
鉞 エツ まさかり。金を付加して意味を強調。
越 エツ わくをのりこえる。
戈 カ かぎ型にえぐれて、敵を引っかけるのに用いる武器→ほこ。
歳 サイ 種まきから手鎌の刃で作物の穂を刈りとるまでの時間→とし。
月 ガツ・ゲツ 丸くえぐったように欠ける月。
外 ガイ・ゲ 丸くえぐって残った外側。
捐 エン 丸くくりぬいて捨て去る。
169 KUAT 水を勢いよく流す
活 カツ 勢いよく動く→いきる。
灌・潅 カン 水をどくどくとそそぎこむ。
盥 カン 水をどくどくそそいで洗う→てあらう、たらい。
浣 カン 水をどくどくそそいで洗う。
憩・憇 ケイ 息づまる胸を静めて、息をなめらかに自由に通す→いこう。
170 KUAN 突き抜ける
貫 カン つらぬく。
慣 カン 一貫したやり方に沿った気持ち→なれる。
串 カン つらぬく→くし。
患 カン 心がつらぬかれる→心の底まで気にかかる→わずらう。
穿 セン 穴をあけてとおす→うがつ。
丱 カン 貫く→かんざしを通した髪型。
関・關 カン つきとおすかんぬき→せき。
川・巛 セン 地面の低みをつらぬいて流れるかわ。
訓 クン 言葉で難題をほぐして通す→おしえる。
釧 セン 宝石や珠に穴をあけ、ひもでつらぬき通して輪にした飾り→くしろ。
171 KUAT 合わせそろえる
会・會 カイ・エ 多くの人が寄りあつまって話をする→会う。
膾 カイ 肉を寄せあわせたごちそう→なます。
絵・繪 カイ・エ 色糸を寄せあわせた模様→彩色を施してえがいたえ。
曰 エツ 話し合う→いう。
話 ワ あつまって会話する→はなす。
聒 カツ やかましくいう→かまびすしい。
喧 ケン 口々にしゃべる→かまびすしい。
讙 カン 人や鳥獣が声をあわせてやかましくさわぎたてる→かまびすしい。
歓・歡 カン 口々に喜ぶ。
勧・勸 カン 口々にやかましくいって力づける→すすめる。
顴 カン 左右そろった頬骨。
権・權 ケン バランスをとってそろえる天秤量り→重さ→権力。
観・觀 カン 物をそろえてみわたす→みる。
喚 カン 口々に(何度も)わいわいわめく→よぶ。
穢 ワイ ごみごみした雑草→けがれ。
189 HUIR もやもやとこもる
云 ウン もぐもぐと口ごもる→いう。
雲 ウン もやもやとたちこめた水蒸気→くも。
耘 ウン 土をもくもくとこね返す→くさぎる。
魂 コン もやもやとしてさすらうたましい
熏・燻 クン 煙をこもらせて黒くする→くすぶる。
薫 クン よいにおいがもやもやとたちこめる→かおる。
醺 クン 酒のにおいがこもる→よう。
勲・勳 クン かぐわしいてがら→いさお。
葷 クン においがもやもやとこもる野菜→ねぎ、にらなど。
諢 コン ことばをぼやかして、おもしろい冗談をいう→たわむれる。
188 KUIT 丸い、とり巻く、ひとめぐり、調和する
回・囘 カイ まわる
廻 カイ ぐるぐるとまわって進む→めぐる。
帰・歸・皈 キ あるべきところにもどる
囗 イ かこむ。
韋 イ 回る。中心点を示す□印を回って、上の足は←の方向に、
下の足は→の方向に進んでいる。
違 イ 上は←の方向に、下は→の方向に行き違いになる→ちがう。
諱 キ 上は←の方向に、下は→の方向に言葉がぶつからないよう避ける
→あることばをいむ。
緯 イ 縦糸の間をめぐって行きつ戻りつする横糸。
囲・圍 イ まるくかこむ
葦 イ 茎が丸い管状の草→あし。
偉 イ ひとまわり大きく目だつ。
貴 キ 大きく目だった財貨→とうとい。
遺 イ 物を残してたち去り、その物が目だつ→のこす、
残して行ったもの→わすれもの→わすれる。
鬼 キ 大きなまるい頭をして足もとの定かでない亡霊
愧 キ 心が縮んでまるく固まってしまう
魁 カイ まるい大頭→かしら。一団の仲間を率いていく者。さきがけ。
傀 カイ 頭のまるく大きい人形
塊 カイ まるいかたまり
届・屆 カイ ずんぐりと丸く太い体で、動作がにぶく止まりがち
→一定の場所まで届いて止まる→とどく。
怪・恠 カイ まるい頭をして突出した異様な感じを与える物→あやしい。
胃 イ まるいいぶくろ
蝟 イ まるく集まる
謂 イ 何かをめぐって、ものをいう
彙 イ 体を丸くしたハリネズミ→中心に丸く集まる。集まり。「語彙」等。
帷 イ まるくかこむ幕
淮 ワイ・カイ 華南の地を大きくとりまくように流れる河。淮水。
匯 カイ 岸に囲まれた入り江の中を水がぐるぐると回る。
位 イ 円座→所定のポスト
尹 イン 調和をとる→ただす。
伊 イ 万事を調和する人物
君 クン 人々に号令して円満周到におさめまとめる人
群・羣 グン まるくまとまった集団
裙 クン まるくすそをまくスカート
郡 グン 中心をとりまいた地方区
窘 キン 周囲をとり巻かれ、動きがとれない
困 コン 囲んでとじこめる→動きがとれないでこまる。
梱 コン まるくまとめてしばる
軍 グン まるい集団をなす兵隊
渾 コン まるく一つにまとまる
運 ウン まるくめぐる
暉 キ 光源からまるく輪をなして四方に広がるひかり。
揮 キ まるく円を描いて手を振る→ふるう。
暈 ウン まるく太陽をとり巻いたかさ。
輝 キ 光の中心をまるくとりまいたひかり→かがやく。
昆 コン まるく一団をなす
混 コン まるく一つにまとまる
癸 キ 十干が一巡してもとに戻ろうとするその最後の位。みずのと。
揆 キ コンパスを回してはかる。
葵 キ 太陽に向いてまわるひまわり。
韻・韵 イン 音調がととのう
均 キン まるく全部に行き渡る
允 イン 調和がとれて誠実→まこと。
骨 コツ なめらかに動く関節のほね
滑 コツ・カツ なめらかに動く
血 ケツ ぬるぬるとして、なめらかに全身を回る血。
旬 ジュン 十干をひと回りする十日
絢 ケン 色彩をめぐらしたあや模様。
洵 ジュン 水が回るうずまき。
詢 ジュン ひとわたりたずねる。
徇 ジュン ぐるりとひと回りして歩く→めぐる
恂 ジュン 心をすべての面に行き巡らす→欠けめのない心、真実。
殉 ジュン ぐるりと主君をとりまいて死ぬ→主君、宗教のために死ぬ。
恤 ジュツ 思い巡らす。
恵・惠 ケイ まるく相手を抱きこむ心→めぐむ。
懐・懷 カイ 胸中やふところに入れて囲む→いだく、なつく。
菌 キン まるくてかさ状をした植物→きのこ。かび。バクテリア。
187 KUIR 穴、掘る、押し下げる、へこむ
鬱・欝 ウツ 押さえこめる
畏 イ こわさに押されおののく
隈 ワイ 押さえくぼんだ所
猥 ワイ 押さえつけられて卑屈な
威 イ 女性を力で上から押さえる→おどす
尉 イ・ウツ おしこめる
熨 イ ひのしで押しつける
慰 イ よしよしと頭をおさえてなだめる
屈 クツ まがってくぼむ
掘 クツ 穴をほってくぼみをつくる
堀 クツ くぼんだほり
窟 クツ くぼんだ穴
穴 ケツ 穴
潰 カイ 穴があく
匱 キ くぼんだ箱
壊・壞 カイ 穴があいてくずれる
毀 キ 穴をあけて、こわす
燬 キ 焼けてこわす
火 カ 焼いて物をこわす火
137 KUEG 山形、ななめ(くずれそう)、すっきりする
圭 ケイ 山形に土を盛る。角が際立ってすっきりする。
佳 カイ・カ きわだって姿かたちがよい。
奎 ケイ また。またを開いた形が山形をなすので。
娃 アイ うつくしい。女性の姿かたちがすっきりときわだってよい。
桂 ケイ 全体が△型に育ったよい形をしている木→かつら。
危 キ 安定せずくずれそうなさま
詭 キ くずれそうなごまかし
傾 ケイ ななめに傾く
頃 ケイ かたむく→頭をかしげるほどの間→ころ。
138 KUEK 取り巻く、周囲に区切りをつける
規 キ 円を描くコンパス→物事の基準。
窺 キ うかがう、のぞく。規(コンパスではかる)の「はかる」の意から。
画・畫 カク・ガ 線や色で区切りをつけてえがく。くぎり。
劃 カク 区切る。
畦 ケイ 田畑を区切るあぜ道→うね
街 ガイ 町なみを区切る道→まち
冂 ケイ 遠くの境界線→はるか。
迥 ケイ はるか。
冏 ケイ 遠くからきらきらと光る→あきらか、まど。
炯・烱 ケイ とおくぽつんと離れた火かげ→あきらか。
蛍・螢 ケイ 火で周りを取り巻く虫→ほたる。
栄・榮 エイ 木のまわりを取り巻いた花→さかえる、はえる。
営・營 エイ かきで取り巻いた陣屋→いとなむ。
鶯・鴬 オウ 輪状の羽模様が首のまわりを取り巻いた鳥→うぐいす。
嬰 エイ 首飾り、とりまく。首飾りをつけた女の子→子供。
纓 エイ 顔をとりまく冠のひも。
桜・櫻 オウ 花が木をとりまいて咲く木→さくら。
080 PUG 両方から山型にひっつく
付 フ つける。
附 フ つく。
符 フ 両片がぴたりとくっつく竹のわりふ。
府 フ 物をびっしりくっつけて貯蔵する倉
腐 フ 肉が原形を失ってぴったりくっつく→くさる
腑 フ 食べ物のはいるくらに似た内臓
逢 ホウ 両方から近づいて山形の頂点で出あう
蓬 ホウ 穂が三角形になった草→よもぎ。
峰・峯 ホウ 頂点で稜線の出あった山
縫 ホウ 両方からよせあわせてぬう
鋒 ホウ 山型の剣のさき
蜂 ホウ 女王ばちを中心に山型の集団をなして移動するはち。
奉 ホウ 捧げ物を山形にかかげ、ささげる。
捧 ホウ 捧げ物を山形にかかげ、ささげる。
俸 ホウ 両手を山形にして、いただく給与。
棒 ボウ 両手でささげもつ木のぼう。
豊・豐 ホウ 山型に皿の上に盛る→ゆたか。
卦 カイ 陰と陽の爻を重ねた形を山形にかかげ占う
掛 カイ 山形にぶらさげる
封 フウ・ホウ 山型に土を集め盛った祭壇や塚→合わせ閉じる、領土。
邦 ホウ 国境に盛り土をして封じこめた領地→くに。
201 TSER そろって並ぶ、雑然と並ぶ
斉・齊 セイ きちんとそろえる。ととのえる。ひとしい。
儕 セイ そろった仲間→ともがら。
剤・劑 ザイ そろえて切る→漢方薬の材料とする草根や木皮を切りそろえて
調合したもの→くすり。
擠 セイ いっせいに並んだ仲間どうしの間で互いにおし合う→おす。
臍 セイ 上下左右そろったまん中にあるへそ。
斎・齋 サイ 祭りのために心身をきちんとととのえる。
済・濟 サイ 水量をそろえる→不足を補って平等にならす→すむ。
齎 セイ 金品をそろえてさし出す→もたらす。
妻 サイ 夫と肩をそろえる相手→つま。
萋 セイ 草がいっせいにそろってしげるさま。
淒 セイ ひしひしと並んで迫る風雨→すさまじい。
自 ジ 左右の形がそろった鼻→自分を指すとき鼻を指さすので自分の意。
次 ジ 物をざっと順序づけて並べる→つぎ。
茨 シ ふぞろいに並べた草→いばら。
恣 シ 野心が並び起こる→ほしいまま。
粢 シ 粗雑なあら米。
資 シ ざっと並べて整えた材料。
姿 シ ざっと身繕いする→すがた。
咨 シ 次は、ざっと並べる意。意見を並べそろえて、もみあう→はかる。
諮 シ はかる。
此 シ ちぐはぐになること。「これ」の意は仮借。
眥・眦 シ 上下のまぶたがじぐざぐに交差したまなじり。
雌 シ 尾の羽が交差している鳥のめす。
柴 サイ 不ぞろいのまま束ねたしば。
砦 サイ 石や材木をぎざぎざに組みあわせて敵をはばむ所→とりで。
疵 シ ぎざぎざのきず。
髭・鬚 シ ぎざぎざと並んだひげ。
觜・嘴 シ 上下がちぐはぐに交差した鳥のくちばし。
紫 シ 赤と青をまぜて染めた色がそろわず、ちぐはぐの中間色→むらさき。
貲 シ ふぞろいに集めた頭金→財産、あがなう。
姉 シ 不ぞろいに並んだ姉妹のうち、年長の方→あね。
柿 シ 枝が不ぞろいに伸びた木→かき。
203 TSET 速く進む
疾 シツ はやい。急にひどくなる病気。
嫉 シツ すぐに、かっと頭にくるカンの虫。
窃・竊 セツ そっとすばやく人のものをとる→ぬすむ。
進 シン すいすいと前へ出る→すすむ。
晋・晉 シン ずんずんと伸びすすむ。
信 シン すらすらと進む偽りのない言葉→まこと。
秦 シン 生長がはやい植物→成長の早い新興国→昔の中国の国名。
蓁 シン 草木がのびすすむ。
臻 シン どんどん物事が進行する→いたる。
迅 ジン 飛ぶようにはやい。
訊 ジン 口早にといただす。
虱・蝨 シツ はやくて見えにくい虫→しらみ。
209 TSIM 細い所に入り込む 218
侵 シン 狭いすきまにじわじわとはいりこむ→おかす。
浸 シン 水がしだいにすみずみまでしみこむ→ひたる。
寝・寢 シン 奥深い眠りにはいる→ねる。
心 シン 血液を細い血管のすみずみまで、しみわたらせる心臓。
芯 シン 心臓のように中心にある植物のくきのしん。
沁 シン 水がすみずみまでしみわたる→しむ。
簪 シン 狭い毛の間にはいりこむかんざし。
譖・譛 シン じわじわと悪口をしみこませる→そしる。
僭・僣 セン 他人の領分にもぐりこんでおかす→おごる。
潜・潛・濳 セン 水の中に深くわりこんでもぐる。
蚕・蠶 サン 桑の葉の間にもぐりこんで食う群れをなす虫→かいこ。
惨・慘 サン 心にしみ入るようにつらい→みじめ。
滲 シン 細いすきまからしみこむ→しみる。
210 TSIP いくつも集まる
集 シュウ あつまる。
雑・雜・襍 ザツ・ゾウ いろいろな色をあつめた衣→まじる。
緝 シュウ 繊維をあつめあわせて糸にする→つむぐ。
葺 シュウ 草やわらを集め屋根をふく。
輯 シュウ あつめる。
捷 ショウ 手当りしだいに集めた獲物→かつ、はやい。
睫 ショウ はやい→さっとまたたく→まつげ。
三 サン いくつもまじる→3。
彡 サン いくつも並んだ紋様→糸や毛の飾り。
参・參 サン いくつもいっしょに入りまじる→まいる。
衫 サン こまごました布を集めた下着。
杉 サン 多くの針葉のはえたすぎ。
森 シン 何本もの木がはえたもり。
218 TSAP 先が細い、細い物が割り込む
挿・插 ソウ 狭い穴にさしこむ→さす。
妾 ショウ 男と交接する女→めかけ。
接 セツ・ショウ 交接→つぐ。
椄 ショウ 木をつぎ合わせる→つぐ。
讒 ザン すきまにつけこんで悪口をもぐりこませる→そしる。
殲・殱 セン にらを刃物で細くきざむように、人をすべて殺しつくす。
籤・籖 セン 細い竹片に文字や番号を書いて引きあてる物→くじ。
繊・纖・纎 セン ほそい絹糸で織った薄い布。
孅 セン 女の手のほっそりしたさま→細くこまかい。
讖 シン 人々のすきに、鋭くもぐりこむ予言。
斬 ザン 鋭い刃が割りこむ→きる。
塹 ザン 土をきり取ったように掘る。
暫 ザン 仕事の中間に割りこんだ少しの時間→しばらく。
漸 ゼン 水分がじわじわとさけめにしみこむ→ようやく。
芟 サン 刃物を入れ込み草をかる。
尖 セン 末端が細い→とがる。
060 SOG 小さい、削る
小 ショウ 細くそぐ→小さい
肖 ショウ 肉づきをちいさく削る
宵 ショウ 日光がちいさくなる夕方
削 サク ちいさくけずる
消 ショウ 火を細くする
梢 ショウ 細いこずえ
鞘 ショウ 細いかわひも→しおで(鞍を留めるひも)。さや。
蛸 ショウ 小さいかまきりの子
哨 ショウ 口を小さくすぼめて口笛をふく
硝 ショウ 小さくくだいて粉末にし、ガラス・火薬の原料とする硝石。
雀 ジャク 小さい鳥。すずめ。
爵 シャク すずめの形をした酒器
嚼 シャク 小さくかみくだく
笑 ショウ 口を小さくすぼめて、ほほとわらう
嘯 ショウ 口を小さくすぼめて、うそぶく
061 TOG 削り取る、減らす
少 ショウ へらす→すくない
062 TSOG 上に浮く、表面をかすめる
譟 ソウ うわずって騒ぐ。
噪 ソウ うわずって騒ぐ。
燥 ソウ 熱気が上へのぼってかわく。
澡 ソウ 水で表面をかすめて汚れを流す→あらう、すすぐ。
藻 ソウ 軽く上に浮く浮き草。
繰 ソウ まゆの表面をかきとるように生糸をたぐる→くる。
操 ソウ うわべをかすめて糸をたぐる→あやつる。
巣 ソウ 木の上に構えた鳥のす。
剿 ソウ 表面をかすめとる。
鈔 ショウ 表面をかすめとる。
抄 ショウ 表面をかすめとる。
炒 ソウ・ショウ 火でさっと肉や菜の表面をかすめるようにいためる。
126 SENG 細める、小さく分ける
省 ショウ・セイ 目を細くして注意してみる→かえりみる、はぶく。
斯 シ ばらばらに小さくきり離す。
撕 シ ばらばらに小さく引きさく。
析 セキ 細かくさく→細かく調べる。
154 SAR バラバラ、そぎとる、小さい
戔 セン 小さい、すくない
残・殘 ザン わずかなのこり
浅・淺 セン 水が少ない→あさい
賎・賤 セン 財貨がすくない→いやしい
盞 サン 小さいさかずき
銭・錢 セン 小ぜに
濺 セン 小さな水しぶき
桟・棧 サン 小さい木ぎれ
箋・牋 セン 小さい竹札
践・踐 セン 小きざみに歩く
線・綫 セン 細いいと。
砂 サ 小さい石→すな
沙 サ 水に洗われて小さくばらばらになったすな。
莎 サ 砂地に多く自生する草→はますげ。
鯊 サ 川の流れこむ浅い海辺で、砂をわけてすむ小魚→はぜ。
紗 サ 細い糸で織った絹→うすぎぬ。
瑣 サ 小さい
鎖 サ 小さい金輪をつらねたくさり。
些 シャ 小さい
殺 サツ ばらばらにする、そぎとる
散 サン ばらばらにした肉
撒 サツ ばらばらにまく
霰 サン ぱらぱらちるあられ
傘・繖 サン 雨をばらばらに散らすかさ
鮮 セン 切りたての魚
山 サン 水をばらばらに分ける分水嶺→やま。
仙 セン 山中に住む人。
刪 サン 小さく削りとる
155 TSAN そろえる
前 ゼン 足をそろえて進む
剪 セン 切りそろえる
揃 セン そろえる
翦 セン そろった矢
煎 セン 火力を平均にそろえて、なべの上の物をいちように熱する→いる、にる。
践・踐 セン 足をそろえる
賛・贊 サン さあさあと前に押しすすめる
讃・讚 サン ことばをそろえて、わきからほめあげる→ほめる。
薦 セン きちんとそろえて神前にそなえる
157 TSUAN そろえる
算 サン そろえてかぞえる。
纂 サン たくさんのものをあつめて整理し、まとめる。
巽 ソン 食事をそろえて供える。たつみ(南東の方角)の意は仮借。
饌 セン とりそろえたごちそう。
選 セン そろえてえらぶ。
撰 セン えらぶ
全 ゼン すべてをひとまとめにする→すべて、まっとうする。
栓 セン 木をまるくけずり、穴の全体をふさぐようにしたせん。
詮 セン そろえて考える。
銓 セン ものをそろえてめかたをはかる。
158 TSUAR くぼむ、もぐる、曲げて短くする
坐 ザ 背をくぼませて、すわる。
座 ザ すわる場所。
挫 ザ 折れて短くなる→くじける。
竄 ザン もぐる。かくす。
鑽・鑚 サン きりでもぐりこみ、穴をあける→うがつ。
鐫 セン 木をうがつための道具→金属ののみ。
簒 サン すき間にもぐりこんで奪う
泉・湶 セン せまい穴をうがつようにして、わき出るいずみ。
156 SUAT 拭い取る
雪 セツ 雪は白く万物を掃き清める。
刷 サツ 小刀で汚れを削り取る。
153 TSAR Y型、支える、ギザギザ
左 サ ささえる手→ひだり。
佐 サ そばからささえる→たすける。補佐。
叉 サ Y型をなしていて物をはさみ、または突くもの。
差 サ Y型の手の指が長短があって不ぞろい→たがう。
瑳 サ ギザギザした物で玉を磨く。
槎 サ ぎざぎざになったY型の枝。
長短ふぞろいな材木を並べてつないだいかだ。
嵯・嵳 サ ぎざぎざとした山。
縒 シ 布の先端がぎざぎざでそろわない→よる。
祭 サイ 供え物や祭壇を清める儀式。瑳のみがく意と同系。
察 サツ よごれをとってよく見る。
擦 サツ よごれをこすりとる→する。
際 サイ 相接してたがいにすれあう→きわ。
搓 サ こする
拶 サツ ならべてすりよせる→せまる。挨拶。
199 SER 細かく分かれる
四 シ 口から出た息が、ばらばらに分かれる→分散した数→4。
駟 シ 四頭だての馬車。
死 シ 生気が分散し去る→しぬ。
西 セイ・サイ 昼間の陽気が分散し去る方向→にし。
茜 セン 西は日のおちる方向で、夕焼け色→あかね。
栖 セイ 西は細い枝で作られた鳥のす。すむ。
棲 セイ すむ。す。
洒 サイ・シャ 分散して水を流す→そそぐ。あらう。
晒 サイ 日光にあてて、さっぱりと、よごれをとる。
灑 サイ・シャ 分散して水を流す→そそぐ。
洗 セン 分散して水を流す→あらう。
遷 セン 形を残して中身が分散する→うつる。
僊 セン 魂が肉体からぬけ出て分散し、空に遊ぶ仙人。
細 サイ こまかく分散する→こまかい。
厶 シ 細かくわけて自分の分を所有する→わたくし。
私 シ 収穫した穀物を各自が細分して所有する→わたくし。
先 セン 小さく分離した足さき→さき。
182 TSUIN くびる、すらりと細い、小さい
寸 スン 細い指の長さ→長さの単位。
忖 ソン 長さをはかるように、相手の気持ちをそっと推しはかる。
村・邨 ソン 寸は、手の指をしばしおし当てる意。
人々がしばし腰をおちつけた木のある所→むら。
存 ソン・ゾン 指を脈所に置くように、そっと置いておく→ある。
尊 ソン すらりと形のよい礼式用の酒器→形よく上品で安定している→たっとい。
樽 ソン すらりと形のよい礼式用の酒器→たる。
蹲 ソン 足をひと所に引きしめてたつ→うずくまる。
遵 ジュン 細く一線にしぼって、外にはみ出さないように進む→したがう。
竣 シュン すらりと立つ→竣工(建物が高くたつことから、工事が完成すること)。
逡 シュン たちすくんで、しりごみする→しりぞく。
俊 シュン すらりとひいでた人→すぐれる。
駿 シュン すらりとひいでた馬→足のはやい馬。
峻 シュン すらりと高い山→高い、けわしい。
酸 サン 筋骨を柔らげ、スマートにする発酵液→す。
唆 サ 口を細くすぼめて、そそのかす。
梭 サ すらりと細長い木製のひ。
隼 シュン 細くしまってすらりとした形のとり→はやぶさ。
孫 ソン 子の系統を引く一段と小さい子→まご。
遜 ソン 小さくなって遠慮する→へりくだる。
帥 スイ すべてを一筋にしぼる→軍をひきいる大将。
罪 ザイ 罪を犯して小者に下げられる→つみ。
卒・卆 ソツ 引率される雑兵や小者。
小さくまとめて引き締める→最後に締めくくる→おわり。
淬 サイ 冷水をかけて小さくひきしめる→焼きを入れて刀をひきしめる。
粋・粹 スイ 小さい米がそろっていてまじりけのない→純粋。
翠・翆 スイ からだの小さくしまった小鳥→汚れのない緑の羽→緑。
酔・醉 スイ 飲みつぶれて正気が小さくくだけ分散する→よう。
砕・碎 サイ 小さくくだいた石→くだく。
摧 サイ 細かくくだく。
催 サイ 細かくせかせかと小刻みに動く→せきたてる→もよおす。
損 ソン 小さくへらす→そこなう。
096 SAG 二つに分かれる、分かれて並ぶ
疋 ソ 左右一対をなす足。
胥 ショ 同僚があい並んでたむろしている下級役人。
婿・壻・聟 セイ 胥は、対をなす仲間の意。娘と結ばれてペアをなした男性→むこ。
疎・踈 ソ 束ねたものを一つずつ別々に離して間をあける→まばら。
疏 ソ 「疎」と同じ。
梳 ソ くしを通し毛を別々に離す→くしけずる。
楚 ソ ばらばらに離れた柴や木の枝。
礎 ソ 点々と離して置いた石→いしずえ。
粗 ソ ばらつくまずい玄米→あらい。
蘇・蘓 ソ のどにすきまがあいてつまった息が通る→よみがえる。
素 ソ ひとすじずつ離れてたれた原糸→もと。
索 サク 一本ずつはなれた細い繊維→細い引き綱→ひく、もとめる。
相 ソウ あい対する。
箱 ソウ 一輪車の左右にペアをなしてつけた竹製の荷かご→はこ。
想 ソウ ある対象に向かって心で考える→おもう。
霜 ソウ 離れて向き合う霜柱→しも。
喪 ソウ 人がばらばらに離散する→死者との別れの儀式。
爽 ソウ 二つにわかれる→わり切れてねちねちしない→さわやか。
双・雙 ソウ ふたつ。
097 TSAK 切れ目を入れる、始める
乍 サ 刃物で切れめをいれる→急切な動作→たちまち。
作・做 サ・サク さっと切る→はじめて動作をおこす→つくる。
窄 サク むりに作為してぐっとせばめる。
詐 サ つくりことば→いつわる。
所 ショ 木をさくさくと切り分ける。「ところ」の意は仮借。
朔 サク 月の初め→ついたち。
遡 ソ 朔の「月はじめにもどる」意から、流れと逆にもどる→さかのぼる。
塑 ソ のみや、こてを土塊にさかだててけずりとる→土をけずる。
泝 ソ 流れと逆に動いて源のほうにもどる→さかのぼる。
訴 ソ 言葉で逆方向に切りこむ→だまってなりゆきにまかせておかずに、
上に申し出て人を動かそうとする→うったえる。
創 ソウ 刃物で切れめをつける→きず。
匠 ショウ 素材を切って技工を施す→たくみ。
初 ショ 衣を作るとき最初にはさみを入れて切る→はじめ。
098 TSANG しまいこむ
蔵・藏 ゾウ くら
臓・臟 ゾウ 人体内にしまいこまれている諸器官→はらわた。
倉 ソウ くら
蒼 ソウ 倉にとりこんだ牧草の色→あお。
滄 ソウ 緑がかった水の色。
葬 ソウ 死体を草むす土の中に隠し去る→ほうむる。
099 TSANG 長細い
爿 ショウ 細長い板を並べた寝台。
床・牀 ショウ 寝台→とこ、ゆか。
壮・壯 ソウ 堂々とした背たけの長い男→勇ましい→さかん。
牆・墻 ショウ 細長いへい。
檣 ショウ 長い柱→帆柱。
将・將 ショウ いちばん長い中指→手で物をもつ。長となってひきいる。
奨・奬・獎 ショウ 大きく伸ばし前進させる→すすめる。
醤 ショウ 細長くたれる、どろどろとした汁→ひしお(穀物を発酵させた汁)
状 ジョウ 細長い犬の姿→すがた。
妝 ショウ 女がすらりと姿を整える→よそおう。
装・裝 ショウ・ソウ すらりと細く身ごしらえをととのえる→よそおう。
粧 ショウ よそおう。
荘・莊 ソウ 細長い草ぶきの納屋→いなかの家。
庄 ショウ いなかの家。
臧 ソウ すらりとしていて、かっこうがよい。
槍 ソウ 細長いやり。
013 SIG 立つ、立てる
士 シ 成人して自立するおとこ。
仕 シ 身分の高い人のそばにじっとたつ→つかえる。
史 シ 記録をしるした竹札を筒に入れてたてる記録役
→歴史官、歴史。
使 シ 記録の役目をあずかるつかい→つかう。
事・亊 ジ 役人が竹札を筒の中にたてる→所定の仕事や役目。
014 TSIG せき止める、断ち切る
才 サイ 川をせきとめるせき→切る→切った素材→人間の素質。
材 ザイ 断ち切った木→素材。
財・戝 ザイ 適度に切りもりして生活の素材に役だてる金品。
賊 ゾク 財物や人の命を切って取る悪人。
裁 サイ 布地を断ち切る→さばく。
栽 サイ のびすぎた枝をきる→栽培する。
哉 サイ 語の連なりを断ち切ってポーズを置き、いいおさめる
→文末につく助辞「かな」「や」
在 ザイ 土でふさいで水流を切り止め進行を止める→じっと止まる
→そこにある。
載 サイ 車の荷が落ちないように縄で止める→のせる。
災 サイ 生活の進行をせき止めてじゃまをする物事→わざわい。
宰 サイ 肉などをきって料理する→仕事を意のままに処理する。
滓 シ・サイ せき止めて水が流れず沈殿するかす。
緇 シ 黒く染める。滓(水底に沈殿した黒い泥)と同系。
輜 シ 荷や人がずれ落ちないように、わきを板やわくでせきとめた車。
采 サイ 指でつかんで切りとる。
採 サイ 指でつかんで切りとる。
菜 サイ 摘み取った草→な。
015 TSIG 増える、増やす
孜 シ 次々と続いて働く→つとめる
字 ジ やねの下で、たいせつに子を育てふやす→うむ、やしなう
茲 シ・ジ 草木が繁茂する→しげる。
孳 ジ 子どもがふえる→生む
慈 ジ 子どもを育てる心→いつくしむ
滋 ジ ふえる
磁 ジ 砂鉄をどんどん引き寄せてふくらむ鉱物。
再 サイ 同じ物事がもう一つある→ふたたび
曽・曾 ソウ 層をなして重なる(曾祖母など)
増 ゾウ 重なってふえる
層 ソウ 幾重にも重なる
贈 ゾウ 相手の持ち物の上へ、物をおくって重ねてやる→おくる
甑 ソウ こしき(せいろうを上に重ねて、穀物をむす器具)
憎 ゾウ いやな感じが層を成してつのる→にくい
016 TSIG 小さい、細い
子 シ 小さい子供
巳 シ 小さい胎児。蛇の意は仮借。
嗣 シ あとをつぐ小さい子→継ぐ
糸・絲 シ 細い糸
017 SIK 狭い穴、狭い間隙をこする
思 シ 頭の狭い穴(泉門)→おもう
鰓 シ・サイ えら。えらの狭い穴を水が出入りする。
偲 シ・サイ 細やかな思い→しのぶ
司 シ 狭い穴を通して内情を察知する→つかさどる
伺 シ 小さい穴を通して見る→うかがう
覗 シ 小さい穴を通して見る→のぞく
祠 シ 神意を覗き見する→ほこら
笥 シ 狭い間隙が残るだけのはこ
息 ソク 狭い鼻の穴を出入りする息
熄 ソク 休息→やむ
塞 ソク 小さい穴をふさぐ
色 ショク 性交(女性の性器の穴を塞ぐ)→いろ
彩 サイ 色と同系。いろどる。
嗇 ショク 取りこんで塞ぐ→出し惜しみする。
穡 ショク 穀物をとりいれて、納屋に塞ぐ→穀物。
渋・澁・澀 ジュウ 塞がるように滑らかさがない→しぶい。
018 TSIK ひっつく、かたよる
則 ソク いつもそのそばによりそって離れてはならない道理・手本・基準。
側 ソク 両側に偏る→かわ
測 ソク 物さしや基準をそばにつけて、水の深さをはかる→はかる。側
廁・厠 シ・ソク 片隅に偏した小屋→かわや(便所)
惻 ソク 他人の気持ちを推し量る→悼む
即 ソク そばにひっつく→すぐ
仄 ソク かたむく
昃 ソク 日がかたむく
127 TSEK ギザギザとつっかえる、ふぞろい
冊・册 サツ 長短ふぞろいな木簡を並べた短冊
柵 サク 長短のある木のくいを横木でつないだかきね
脊 セキ 長短のある肋骨ロッコツを脊柱でつないだ背骨
刺 セキ・シ ギザギザのとげで刺す。
策 サク とげのついたむち。ぎざぎざとつかえる短冊。
責 セキ とげでさすように、せめさいなむ
債 サイ 借り貸しの責任→清算してない貸借関係。
積 セキ 端がぎざぎざとするように重ねる
績 セキ 糸を重ねて織る
簀 セキ ぎざぎざになるように積み重ねた竹をあんだすのこ
漬 シ いくつも積み重ねて、汁の中にひたす→つける。
128 TSEK ←→型に両方に引っ張る、←→型に両方に突き出る
争・爭 ソウ 両人が物を引っ張りあう→あらそう
箏・筝 ソウ 両方から引きあって弦を張った琴
諍 ソウ 言葉で両方から取り合う→あらそう、うったえる、いさめる
刺 シ とげが突き出る→さす
095 TSAG 重ねる
且 シャ 上に積み重ねたさま
姐 シャ 女きょうだいのうち、上位にある年長者
苴 ショ 上に重ねた敷き草
祖 ソ 世代の上位の先祖
俎・爼 ソ 肉を重ねて置いたまないた
阻 ソ 石を重ねて行く手をはばむ
査 サ 往来をはばむ木の柵。調査の意は、華南の方言。
組 ソ 糸をくみ重ねる
租 ソ 収穫した作物の上にかかって徴収されるもの→年貢。
助 ジョ 力を重ねてそえる
昔 セキ 時日の重なったむかし
昨 サク きのう。
措 ソ 上に重ねておく。
借 セキ・シャク 金や力を重ね加えてやる
醋 サク 月日を重ねて、発酵した汁をねかせておく→す。
酢 サク す。
錯 サク 金属を上に重ねてめっきする→ふぞろいに重なる→交錯。
惜 セキ 心中に残り重なって思いがつのる→おしい。
藉 セキ 重ねた敷き草
籍 セキ 重ねておく竹簡の書物
席 セキ 重ね敷く敷物
129 TSENG すみきっている
青 セイ すみきったあお色
清 セイ すんだ
晴 セイ すみきった空
睛 セイ すんだひとみ
精 セイ けがれのない米
請 セイ 澄んだ目をまともに向けて、応対する
靖 セイ しずまる
情 セイ・ジョウ 心の動きをもたらすエキス
静・靜 セイ しんとすみきった
浄・淨 セイ・ジョウ きよい
井・丼 セイ きよい水のある井戸
丼の「どんぶり」の意は日本のみ。
晶 セイ・ショウ すみきった光
星 セイ 澄みきって光るほし
惺 セイ 心がきれいに澄んでいる→さとる。
醒 セイ 酒がさめてすっきりする→さめる。
130 SENG 生きている、なま
生 セイ 生きている
牲 セイ いきている牛→いけにえ
姓 セイ うまれによってつける名→名字
性 セイ うまれつきのすんだ心→うまれつき
甥 セイ 姉妹のうんだ子→おい。
笙 ショウ ふえ。生は、すがすがしい意。
045 TSOG 寄せ集め、ぞんさいな
艸 ソウ 雑然と生える草。
草 ソウ 雑然と生える草。
造 ゾウ ざっと集めてこしらえる。
慥 ソウ そそくさと急場をつくろう気持ち→あわただしい。
曹 ソウ 何人もいる下級の役人。
遭 ソウ むぞうさに出かけて雑然といっしょになる→予定なしに出会う。
糟 ソウ 雑然といっしょになったかす
槽 ソウ 寄せ集めた餌を入れる飼葉桶→容器。
漕 ソウ 何人かがいっしょに舟をこぐ。
宋 ソウ 遺民を集めてたてた国の名。
044 TSOG 黒い、暗い
早 ソウ 黒いハンノキの実→暗い→朝早い
皀 ヒウ 黒いハンノキの実→かんばしい、穀物の一つぶ
043 TSOG つめ、ひっかく、かき寄せる、手の動作
爪 ソウ つめ。
蚤 ソウ かきたいようなかゆみをおこさせる虫→のみ。
掻 ソウ かく。
騒・騷 ソウ のみがかゆくて、馬がさわぐ。
棗 ソウ とげの多いなつめの木。
叟 ソウ かまどの中を手で捜す。
捜・搜 ソウ 手で捜す。
蒐 シュウ 寄せあつめる。
掃 ソウ ほうきで地表をひっかく→はく。
042 TSOG 縮む、絞る、細い
秋・穐・龝 シュウ 作物を火や太陽でかわかして収縮させる→作物を収穫する季節。
愁 シュウ 心が縮む
鞦 シュウ 馬のしりがい(鞍を固定させる緒)。
鍬 シュウ 細いさじ形の器具。くわ。
就 シュウ ひき締める→つく。
蹴 シュウ 足を物につける→ける。
鷲 シュウ 就は目標めざして近寄る意。近寄って襲い掛かる鳥→わし。
酋 シュウ 酒をしぼる
遒・逎 シュウ 引きしぼるように集まる
酒 シュウ・シュ 穀物を発酵させ、その上ずみをしぼり出した液体
醜 シュウ ちぢんだりして顔かたちが悪い→みにくい。
蕭 ショウ 細い草
秀 シュウ すらりと細ながい稲の穂→すらりと高くでる→ひいでる。
誘 ユウ 秀は、先にたつ意。自分が先に立って後の人を誘い込む→さそう。
叟 ソウ 細長く痩せた老人。
嫂 ソウ 年長の女→つまり兄嫁。
痩 ソウ 細ながくやせた。
溲 ソウ 細長くたれる汁→尿、ひたす。
宿 シュク からだを縮めて、仮寝する
縮 シュク 小さくちぢむ
羞 シュウ 羊の肉を手で細く引きしめる→引きしぼる、細くちぢむ。
身が縮まる感じ→恥じる。
粛・肅 シュク からだを引きしめる
戚 シャク・セキ 小さい手おの→身近な親戚
蹙 シュク ちぢめる
粟 ショク あわ。小さくて、ぱらぱらした穀物
焦 ショウ こげて収縮する
礁 ショウ こげたような黒い色をして、水面に見えかくれする岩。
A17 TOK 小さい、細い、締める
叔 シュク 小さい豆やそばの実を手で拾う→小さい末の兄弟→おじ。
菽 シュク 小豆。そばの実。
椒 ショウ こつぶの実のなる木→はじかみ、山椒。
淑 シュク こぢんまりとまとまっている→しとやか。
督 トク 小さく締める→みはって引き締める。
俶 シュク 身なりを引き締めてととのえる。始める。
寂 ジャク・セキ 家の中の人声が細く小さくなる→さびしい。
073 TSUG グッと縮める、ひと所に集めそろえる、細長い、つきぬける。
足 ソク 関節がぐっとちぢんで弾力をうみ出すあし
促 ソク 間をつめて急がす
捉 ソク ちぢめてつかむ
族 ゾク 同じ物を集めてグループにまとる→やから。
蔟 ソク 集めた草、草むら。
簇 ソウ 群がって生えた竹→むらがる。
束 ソク しめてたばねる
速 ソク ちぢめて歩く→はやい。
漱 ソウ せかせかと口を動かす→すすぐ。
嗽 ソウ せかせかとせきをする。
竦 ショウ 足をちぢめてたつ
従・從・从 ジュウ 人の後に人が従えば細長い縦隊となる
縦・縱 ジュウ たてに細長い
蹤 ショウ 長くつらなる足あと→あと。
踪 ソウ 長くつづくあしあと→あと。
嵩 スウ 細長く高い
崇 スウ 細長く高い
芻・蒭 スウ 二つかさねて、ぐっと縮め束ねたくさ
趨 スウ 間をちぢめてさっさといく
雛 スウ 小さくからだがひきしまった、ひな鳥
皺 スウ ひきしめて生じるしわ
取 シュ 手の筋肉を引き締めて物を離さない→とる
掫 シュ しっかりつかむ
聚 シュウ あつまる。
諏 シュ 意見を集めてその中からえらびとる→はかる。
趣 シュ 時間をちぢめてせかせかといく
奏 ソウ 物の形をそろえて両手で神前に差し出す
湊 ソウ 水が集まる。港。
輳 ソウ 車が集まる
送 ソウ 物をそろえて他所へはこぶ
叢 ソウ 長短そろわずぎざぎざに集まる
宗 シュウ・ソウ 一族の集団。
走 ソウ 足ばやにいく
窓・窗 ソウ 空気がまとめて、さっと通る窓
聡・聰 ソウ 耳がさっと通って聞こえる→さとい
総・總・綜・惣 ソウ 多くの糸を一つにまとめて締めたふさ→一手にまとめる→すべて。
匆 ソウ 空気のつき抜ける窓。
怱 ソウ 心が突き抜けて先走りする→いそぐ。
葱 ソウ 中が空で突き抜けているねぎ。
202 TSET 小さく切る、つきる
辛 シン 鋭い刃物で切る
新 シン 切りたて、なま→あたらしい。
薪 シン 切った木→たきぎ。
親 シン ナイフで身を切るように身近に接して見ている→近しい間がら
→おや、したしい。
梓 シ あずさ。刃物で切ったり刻んだりするのに適した木
尽・盡 ジン・シン 小さくなってつきる。
燼 ジン・シン 燃えつきたあとのこまぎれの残り火
津 シン 水が少なく、尽きようとしてたれる→しずく。
漆 シツ したたる汁→うるし。
七 シチ 縦線を横線で切り止め、端を切り捨てる→ななつ。
叱 シツ しっと鋭くどなる。
切 セツ 小さくくぎる。
節 セツ 一段ずつ区切れる竹のふし
櫛 シツ 竹のふしを切りとり、それにぎざぎざの歯をきざんだくし。
屑 セツ 小さく区切れた物。くず。
膝 シツ 関節で区切れるひざ
折 セツ きっぱりときる→おる。
誓 セイ きっぱりといいきる→ちかう。
逝 セイ ふっつりと折れるようにいってしまう→ゆく。
哲 テツ 言動が明快に断ち切れる→あきらか、賢い。
制 セイ 刀で必要なだけ切りとり、他を切り捨てる→形を整える。
製 セイ 衣料を裁断する→よい形に仕立てる。
勢 セイ 力を加えて強制し、他のものを程よい形に整える
→外からの力→いきおい。
194 TER いっぱい詰まる、行き詰まる
真・眞 シン 穴を掘って死者を埋める→いっぱい詰まる→中身がない)の反対
填 テン 土を埋めて空隙をみたす→うずめる
瞋 シン 目をその枠いっぱいに充実させてにらむ→いかる
慎・愼 シン 心を隅々に配って欠けたところの無い→つつしむ
鎮・鎭 チン 鋳型に金属を流し込み空間の無いように埋める→しずめる
珍・珎 チン 質が緻密で欠け目のない玉→めずらしい
診 シン 隅々まで手抜かりなく見て判断する→みる
畛 シン 田畑が枠いっぱいに充実している→あぜ
趁 チン 間髪いれずについて行く→追う
身 シン おなかがいっぱいになった妊婦→からだ
旨 シ 充実した食べ物→うまい
脂 シ 組織の充実したあぶら肉→あぶら
至 シ 矢と目標の間に隙が無い→まっすぐ届く
致 チ 隅々まで尽くす
室 シツ いきづまりの奥のへや
窒 チツ いきづまり
膣・腟 チツ 女の行きづまりになった性器の穴
姪 テツ・チツ 血縁の末端に当たる者→めい。
桎 シツ ピタリと間髪いれず皮膚につく足かせ
嚔・嚏 テイ 鼻腔がピタリと詰まって通じない→くしゃみ
実・實 ジツ 家に財貨を充実させる→みのる
質・貭 シツ 通貨の値打ちいっぱいの品物→質種
緻 チ きめ細かくなかみがつまる
躓 チ 足がつかえて動かない→つまづく
抵 テイ いたる
秩 チツ びっしり稲を積み上げ充実させる→順序を積む
帙 チツ 書物をきちんと重ねてつめる枠
逮 タイ 追いついて尾に手が届く→とらえる
遅・遲 チ 歩みがつかえてとどこおる→おくれる
稚・穉 チ のびのおそい作物→おさない
塵 ジン びっしりと隙間をふさぐチリ
082 TAG 充実する、ひと所に集まる、定着する
土 ド 土を盛った姿。充実した意を含む。
吐 ト いっぱい詰まった物をはき出す。
肚 ト 物を詰める腹。
社 シャ 地中に充実した物を外にはき出す土の生産力(土地神)をあがめる。
土地神をまつった所。やしろ。
土地神を中心に集まった組合。
徒 ト 土に足を付けて行く→一歩一歩と歩く→歩兵。
数多い歩兵→下級の仲間、門下のでし。
者 シャ 熱気を充実させる。「もの」の意は仮借。
都 ト 人々の集中する大きいまち。
諸 ショ ひと所に多くのものが集まる→もろもろ。
薯 ショ 根が充実したいも。
藷 ショ 根が充実したいも。
睹・覩 ト 視線をあつめる。
賭 ト 金を一点に集中してかける。
堵 ト 土を詰めた垣。
儲 チョ 詰めこむ、たくわえる。
猪・豬 チョ 太ったいのしし。
箸 チョ 食物をくっつけてとるはし。
署 ショ 網の目のようなひとこまごとに、人を配置して落ち着ける→役所。
書 ショ 筆で字をかきつけて、紙や木簡に定着させる→かく。
著 チョ くっつける、とめる→あらわす、いちじるしい。
着 チャク くっつける。
躇・墸 チョ ふむ、たちどまる。
奢 シャ 充実した力を盛大に外に出す→おごる。
渚 ショ 砂利や小石が集まってできるなかす→なぎさ。
緒 ショ・チョ 糸巻きにたくわえた糸のはみ出たはし→お。
貯 チョ 財貨をいっぱいに詰めこむ→たくわえる。
佇・竚 チョ ある所にくっついて止まる→たたずむ。
処・處 ショ 足を止めて腰を落ち着ける→おる、ところ。
図・圖 ズ・ト 図形を書きつけて紙上に定着させる。
宅 タク 定着して住むところ→すまい。
託 タク ある所にじっと預けておく→まかせる。
托 タク じっとのせて安定させる→あずける。
石 コク・シャク・セキ 質のかたくつまったいし。
碩 セキ 充実したあたま。
妬 ト 勘気がいっぱいにつまる→ねたむ。
党・黨 トウ 人間の集まり。
083 TAG 火が集まる、あかあか
庶 ショ 家の中で火を集め燃やす→集めた物→もろもろ。
遮 シャ 多くの物を集めて置く→さえぎる。
煮 シャ 火でにる。
暑 ショ 日光が集中してあつい。
赭 シャ あかつち。
曙 ショ 日光が明るくなる→あかつき。あけぼの。
炙 シャ 火であぶる。
赤 セキ 火のようにあかい。
赫 カク あかあかと、ほてる。
嚇 カク 赤くなって激怒する→いかる。
螫 セキ 毒をさされて赤くはれる。
灼 シャク まっかにもえる。
鼠・鼡 ソ・ショ 数多くふえるねずみ。庶(数多い)と同系。
084 TAK ・―・―・型につながる。
尺 シャク 一つ一つ、手を広げて図る→長さの単位(約30cm)。
度 タク・ド 手幅で計る→はかる規準。温度、角度。
渡 ト 一足一足、わたる。
択・擇 タク 次々と並べた中からえらび出す→えらぶ。
駅・驛 エキ 次々と並んだ中継所。
繹 エキ つづいたものをずるずると一つずつ引き出す。
訳・譯 ヤク ことばを一つずつ並べつないで、他の文句にいいかえる。
沢・澤 タク つぎつぎとつづく湿地→さわ。
釈・釋 シャク 一つ一つときほぐす。
亦 エキ 両脇→右にひとつ、左にもうひとつ→また。
跡 セキ 次々と間隔をおいて同じ形の続く足あと→あと。
蹟 セキ あと。
夜 ヤ 昼の両脇の時間→よる。
夕 セキ ゆう。
汐 セキ ゆうしお。
腋 エキ からだの両脇。
掖 エキ 脇をささえる→たすける。
液 エキ ひとしずくずつたれる汁。
085 TAG ゆるんで伸びる
射 シャ 張った弓の弦を放して、緊張を解く→いる。
謝 シャ 言葉に表すことによって、負担や緊張をといて気楽になる→あやまる。
余 ヨ ゆったりとのばし広げる。
餘 ヨ 食物がゆったりとゆとりのある→あまる。
舒 ジョ ずらせてのばす。
除 ジョ じゃまになる土を押しのばす→のぞく。
叙・敍・敘 ジョ 固まったものを少しずつ展開しのばす
→心中の思いを外に展開し陳述する→のべる。
斜 シャ ひしゃくを傾けて中の液体を横に伸ばし流す→横にそれて傾いている
→ななめ。
舎・舍 シャ ゆったり休む家。
捨 シャ ゆるめて放す→すてる。
途 ト のびたみち。
塗 ト 押しのばすどろ土→ぬる。
徐 ジョ ゆったり歩く→おもむろ。ゆっくり。
茶 サ・チャ 緊張をといてからだをのばす効果のある植物。
赦 シャ ゆるめる→ゆるす。
予 ヨ 向こうへ押しやる。
豫 ヨ のんびりとゆとりをもつ→あたえる。あらかじめ。
預 ヨ 人数にゆとりをもたせる→あらかじめ。あずかる。
杼 ジョ 糸をのばして出す木製の糸巻き→ひ。
抒 ジョ のばす。
序 ジョ 母屋の脇に伸び出た脇屋→心の中の思いを押し伸ばして
展開する→初め。
野・埜 ヤ ひろくのびた大地。
086 TANG 上、高い、大きい
上 ジョウ うえ。
尚 ショウ たかい、上にあがる。その上に→なお。
商 ショウ 平原の中の明るい高台。高台あった商という国。
国が滅んだのち行商するジプシーと化し、商業がはじまった。
堂 ドウ 広い高い台上にたてた表御殿。
嘗・甞 ショウ 舌の上に乗せて味をためす→なめる。
敞 ショウ 広く高い所→ひろい、たかい。
廠・厰 ショウ ひろく明るい家→おおや、うまや。
昜 ヨウ 日が高くあがる→あがる。
揚 ヨウ あがる。
瘍 ヨウ 皮膚がもちあがる、できもの→かさ。
楊 ヨウ 長く上にのびる木→やなぎ。
場・塲 ジョウ 広い台地→ば。
洋 ヨウ 大きい海。
087 TANG 明るい、はっきり
陽 ヨウ ひなた。ひ。
暘 ヨウ ひので。ひ。
湯 トウ 太陽のように熱い水。
蕩 トウ 湯が動くように、ゆれうごく。大水で草木がゆれうごく。
盪・蘯 トウ 湯が動くように、ゆれうごく。
唱 ショウ 明白にものをいう→となえる。
昌 ショウ 明るい→あきらか。
彰 ショウ 明るい→あきらか。
章 ショウ あざやかで目だつ印→ひと区切り。
樟 ショウ はなやか→高くのびる。高く伸びた木→くす。
唐 トウ 蕩と同系で、大水のイメージから、大きい意。
大きな国の意を含めた国名。
宕 トウ 蕩と同系で、大きい意。大きな石のほら穴。
088 TANG 長い
長 チョウ ながい。
帳 チョウ ながい布→とばり。
張 チョウ 弓に弦を長く伸ばしてはる
脹 チョウ 腹が張ってふくれる。
悵 チョウ 思いが長く尾を引く→うらむ、いたむ。
萇 チョウ 枝の長い低木。萇楚とは木の名。
丈 ジョウ ながいながさ。303センチメートル。
杖 ジョウ 長いつえ。
腸・膓 チョウ 長いはらわた。
暢 チョウ 長く伸びる。
常 ジョウ いつまでも長く続く→つね。
裳 ショウ ながいスカート→もすそ。
089 TANG 開いた面を押し当てる
当・當 トウ 面と面とがぴたりとあたる。
掌 ショウ 平らに広げた手のひら。
賞 ショウ それに相当する礼を払う。ほめる。
償 ショウ 罪や借用物に相当する返し→つぐなう。
障 ショウ 平面をあてて進行をさしとめる→さえぎる。
090 TAK 叩き割る
斫 シャク きる。うつ。
斥 セキ たたき割る。しりぞける意は「除」の仮借。
柝 タク 木を打ち割る。
拆 タク たたき割る。
拓 タク 石をたたき割る→未開の地をひらく。
傷 ショウ 強く物にぶちあたってきずつく。
殤 ショウ けがをして死ぬ。
001 TIG じっとひと所にとまる
止 シ じっとひと所にとまる
址・阯 シ じっととどまったあと
趾 シ あし。土をじっとふまえるあし先の部分。
沚 シ 川の中でじっとひと所にとまっている中洲
祉 シ さいわい。神がそこに足をとめて福を与える。
歯・齒 シ ものをかんでとめる前歯
台・臺 タイ 土を高く積んで人の来るのを見る見晴らし台
戴 タイ じっと頭の頂上に止めおく→いただく。
峙 ジ そばだつ。じっと動かないで、まっすぐにたつ。
待 タイ じっとまつ
侍 ジ じっとたってはべる
塒 ジ 鶏がじっととまって休みすむ土の囲い
持 ジ 手で止める
已 イ 止まって、やめる
俟 シ 止まって、待つ
市 シ 足を止め売り買いする場
002 TIG まっすぐ進む
之 シ ゆく
志 シ こころざす。ある目標の達成を目ざして心を向ける。
寺 シ・ジ 手足を動かして働く→接待所→てら
時 シ・ジ 日が進行する
詩 シ 何かを志向する気持ちをあらわした韻文
008 TIK まっすぐ
直 チョク まっすぐ見る→まっすぐ。
植 ショク まっすぐ木を立てる→木を植える。
殖 ショク 植えると同系。植えて、殖やす。
埴 ショク 草木の苗を植えてふやすのに用いる水持ちのよい粘土→はに。
蒔 ジ うえる→まく。
置 チ 網を真っ直ぐたてる→置く。
悳 トク まっすぐな心。
徳 トク まっすぐな行い。
値 チ 直角に底面を地面に押し当てる→当てる→価値。
勅・敕 チョク まっすぐにする→いましめる。
飭 チョク まっすぐにする→正しく整える。
特 トク まっすぐに直立する種牛→特別。
得 トク える。横にそれず、まっすぐずぼしに当たる。
006 TIK 印をつける
識 シキ 目じるしによって区別してその名をしる→見分ける。
幟 シ 目じるしの旗→のぼり。
職 ショク 耳できいてよく識別する→よく識別でき、わきまえている仕事。
織 シキ・ショク 糸を組んで織りめを目立たせる→おる。
熾 シ 目だつように火を燃やす→さかん。
誌 シ しるす。
007 DIK もう一つ別の
異 イ もう一つ別の→ことなる。
翼 ヨク 別にもう一つあって対をなすつばさ。
翊 ヨク 翼を両方にたてて飛ぶ→二枚の翼でそいたすける。
翌 ヨク 当日のほかの別の日→次の日
009 TIK 互い違い、よじれる
代 タイ・ダイ 同じポストにはいるべき者が互い違いに入れかわる。
替 タイ Aの人からBの人へと入れかわる→かわる。
貸 タイ 持ち主が入れかわる→かす。
袋 タイ 中にはいる物が入れかわるふくろ。
縢 トウ 互い違いによじりあわせたひも。
藤 トウ よじれてまきつくふじの木。
縄・繩 ジョウ 二本以上のひもをよりあわせたなわ。
蝿・蠅 ヨウ よじれるように、あちらこちら飛びかうはえ。
010 TING 登る、持ち上げる
登 トウ のぼる。
証・證 ショウ ことばで表面に出す→あかす。
症 ショウ 病気の外にあらわれた特色→病気のしるし。
磴 トウ 登っていく石の道。
橙 トウ からだをのせるふみ台や、こしかけ。だいだい。
灯・燈 トウ 高くもちあげる火→ともしび。
徴 チョウ 隠れている人材を取り上げる。(徴兵、徴収)
懲 チョウ 少し頭をのぞかせた悪事をとらえて制裁を加える→こらしめる。
澄・澂 チョウ うわずみが水の上方にのぼってくる→すむ。
朕 チン 自分を持ちあげた気持ちで、自分自身をさす→われ。
騰 トウ 上にあがる。
謄 トウ 紙を原本の上にのせて、しきうつす。
勝 ショウ 両手でもちあげる→上に出る→かつ。
升 ショウ 穀物や液体をますに入れて持ち上げ量る→ます。
昇 ショウ のぼる。
陞 ショウ 丘や階段をのぼる。
乗・乘 ジョウ 上にのる。
剰・剩 ジョウ 上に出た分→あまり。
称・稱 ショウ 持ちあげる→ほめる。となえる。
秤 ショウ はかりの棒を平らにして穀物をはかる。
称は平均して持ちあげてはかる意。
丞 ジョウ 持ちあげる→たすける。
拯 ジョウ すくいあげる→すくう。
承 ショウ 両手で上にささげてうける→うけたまわる。
烝 ジョウ 火気が上へあがる→むす。
蒸 ジョウ 水気が上にのぼる→むす。蒸気。
003 TIG 道具で人工を加える
以 イ 農具のすき→もちいる
耜 シ 農具のすき
似 ジ・シ 作為を加えて姿を変える→にる
台 タイ 農具のすき→道具を持って工作する
苔 タイ 台は自生する意。自生するこけ。
治 チ 自然に人工を加えて治水する→おさめる。
詒 タイ 言葉の表面を飾る→あざむく。
等 トウ 同じものをそろえて順序を整える→ひとしい。
辞・辭 ジ 言葉に装飾を加えて訴訟を調停する→やめる。
詞 シ 言葉に装飾を加える→ことば。
怡 イ 自分の心に加減を加えて調整する→よろこぶ
怠 タイ 自分の心に加減を加えて緊張を緩める→おこたる
飴 イ 穀物に加工して柔らかくしたあめ。
殆 タイ 人工を加えてほぼ似せる→ほとんど
態 タイ 行為を加えて飾った姿→すがた
能 ノウ・ダイ 人工を加える力→能力。
耐 タイ そうできるだけの力を備えている→たえる
弋 ヨク くい
杙 ヨク くい
式 ショク 作為を加える→一定のやり方
試 シ 用いてみる→ためす
弑 シイ 人間が道具を用いて作為する→殺す。
拭 ショク 人工を加えて表面をきれいにする→ぬぐう
飾・餝 ショク 人工を加えて美しく仕立てる→かざる
004 TIG はら子
已 イ 胎児。
胎 タイ 肉体が行為をしはじめる→胎児。
始 シ 肉体が行為をしはじめる→はじめる。
005 TIK 柔らかくして食べる
食 ショク 食べる
蝕 ショク 虫が食べる→むしばむ。
飼 シ 柔らかくしたえさ→かう。
070 TUG じっと立つ、ひと所にとどまる
丶 チュウ 灯火のじっと止まって燃えたった姿。主の字の上部。
主 シュ 灯火がじっと燃える→じっと止まって動かない者→あるじ。
住 ジュウ ひと所にじっとすむ
注 チュウ じっとひと所に水をそそぐ
柱 チュウ じっとたつはしら
駐 チュウ とまる
註 チュウ 本文中の言葉に付けた解説。
斗 ト 柄の立ったひしゃく。
豆 ズ じっとひと所にたつたかつき
頭 ズ・トウ じっと棒状にたつあたま
兜 トウ 頭を包むかぶと。
逗 ズ じっとひと所にとどまる
痘 トウ あとを残す伝染病→ほうそう。もがさ。
豎 ジュ たてる、たて
竪 ジュ たてる、たて
樹 ジュ じっとたった木
闘・鬪 トウ たちはだかって切りあう→たたかう。
読・讀 ドク しばし息をとめて区切る
黷 トク たまったあか
濁 ダク 水がひと所にとどまる→虫がわいて濁る
触・觸 ショク 角をじっとくっつける→触れる
独・獨 ドク 一定の所にくっついて動かず、他に迎合しない→ひとり。
属・屬 ショク・ゾク しりをじっとひっつけて交尾する→つく
嘱・囑 ショク 相手の耳に口をくっつけていい含める→頼む。
矚 ショク 目をつけて離さない。
燭 ショク じっとたってもえる灯火→ともしび。
戍 ジュ 兵士が武器を持って警備にたつ。
朱 シュ ひと所にじっととまっている切り株→切り株の木質部のあかい色。
株 シュ 切りかぶ。
殊 シュ 株を切るように切断して殺す→特別の極刑であることから特殊の意。
誅 チュウ 胴切りにして殺す。「天誅」等。
珠 シュ 朱(あかい)色の玉。
侏 シュ 朱は、短く直立切りかぶの意。直立した背たけの低い人。
茱 シュ 朱(あかい)実をつけるグミ。
蛛 チュウ 朱は、ひと所にじっととまっている切り株の意。
網の真ん中にじっとしているくも。
銖 シュ 朱は、切りかぶの小さい断片の意。加工してない鉄片。
昼・晝 チュウ 一日のうち、主となり中心となる時→ひる。
投 トウ 先方のある所に立つように、なげる。
147 TUAT 抜けでる、ほぐす
兌 ダ 抜きとる
脱 ダツ 衣服をはなしてぬがせる
説 セツ ことばでしこりをときはなす
悦 エツ 心のしこりがぬける
蛻 ゼイ せみがからから抜け出る
鋭 エイ 金属の錐キリや矛ホコの外側をはぎとり、中心をとがらせた→するどい。
叡 エイ するどく奥深くまで目のきく→さとい。
税 ゼイ 収穫物をはがしてとる→収入をぬきとる。
閲 エツ 調べて怪しい者をぬきとる→よしあしをみる。けみする。
奪 ダツ 抜きとる
036 TOK 細長く伸びる
道 ドウ ある方向にのびるみち
導 ドウ 一定の方向に引っぱっていく
寿・壽 ジュ 年齢が長くのびる
疇・畴 チュウ 長いあぜ道
套 トウ つつむ。重ねる。疇(田を囲むあぜ→つつむ)と同系。
韜 トウ 外皮でつつみ隠す→つつむ。
濤・涛 トウ 長々とうねる波
祷 トウ 長く声をのばしてのりとを告げる
祝 シュク のりとを告げる神職
呪・咒 シュウ のりと
攸 ユウ 長く細く水をたらす
篠・筱 ショウ 幹が細くて矢がらに用いるしの竹
条・條 ジョウ 細長い枝
滌 ジョウ 水をたらたらと細く長く流してあらう
脩 シュウ 肉をほして細ながくさいたもの
修 シュウ すらりと細長く姿が整ったこと
絛 ジョウ ほそながい糸
悠 ユウ 心がながくのびる
謡・謠 ヨウ 声を長くのばし節をつけてうたう
遥・遙 ヨウ 細く長い道の続くさま
虫・蟲 チュウ 細長いへび→むし
037 TOG ゆらゆら、ゆらぐ
游 ユウ 水上にゆらゆらと浮かぶ→およぐ、あそぶ。
遊 ユウ ぶらぶら歩きまわる→あそぶ。
揺・搖 ヨウ ゆらゆらゆれる。
滔 トウ ゆらゆら波がゆれる→波うつ、はびこる。
038 TOK 細長く垂れ下がる
鳥 チョウ 尾のたれさがったとり。
蔦 チョウ ぶらさがるつた。
島・嶋・嶌 トウ 渡り鳥が休む海の小さい山→しま。
弔 チョウ 棒につるが巻きついてたれる→上から下にたれる
→天の神が下界に恩恵をたれる→他人に同情をたれる→とむらう。
悼 トウ いたむ。
吊 チョウ ぶらさがる
A04 TOK ふとる
育・毓 イク 肉がついて太る
充 ジュウ 人体が肉づきよく成長し、中身がいっぱいになる
銃 ジュウ たまをつめこんでうつ小型の兵器。充は、つめこむ意。
統 トウ 糸すじが端から全体へとゆきわたる
竺 ジク 太い竹
篤 トク 太い馬
033 TOG ぐるりと取り巻く、集める
畜 チク かこって飼う動物
蓄 チク かこってたくわえる野菜
舟 シュウ まわりをとりまいて、水がはいらないようにしたふね
州 シュウ 砂地の周囲を、水がとり巻くなかす→地方の行政区画。
洲 シュウ なかす。
手 シュウ・シュ 外まわりを囲んでその中に物を持つ手
受 シュウ・ジュ しっかり持つ
授 ジュ 渡して受けとらせる→さずける。
綬 ジュ 印環を承受する→官職を表す色糸で編んだ組みひもの帯。
守 シュウ・シュ とられぬようしっかり持つ→まもる
狩 シュウ・シュ わくの中へ動物を追いこんで逃げられないようにする
獣・獸 シュウ・ジュウ わくへとじこめた家畜
囚 シュウ わくの中に人を閉じこめる
衆 シュウ たくさん集まる
収・收 シュウ とりこむ
冬 トウ 作物をしまいこみたくわえる季節
終 シュウ 糸を巻いて蓄えた糸の玉→最後まで巻く→おわる。
丑 チュウ 手の先を曲げてつかむ
肘 チュウ 物を抱きこむひじ
酎 チュウ 酒を水がわりに取り込んで作った濃い酒。
034 TOK 万遍なく行き渡る、平均する
蹈 トウ 万遍なくとんとんと足ぶみする→ふむ。
稲・稻 トウ 万遍なくこねて餅状にする穀物→いね。
陶 トウ 粘土を万遍なくこねて焼いてつくった器。
掏 トウ 土をこねるような手つきで物を器の中からすくって外に出す。
築 チク 土をすみずみまでつきかためる→きずく。
舂 ショウ うすで穀物をつく。
擣・搗 トウ こねるようにして、すみずみまでつく。
鋳・鑄 チュウ 型の中に溶かした金属を注いで万遍なくいきわたらせる→いる。
籌 チュウ 同じ長さに平均した計算竹。
儔 チュウ 同列の仲間→ともがら。
讎・讐 シュウ 平等に受けこたえする。
対等な話し相手→自分に対抗する相手→かたき。
酬 シュウ 酒をまんべんなくいきわたらす→むくいる。
周 シュウ 全部に万遍なく行き渡ることから周囲の意。
週 シュウ まわりをまわる。めぐる。
稠 チュウ 万遍なくびっしりつまっている→おおい。
彫 チョウ 器物の表面全体にびっしりと模様をつける→ほる。
調 チョウ 全体に万遍なく行き渡らせる→ととのえる。
全体に万遍なく目を通す→しらべる。
鯛 チョウ まんべんなく調和がとれている魚→たい。
溶 ヨウ 平均化してとける。
融 ユウ 平均化してとける。
粥・鬻 シュク・イク 米がドロドロに平均化したおかゆ。
毒 ドク ドロドロに腐敗した物→ドク。
孰 ジュク ドロドロによく煮る。
熟 ジュク ドロドロになって平均化する→うれる。
塾 ジュク 築地の塀。その塀の中に設けた手習い所。
討 トウ すみまでまわって敵をうってとる→うつ。
忠 チュウ すみずみまで欠けめのないまごころ。
035 TOK 抜き出す、抜け通る
酉 ユウ 口の細い酒つぼ。とり(十二支の十番め)の意は転用。
由 ユ・ユイ 口の細いつぼ。~から出てくる→よる。
釉 ユウ つぼなどの陶器の表面に塗る薬。由は、つぼの意。
抽 チュウ 細い所からずるずるとひき出し抜き取る。
軸 ジク 車輪からぬけ出るじく。
紬 チュウ 繭から糸をひき出す→つむぐ。
油 ユ ずるずると細く長く出るあぶら。
舳 ジク 抽出されたように船首にぬけ出たへさき。
笛 テキ 息と音がぬけ出てくるふえ。
迪・廸 テキ ある所から出てくる道。
袖 シュウ そこから腕がぬけて出入りする衣の部分→そで。
柚 ユ 汁をしぼる出す果実→ゆず。
冑 チュウ 頭が抜け出るよろい→かぶと。
中 チュウ まんなかを突き通す→なか。
衷 チュウ 衣でつつんだそのなかみ→うち。
竹 チク 中が抜け通っているたけ。
筑 チク 竹製の楽器。
猶・犹 ユウ 抜き出す→のばす(猶予)→なお。
首 シュ 胴体から抜け出たくび。
朝 チョウ 東方から太陽の抜け出るあさ。
潮 チョウ あさしお。
偸 トウ 中の物をぬきとる→盗む
鍮 チュウ 自然銅をとかして抽出する黄金色の銅。「真鍮」等。
厨・廚 チュウ 物を出し入れする戸だなやへや→くりや。
071 TUNG つきとおる
東 トウ 中にしん棒を通し、両端をしばった袋
棟 トウ 屋根をとおすむな木
凍 トウ 氷が端から端まで通して張る
同 ドウ 板に穴をあけて突き通す。通ずれば一つになる
筒 トウ つつ
胴 ドウ つつ型の胴体
洞 ドウ 突き抜けたほら穴
桐 トウ つつ型をしたきりの木
銅 ドウ あなをあけやすい、柔らかい金属
童 ドウ 刃物で目をつき抜いて盲人にした男
撞 トウ つく。
鐘 ショウ つくかね。
憧 ショウ・ドウ 心中がむなしく筒抜け→あこがれる。
瞳 ドウ 眼球をつきぬける穴→ひとみ。
重 ジュウ 人体のおもみが地面につきぬけて、地上の一点にかかる→重い。
腫 シュ 皮膚が重そうにふくれる
踵 ショウ 上から下に重みをかけるかかと
冢 チョウ 土をかぶせてずっしりと重く固めた盛り土→つか。
塚 チョウ 土をかぶせてずっしりと重く固めた盛り土→つか。
動 ドウ 上下につきぬけてうごく
種 シュ 上から下に地面をおしさげて作物をうえる
衝 ショウ 突き抜く
用 ヨウ 力や道具の働きを他の面にまで通し使う
甬 ヨウ つらぬきとおす
通 ツウ とおす
透 トウ それだけがぬけとおる→すける。
桶 ツウ・トウ つつ型になったまるいおけ。
痛 ツウ 突き通るように痛い。
踊・踴 ヨウ 人がとんと地面をつきぬくようにふんばり、その反動でとびあがる
涌 ヨウ 水がとびあがる→わく
誦 ショウ あけすけにいいとおす。
勇 ユウ とびあがっていさみたつ
湧 ユウ つき通して水がわき出る
庸 ヨウ つき通す、ならす
傭 ヨウ 一定の期間を通して仕事をさせ、全体をならして賃金を支払う
涜 トク 水をぬきとる通水溝
贖 ショク 金品を払って人質をぬき出す
続・續 ゾク 断絶しないように糸でつないで、後から後からつづく。
055 TOG 二つに割れる、開く
兆 チョウ 亀甲に焼け火ばしをさし、表面にできたひびを見て、吉凶を占う。
占いの結果→きざし。
桃 トウ ぱんと二つに割れるもも
挑 チョウ 二つに仲をさく→いどむ。
跳 チョウ 足ではねて体が地面からはなれる→とぶ。
逃・迯 トウ ぱっと離れ去る→にげる。
眺 チョウ 左右両方をながめる。
肇 チョウ 戸を手で左右に開く→はじめる。
啓 ケイ 口を開く→ひらく、もうす。
綮 ケイ さや袋づきのほこ。啓は、ひらいて中身を出す意で、中からほこを出すから。
開 カイ 開く。
056 TOG 弓形に曲がる
刀 トウ 刃が曲線をなしてそった片刃のかたな。
召 ショウ 手を曲線状にしてまねく→口でまねく→めす。
詔 ショウ 人を召し出してつげさとすことば→みことのり。
招 ショウ 手を曲線状にしてまねく。
到 トウ 招いて、到らせる。
倒 トウ からだが弓なりにそって頭が地にとどく→たおれる。
紹 ショウ 糸の端と端とを半円を描いてまねき寄せつなぐ→つぐ。
沼 ショウ 底がゆるい曲線をなしたぬま。
昭 ショウ 光をぐるりと回して、すみまでてらす→あきらか。
照 ショウ 光をぐるりと回して、すみまでてらす。
超 チョウ 曲線を描いて飛び越える。
焼・燒 ショウ 炎が曲線状をなして、ゆらゆら燃える→やく。
057 TOG 抜きん出る、抜き出す
勺 シャク 酒や汁を汲み出すひしゃく。
杓 シャク 酒や汁を汲み出すひしゃく。
酌 シャク 酒をくむ
的 テキ 一部分だけ特にとりあげて目だたせる→まと。
釣 チョウ 魚を水から抜き出す→つる。
盗・盜 トウ 他人の物をぬきとる→ぬすむ。
卓 タク ぬきんでる。
掉 トウ・チョウ 高く抜き出して、宙づりにする→ふる。
濯 タク 水中につけた物をさっと抜きあげてあらう。
擢 テキ 特定の物だけを抜きあげる。
躍 ヤク 足で高くとびあがる。
耀 ヨウ 光が高くて照りかがやく。
櫂 トウ 水面からさっと抜きあげる船のかい。
曜 ヨウ 日光が高くかがやく。かがやく天体→日、月、火、水、木、金、土星
→これらに割り当てられた日(曜日)。
燿 ヨウ かがやく。
瑶・瑤 ヨウ かがやく白く美しい玉。
195 TER まっすぐで短い、低い
夷 イ 小さい人
姨 イ 妻よりも小さい、妻の妹。母の妹
低 テイ 背のひくい人
底 テイ 物のひくい所。そこ。
柢 テイ ひくい所にある木の根
邸 テイ 低い平屋→りっぱなやしき。
砥 シ 低く平らな石→刃物をとぐための平らな石
弟 テイ くいに巻きついたつるの低いほうの端→小さいおとうと。
第 ダイ 弟は、くいにつるが一段一段と巻いたさま。
竹の節が順序よく一段一段と並ぶ→段階・順序。
梯 テイ 段のついたはしご。
悌 テイ 年下の弟として兄に従う心構え。兄弟なかがむつまじい。
剃 テイ そって髪のたけを低くする→そる。
薙 テイ 草を短くかる。かる。なぐ。そる。
矢 シ まっすぐで短い矢
雉 チ 矢のようにまっすぐ飛ぶきじ
尸 シ まっすぐで短いからだ
屍 シ まっすぐで短い死体
屎 シ 短い棒状のくそ
指 シ まっすぐで短いゆび
視 シ まっすぐ目をむけてみる
示 シ 人に見せる→しめす。
祇 ギ 「示」は神々の心が示される祭壇。氏神としてまつる土地神。
119 DEK 薄く平らに伸びている
也 ヤ たいらなさそり
地 チ たいらな土地
弛 シ のびる→ゆるむ
池 チ 平らに広がる水たまり
氏 シ 薄く平たいさじ→血統
紙・帋 シ たいらなかみ
舐 シ 平らに舌をのばす
易 イ 低い、たいらなトカゲ→やさしい
錫 セキ たいらに伸ばす、すず
賜 シ 自分の前にある物を相手の前におしやる→たまわる。
逓・遞 テイ 横へ横へとのび進む
120 TEK まっすぐ
是 ゼ・シ まっすぐ進む
匙 シ まっすぐなさじ
提 テイ まっすぐひっさげる
堤 テイ まっすぐのびたつつみ
題 ダイ・テイ まっすぐなひたい
呈 テイ まっすぐに差し出す
逞 テイ 一直線に進んで、おさえがきかない→たくましい。
程 テイ まっすぐな穂の長さ→一定の長さ→基準→はかる。
廷 テイ まっすぐ平らなにわ。
庭 テイ まっすぐ平らなにわ。
梃 テイ まっすぐな棒
挺 テイ まっすぐ前進して列の前にぬけ出る
艇 テイ まっすぐに直進する細い小ぶね。
聴・聽 テイ・チョウ まっすぐにききあてる。
庁・廳・廰 チョウ 訴えや事情を聴く所→役所。
偵 テイ 聴き伺う。ようすを探る。
聖 セイ 純正な人
適 テキ まっすぐ進む、まともにあたる
敵 テキ まともに向かう
嫡 テキ・チャク まっすぐの、直系の子孫
彳 テキ まっすぐ前に進み出る。
正 セイ まっすぐ→ただしい
征 セイ 遠方を目ざして、まっすぐいく。
役 エキ・ヤク 遠くに行って仕事をする→働かせる。
疫 エキ・ヤク 役は、割り当てられるつらい仕事の意。
いやおうなく各人に割り当てられる、つらい流行病。
整 セイ まっすぐにする
政 セイ 社会を正しくととのえる
定 テイ まっすぐたって動かない
停 テイ ひと所にとどまる
淀 テン 水が動かずよどんだところ。
鼎 テイ じっとたって動かないかなえ
貞 テイ まっすぐでただしい
釘 テイ まっすぐとまるくぎ
打 テイ・ダ 直角にうちつける
訂 テイ まっすぐに直す
汀 テイ 水がうち寄せるたいらな砂地。
121 TEG ズバリと当てる
知 チ 物事の本質を言い当てる→しる。
智 チ ずばりと言い当てて、さとい。
禎 テイ 神意を聞き当てる→神の恵み→さいわい。
122 TENG T型に直角に当たる
丁 チョウ・テイ T型のくぎ→ちょうど当たる。
町・甼 チョウ T字型になった田のあぜ道→道で区切られたまち。
頂 チョウ 直線がT型につかえた上方の面→いただき。
亭 テイ 地面に直角にたつ望楼。
123 TEG ひと所に締めまとめる
帝 テイ 世界をとりまとめる最高の神→最高の支配者。
締 テイ まとめてしめる。
諦 テイ いろいろ観察をまとめて、真相をはっきりさせる→つまびらか。
蹄 テイ 指が一つにまとまったひづめ。
啻 シ ただ一つに絞る→ただ。
只 シ ただ。
祗 シ ただ。
滴 テキ ひと所に集まったしずくが垂れ落ちる→しずく、したたる。
摘 テキ 何本もの指先をひとつにまとめ、ぐいと引き締めてちぎる→つむ。
成 セイ まとめあげる→なす、なる。
盛 セイ 容器の中に物をまとめる→もる。
晟 セイ あかるくりっぱなさま。
誠 セイ まとまって欠けめのない心→まこと。
城 ジョウ 土を盛って固めあげたしろ。
141 TAT ゆったり、たっぷり
多・夛 タ たっぷりと存在する→おおい。
侈 シ たっぷり→ぜいたく、おごる。
大 ダイ たっぷりとゆとりがある→おおきい。
太 タイ・タ たっぷりとふくれている→ふとい。
泰 タイ たっぷりと水を流す→やすらか。
汰 タ たっぷりと水をかける→はなはだしい。
達・逹 タツ ゆとりをあけて通る。
舌 ゼツ 口中で自由に動くした。
亶 タン 物をおおく集める→多い、厚い。
善・譱 セン・ゼン たっぷりとみごとである→良い。
繕 ゼン 悪いところを良くする→つくろう。
膳 ゼン いろいろとゆたかにそろえた食事。
143 TAN 外に現れる
旦 タン 日の出。
但 タン もと、肌を外にあらわす意。現在は「単」に当て、「ただ」の意。
袒 タン 肌を外にあらわす。
綻 タン 布が破れて、中身が外にあらわれる→ほころびる。
丹 タン あかい丹砂があらわれ出る→丹砂(赤い顔料になる)。
旃 セン あかい旗。
誕 タン 子どもが胎外にあらわれる→うまれる。
蛋 タン 母体外にあらわれ出る卵。
嘆 タン はあとため息を外に出す→なげく。
歎 タン はあとため息を外に出す→なげく。
144 TAN 平らか、パタパタと動く
単・單 タン 薄くたいら→一重。
褝・襌 タン ひとえの衣服。
禅・禪 ゼン たいらな土の壇の上で天をまつる儀式→真理を悟る修行。
蝉 セン うすく平らな羽をびりびりとふるわせて鳴く虫→せみ。
弾・彈 ダン 弦をはじいて上下に動く→はじく、たま。
憚 タン 心がパタパタ震える→はばかる。
戦・戰 セン 平面が上下動する→怖くてブルブル振るえる
→おののく、たたかう。
殫 タン 全部を平らげる→たおす、つくす。
顫 セン 平らな面がぱたぱたと振動する
壇 ダン 平らに地ならしした盛り土→土台。
氈 セン たいらな敷物
擅 セン 単独で物事を弁じること。
扇 セン 薄く平らなとびらや、うちわ。
煽 セン 火をパタパタあおぐ→あおる。
展 テン 物を平らにのばす→のばす、ひらく。
輾 テン 車のわだちが物を平らにひきつぶす→ひく。
碾 テン 石うすで平らにつぶしのばす→ひく。
典 テン ずっしりした書物を平らに陳列する→書物。
廛・壥 テン 平らな宅地や屋敷。
纏・纒 テン 廛は、ある所にへばりつく意。
ひもや布を一か所にへばりつくようにまきつける→まとう
坦 タン 平らな地。
142 TAR 伸びる、伸ばす
移 イ 横に伸ばす→うつす。
它 タ 長く伸びたへび。
蛇 ジャ・ダ へび。
佗 タ 蛇の害を受けるような変事→見慣れない→他人→ほか。
他 タ ほか。佗の字ににているので、ほかの意に使われる。
施 シ 横へのばす→ほどこす。
舵 タ・ダ 横へ引くかじ
陀 ダ 斜めにのびた地形。坂。
梵語のダを音訳用の当てた字。「仏陀」。
馳 チ 伸びる→横に移動する→はせる。はしる。
帯・帶 タイ 長くたいらな帯
滞・滯 テイ・タイ 帯状に水がたまる
廴 イン 長く引き伸ばす。
延 エン 長くのびる
筵 エン 長くのばすむしろ。
衍 エン 長くのびる
涎 セン 長くのびるよだれ。
羨 セン いいものを見て、よだれを長くたらす→うらやむ。
鳶 エン 足に長いひもをつけて飛ばせた鳥→とび。
196 TEN 伸びる、伸ばす
申 シン のばす→意見や気持ちを外に出して展開する→もうす。
呻 シン 声を長くのばしてうなる→うめく。
伸 シン のばす。
紳 シン からだをまっすぐのばす帯→高官が用いる帯→りっぱな人。
電 デン のびるいなずま。
神 シン いなずまのように不可知な自然の力→かみ。
寅 イン からだをまっすぐのばす。「とら」の意は、この字の転用。
演 エン ひきのばす→口やしぐさで展開させる。(演説、演技)
引 イン ひきのばす→ひく。
蚓 イン 長く引きのばした形をしたみみず。
胤 イン 先祖から糸をひいた血すじ→たね。
失 シツ 手中のものが横へ引くようにするりと抜け去る→うしなう。
跌 テツ 足がするりと横にすべる→つまずく。
迭 テツ 横に抜けて入れかわる→序列・地位からぬけて他のものとかわる。
佚 イツ ぬけだして逃げる。俗世間から抜け出す。
軼 イツ 車が列からぬけ出る→それだけがぬけおちる。
逸 イツ するりとぬける→はしる、のがれる。
197 TEN 平らかに伸びる
天 テン 頭上に高く広がる大空。
田 デン 平らに耕した土地。
佃 デン 田畑を耕す農夫。つくだ。
畋 デン 田をつくる。
奠 テン 台上に酒壷を平らに安置する→まつる。
鄭 テイ ずっしりと上にのせたさま。重みがある。念をおすさま。ねんごろ。
陳 チン 平らに押し伸ばす→ならべる。
陣 ジン 陳の俗字。並べた軍勢や防御物。また、その構えの形。
巓 テン 最上部の平らな所→いただき。山の頂上。
205 TIP 奥深く入り込む
深 シン ふかい。
探 タン 手をふかく入れてさぐる→さがす。
尋 ジン さぐる→たずねる。
審 シン 念入りに深く調べる→つまびらか。
瀋 シン 器の底に深く沈むしる。
汁 ジュウ 器の底に深く沈むしる。
沈 チン 深くしずむ。
眈 タン 見おろして欲ふかそうに見つめる。
耽 タン 深入りする→ふける。
枕 チン 頭を下にしずめるまくら。
忱 シン 奥深い心の底の気持ち→まこと。
酖 チン 酒に深入りする→ふける。
鴆 チン 人を混迷の奥に沈める毒をもつ鳥。
甚 ジン ふか入りしている→はなはだしい。
湛 タン 奥ふかい水→たたえる。
斟 シン 深さや分量を探りながらくむ。
勘 カン 奥深くまで徹底して突きつめる→かんがえる。
堪 カン 分厚い重さ→その重さにたえる。
覃 タン 奥ふかくくぼんだざる→ふかい。
潭 タン 深いふち。
簟 テン 体を沈めるむしろ。
淫 イン 色ごとに深入りする→みだら。
婬 イン 女に深入りする→みだら。
貪 タン・ドン 深入りしてむさぼる。
曇 ドン 雲が深くて日を隠す→くもる。
壜 タン 底深いつぼ。
湿・濕 シツ 深く水面下に沈めてぬらす→しめる。
針・鍼 シン 深く入り込む針。
箴 シン 竹ばり。ちくりと人の心をさしていましめる。
206 TIP 重ね合わせる
答 トウ 相手の言ったことに、言葉を重ねる→こたえる。
荅 トウ さやのあわさった豆→小粒の豆。
搭 トウ のせる。
搨 トウ 上に紙をのせてする。
榻 トウ 上にのって寝る、寝台。
沓 トウ 言葉を重ねる→りゅうちょうにしゃべる。
踏 トウ くりかえし足を動かす→ふむ。
渉 ショウ 踏と同系。わたる。
陟 チョク 左右の足をふみしめて、丘にのぼる。
捗 チョク 仕事が一歩一歩と上に進む→はかどる。
畳・疊・疉・疂 ジョウ つみかさねる→たたむ。
習 シュウ くりかえし行う→ならう。
摺 ショウ かさねて折る→たたむ。
褶 シュウ 衣を重ねてつくるひだ。
襲 シュウ 衣をいくえにも重ねる→上にかさなる→おそう、つぐ。
十 ジュウ 多くのものを寄せ集めてまとめる→10。
什 ジュウ 十人一組。
廿 ニジュウ 二十。
卅 サンジュウ 三十。
拾 シュウ あわせ集める→ひろう。
執 シツ・シュウ 両手を重ねた上に手かせはめ、しっかり捕らえる→とる。
摯 シ しっかりと手にとって持つ→とる。
躡 ジョウ 一歩一歩とふみしめていく→ふむ。
摂・攝 セツ 多くの物をあわせて手に持つ→とる。
213 TAP 薄っぺらい 214
葉 ヨウ 薄く平らな葉っぱ。
牒 チョウ 薄く平らな木の札。
蝶 チョウ 羽の薄いちょう。
鰈 チョウ 体の薄いかれい。
諜 チョウ すっぺらい言葉→口の軽い者→スパイ。
喋 チョウ 薄い舌がぺらぺらと動く→ペらペらとしゃべる。
楪 ヨウ・チョウ 薄く平らな板→まど、すのこ、ゆか。
閃 セン 薄く平らなものがひらりと動く→ひらめく。
輒・輙 チョウ 耳たぶのような形の、車のもたれ木。
帖 チョウ 薄い布や紙に書きつけたもの。
貼 チョウ・テン 薄くはりつける。
苫 セン カヤやスゲ草を薄く平らにしいて屋根をふいたもの。
啖・啗 タン 薄い舌を軽く動かす→大食。
談 ダン 薄い舌を軽く動かす→さかんにしゃべる。
聶 ショウ・ジョウ 薄い舌を軽く動かし、小さな声で話す→ささやく。
囁 ショウ ささやく。
譫 セン 薄い舌を軽く動かし、口数多くしゃべる→たわごと。
145 TUAR 上から下へ落ちる、垂れる
垂・埀 スイ たれる。
陲 スイ 大地のたれさがった地の果て。
(地の果ては低くたれて、がけになっていると考えられた。)
唾 ダ だらだらと垂れるつばき。
睡 スイ まぶたを垂れて眠る。
錘 スイ 垂れるおもり。
捶 スイ 上から下へたたく→むちうつ。
堕・墮 ダ 上から下へ下がる→おちる。
惰 ダ 緊張を抜いてだらりと落ちるような気持ち→おこたる。
隋 ダ たれる
楕・橢 ダ 上部がたれさがって、ひしゃげた形をした木のわく。「楕円」
随・隨 ズイ 惰性にまかせて先行者のあとを行く→したがう。
髄・髓 ズイ 骨の外わくに従う柔らかいゼラチン状のなかみ。
端 タン 物の両端が垂れているさま→はし。
瑞 ズイ 神の真意が垂れて現れる→めでたいしるし。
段 ダン 上から下へ足で踏みたたくようにしておりる石段。
鍛 タン 金づちで上から下へとたたく→きたえる。
専・專 セン 丸い重りで上からおさえる→一ヶ所に止まる→もっぱら。
団・團 ダン 丸い重り→丸く集まる。
転・轉 テン 丸いものを転がす。
伝・傳 デン 転がすように伝える。
甎 セン 円いかわら。
磚 セン 円い石。
彖 タン 腹の垂れた豚。
縁 エン 両側に垂れた布のはし→ふち。
篆 テン へりの垂れ下がった字体。
椽 テン 両側にそろって垂れた家のたるき。
断・斷 ダン 上から下へ、ずばりとたちきる。
朶 ダ 上から下へたれた枝や花。
妥 ダ 上から下へ押さえて落ち着かせる。
綏 スイ 落ち着く→安らか。
餒 ダイ 食物が足りず、からだがぐったりと垂れる→うえる。
146 TUAN 短い
短 タン 短い
喘 ゼン・セン 短い息遣い→あえぐ。
湍 タン 一段ずつ短くくびれる水の流れ→はやせ。
178 TUIT 上や下に突き出る
突 トツ 突き出る→突く。
凸 トツ 突き出た部分。
屮 テツ 草の芽が地上に抜け出る。
徹 テツ するりと突き抜ける→とおる。
撤 テツ さっと抜きとる→すてる。
轍 テツ 車がさっと通りすぎたあと→わだち。
鉄・鐵・銕・鐡 テツ まっすぐに物を切りおとす鋭利な金属→てつ。
出 シュツ・スイ 突き出る→出る。
咄 トツ 突然に沈黙を破って、舌打ちや声を出す。
「はなし」の意は日本だけ。
拙 セツ 後ろに突き出る→標準より後ろにさがって見劣りする→つたない。
黜 チュツ 後ろに突き出す→しりぞける。
退 タイ 後ろに突き出る→しりぞく。
夂 チ 後ろにさがる→おくれる。
夊 スイ 後ろにさがる→おくれる。
179 TUIN ずっしり、ぶくれ
屯 トン ずっしりと生気をこめて地上に芽を出そうとして出悩むさま
→たむろする。
春 シュン 地中にずっしり陽気がこもり、草木がはえ出る季節→はる。
蠢 シュン 中にこもってうごめく。
頓 トン ずっしりと頭を下げる。
鈍 ドン 金属のかどがずっしりと重くふくれて、にぶい。
純 ジュン ずっしりとたれた布地の縁→縁の糸は単色で他の色がまじらない
ので純色の意→まじりけのない。
享 キョウ ずっしりした城壁の土盛り→南北に通じる城郭
→すらりと通じる→うける。
醇 ジュン ずっしりと濃い酒→あつい。
淳 ジュン 水分がたっぷりある→あつい。
敦 トン ずしんと重い→あつい。
惇 トン どっしりと落ち着いていて人がらにあつみがある→あつい。
諄 ジュン ことばがていねいで落ち着いている→ていねいに教えさとす。
槌 ツイ 重くずっしりしたつち。
縋 ツイ 高いところにかけて重く下にさがるなわ→かける、すがる。
隹 スイ ずんぐりと太い鳥。
錐 ツイ 上から下へ重みをかけながらもんで穴をあけるきり。
椎 ツイ 上から下へ重みをかけて打つつち。
碓 タイ 重い石でずしんずしんとつく石うす。
推 スイ ずっしりと重みや力をかけておす。
吹 スイ 口から息を押し出す→ふく。
炊 スイ 息を出して火をふいて煮たきする→たく。
堆 タイ ずっしりした土盛り→つむ、うずたかい。
崔 サイ ずっしり盛りあがった山。
准 ジュン 水がずっしりと下にたまる。
準・凖 ジュン 下にたまって落ち着いた水の水面を基準として高低をそろえる
→水準器、なぞらえる。
豚 トン ずっしりと重いぶた。
隊 タイ 重々しくまとまった人間の集団。
墜 ツイ ずしんとおちる。
頽 タイ ずしんとくずれおちる。
盾 ジュン ずっしりと重い金属の板のたて。
殿 デン ずっしりと土台を構えた大きな建物。
澱 デン ずっしりと水底にたまった泥。
臀 デン ずっしりと重いしり。
180 TUIT ルートに従う
循 ジュン 何かをたよりにし、それによりそって行く→したがう。
遁 トン かくれつつ進む→のがれる。
楯 ジュン 頼りにして従うてすりの棒。
巡 ジュン 川の流れのようにルートに従って進む→めぐる。
順 ジュン 川の流れのようにルートに従って進む→したがう。
馴・駲 ジュン おとなしくしたがう→なれる。
追 ツイ ルートをたどっておいかける→おう。
遂 スイ 道すじをたどって奥へ進む→とげる。
隧 スイ 土盛りをした墓の奥へ奥へとはいりこむトンネル。
邃 スイ ルートに従って穴の奥へと進む→ふかい。
術 ジュツ 昔からの方法に従ったやり方→わざ。
述 ジュツ 従来のルートにそっていく→すでにある考えや、
今までのいきさつを知らせる→のべる。
水 スイ 溝やくぼみに従って流れる水。
沿 エン 水がルートに従い低い方へ流れる->そう。
船・舩 セン 流れに従って下るふね。
鉛 エン 鋳型に従う柔らかいなまり。
214 TAM ひと所に定着する
占 セン 一つの物や場所を選び決める→うらなう、しめる。
粘・黏 ネン 一か所にねばる。
鮎 ネン 占は粘の略で、ねばりつく意。ねとねとした魚→なまず。
「あゆ」の意味で使うのは日本だけ。縄張りを独占する魚。
覘 テン 目標から目をはなさない→うかがう。
点・點 テン くっついて動かないしみ→小さなしるし。
沾 テン 水がひと所に定着する→うるおう。
霑 テン うるおう。
店 テン 場所をきめたみせ。
砧 チン 一定の場所に固定した石→きぬた。(衣類を洗濯する石)
拈 ネン 指先をねちねちとねばっこくして、ひねる。
捻 ネン 指先をねちねちとねばっこくして、ひねる。
添 テン はりつけるように、上に水の層を加える→そえる。
淡 タン 静かに安定して、刺激のない→あわい。
痰 タン ねばって、熱をもっているつばき。
担・擔 タン 肩に乗せて安定させる→かつぐ。
胆・膽 タン 体の中央に鎮座して安定を保つ臓器。
瞻 セン ある目標に視点を定めて見る。
憺 タン 心がじっくり落ち着いて安定している→やすらか。
恬 テン ぺったりと落ち着いた心→やすらか。
澹 タン 静かに安定している→しずか、やすらか。
檐 エン 屋根の重みを受けて軒に安定させる→ひさし。
072 NUG ねっとり、なずむ、しっとり、柔らかい
乳 ジュ・ニュウ ねっとりしたちち
需 ジュ しっとりとぬれて動かず、何かをあてにしてまつ
儒 ジュ 性行のしっとりとして柔和な人
濡 ジュ しっとり、ぬれる
襦 ジュ 柔らかい下着
孺 ジュ からだの柔らかい子ども
懦 ダ 柔らかくよわい心
臑 ジュ 柔らかい肉
須 シュ・ス しっとりとしたひげ→必要としてまちうける
辱 ジョク 強さをくじいて、ぐったりと柔らかくさせる
褥 ジョク 柔らかい下じき
蓐 ジョク 柔らかい敷物
冗 ジョウ 仕事がなくて、家の中でたるんでいる人→むだ
茸 ジョウ だらりとたるんだきのこ
152 NUAN ぬくぬくとやわらかい
軟 ナン やわらかい。
暖 ダン あたたかい。
039 NOG やわらかい、なでまわす
柔 ジュウ・ニュウ やわらかい
鞣 ジュウ なめし皮
肉 ジク・ニク ねっとりしたにく
紐 ジュウ・ニュウ しなやかなひも
衄・衂 ジク ねばねばする鼻血
狃 ジュウ ねばねばと、まといつく
擾 ジョウ うるさくなでまわす
鬧・閙 ノウ・ドウ うるさい
農 ノウ かたい土を貝がらで掘って、ねっとりと柔らかくする
膿 ノウ ねっとりしたうみ
濃 ジュウ・ノウ ねっとりと濃い
弄 ロウ なでまわし、なぐさみにする
011 NIG 柔らかく粘る
耳 ジ 柔らかいみみ。
餌 ジ 柔らかいすりえ。
恥・耻 チ 心がひるんで軟らかくなる→はじ。
而 ジ 柔らかいひげ。「そして」「しかし」の意は仮借。
匿 トク 心がひるんで軟らかくなる→恥ずかしくなって隠れる。
乃 ダイ・ナイ にぐにゃりと曲がる→割り切れない気持ち
→間をおいてつなげる気持ちをあらわす→すなわち。
仍 ジョウ やわらかくてなずむ。
058 NOG 柔らかく曲がる
脳・腦 ノウ 柔らかくて、しわのある脳みそ。
悩・惱 ノウ 頭脳をなやます。
弱 ジャク 柔らかい→よわい。
嫋 ジョウ 細くしなやか→たおやか。
溺 デキ・ニョウ 水でぬれて、柔らかくぐったりとなる→おぼれる。
搦 ニャク 柔らかに押さえる→からめる。
蒻 ニャク 柔らかい草。
尿 ニョウ 細く曲がる小便。
撓 ドウ 細く曲がる→たわむ。
繞 ジョウ まつわりつく→まとう。
遶 ジョウ しなやかに曲がっていく→めぐる、かこむ。
饒 ジョウ 食糧の事情がさし迫らず、遠まわしでゆとりのある→ゆたか。
091 NAG しなやか
女 ジョ・ニョ しなやかなおんな。
奴 ド 女のどれい→召使。力強い意を含む。
怒 ド 強く心を緊張させる→おこる。
努 ド 力をこめる→つとめる。
弩 ド 力の強い大弓。
拿・拏 ダ 力を入れてひっぱる→とらえる。
絮 ジョ 柔らかいわた。
茹 ジョ 柔らかい草、野菜→熱湯でやわらかく煮る→ゆでる。
桑 ソウ しなやかにまがったくわ。
若 ジャク からだの柔らかい女性→わかい。柔らかくゆびさす→それ。
諾 ダク 「それ」と言う→承認する。
惹 ジャク 人の心をやんわりとひく。
娘・嬢・孃 ジョウ からだのしなやかな少女→むすめ。
壌・壤 ジョウ すき返してまぜた柔らかいつち。
092 NANG 中に割り込む
襄 ジョウ 中に割りこむ。
醸・釀 ジョウ つぼの中に材料を入れてかもす。
嚢 ノウ 中に物を入れこむふくろ。
攘 ジョウ まぎれこんだものをふところに入れこむ→ぬすむ、はらう。
譲・讓 ジョウ すきまに割りこませる→ゆずる。
穣・穰 ジョウ 穀物の実の中がいっぱいになる→穀物がゆたかに実る。
151 NAN 燃える
然 ゼン・ネン 肉を火でもやす。「しかり」の意は仮借。
燃 ネン もやす。
撚 ネン ひねる。(ひねると熱が生じる)
難 ナン 自然発火した火災→わざわい→むずかしい。
赧 タン 火であぶったようにあかくなる。
熱 ネツ 燃えて熱い。
198 NER 二つひっつく、身近、ねばりつく
二・弍・弐・貳・貮
ニ ふたつくっつく→に。
膩 ジ ねばってくっつく油。
爾・尓 ジ 身ぢかにいる相手→なんじ。
邇・迩 ジ 近い。
璽 ジ 紙とくっつくはんこ→天子の印章。
禰・袮・祢 デイ 自分に身近な父のみたまや。
尼 ニ そばにくっつく人。「あま」の意は仮借。
昵 ジツ 身ぢかになじむ。
泥 デイ くっつくどろ。
涅 デツ・ネ ねばってくっつくどろ。
捏 ネツ ねちねちとこねる。
人 ジン・ニン そばにくっついている仲間、隣人→ひと。
仁 ジン 二人が対等に相親しむこと。
佞・侫 ネイ 仁と佞は同系。仁は、人ずきがよく親切なのに反して、
佞は、人あたりはよいが、口先だけが巧みの意になった。
年 ネン 穀物が熟してねばりを持つ状態になるまでの期間。
日 ジツ・ニチ ねっとりとなごんで暖かさを与える太陽。
刃・刄 ジン 鍛えてねばり強くした刀のは。
忍 ニン ねばり強くがまんする→しのぶ。
認 ニン じわじわと対象の特色を心に印象づける→みとめる。
靭・靱 ジン しなやかに丈夫になめしたかわ。
207 NIP 中に入れ込む
入 ニュウ はいる。
内 ナイ おおいの中にいれる→うち。
納 ノウ 倉・役所・容器などの中にいれる→おさめる。
壬 ジン 中にいっぱい入って膨らむ→ふとい。
妊・姙 ニン 子どもをはらんで腹がふくれる→はらむ。
任 ニン 荷物を腹にかかえこむ→まかす。
衽・袵 ジン 内側に入れこむえり。
賃 チン 代金を払って人をまるがかえにする→やとう。
男 ダン・ナン 力仕事に任ずる人→おとこ。
南 ナン 植物を入れてかこう小屋→暖かい小屋→暖かい方角→みなみ。
215 NAM 柔らかい
冉 ゼン しなやか
苒 ゼン ねっとり。やわらかい。じわじわとのびるさま。
髯 ゼン やわらかいほおひげ。
荏 ジン 種をやわらかく包みこんだ植物→え(しその一種)。
染 セン 色汁の中に柔らかくじわじわと布や糸をひたす→そめる。
022 HIG ヒイと息を出す
喜 キ ヒイと声を出してよろこぶ。
僖 キ 声を出してよろこぶ。
嬉 キ うれしがる。
熹 キ ふうふうたちのぼる熱気で煮たきする。
熙・煕・熈 キ 熱気がふうふう音を立てる→熱気が広がる。
欣 キン 息をはずませよろこぶ。
048 HOG 大事にかばう
好 コウ 女性が子どもを大切にかばってかわいがる→このむ。
休 キュウ かばって大切にする→やすむ。
烋・恷 コウ 外からかばって暖める→周りからちやほやされる。
孝 コウ 親を大切にする。
050 HOG 降りる、落ちる
降 コウ おりる。
078 HUG ぶあつい、重く濁った
厚 コウ ぶあつい。
垢 コウ 下にたまったごみ。
吼 コウ 太く大きい声でほえる。
詬 コウ 大声でののしる→はずかしめる。
洪 コウ 大量でぶあつい大水。
哄 コウ 太くおおきい声を出す。
浩 コウ 水が豊かで、ひろびろとしているさま。
紅 コウ 深みがあって濁った赤色。
鴻 コウ 大きい水鳥→ひしくい。おおとり。
105 HANG 空気が動く、向かいあう
向 コウ 通風窓から空気が出ていく→むかう。
香 コウ においをのせた空気がむこうへ流れていく→かおる。
亨 コウ かおりが天に向かって進む→とおる。
郷 キョウ たがいに向かいあって、音や煙の通りあう村々→さと。
響 キョウ 音波がむこうへ進行していく→ひびく。
饗 キョウ 向かいあって食事をする。
嚮 キョウ 空間をとおしてむかう。
卿 ケイ 向かいあって食事をする→神前の供宴にあずかる人→貴族。
135 HENG 角ばった枠
形 ケイ 物の外わく→かたち。
型 ケイ 基準となる一定のわく。
刑 ケイ 罪人をわくの中にとじこめて、こらしめる。
耕・畊 コウ すきで畑地に、縦横のすじを入れて、四角く区切る→たがやす。
幸 コウ 手にはめる手かせ→死刑を免れて手かせですむ→さいわい。
倖 コウ さいわい。
025 HUIG 起こる、生じる
尤 ユウ 災いや失敗がおこる。
肬 ユウ 体に生じたこぶ。
疣 ユウ 体に生じたこぶ。
111 HUAG 上からかぶさる
雨 ウ 上から地表を覆ってふる雨。
羽 ウ 鳥のからだをおおうはね。
栩・挧 ク 羽のように葉の飛び散る落葉樹→くぬぎ。
027 PIG ピタリとひっつく
服 フク からだにぴたりとつける衣
伏 フク からだや頭をぴたりと地にふせる
備 ビ・ヒ ぴたりとそろえて用意しておく
婦 フ・フウ 主人にぴったりと寄り添うよめやつま
幅 フク ひざやすねにぴたりと当てる布→はば
副 フク 主たる者にぴたりと寄り添う添え人
逼 ヒョク くっつくほどせまる
棚 ホウ 物をのせるために板をぴったり並べてわたしたもの
培 バイ 土をあてがう→つちかう。
賠 バイ 欠損の分をおぎなってあてがう→つぐなう。
陪 バイ 寄り添う。つきそう。
028 PIK そむく、二つに分かれる
北 ホク 寒くていつも背を向ける方角→きた。
背 ハイ 背を向ける→せ。
負 フ 背中に乗せる→おう。
不 フ 否定する→ず。
否 ヒ 否定する→いな。
剖 ボウ 二つに切りわける→さく。
倍 バイ 二つにわける→個数がばいになる。
部 ブ わける。区わけ。
朋 ホウ 二つ並ぶ→肩を並べたともだち。
崩 ホウ 山が両側にくずれ落ちる→くずれる。
氷・冰・冫 ヒョウ 割れやすいこおり。
馮 ヒョウ・フウ ぶつかってくだける→ぶつかりあう。
029 PIG ふくれる、ふっくら
丕 ヒ ゆたか
胚 ハイ ふくれた胚芽ハイガ
杯・盃 ハイ まるくふくれたさかずき
富・冨 フ 物をびっしり詰めこむ→とむ
福 フク 神の恩恵がゆたかに満ちる
051 POG つつむ、丸くふくれる
腹 フク ふくれたはら
蝮 フク ふくれたまむし
覆 フク 中につつんでおおう
阜 フ ずんぐりとふくれたおか。
勹 ホウ 包む。
包 ホウ 包む。
胞 ホウ 子宮に包まれた胎児
泡 ホウ 空気をつつんだあわ
抱 ホウ つつみかかえる
苞 ホウ つぼみをつつむほう
砲 ホウ ばねじかけで石をはじきとばす、石はじき。まるく曲げた物がはじける
飽 ホウ 腹に食物がつまって、まるくふくれる
庖 ホウ 食物を包んで保存する場所
枹 ホウ 手で包んで持つばち=太鼓を打って鳴らす棒。
なら=ぶな科の落葉高木。
保 ホウ 子どもを包むようにしてだく
褓 ホウ 赤ん坊をくるむおむつ
宝・寶・寳 ホウ たいせつに包むたから
缶 フウ・カン 腹部が豊かにふくれたほとぎ
孚 フ おおいかぶさる
浮 フ 上から水をかかえるようにふせて、うく
桴 フ 手で包んで持つばち。
水に浮かべるいかだ。
052 POG ひきかえす、重ねる
複 フク かさなる。
復 フク 同じ所を行き来する→かえる。
報 ホウ 仕返し・お返しをする→むくいる。
褒 ホウ 原義は、からだを包む大きい衣。
報に当て報いる意→ほめる。
068 POG 軽く上がる、表に出る、はじける
票 ヒョウ 目だって軽々と浮きあがるふだ。
標 ヒョウ 高くかかげた目じるし。
漂 ヒョウ 水の表面に軽くあがって浮かぶ→ただよう。
飄・飃 ヒョウ 高くあがるつむじ風。
瓢 ヒョウ 軽くて水に浮く大きなひょうたん→ひさご。
驃 ヒョウ 身の軽い馬。
表 ヒョウ 上に出て目だつ→おもて。
豹 ヒョウ 身のこなしが軽くて、よくとびこえる獣。
暴 バク・ボウ 表に出る→あばく。
曝 バク むき出してさらす。
瀑 バク にわかあめ。(暴は急に外にあらわれる意)
爆 バク 火の粉がはじける。さける。
駁 バク はじけて飛び散ったような斑点のある馬→まだら、まぜかえす、反発する。
髟 ヒュウ 長い髪の毛が風に舞い上がる。
彪 ヒュウ 舞い上がるように長くうねったしま模様→あや。
079 PUK ボクッと割れる
卜 ボク 亀の甲を焼いて、ぽくっと割れたヒビを見て、うらなう。
攴 ボク 棒を手に持ってぽんとたたく→うつ。
仆 ボク・フ 急切に割れたり、あたったりする→たおれる。
赴 フ 倒れそうになりながら、急いでかけつける→おもむく。
訃 フ 人が死んだという知らせ。
朴 ボク ぽくりと折ったままの木→素朴。
樸 ボク ぽくりと折ったままの木→飾り気がない。
撲 ボク ぽんと手をうち当てる。
僕 ボク 荒けずりで作法を知らない下賤→しもべ。
謙そんしていうときの一人称代名詞。
113 PAK 白い
白 ハク 白い
粕 ハク 色のないかす
柏・栢 ハク 白い実のなる木→かしわ
覇・霸 ハ 月のほのしろい輪郭。制覇する意は仮借。
帛 ハク 白くした絹布
魄 ハク 白骨→たましい。「魂」は陽、「魄」は陰で、「魂」は精神の働き、
「魄」は肉体的生命をつかさどる活力。人が死ねば魂は遊離して
天上にのぼるが、なおしばらく魄は地上に残ると考えられていた。
碧 ヘキ・ヒャク 石英のようなほの白さが奥にひそむあお色→あおい。みどり。
114 PAK 長輩の男
父 フ 自分より年上の父。
夫 フ 成年に達したおとこ→おっと。
伯 ハク 長老の男→おじ。
115 PAK 平らにうすくひっつく
布 フ 平らに伸ばして、ぴたりと表面につくぬの
怖 フ 何かに迫られた感じでおびえる→こわい。
敷 フ 平らにしく
普 フ あまねく行き渡る
譜 フ ことばや記録を、たいらな図面に書いたもの。
撫 ブ・フ 手のひらをつけて、なでる。
拊 フ 手のひらでぽんとたたく。
扶 フ 手の指四本をわきの下にぴたりと当てがってささえる→たすける。
甫 フ・ホ 苗を育てる平らな畑
舗・舖 ホ 平らにしく
補 ホ 布を破れめぴたりとあてがう→おぎなう。
輔 ホ 車にくっつけたそえぎ→たすける。
捕 ホ ぴたりと手を当ててとらえる。
哺 ホ 口中にぱくりと捕らえて、ほおやくちびるで押さえる→ふくむ。
浦 ホ 水がひたひたとせまる岸→うら。
蒲 ホ 淡水の水ぎわに生じる草→がま。
圃 ホ 平らにならして苗の行き渡った畑
博 ハク 広く行き渡る
溥 ホ ひろく行き渡る
薄 ハク 平らで、厚さが少ない
簿 ボ 薄い竹札や帳面。
縛 バク ひもをぴたりとすきまなく物に当てる→しばる。
搏 ハク ぱんと平面をうち当てる→うつ。
拍 ハク 手の面をぱんと当ててうつ。
斧 フ 物を打ち破る道具として用いるおの。
迫 ハク すきまがなくなりそうに近づく
泊 ハク 舟底が水底にせまってとまる。もやい(船と船とをつなぎ合せる)。
舶 ハク もやいして岸には着かない大きいふね。
箔 ハク 薄い竹のすだれ。金属を薄くたたき延ばしたもの。「金箔」
膚 フ 薄い平面をなす皮膚
巴 ハ 平らに腹ばいになる
把 ハ 手のひらをぴたりとあててにぎる。
歩 フ・ホ ぱたぱたあるく。
116 PANG パンと両方に張り出る
方 ホウ 左右に直線状に伸びる→方向。
肪 ボウ からだがこえてぱんぱんに張る→肉のあぶら。
妨 ボウ 左右に手を張り出してじゃまする→さまたげる。
防 ボウ 左右に張り出た堤防→ふせぐ。
舫 ホウ 両側に張り出して並んだ二そうの舟。
紡 ボウ 右と左の両側から繊維あわせて糸をつくる→つむぐ。
芳 ホウ 植物のかおりが左右に上下にはり出て広がる→かんばしい。
放 ホウ 四方に広がる→はなれる。
倣 ホウ 似たものを左右に並べてくらべあわせる→ならう。
訪 ホウ 右に左にと歩いてたずね回る。
彷 ホウ 右に左にそれてさまよう。
坊 ボウ 本堂の左右に出た土べいや小室→まち、住居。
房 ボウ 左右に張り出たわき屋→へや。
旁 ボウ 両側に張り出したはし→かたわら。
傍 ボウ 両わき→かたわら。
膀 ボウ 左右に張ってふくれた内臓(膀胱)
榜 ボウ 両側に張り出た板や、両側につっぱるさお。
彭 ホウ ぱんぱんに張りつめる→ふくれる。
膨 ボウ 肉体が太鼓のように張ってふくれる。
丙 ヘイ 左右にぴんと張る。
柄 ヘイ ぴんとのび出ているえ。
病 ヘイ・ビョウ 手足がぴんと張って硬直する→やまい。
炳 ヘイ 火の光が四方に広がる→あきらか。
秉 ヘイ ぴんとはった物を手に持つ。
139 PEK たいら、平面に並ぶ
卑 ヒ 平らなしゃもじ→薄い→小さい→身分の低い者。
婢 ヒ 身分のひくい女中→はしため。
俾 ヒ・ヘイ 使用人→使い走りをさせる。
髀 ヒ 平らに肉がついているもも。
脾 ヒ うすく平らに胃の下に付着している脾臓。
稗 ハイ 稲に比べて、背が低く粒が小さいひえ。
碑 ヒ たいらな石。
裨 ヒ 小さいあてぎれ→おぎなう。
牌 ハイ 薄い板きれ。ふだ。
辟 ヘキ 人々を平伏させておさめる人。
璧 ヘキ 平らな玉→りっぱなもの。(完璧)
壁 ヘキ たいらなかべ。
躄 ヘキ 両足が横に平らに開いて左右にすわったままで進む。
臂 ヒ うすく平らに肉が付着している、ひじ。
嬖 ヘイ 卑と同系。身分の低い女中。
僻 ヘキ 中心線から横に平らにそれて片すみにかたよる。
避 ヒ 横に平らにそれて、さける。
譬 ヒ 本すじを進まず、横にさけて別の事がらで話す→たとえる。
闢 ヘキ 門のとびらを横に押しひらく。
襞 ヘキ 引っぱれば横に開くようにしてつけた、衣服のひだ。
癖 ヘキ 中心から片方にずれたくせ。
劈 ヘキ 横裂きにする。
擘 ハク 横にさく。低く平らなおやゆび。
平 ヘイ・ビョウ たいら。
評 ヒョウ ことばを平等にそろえてぶつけあう→あげつらう。
萍 ヘイ 水面にたいらに浮かんだ草→うきくさ。
坪 ヘイ 平らな土地→土地の面積の単位。
鮃 ヘイ 平たい魚→ひらめ。
並・竝 ヘイ 横にに並ぶ。
并 ヘイ でこぼこなく並ぶ。
併 ヘイ 二人が並ぶ→あわせる。
餠・餅 ヘイ まるくて平たい食品→もち。
駢 ヘン 二頭ならべて車を引かせる馬→ならべる。
屏 ヘイ 並べて立てたついたて。
瓶 ビン 二つ並べて上下させる井戸つるべ→水をくむ器→かめ。
兵 ヘイ 並べあわせて敵に向かう兵隊。
娉 ヘイ 男女を合わせる→嫁をもらいたいと申しこむ。
聘 ヘイ 人と人を合わせる→贈り物をして招く。
172 PAT 二つに分かれる
八 ハチ 左右二つにわけたさま→3回二つに分ける→8。
肺 ハイ 左右に分かれて呼吸の働きをする器官。
旆 ハイ 先端が二つに開くはた。
別 ベツ わかれる。
癶 ハツ 左右に開いてはねる。
発・發 ハツ 左右にはらう→ぱっと離れてひらく。
撥 ハツ 左右に開いてはねる。
溌 ハツ 水をぱらっとふりかける→そそぐ。
廃・廢 ハイ 家が二つに割れてくずれる→すたれる。
抜・拔 バツ おおいを分けひらいてぬき出す。
祓 フツ 左右にはらいのける→災いをはらい除く。
髪・髮 ハツ 発散するようにひらくかみの毛。
跋 バツ 草を左右にふみわけ、はねのけて進む。
貝 バイ 二つに割れる二枚貝。
敗 ハイ 二つにやぶれる。
狽 バイ 狼の一種。貝は二つに割れる意。
前足が短く後足が長くて自分では歩けず狼の背にのって歩く。
伐 バツ 二つにきる。
閥 バツ 伐は力を誇る意。勢いを誇る家がら。
罰・罸 バチ・バツ 悪者を切ってこらす→しおき。
敝 ヘイ 割れてだめになる→やぶれる、つかれる。
弊 ヘイ やぶれる。
鼈 ベツ 横に平らに開いた姿のすっぽん。
拝・拜 ハイ 神前や身分の高い人の前で、組んだ両手を左右に分けて
両わきにもどす→おがむ。
半 ハン 二つにわける→半分。
判 ハン 二つにわける→見わける。(判別)
伴 ハン 一体を二つにわけたその片方→相棒。
畔 ハン 田と田を二つにわける境界→あぜ。
叛 ハン 仲間が二つに割れる→そむく。
拌 ハン 固まった物をわけてほぐす→かきまぜる。
絆 バン かきまぜるように、ひもをぐるぐる巻いてからめる→きずな。
反 ハン 二つの物が逆方向にそりかえる。
辺・邊・邉 ヘン 両端。
藩 ハン 枝を逆方向にぐっと反らせて絡ませた生け垣→諸侯の領土。
攀 ハン 枝を逆方向にぐっと反らせて絡ませた生け垣→よじる、そる。
辨・弁 ベン けじめをつけてわける。
辯・弁 ベン 理屈をわけてのべた議論。
班 ハン わけた物。分割したグループ。
破 ハ やぶる。
190 PUIR 二つに分かれる
飛 ヒ 羽を左右にひらいてとぶ。
非 ヒ 羽が左と右とにそむいたさま→左右に払いのけるという拒否の意味。
扉 ヒ 左右にわかれて開くとびら。
誹 ヒ ことばを操って二つに仲をさく→そしる。
緋 ヒ ぱっと左右に開ける感じ、つまり目のさめるような感じを与える糸や布の色→あざやかな赤色。
斐 ハイ 左と右と対称するもよう。
排 ハイ 左右におしひらく。
悲 ヒ 胸が裂けるようなせつない感じ→かなしい。
輩 ハイ 車が並ぶ→似たものが並ぶ→ともがら。
俳 ハイ 右と左にわかれてかけあいの芸を演じる人→役者。
霏 ヒ 雨や雪などが乱れ散り降る。
琲 ハイ 多くの真珠にひもを通して、二列にたらした飾り。
珈琲(コーヒー)は当て字。
妃 ヒ 王族の夫に連れ添ってペアをなす妻→きさき。
配 ハイ 人が酒つぼのそばにくっついて離れない→わりあてる→くばる。
弗 フツ 払いのけて強く否定する。
払・拂 フツ 左右に払いのける。
沸 フツ 水がわきたって左右にわかれる→わく。
怫 フツ 怒りがわき出る。
費 ヒ 財貨を支払って、ばらばらに分散させてしまう→ついやす。
分 フン・ブ・ブン 二つに切りわける。
貧 ヒン・ビン 財貨を分散しつくして、乏しくなった→まずしい。
芬 フン 香りが分散する→かんばしい。
紛 フン 小さい物が分散してみだれる→まぎらす。
頒 ハン おおぜいにわけ与える。(頒布)
粉 フン 分散する小さいこな。
忿 フン かっと破裂するように急におこる。
雰 フン 小さく分かれた雨→きり。
憤 フン ふき出すように怒る→いきどおる。
噴 フン ぱっとふき出す→ふく。
奮 フン かっといきりたつ→ふるう。
奔 ホン ぱっと駆け出す→はしる。
焚 フン ほのおや煙をふき出してもえる。
勃 ボツ ぱっと押しのけて頭を出す→急におこる。
丿 ヘツ わける、はらう。
191 PUIR 太い
墳 フン まるくふくれた土盛り。
本 ホン 太い根→もと。
笨 ホン 太い竹→のろい。
肥 ヒ ふくれた→こえる。
盆 ボン まるく平らな器。
173 PAN 放射状に開く、平らに広がる
片 ヘン 薄く平らなきれはし。
版・板 ハン 平らにした板。
販 ハン 品物を平らに並べて売る。
飯 ハン 粒がふやけてばらばらに煮えた玄米のめし。
般 ハン 中心からまるく平らに広がる。
搬 ハン 平らに広げる→はこぶ。
瘢 ハン 平らにへばりついた傷あと。
盤 バン まるく平らに広がった皿。
磐 バン 平らに大きくすわった石→いわ。
槃 バン まるく平らに広がった鉢。
鉢 ハチ・ハツ 広く大きな器。
釆 ハン ばらばらに開いて散る。
番 バン さっと、開きとじる動作の順序や回数。
蕃 ハン・バン 草が平らに広くはびこる→しげる。
旛・旙 ハン・ホン 平らに広がる旗。
幡 ハン 平らにひるがえる旗。
播 ハ ばらまく。
燔 ハン 火の粉が広がってもえる→やく。
繙 ハン 書物を広げて読む→ひもとく。
扁 ヘン 薄く平らな名札。
篇 ヘン 文字を記す平らな竹簡→書物の部わけ。
編 ヘン 平らな竹簡を糸でつづる→あむ。
遍 ヘン 平らに広がる→行き渡る。
偏 ヘン 周辺に行き渡る→周辺は中央から離れる→かたよる。
繁 ハン 数多く広がる→しげる。
瓣・弁 ベン 放射状に開く花弁。
斑 ハン 撒き散らしたような、まだら模様。
煩 ハン・ボン 仕事が数多く広がる→わずらわしい。
便 ビン・ベン 平らに通ってさわりがない→都合のよい。たより。
鞭 ベン ひらひらと波うつ、むち。
175 PAN ひらひら、ひっくりかえる
翻・飜 ホン ひらひらと、ひるがえる。
翩 ヘン ひらひらと軽やかにただよう。
蝙 ヘン ひらひら飛ぶこうもり。
変・變 ヘン かわる。
返 ヘン かえる。
174 PAR かぶる、ななめ
皮 ヒ 動物の毛皮を手でからだにかぶせる→かわ。
かぶると、皮は斜めに垂れるので、斜めに傾く意を含む。
被 ヒ かぶる。こうむる。
披 ヒ 垂らした皮を斜めに引き寄せ、ひらく。
波 ハ 傾斜してうねるなみ。
婆 バ 腰が曲がって体が傾斜している老女。
頗 ハ 頭が一方に斜めにかたむく→かたよる。
跛 ハ・ヒ 足が不自由で体がななめになる→あしなえ。
疲 ヒ 病気やつかれで体が斜めに曲がる→つかれる。
罷 ヒ つかれる。やめる。
坡・陂 ハ 傾斜した坂。
坂・阪 ハン 傾斜した坂。
彼 ヒ こちらから向こうにななめに押しやる→あちら→かれ。
弁 ベン 頭にかぶるかんむり。
蔽 ヘイ 覆う。隠す。
幣・幤 ヘイ 覆う布。布は礼物や税に当てるので、貨幣の意。
瞥 ヘツ 目が片方に傾く→横目で見る。
市 ハイ 草がぱっと一面に広がって生える。
沛 ハイ 水草が広がる、水が一面に広がる、沼地。
200 PER 二つひっつく
匕 ヒ 二またのスプーン。
比 ヒ 人が二人くっついてならんだ姿→くらべる。
批 ヒ つきあわせて、よしあしを決める。
妣 ヒ 父と並ぶ人→はは。
牝 ヒン 女性の性器が左右両壁がくっついて並んださま→めす。
毘 ヒ 二人がならぶ→そばについてたすける。
屁 ヒ しりの両壁の並んだせまいすきまからもれ出るおなら。
庇 ヒ 軒にたるきを並べて差し出したひさし。ひさしが下をおおう→かばう。
陛 ヘイ きちんと並んだ土の段。
必 ヒツ 両がわから締めつける→動く余地がない→そうならざるをえない
→かならず。
筆 ヒツ 毛の束をぐっとひきしめて、竹の柄をつけたふで。
泌 ヒ・ヒツ 締めつけて液を出す。
秘・祕 ヒ 締めつけてぴったりふさぐ→ひそか、ひめる。
密 ミツ 入り口をしめてかくす→ひそか。
蜜 ミツ はちが巣の中に封じこめたみつ。
瑟 ヒツ 多くの弦をびっしりと並べて張った楽器→大琴。
畢 ヒツ ぴたりとすきまなくおさえる柄つきのあみ。
匹 ヒツ 二つで一組となるもの(匹敵)。動物を数える単位。(馬のしりが左右
二つにわかれてペアをなしていることから)
弼 ヒツ 両側から補正する、たすける。
鼻 ビ 狭い隙間から息が出入りする鼻。
賓 ヒン 主人と二人くっついて並ぶ客。
浜・濱 ヒン 水にすれすれにくっついたはまべ。
嬪 ヒン 夫と並んでペアをなす夫人。
頻 ヒン すれすれにくっつく→間をおかずに物事がおこる。(頻発)
瀕 ヒン 水ぎわすれすれに接する→すれすれまで迫っている。(瀕死)
閉・閇 ヘイ とびらをあわせて入り口をしめる。
223 PAP 枠をかぶせる、平らな面で覆う
法 ホウ 生活にはめられた枠→のり(法律)。
乏 ボウ 枠をかぶせる→動けない→金がなくて動きのとれない→とぼしい。
貶 ヘン 上から枠を被せて財貨の値うちをおさえて値をおとす→そしる。
泛 ハン 水面の上にかぶさるようにしてうく。
凡 ハン・ボン 広くおおう→およそ。
汎 ハン 水が大地を広がっておおう→あふれる、あまねく。
帆 ハン 広い面の布→ほ。
氾 ハン 堤防や外わくを越えて水が外へあふれる。
笵 ハン 竹のわく。
範 ハン 全体を包むわく。
犯 ハン わくを破って外へ出る→おかす。
212 PLIM ブルブルと震える
風 フウ ゆれ動く空気の流れ→かぜ。
諷 フウ 声をふるわせて朗読する→うたう、いさめる。
鳳 ホウ 大風にのって羽ばたく大きな鳥→おおとり。
鵬 ホウ 大風にのって羽ばたく大きな鳥→おおとり。
嵐 ラン 山かぜ。
030 MIK 黒い、暗い、わからない
黒 コク くろ。
墨 ボク くろいすす→すみ。
黙・默 モク くらい→声をださない→だまる。
灰 カイ くろいはい。
恢 カイ 元は、悔(うつろな気持ち)と同意。後に、うつろにひろく
空間のあいている意に転じた。
晦 カイ 月のない暗い夜→みそか。
悔 カイ 心がくらい気持ちになる→くいる。
海 カイ うすぐろい色のうみ。
誨 カイ わからないことを言葉でとり除く→おしえる。
侮 ブ 見えない→目にもとめない→あなどる。
某 ボウ 知らない人→なにがし。
謀 ボウ どうしたらよいかわからない→さぐり求める→はかる。
煤 バイ くろいすす。
夢・梦 ム はっきりと見えない→ゆめ。
薨 コウ 見えなくなる→死ぬ。
031 MIG 子を産む、産ませる
母 ボ 子どもをうみ育てる女親→はは。
拇 ボ 母のような太い指→おやゆび。
姆 ボ 母になぞらえて接する年上の女性→うば、あによめ。
姥 ボ・モ 乳母。養母。
毎 マイ 子をつぎつぎとうむ→次々と生じる事物を一つ一つさす指示詞→ごと。
枚 マイ 同じような物を一つ一つかぞえる単位。
梅・楳 バイ 多くの実をならせ、女の安産をたすける木→うめ。
苺・莓 マイ どんどん子株をふやすいちご。
媒 バイ 男女の中だちをして子をうませる→なかだち。
牧 ボク 家畜に子をうませる→かう、まき。
畝・畆 ホ 作物をうみ出す畑地のうね。
053 MOG かぶせる、覆い隠す
帽 ボウ 頭を隠すかぶり物。
茂 モ 葉がおおいかぶさるように、こんもりとしげる。
霧 ム 物の姿を隠すきり。
蒙 モウ 草がおおいかぶさる→くらい、おおう。
朦 モウ 月がかすみや雲におおわれてかすむ。
濛 モウ 水気がおおう→小雨。
穆 ボク ほんのりと暗く、見えにくくて、静まりかえったさま。
054 MOG おかす、無理に求める
矛 ム 敵をおかして突く武器→ほこ。
務 ム むりをしてつとめる。
茅 ボウ 先の細いほこ→細いほさきの出るいね科の植物→かや。
戊 ボ ほこ。
卯・夘 ボウ むりにおしわける。う(十二支の四番め)の意は仮借。
貿 ボウ 相手の手のうちをむりにおしあけて、利益をもとめる→あきなう。
牡 ボ めすの陰門をおかす→おす。
冒・冐 ボウ おかす。
目 ボク・モク まぶたを押しのけて見る目。
眸 ボウ まぶたを押しのけて見る目→ひとみ。
069 MOG 細い、かすかな
毛 モウ 細いけ。
髦 ボウ 眉まで垂れた髪→たれがみ。
旄 ボウ 毛でつくった旗飾り。
耗 コウ・モウ 小さく細る。
秒 ビョウ 細い稲の穂の先→非常に小さい単位。
杪 ビョウ 細いこずえ。
妙 ミョウ 女性の小がらで細く、なんとなく美しい姿→たえ。
眇 ビョウ ほそ目。
渺 ビョウ 小さくて、よく見えない。
緲 ビョウ かすか。
苗 ビョウ 細いなえ。
猫 ビョウ 声もからだも細いねこ。
描 ビョウ 細かいところをえがく。
錨 ビョウ 水中に隠れて見えにくい金属のおもり→いかり。
貌・皃 ボウ おぼろげな姿。
藐 バク 小さくてかすか。はるか。とおい。
廟 ビョウ ほのかに祖先の容貌を仰ぎ見る所→みたまや。
081 MUK かぶる
木 ボク・モク 葉や花をかぶった立ち木。
沐 モク 頭から水をかぶる→体を洗う。
117 MAK 隠れて見えない
莫 バク 草原のくさむらに日が隠れる→くれる。ない。見えない。
暮 ボ くれる。
漠 バク 水がない。(砂漠)
膜 マク 外から見えなくするまく。
幕 バク・マク 見えなくする布。
模・糢 モ 木でつくった型の上に粘土をかぶせ、押しつけてつくる鋳型。
墓 ボ 土をおおって死体を隠すはか。
寞 バク 何もなくて寂しい。
無 ム・ブ 見えない→ない。
蕪 ブ 茂って覆い隠す雑草。「かぶ」の意は「蕪菁」からの転義。
憮 ブ 失望して心中がむなしくなる。
亡 ボウ・モウ 姿を隠す、見えなくなる→ほろびる、ない。
虻 ボウ 小さくて見えにくい虫→あぶ。
芒 ボウ 見えにくい穂先。
盲 モウ 目がみえない。
肓 コウ からだの内部の、よく見えない場所。横隔膜の上のかくれた部分。
氓 ボウ 目をつぶされた奴隷→無知な人々、支配される人民。
忘 ボウ 心中からなくなる→わすれる。
忙 ボウ あれこれと追われて、心がまともに存在しない→いそがしい。
妄 ボウ・モウ 女性に心がまどわされ、われを忘れたふるまい→みだり。
荒 コウ みのりの作物が何もない→あれる。
慌 コウ 心中がむなしくて自信をなくし落ち着かない→あわてる。
茫 ボウ 見えない→うつろでぼんやり。
网 モウ 物にかぶせておおい隠すあみ。
罔 モウ あみ。
網 モウ あみ。
118 MAK さぐり求める
舞 ブ 手足を動かして神の恵みを求める→まう。
巫 フ 神前で舞って神に幸いを求める巫女。
誣 フ 何もないのに無理に話を作りあげて人の悪口を言う。
武 ブ ない物を求めてがむしゃらに進む→たけだけしい。
賦 フ 乏しい財貨を無理に探り求める→取り立て、みつぎ、わかつ。
馬 バ 向こうみずにつき進む馬。
驀 バク 馬がむやみに前進する。
罵 バ むやみにつきかかる→ののしる。
摸 ボ さぐる→まねる。
慕 ボ ないものを心で求める→したう。
募 ボ 求める→つのる。
謨 ボ ことばをかわして、案などを探し求める→はかる。
望 ボウ のぞむ。
明 ミョウ・メイ 見えないものを見えるようにする光→あかるい。
盟 メイ 神明にあかしをたてる→ちかう。
萌・萠 ボウ 見えなかった芽が外に出て見える→きざす、もえる。
孟 モウ おおいをおかして子どもが成長する→かしら、はじめ。
猛 モウ おし開いて出る→たける。
麻 マ すりもんで繊維をとるあさ。
摩 マ 手ですりもむ→する。
磨 マ 石ですり、みがく。
魔 マ 麻は、こすってしびれさせる意。人をしびれさせる魔物。
靡 ビ こすって小さくする。なびく。
140 MEK かすかで見えない、分からないものを分からせる
名 メイ 薄暗いやみの中で自分の存在を声で告げる→な。
銘 メイ 金属器にしるした名。
命 メイ 自分の気持ちや意志を声でわからせる→命じる。
→天から授かった生きる定め→いのち。
鳴 メイ 鳥が自分の所在をわからせる→声を出してなく。
冖 ベキ おおい隠す。
冪・羃 ベキ 幕でおおい隠す。
冥 メイ おおわれて暗い。
瞑 メイ 目をおおって見えない→ねむる、くらい。
幎 ベキ おおい隠す布。
皿 ベイ・メイ 器にかぶせるふた→さら。
脈・脉 ミャク 細いかすかな血管。
派 ハ 川の細い支流→わかれ。
覓 ベキ 目を細めてさがす→もとめる。
買 バイ 見えない物を求めるように、財貨を求める→かう。
売・賣 バイ 買とは逆に、物をさし出して金を求める→うる。
眄 ベン 目を細めて流し目でみる。
176 MAN 長い線で囲む、囲みいっぱいに満ちる
宀 ベン 屋根や覆いをかぶせて囲む。
曼 マン ながいたれ幕を目の上にかぶせてたらす→ながい。
蔓 マン 草がずるずるとながく広がる→つる。
幔 マン ながいたれ幕。
慢 マン ずるずるとだらけて伸びる心→おこたる、ゆるい。
謾 マン ことばで真相を覆いかくす→あざむく。
漫 マン 水がながながと広がる→みちる。とりとめがない。
満・滿 マン 水が一面におおう→みちる。
懣 マン 気持ちが高ぶって胸の中いっぱいに詰まる→もだえる。
瞞 マン 目をおおい隠す→だます。
面 メン まわりを線でぐるりととりまいた顔。
湎 メン 水にとりまかれる→おぼれる。
緬 メン 外側を線でかがる。細く長い糸。
麺・麪 メン 細長くのばすうどん。
綿・緜 メン ながい繊維→わた。
万・萬・卍 バン・マン 長く長く続く数。
邁 マイ どこまでも進んでいく。
177 MAT 小さい見えない
末 マツ 木の細く小さい部分→すえ
抹 マツ こすって見えなくする→こする。塗って見えなくする。
沫 マツ 小さいしぶき
秣 マツ 小さく切ったまぐさ。
苜 モク 目がよくみえない。
蔑 ベツ よく見えない目→相手を目にもとめない→無視する。
襪 ベツ 足先をかくして見えなくするくつした。
滅 メツ 見えなくなる→ほろびる。
192 MUIR 小さい、よく見えない、微妙な
微 ビ 目だたないようにしのびあるきする→かすか。
黴 バイ うす黒い小さなかび。
徽 キ 小さい糸やひもを結んでつくったしるし→小さなしるし。
尾 ビ 細い毛の生えた尾。
未 ミ まだ成長していない小枝→まだしていない。
味 ミ 口で微細に吟味する→あじ。
昧 マイ 暗くてよく見えない。「三昧」は梵語の音訳。
眛 マイ 目がよく見えない。
妹 マイ 小さいいもうと。
寐 ビ 目の見えない暗いねむりの中にはいる。
魅 ミ 見えない魔力で人をまどわす妖怪。
眉 ビ 細くて美しいまゆ毛。
媚 ビ かぼそい女性のしぐさ→こびる。
美 ビ 微妙で繊細なうつくしさ。
麋 ビ 姿のよいしか→大形の鹿。
米 ベイ・マイ 小さいこめ粒→こめ。
迷 メイ 小さくて見えない→まよう。
謎 メイ よくわからないこと→なぞ。
没・沒 ボツ 水の中に隠れて見えない→しずむ。
歿 ボツ 死んで骨と化しこの世に姿が見えなくなる→しぬ。
勿 ブツ・モチ 色がよくわからない→なかれ。
物 ブツ・モツ 色あいの定かでない牛→特色がない→いろいろなもの。
忽 コツ 心がぼんやりする→うっかりしているまに→たちまち。
吻 フン 口もとを隠してふさぐくちびる。
仏・佛 ブツ よく見えない。「ほとけ」の意は「ブッダ」の音に当てた。
門 モン 閉じて中が見えない門。
文 ブン・モン こまごまとかざりたてた模様。
紋 モン 糸でかがったもよう。
紊 ブン 色糸が交差して模様をなす→みだれる。
民 ミン 針を刺して目を見えなくした奴隷→たみ。
罠 ビン 隠れて見えないしかけあみ→わな。
泯 ビン 水に没して見えない→ほろびる。
眠 ミン 目が見えなくなってねむる。
昏 コン 物が見えないくらい夜→くらい、見えない。
婚 コン 結婚。古代は夜暗くなって結婚の式を営んだので昏を含む。
晩 バン 暗くて物の見えないころ。
193 MUIN 無理に取り出す
問 モン わからないことを口で探り出す→とう。
聞 ブン 耳でわからないことを探る→きく。
悶 モン 心が閉じて、はけ口を求めてイライラする→もだえる。
捫 モン 手探りでさがす→なでる。
閔 ビン 問と同系で、弔問する。
憫 ビン 弔問する→あわれむ。
愍 ビン 憫と同じで、あわれむ。
免 メン 狭い産道からやっと胎児が抜け出る→まぬかれる。
娩 ベン 赤ん坊をうみおとす。
勉 ベン むりをして力む→つとめる。
挽 バン むりにひっぱる→ひく。
敏 ビン 力をこめる→行動がきびきびとはやい→さとい。
032 MLIG 上からくだる
麦・麥 バク 神からもたらされた穀物。
来・來・徠 ライ 麥の誤用。遠くから歩いてもたらされた麦→くる。
賚 ライ 上からもたらされた賜物→たまう。
埋 マイ 上から土をかぶせる→うめる。
狸・貍 リ 穴の中に体を埋める生き物→たぬき。
霾 バイ 空から土砂がふる。
012 LIK すじ、すじめをたてる
里 リ 区切りの筋を入れて整理された畑や居住地
浬 リ 海里。海上の距離をはかる単位。
理 リ 玉のすじめ→物事のすじみち→ことわり。
裏・裡 リ すじめの模様の布地。衣服のうら地に用いたので、うらの意。
鯉 リ すじもようのついた魚→こい。
厘 リン 土地にすじを付けて、小さく区切る→小さい単位。
釐 リ 田畑にすじめをつける
吏 リ 雑事や民政をすじみちたてて処理する役人
力 リョク 手足の筋肉をすじばらせてりきむ
肋 ロク すじめのあらわな胸の骨
仂 ロク ちからを入れる
勒 ロク ぐいと力を入れて引く手綱
綾 リョウ すじめのたった織り方をした絹
陵 リョウ 山の尾根のすじめ→おか。
崚 リョウ 山の尾根のすじめ→おか。
凌 リョウ 氷のすじめ
稜 リョウ きわだってすじめのついたかど。
菱・蔆 リョウ 鋭い稜角(かど)のあるひしの実→ひし。
040 LOG すべる、するりと離れる、ばらばらになる、まばら
流 リュウ 分散して長くのび広がる→ながれる。
旒 リュウ 流れるようにゆらゆらする吹きながしののぼり。
硫 リュウ 火山の噴出物が流れて生じる鉱物→いおう。
琉 リュウ すべすべした宝石。
柳 リュウ 流れるようになびくやなぎ。
瑠・璢 リュウ つるつるして、紫がかった紺色の玉。瑠璃。
瀏 リュウ 流れがきよく澄んでいる→きよい。
劉 リュウ ばらばらに切り離す→ころす。
戮 リク ばらばらに切ってころす。
勠 リク 分散した力を寄せ集めて一つにする→あわせる。
寥 リョウ ばらばらにわかれる→さびしい。
蓼 リョウ 細い葉がまばらに生えた草→たで。
041 LOG 固く囲む、丸く固まる
牢 ロウ しっかり小屋の中にとじこめる。
留・畄 リュウ しこり固まって動かない→とどまる。
瘤 リュウ 血液がとどまって生じるこぶ。
溜・澑 リュウ とどまって流れない水→たまる。
聊 リョウ しばらくつかえて、とどまる→一時しのぎ→いささか。
老 ロウ 骨組みがかたくなって、動きがとれない→おいる。
059 LOG ズルズル続く、からげる、ズルズルと垂らす粒状のもの
労・勞 ロウ 火をずるずると横に延焼させる
→エネルギーを消耗する仕事→つかれる。
癆 ロウ 体力を使いはたして衰弱する。
撈 ロウ 長く続けて、ずるずると引っぱる→すくう。
燎 リョウ ずるずるつづいて燃えるかがりび。
瞭・暸 リョウ かがりびの明るいことから→あきらか。
寮 リョウ かがりびの明るいことから→まど→宿舎。
僚 リョウ 列をなす仲間。
繚 リョウ まといついて、ずるずるつづ→まとう。
撩 リョウ ずるずると引きよせる→からげる。
遼 リョウ 遠く長くつづく→はるか。
了 リョウ 長く続いたものをからげて、けりをつける。
料 リョウ 米粒をズルズルと間断なく垂らせて計る
→分量を決めて用いる穀物や液体。(材料)
薬・藥 ヤク 草などとつぶして粒状にしたくすり。
櫟・檪 レキ・ロウ 粒状の実がなる木→くぬぎ。
礫 レキ ころころした小つぶの石。
轢 レキ 車でひきつぶす→ひく。
鑠 シャク 金属を粒状にとかす。
轣 レキ 石のごろごろしたみち。
療 リョウ 病根をすりつぶす→いやす。
廖 リョウ ばらす。
093 LAG 透明な、けがれのない
良 リョウ 穀粒を水で洗い、きれいにする→よい
狼 ロウ 良は冷たくすみきった意。冷酷な性質の動物→おおかみ。
郎 ロウ 清らかな男子→男子の美称。
朗・朖 ロウ 月が清くすんでいる→ほがらか。
浪 ロウ 清らかななみ。
糧・粮 リョウ 清らかにした米→かて。
露 ロ 透明にすけて見えるつゆ。
落 ラク つゆがおちる。
鷺 ロ すきとおるように白い鳥→さぎ。
涼・凉 リョウ すんでつめたい→すずしい。
諒 リョウ 明らかにものをいう→まこと。
亮 リョウ けがれがなくて明るい→あきらか。
094 LANG 二つ対をなす、二者間を横にとおる
両・兩 リョウ 二つで対をなすもの。
輌・輛 リョウ 両輪の車。
量 リョウ 穀物の重さを両天びんではかる。
梁 リョウ 左岸と右岸の柱の上に平らに渡す橋。
廊 ロウ 両方のへやを結ぶ通路。
略・畧 リャク 横に通る小道を設ける→はかる(計略)。
近道をとって横切ることから手数をはぶく。
掠 リャク 略奪の略(他人の物を奪う)の意味→かすめる。
絡 ラク 横をつらねる糸→からまる。
路 ロ 横に連絡するみち。
賂 ロ ある路を通してもっていく財貨→まいない。
離 リ 二つの物がはなれる。
124 LENG 澄んできれいな
令 レイ 清らかなお告げ→命令。
玲 レイ 清らかな玉。玉の鳴るすずしい音。
冷 レイ 清らかな水玉や氷→つめたい。
鈴 レイ・リン すんだ音を出す金属のすず。
聆 レイ 耳を澄ましてきく。
伶 レイ 清らかな人→音楽を奏する人、また、俳優。
怜 レイ 心が澄んでいて賢い→さとい。
羚 レイ 角が長くて、姿のきれいな羊の一種→かもしか。
鴒 レイ 水辺にすむ美しい小鳥。
領 リョウ すっきりときわだった首筋、襟元。
襟首を持って衣を畳む→要点をおさえて処理する。すべおさめる。
嶺 レイ 人体の首にあたる高い峠。
麗 レイ きれいな→うるわしい。
霊・靈 レイ 清らかな巫女、祭礼、魂。
125 LENG 数珠つなぎ、細い
櫺 レン 穴が水玉のようにつらなった格子。
囹 レイ 格子のはまったろうや。
零 レイ 数珠つなぎに落ちるしずく→小さな水玉→小さい→ゼロ。
澪 レイ 水に洗われて、細くなる。
苓 レイ しずくが落ちるように、ぽとぽととおちる。
蛉 レイ 細くてすっきりしたとんぼ。
齢・齡 レイ 次々に並ぶ年→とし、よわい。
暦 レキ 日を次々と順序よく配列する→こよみ。
歴 レキ 並んだ点を次々と通る→へる。
瀝 レキ しずくが続いてたれる→したたる、そそぐ。
隣・鄰 リン 連なった土べいや住居→となり。
鱗 リン 並んで連なった魚のうろこ。
憐 レン 心がある対象に引かれて、つらつらと思いがたえない→あわれむ。
儷 レイ 同列にならんだ人→なかま。肩をならべた夫婦。
148 LAT 切れ目、激しい刺激を与える
裂 レツ 布地を切りさく
烈 レツ ほのおがいくつにも裂けてもえ広がる→はげしい。
剌 ラツ なたで刈ろうとした柴が、ぱっとはね返る→もとる、はねる。
溂 ラツ 溌剌の溌につられて、剌にサンズイが付いた。
溌溂(ハツラツ)は溌剌(ハツラツ)と同じ。
辣 ラツ ぴりっとはね返るように刺激する→からい、きつい。
瀬 ライ 激しくしぶきをはねる浅瀬
戻 レイ 激しく逆らう→もとる、もどす。
涙・泪 ルイ はらはらと落ちるなみだ。戻、はらはらとちる意。
励・勵 レイ 強い力をこめる→はげむ。
礪・砺 レイ 強い力をこめて激しくみがくといし。
癘 レイ きびしくからだを痛めつける病気→らい病(ハンセン病)。
癩 ライ きびしくからだを痛めつける病気→らい病(ハンセン病)。
149 LAT ずるずるとつながる
列 レツ つらなって並んだれつ
例 レイ 一つながりに並ぶ同列のもの→たとえ
洌 レツ さらさらと連なって流れる清流→きよい。
連 レン 連なる。
漣 レン つらなる波→さざなみ。
蓮 レン 株がつらなって生える植物→はす。
輦 レン 行列をなす車かご→こし(人がひく車)。
聯・聨 レン 連なる。
練 レン 生糸をやわらかくして中断しないようにする→ねる。
闌 ラン 棒を横に連ねて出入りを止めるもの→さえぎる。
欄 ラン 横に連ねて出入りを止める棒→手すり、かこい。
蘭 ラン 群がりたって欄(手すり)のように並ぶ草。
爛 ラン もえさかる→ただれる。
瀾 ラン 横に波がしらの連なる波。
頼 ライ 自分で処理せずにずるずると引き延ばす→たのむ。
嬾 ラン ずるずると引き延ばす→おこたる。
208 LIP 同じ物が並ぶ
立 リツ・リュウ 人が両足を並べて地につけてたつ。
笠 リュウ 人が地に立つように、頭上にしっかりと乗せるかさ。
粒 リュウ まるく小さいかたまりが同じ形をして並ぶ→つぶ。
拉 ロウ・ラツ 両手を対象につけてつかまえる。(拉致)
林 リン 木が並ぶ→はやし。
淋 リン 並んでたれる水滴→したたる。「さびしい」は日本だけの用法。
霖 リン 降り続く雨→ながあめ。
婪 ラン 際限もなくほしがる→むさぼる。
臨 リン 下に並ぶさまざまな物を上から見下ろす→のぞむ。
覧・覽 ラン 高い所から下のものをみまわす→みる。
廩 リン 作物を集めて入れたくら。
禀・稟 リン・ヒン 収納した作物→食糧。さずかった食糧→うける。
凜・凛 リン 禀は「ひと所に引き締めておさめる」意。
冷たい氷に触れて心身の引き締まる感じ→りりしい。
懍 リン 散漫な心を引き締めて内にしまいこむ→おそれる。
181 LUIR 同じ物が順序よく並ぶ
雷 ライ 雨雲の中に陰陽の気が積み重なって、ごろごろと音を出す→かみなり。
蕾 ライ かさなって集まるつぼみ。
櫑 ライ 雷雲の形を彫刻した酒だる。
累 ルイ つぎつぎと連なってかさなる。
螺 ラ 幾重にも重なる巻貝→つび、うずまき。
塁・壘 ルイ 土を積み重ねてつくった臨時の小城→とりで。
磊 ライ 石がごろごろ重なっているさま。
耒 ライ 刃が三枚重なっているすき。
誄 ルイ 死者の功績を累々と重ね述べる。
類 ルイ よくにて同じグループに属するもの→たぐい。
侖 リン きちんとそろったさま。
倫 リン きちんとした人間関係。
論 ロン きちんとそろったことば。すじみちをきちんと整理して説く。
輪 リン 幅のそろった車輪。
綸 リン 絹糸をきちんとよりあわせたひも。
律 リツ 人間の行いをきちんと秩序だてたきまり。
率 ソツ・リツ はみ出ないように中心線に引き締めてまとめる→ひきいる。
戌 ジュツ 刃物で作物を刈ってひとまとめに締めくくり、収穫する。
いぬ(十二支の十一番め)の意は仮借。
率ソツ(まとめる)と同系。
217 KLAM 切り立ってとがる
廉 レン 壁と床の間の角→角目をつける→いさぎよい。
けじめをたてて暴利をおさえる→やすい。
鎌 レン 草を刈って集める金属製の道具→かま。
剣・劍・劒・劔・剱
ケン 両側が切りたっている刀。
険・險 ケン 山の頂きが剣のように切りたっている→けわしい。
嶮 ケン 山の尾根が切りたっている→けわしい。
150 LUAT もつれる
乱・亂 ラン もつれて、物事の筋道がとおらない→みだれる。
攣 レン 手足がもつれる→ひきつる。
恋・戀 レン 心がもつれてひかれる→こい。
蛮・蠻 バン 姿や生活が乱れもつれた、虫のような人種→未開人。
巒 ラン きりがなく連なって続く山々→みね。
劣 レツ 手足がもつれて自由が利かない→おとる。
卵 ラン もつれ連なった、魚か、かえるのたまご。
A06 TUG つつく 070
逐 チク 後ろからつつくようにして、おい払う→おう。
琢 タク とんとん叩いて玉の角をとる→みがく。
啄 タク とんとんとつつく。
A07 こもる
温 オン 水気が中にこもって、むっとあたたかい
蘊 ウン こもる
A08 両方から引っ張り合う
争・爭 ソウ 反対の方向に引っぱりあう→あらそう。
諍 ソウ ことばで両方からとりあいをする→言いあらそう。
箏・筝 ソウ 両方から引きあって弦を張った琴。
A09 竜、筒状
竜・龍 リュウ たつ。
槞 ロウ 獣を入れる細長いおり。
滝・瀧 ロウ 竜のうねるようなたき。
壟 ロウ 竜のうねるようなうね。
籠・篭 ロウ 筒型のかご。
隴 ロウ・リョウ 長い山なみ。
A10 余分にはみ出る
閏・閠 ジュン 定数よりはみでる→うるう(閏年)
潤 ジュン 余分にはみ出る水分→うるおう
A11 おおう、ふさぐ
屋 オク おおい隠す屋根
握 アク 中の物が見えないように、外から手のひらをかぶせて、にぎる。
渥 アク 水をぴったりかこんで、外にもらさない→うるおう。
幄 アク 布でつくった屋根→天幕。
雍 ヨウ 外部との道をふさいで、内部をなごやかに保つ→やわらぐ、ふさぐ。
擁 ヨウ 抱いておおう→いだく。
壅 ヨウ ふさいで出入りを止める→ふさぐ。
甕 オウ 中に酒や水をとじこめるかめ。
癰 ヨウ 外がふさがってうみの出ないできもの→はれもの。
A12 まるい
盧 ロ まるいつぼ型の飯器。
蘆・芦 ロ 茎にまるい穴がとおっているあし。
廬 ロ まるいつぼ型の小屋→粗末な小さい家。
炉・爐 ロ つぼ型のまるいこんろ。
臚 ロ まるく太った腹。
艫・舮 ロ くぼんだ船尾。
轤 ロ 回転する円盤や車。
鑪・鈩 ロ 丸くわくで囲んだいろり。
顱 ロ まるいあたま。
驢 ロ 驢馬(ろば)。
鱸 ロ すずき。海にすむ魚の一種。
瀘 ロ 雲南省を流れる川名。瀘水(ロスイ)。
櫨・枦 ロ ますがた。柱の上の方形の木。棟木(ムナギ)をささえるためのもの。
A13 端から端へ渡る
弥・彌 ビ 端から端へわたる→いよいよ。ますます。
弭 ビ ゆはず。弓の端から端に弦を張ってひっかけるかぎ型の金具。
末端まで届く→端に届いて止まる。
A14 百
百 ヒャク ひゃく。
佰 ヒャク 百人一組の隊。また、その隊長。
陌 ハク 百(たくさん)の阜(盛り土)→東西に通るあぜ道。
南北に通るあぜ道を阡(セン)という。
A15 千
千 セン せん。
仟 セン 千人一組の隊。また、その隊長。
阡 セン 千(たくさん)の阜(盛り土)→南北に通るあぜ道。
A16 長くのびる
世・丗 セイ・セ 長くのびた期間→よ。世代。時代。社会。
泄 セツ・エイ もれて、横にのびて流れる。
渫 セツ 横にのびて押して出す→水底の泥やごみをさらう。
紲 セツ 長いひもをつけて引っぱる→犬馬や罪人をつなぐ綱。
緤 セツ 犬馬をつなぐ綱。
曳・曵 エイ 引きずる。
洩 エイ・セツ ずるずると尾をひいて漏れる。
絏 セツ 犬馬をつなぐ綱。
A18 ふるえる
辰 シン 二枚貝が開いて、弾力性のある肉が振動しているさま。
たつ(十二支の五番め)の意は仮借。
蜃 シン おおはまぐり。
振 シン ふる。
震 シン ふるえる。
唇 シン ふるえるくちびる。
脣 シン ふるえるくちびる
娠 シン 胎児がびくびくと振動する→みごもる。
賑 シン 人や物が元気よく動く→にぎわう。
宸 シン おごそかで、からだが震える御殿、天子。
晨 シン 太陽がふるいたってのぼるあさ。
A19 ひつじ、よい物、よい姿、欠けめない
羊 ヨウ ひつじ。
養 ヨウ 羊肉のように力をつける食物→やしなう。
庠 ショウ 子どもを保育して養う家→学校。
祥 ショウ 神意がよい姿をとって外にあらわれた→さいわい。
詳 ショウ 欠けめなく行き届いて論じる→くわしい。
様・樣 ヨウ 姿やかたち。
佯 ヨウ 外面の姿→いつわる。
癢 ヨウ 羊肉を食べすぎると、かゆみをおこす→かゆい。
痒 ヨウ かゆい。やまい。
恙 ヨウ 発病させる寄生虫→つつが。やまい。癢と同系。
翔 ショウ 羽を大きく広げてかっこよく飛びまう→かける。
象 ゾウ 姿の大きいゾウ。
像 ゾウ・ショウ 姿やかたち。
橡 ショウ 形の良い木→くぬぎ、とち。
A20 うし
牛 ギュウ うし。ギュウという音は鳴き声をまねた擬声語。
吽 ゴウ 牛の鳴き声。牛の鳴き声をあらわす擬声語。
牟 ボウ・ム 牛の鳴き声。牛の鳴き声をあらわす擬声語。
A21 とら
虎・乕 コ とら。
虍 コ とらの声。とらのほえる声からきた擬声語。
琥 コ 虎の色の玉石。「琥珀」。虎の形にした玉の器。
A22 削り取る
剥 ハク 刀で表面をはぎとる。
録 ロク 青銅の表面を小刀で削り取り、文字をしるす。
緑 リョク 皮をはいだ青竹のようなみどり色。
禄・祿 ロク 削り取り、小片がこぼれおちる→神からのおこぼれ→さいわい。
碌 ロク ぽろぽろ割れてできた小石。
A23 ほのお
炎 エン ほのお。
焔 エン ほのお。
A24 これ
惟 イ・ユイ これ。ただ。ある点に限って心を注ぐ→おもう。
唯 イ・ユイ これ→これだけ→ただ。
維 イ これ。維新(これを新しくする)。つな。つなぐ。
誰 スイ だれ。維(これ)に対する疑問詞。
A25 物を移す
卸 シャ 物を移して抵抗や負担を取り去る→おろす。
写・寫・冩 シャ Aに書いた字をBの所に移す->うつす。
瀉 シャ たまった水を他に移し出す→そそぐ。
潟 セキ 水の出入りするひがた。
A26 抜き取る
兪 ユ 中身をくりぬいてつくった丸木舟。じゃまな部分を抜きとる意。
前の段階をこえて進むさま→いよいよ、ますます。
癒 ユ 病根を抜き去る→いえる。
喩 ユ 疑問やしこりを抜き去る→さとす、たとえる。
諭 ユ 疑念やしこりをえぐりとって説く→さとす、たとえる。
輸 ユ 物を抜きとって車で運ぶ→うつす。「輸送」等。
踰 ユ 中間の段階を抜いて進む→越える。
逾 ユ 中間を抜いて向こうへ乗り越える。
愉 ユ 心中のしこりを抜きとる→たのしい。
覦 ユ ぬすみ見る。うかがい見る。
揄 ユ 中身をぬきとる。
渝 ユ 中身がぬけて入れかわる。
瑜 ユ 玉石の中からぬきとった最も美しい部分。上質の玉。
A27 連続して刺す
栗 リツ いがに針がつらなるくり。連続して刺す意。
慄 リツ ひりひりと連続して刺激する感じ→ふるえる。おそれる。
篥 リツ・リキ 耳をさすようなかん高い音を出す楽器。「篳篥(シチリキ)」等。
A28 きちんとそろう
皆 カイ みんな並んでそろう→みな。
楷 カイ きちんとそろった模様のある木→きちんと整ったやり方。「楷書」等。
諧 カイ ことばの音調がそろう→調和する、やわらぐ。
偕 カイ 何人かがいっしょにそろう→ともに。
階 カイ きちんとそろえた段。
揩 カイ 表面をきちんとならす→ぬぐう。
A29 細かい
彗 スイ 細い穂や竹枝をそろえて手で持つ→ほうき。細かい意。
慧 ケイ・エ 細かい配慮→さとい。「智慧(知恵)」等。
穂・穗 スイ ほ。穀物の茎の先が細かくわかれて実をつけ、
ほうきのような形をした部分。
A30 よく切れる
利 リ よく切れる→事が都合よく運ぶ。
痢 リ 利は、よく通る意。便がよく通りすぎる。
犂・犁 レイ 牛に引かせ、土をきり開、するどいすき。
黎 レイ 鉄の農具のようなあさぐろい色→くろ。うすぐらい。「黎明」等。
梨 リ さくさくと歯切れよく切れるなし。
悧 リ 頭がよくきれる→賢い。
A31 小さく細かい
児・兒 ジ・ゲイ 幼い子ども。
倪 ゲイ 小さい子ども。
睨 ゲイ 目を細めてにらむ。
霓 ゲイ 細いにじ。副虹(主虹の外側にできる細い虹)。
昔、にじにも雌雄があると考え、雄を虹、雌を霓といった。
猊 ゲイ 小形のしし。獅子座→高僧のすわる座。
貎 ゲイ 小形のしし。
鬩 ゲキ 子どものけんかのように互いにあらそう。
鯢 ゲイ 小形のめすくじら。雄を鯨、雌を鯢という。
麑 ゲイ 鹿の子。
A32 つなぐ
系 ケイ ひもでつなぐ。つながりをもつ仲間。
係 ケイ ひもでつなぐ→かかり。かかる。
継・繼 ケイ 切れた糸をつなぐ→つぐ。
繋 ケイ つなぐ。
渓・溪 ケイ 糸のように長くつながる谷川。
鶏・鷄 ケイ ひもでつないで飼った鳥→にわとり。
携・攜 ケイ 手やからだにつけて持つ→たずさえる。
計 ケイ いくつもの数をつなぎ集める→はかる。
稽 ケイ 次々とかんがえあわせる。
A33 組む、双方が組み合う
冓 コウ 木や竹を前後左右同じ形に組んで積む。
構 コウ 木をうまく組んで前後平均するよう組みたてる→かまえる。
搆 コウ 組みたてる→かまえる。
溝 コウ 左右平均に組んだみぞ。
講 コウ 双方の言をかみ合わす→相手に解かるように説く。
購 コウ 売り手と買い手の双方がおりあって、代金を払って物をかう。
篝 コウ 木を組んだかがり火。
遘 コウ 双方から出てきてあう。
覯 コウ 両方からしかけたように、ぱったりであう。
媾 コウ 女と男が互いに組みあう。互いに縁を結び合う。
A34 少量をつまむ、切る
最 サイ 少量をつまむ→もっとも。(逆の意味に転じた)
撮 サツ 少量をつまむ→とる。
絶 ゼツ ふっつりと横に切る→たえる。
脆 セイ もろくて切れやすい→もろい。
A35 細長くつらなる
鹿 ロク 細長くつらなって列をなすしか。
麓 ロク 細長くつらなる山下の林→ふもと。
漉 ロク 細長くつらなってたれる汁→すくう、こす。
A36 すばやい動き
舜 シュン 炎のゆれや、足ぶみのようなすばやい動作。
瞬 シュン 目をすばやく動かす→またたく。
蕣 シュン 咲いてすぐ散るむくげ。
A37 みの
衰 スイ みののように、小さくしおたれる→おとろえる。
蓑・簑・簔 サイ 端をそろえてない草の衣→みの。
A38 断片をつなぎあわせる
綴 テツ つづる。
啜 テツ つぎつぎと続けてすする。
畷 テツ 田の間をつづりあわすあぜ道→なわて。
A39 あご
頤 イ あご。
姫 キ あごのはった女性→ひめ。
A40 もりあがる
陸 リク もりあがった台地。
隆 リュウ もりあがる
睦 ボク 多くの者が仲よく集まる→むつむ。
A41 連なる
呂 リョ 連なるせぼね。
侶 リョ 同列に並んだ人→仲間。
梠 ロ 何段か重ねて、柱と軒の間をつなぐ木。
閭 リョ 一群に連なった集落の門→むら。
絽 リョ しま模様の連なる織物。しまおり。
慮 リョ 次々と関連したことをつらねて考える→おもんぱかる。
虜 リョ じゅずつなぎにしたとりこ
旅 リョ 隊列を組む→隊を組んで移動する→たび。
A42 丸く連なる、丸く縮まる
婁 ロウ 次々とつながる。
楼・樓 ロウ 一階二階とつながる木造の高い建物。
縷 ル 細々と連なる糸。
瘻 ロウ 連なるおでき。
僂 ロウ 丸く身を縮める→かがめる。
窶 ロウ まずしくて、ちぢこまっている→やつれる。
簍 ロウ 竹であんだかご。
鏤 ロウ 細い模様をつらねて、金属にほりこむ→きざむ、ちりばめる。
A43 行きづまり
厄 ヤク 行きづまり→不吉な回り合わせ。
阨 ヤク 険しい道にはばまれて困る→困難、災難。
軛 ヤク 牛馬の行動を抑制して自由に動けなくするくびき。
扼 ヤク きつくおさえつけて動けなくする→おさえつける。
A44 きちんと並べる
体・體・躰・軆 タイ・テイ きちんと並んだ骨格→からだ。
礼・禮 レイ 形よく整えた祭礼。
履 リ 人が足で道をふみ歩く→ふむ。はく。
隷・隸 レイ 手もとに並べてくっつける。所属する。しもべ。(奴隷)
A45 くぼむ
凹 オウ くぼみ。
窪 ワ くぼむ。
A46 押しやる、退ける、横になびくように逃げる
狄 テキ 異民族扱いにして排斥する。異民族。
荻 テキ 横になびく草→おぎ。
逖 テキ にげる。横にさけて、とおざかる。横になびく。
A47 相手
汝 ジョ なんじ。
如 ジョ・ニョ 相手と同じ→ごとし。
恕 ジョ 相手を思いやる。
A48 やわらかい
奈 ナ 柔らかい、からなし(野生のりんご)。いかん。
捺 ナツ 柔らかくじりじりとおしつける→おす。おさえる。
A49 おおまか
魯 ロ 大まかで間ぬけ→おろか。
櫓 ロ 大きく雑な棒→船をこぐ道具。
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