増大する
天界の秘義6648
「増大し、非常に数多くなった」。 これはそれらが〔教会の諸真理が〕善から発した諸真理の方面で増大したことを意味していることは以下から明白である、即ち、『増大すること』の意義は真理の方面で増加することであり(43、55、913、983、2846、2847番)、『数多くなること』の意義は更に派生することであり、かくて真理が絶えず増加することである。それが善から真理が増加することを意味している理由は、今取扱われている主題は新たにされた教会であるということである、なぜなら人間における教会の実情は以下のごとくであるからである、即ち、教会が新しく建てられつつある間はその人間は諸真理により善が増大するが、しかし人間のもとに教会が新しく建てられると、その時はその人間は善の中におり、善から諸真理の中にいて、諸真理は絶えず増大するが、しかし彼はこの世に生きている間は僅かしか増大しないのである、それはここでは食物や衣服やその他のものに対する心労のためにそれが妨害されるためであるが、しかし他生ではそれは無限に増大し、しかも絶えず永遠に増大するのである、なぜなら神的なものから発した知恵には終わりがないからである。かくて天使たちは絶えず完成されており、また他生に入る時天使となる者も凡て完成されるのである、なぜなら知恵に属したものはことごとく無限に広がっており、知恵の事柄では無限であるからである。このことから知恵は永遠に増大することが出来るが、それでも最初の度を超えては遠くに達することは出来ないことを認めることが出来よう、それは神的なものは無限であり、また無限なものから発しているものも無限であるという理由によっている。