償い

 

ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/1巻P73

 

わたしの娘よ、そのことであまり悲しまないで下さい。むしろ死んだ人のようにわたしの腕の中に全てを委ねなさい。あなたに関して人びとが言ったり、したりすることを見るために目を開いているかぎり、わたしはあなたの上に自由に振る舞うことができないということを知っていて下さい。さあ、それではあなたはわたしを信頼したくないのですか? もしかしたら、わたしがどんなにあなたを愛しているか体得しなかったのですか? よろしい、あなたの上に起る全てのことは、それが悪魔を通してのことであれい、または人間からくるものであれ、あなたのよりよい善のためにわたしが彼らに許し、つかさどっているのだということを覚えていて下さい。それらはあなたの霊魂を、わたしが選んだ最終の状態に導く以外の目的を持ってはいないのです。ですからあなたは目を閉じて、わたしの腕の中に安心していてほしいのです。あなたの周りで起こることを眺めたり調べたりしないで下さい。そうでなければあなたは時間を失うことになり、あなたが召されたあの身分に決して到達することはできないでしょう。それからあなたを囲む人びとに関しては、何も考えないように。彼らには深い沈黙でたいし、善意をもって全てに従いなさい。あなたの命、考え、心臓の鼓動、あなたの呼吸、そして愛情などが、人びとがあなたに与える悩みとともに、神の正義の裁きを和らげるための絶え間ない償いのわざであるようにして下さい。

 

 

ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/1巻P77

 

 最初主は聞こえない振りをしていらっしゃいましたので、私には苦しみがもっとひどくなるようでした。けれどもそのあと私にたいして非常な親切さをもっておっしゃいました。「わたしの娘よ、いらっしゃい。あなたを慰めてあげましょう。このようにあなたが訴えるのはもっともです。あなたはこういうことでとても苦しんでいますから、わたしがどんなに苦しんだかあなたに思い出させることは必要です。

 わたしの苦しみも、ある時までは人に知られずにいました。しかしその後わたしの父の御旨がわたしを公けに苦しむことを望まれた時、わたしはすぐに、あらゆる軽蔑、恥辱、困惑などに出遭うようになり、服を脱がされ、裸で数多くの人びとの前にさらされなければなりませんでした。これよりも大きな辱しめを想像することができますか? わたしの人間性はこのような恥辱を生々しく感じたにもかかわらず、わたしの目は御父のご意志にしっかりと注がれ、わたしが忍んだこれらの苦しみや恥辱は、神への多くの侮辱にたいする償いとして捧げられたのです。それは天と地を前にして人間が犯すまったく恥知らずな行為のためですが、彼らはこのような罪を赤面することもなく、反対に目を開いたまま、まるでなにか大事業を成し遂げるかのように自慢しながらやってのけるのです。

 わたしはこれら全てのことにもかかわらず、御父に言いました。“聖なる父よ、わたしになされる恥辱と軽蔑を、自由勝手に、そして公けにあなたを侮辱する人びとの多くの罪の贖いとしてお受けください。それは小さい人びとにとって大きなつまずきとなっています。どうか彼らをお許し下さい。豊かな光を与え、それによって罪の醜さを見ることができ、改心して徳の道へと戻りますように”。さあ、それではもしあなたもわたしを真似したいなら、全ての人の善のためにわたしも我慢したこれらの苦しみに参加しなくてはならないのではありませんか? 霊魂に与えることのできるいちばん美しい贈物は何か知っていますか? わたしにとっていちばん愛しいものとされたのは、わたしがもっとも近しく触れたあの十字架と、その苦しみだということを? 十字架の道においては、あなたはまだ少女にしかすぎません。ですからあなた自身まだあまりにも弱いと感じています。しかしもう少し大きくなって、苦しむことがどれほど貴重なものであるかよく分かった時、そのときにはあなたの中で苦しみへの望みはもっと生き生きとしたものになるでしょう。とにかくわたしを信頼しなさい。そして休みなさい。そうすれば苦しみへの力と愛を獲得するでしょう。