天界の秘義9783

 

「灯を絶えずともさなくてはならない。」これは、その結果生まれる信仰を意味し、また信仰を通して主から発生する真理の理知と知恵とを意味していることは、『灯』の意義が信仰であり、またそこから生まれる真理の理知と善の知恵であることから明白である(9548番を参照)。『灯』が信仰を意味していることは、主から発出している神的な真理〔神の真理〕は諸天界の光であり、この光は天界にいる天使たちにより、または人間により受け入れられる時は、灯のようなものであるためである、なぜならそれは心の凡ゆるものを明るくして、理知と知恵とを与えるからである。この光が受け入れられた時信仰となるのである。しかし信仰はそれが仁慈から発していない限り、かくてそれが仁慈でない限り、灯ではない、即ち、心を明るくはしないことを知られたい。信仰と仁慈に言われることは真理と善にも言われ、真理は善の形であり、即ち、真理は光の中に現れるように形作られた善である。それで信仰は仁慈の形であり、また形作られた仁慈である。更に真理は信仰に属し、善は仁慈に属している、なぜなら真のものが信じられて、信仰のものとなり、善いものが愛されて、仁慈のものとなるからである。愛される真理と善そのものが隣人であり、真理と善とを愛する愛が仁慈である。