沈黙

 

1.マリア・ワルトルタ

2.ルイザ・ピッカレータ

3.聖母から司祭へ

4.ヴァッスーラ

 

1.マリア・ワルトルタ

 

 

マリア・ワルトルタ26・8/天使館1巻P214

 

聖母がマリア・ワルトルタに:

 

わたしたちは自分が完全無欠ではないのに、自分は完全無欠だと信じ込むほど自分自身を愛しています。ではなぜ、隣人を不完全な人間だと言って愛さなくなるのですか?

 絶対的な愛徳。赦すことを知り、赦そうとする愛徳。心のうちで隣人の不完全さを弁明して、先んじて赦すこと。過ちを犯した者にすべての情状酌量を認めて、直ちに赦すこと。

 愛徳と同様、絶対的謙遜。たとえそれが、ただふっと心を過ぎった思いによる過失であっても反省して認めること。過失そのものよりも害があるのは、『わたしは間違いました』と言えない高慢です。神を除いて、人間は皆間違うのです。『わたしは決して間違わない』と言える人間がどこにいるでしょうか?

さらに、それよりもずっと難しい謙遜の行為があります。わたしたちのうちで神が行われる不思議を、神を公に讃美する必要がない場合には、黙して語らぬことです。神からそのような特別な恵みをいただいていない隣人をがっかりさせないために。もしそれを神が望まれるのであれば、おお! もし望まれるのであれば、神はご自身をそのしもべに啓示なさるのです! エリザベツは、あの時、ありのままのわたしを『見た』のでした。またわたしの夫は、彼がそれを知る時が来るやわたしの真相を知りました。

あなたたちが神のしもべであることを宣言する役目は、神にお任せしなさい。彼はそれを慈しみをもって急がれます。というのも、特別な使命に召されたどんな人も、神の無限の栄光をいや増す新しい栄光であり、神が望まれたような人間であることの証言、すなわち、自分の作り手を反映するより小さな完全さなのですから。おお、恩寵による神の愛子たちよ、日陰に、沈黙に止まりなさい。『生命』である唯一の言葉を聞くことができるように。永遠の輝きを放つ太陽をあなたたちの上に、あなたたちのうちに有するに値することができるように。

 

 

マリア・ワルトルタ/イエズスたそがれの日々/P90

 

それぞれ自分の間違っているところを認め、自分のよいところは、あまり口にしないほうがよい

 

 

 

マリア・ワルトルタ/イエズス―たそがれの日々/P90

 

(従兄弟のヤコボ)「彼(イスカリオテのユダ)が私を年端のいかぬ子供のように扱うときでもですか? 普段はともかく彼はときどき常識外れなことを言いますよ」

 

(イエズス)「黙ってそれを聞き流すのです。それが怒りを鎮める唯一の薬なのです。謙遜と忍耐をもって沈黙しなさい。相手を罵らないで、もう黙っていられないと思ったら、そこを去りなさい。黙ることを知り、逃げることを知る。これは卑怯のためではなく、返答に窮したためでもない。ただ徳のため、賢明のため、謙遜のためです。議論のとき、正義を守るのは決して易しくないし、心の平和を守るのも難しい。

 

何時でも何かが心の中を濁し、雑音を立てる。そのとき人間の心に反映している神のかたどりは消えてゆき、もう神のことばを聞くことができない。兄弟の間の平和! 敵に対しても平和。彼らが我々の敵であればサタンの友だちである。自分を憎む人を憎んで、自分もサタンの友人になりたいのですか。愛から外れている人が、どうして他人を愛へ導くことができよう。

 

あなたたちはよく私に言う。『イエズス、あなたは何回も教えを繰り返すだけでなく、それを実行しておられるのに、それでもあなたは憎まれている』と。私はこのことを何時も繰り返そう。何時かあなたたちと一緒にいられなくなるときには、この教えを天から聖霊を通して繰り返そう。我々は敗北ではなく勝利を教えたい。このために神を賛美しよう! 回心者がいない日はなかったか、神の働き手はこれに注意すべきで、うまくいけば主をたたえ、勝利を手にしないときも世間の人々のように平和を失うことがないように。そうすれば・・・」

 

 

 

マリア・ヴァルトルタ/私に啓示された福音/7卷下P164/490・8

 

その場合は黙りなさい。人の怒りを鎮める薬は、それしかありません。謙虚に、忍耐強く黙りなさい。黙っていられなくて、無礼になりそうなときは、出て行きなさい。静かにしていられるために! 逃げることができるように! 臆病からではなく、言葉が足りないからではなく、徳、慎重、愛、謙虚の心から。討論で正義を貫くのは難しいです! そして、心の平安を保つことも。必ず人の心の奥底に何物かが入り込んで、歪め、混乱させ、騒ぎを起こさせます。すべての善い霊魂には神の姿が反映されているのですが、それが隠され、消され、その声が聞こえなくなります。平安! 兄弟間に平安を。敵との間にも平安を。彼らがわたしたちの敵であるなら、サタンの友です。でも、わたしたちを憎む人を憎むことによって、わたしたちもサタンの友になってよいでしょうか? わたしたちが愛から外れてしまったら、どうやって彼らを愛に導くことができるでしょう。

 

 

 

 

ヴァルトルタ/自叙伝/P313

 

 私は恩知らずで無礼な女性に言い返してやりたい衝動に駆られました。でも、イエズスは彼の受難が始まったまさにその日に、私が自分の自尊心を捧げることを求めているように思えました・・・私は一言も言わずに台所を出ました。もし口を開いたなら、言い過ぎてしまったことでしょう。そこで私は沈黙を選びました・・・ある場合には、沈黙することが臆病な振る舞いではなく、むしろ英雄的な行為なのです。

 

 

 

 

 

 

2.ルイザ・ピッカレータ

 

ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国1.P73

 

よろしい、あなたの上に起こる全てのことは、それが悪魔を通してのことであれ、または人間からくるものであれ、あなたのよりよい善のためにわたしが彼らに許し、つかさどっているのだということを覚えていて下さい。それらはあなたの霊魂を、わたしが選んだ最終の状態に導く以外の目的を持ってはいないのです。ですからあなたは目を閉じて、わたしの腕の中に安心していてほしいのです。あなたの周りで起こることを眺めたり調べたりしないで下さい。そうでなければあなたは時間を失うことになり、あなたが召されたあの身分に決して到達することはできないでしょう。それからあなたを囲む人びとに関しては、何も考えないように。彼らには深い沈黙でたいし、善意をもって全てに従いなさい。

 

 

3.聖母から司祭へ

 

聖母から司祭へ1977.4.8

 

 今日、とりわけ沈黙を守るように学んでください。その神的な言葉を聞くために、自分の内で、沈黙を守ってください。あなたがたの周囲の人々に、沈黙を守ってください。

 あなたがたを受け入れない人の非難とざん言に答えないでください。

 あなたがたを迫害する人の嘲りと、侮辱に答えないでください。だれも裁かないでください。

 おそってくる時期に、いっそう、沈黙を守るように呼ばれています。生き方によって話すように。

そして、十字架につけられたあなたがたの生活から、全ての人への愛とおん父のみ旨に、全く委ねる言葉が生まれるでしょう。

 

 

聖母から司祭へ1984.8.15

 

 それで、あなたがたに、やさしいきびしさで、次の招きを呼びかけます。

 沈黙を守りなさい。愛とまじわりの具体的な態度をとりなさい。困っている人を助けなさい。どんな場合にも、すべての人に対して平和と和睦のことばだけをのべなさい。

 

 

4.ヴァッスーラ

 

ヴァッスーラ/神のうちの真のいのち/3巻P223

‘89.8.4

 

あなたの霊魂をいかに聖性へと導いているかを思い出すように、愛する者よ 私のもとに来なさい、どうしてよそ見をするか? 賢明になりなさい、娘よ、妄言、うわさ話、感想を述べたりする代りに、この全てを沈黙、私の沈黙に置き換えるように ♡