知らない
天界の秘義7097
「私はエホバを知らない」。これは、彼らが主を意に介しないことを意味していることは、『知らないこと』の意義から明白であり、それは意に介しないことである、なぜなら意に介しない者は、自分は知らないと言うからである。(『エホバ』により主が意味されていることについては、7091番を参照)。パロが『自分はエホバを知らない』と言ったことについては、実情は以下のごとくである。エジプト人は古代からエホバを知っていたのであるが、それはエジプトにもまた古代教会が存在していたためであり、そのことは彼らの間にその教会の表象的なものと表意的なものとが在ったという事実から明らかに認めることが出来よう。エジプト人の象形文字はそれ以外のものではない、なぜならこうしたものにより霊的な事柄が意味され、彼らもまたそれらは事実相応していることを知っていたからであり、彼らはそうした物をその聖い礼拝に用いて、それを拝しはじめ、遂にはまたそれを魔法に変え、かくて地獄の悪魔の一味と共になりはじめたため、それで彼らは彼らの間に古代教会を全く破壊してしまったのである。かくて聖言では『エジプト人』により歪められた教会の記憶知とまた教会の諸真理に反した誤謬とが意味されているのである。