小心

 

 

ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/4巻P90

1901年2月10日

 

「愛する子よ、従順は長い視野をもっており、太陽の光そのものよりも、その美しさと鋭さにおいてまさるものとなる。ところが自己愛は、つまずくことなしには一歩も進めないほど、非常に短い視野しかもっていない。常に落ち着かない小心な霊魂は、自分は非常に遠くまで見える視力を所有していると信じてはならない。

むしろこのような霊魂は、自己愛で編まれた網の中にはまり込んでおり、とても近い視力しかもっていないので、その網で先ず自分がころばされ、それから自分の内部にも様々な不安と小心が生じてくるのを感じる。この霊魂は、今日は多くの恐れと細心をもって嫌ったことなのに、翌日もまた新たにそこに落ち込んでしまう。こうして彼らの生活は、いつも自己愛が編み込まれたこの不自然な網の中にはまり込んでいることになる。

 反対に、従順という、自己愛を殺すことのできる非常に長い視力は、とても長くて明るいものなので、すぐに偽りの歩みをする可能性があることを見通して、寛大な精神をもってそれを避けるので、神の子の聖なる自由を満喫することができる。闇が、またもう一つの闇を引き寄せるように、光も他の光を引き寄せる。こうして従順の光は、「みことば」という光を自分自身のもとに引きつける。この二つは一致して、全ての徳をその霊魂の中に織り込むのである。」

 

 

「私はあなたに言う。聖性こそ、従順の真の刻印である。一方小心とは、自己愛の刻印であり、このような生き方は、私のうちに愛よりも、むしろ憤りを起させる。事実もっとも極小なものでも、欠点を見させてくれるのは真理の光であって、その時には悔やみの心がある。しかし自己愛は、短い視力しかないので、本当の聖性の道に発展させることなしに、霊魂を圧迫状態のうちに保つ以外のことはしない。」