燭台
天界の秘義9780
『燭台』により霊的な天界が意味されているためである(9548番)。
黙示録2・4−5
しかし、あなたに言うべきことがある。あなたは初めのころの愛から離れてしまった。だから、どこから落ちたかを思い出し、悔い改めて初めのころの行いに立ち戻れ。もし悔い改めなければ、わたしはあなたのところへ行って、あなたの燭台をその場所から取りのけてしまおう。
啓示による黙示録解説85
「でないと、悔改めないなら、わたしはあなたのもとへ来て、あなたの燭台をその所から取りのけよう」は、でないと、彼らは最早明るくされて真理を見ることが出来なくなるであろう、を意味している。『速やかに』により必ずが意味され(947番)、『燭台』により教会が明るくされることが意味され(43、66番)、ここから、『それをその所から取りのけること』により、明るくすることを取り除いて、彼らは真理をその光の中に見なくなり、遂には、最早それを見なくなることが意味されている。これは前に言われたことから生まれている(82番)、即ち、教義の諸真理が第一次的に、または第一位的に顧慮されるなら、それらは実際知ることは出来ようが、内的には認められないし、また霊的な情愛から愛されもしない、それでそれらは次々と死滅して行くのである、なぜなら真理を真理自身の光から見ることは、霊的な心と呼ばれる人間の内的な心から真理を見ることであって、この心は仁慈により開かれ、それが開かれると、光と真理を理解することの情愛とが主から天界を通して流れ入るからである。そこから明るくされることが発している。明るくされている人間は、真理を読んだり、聞いたりすると直ぐにそれを承認するが、しかしその霊的な心を開かれていない者は承認はしない、霊的な心を開かれていない者は、いかほど教義の諸真理にいようとも、仁慈の善にはいない者である。