幼子

 

1.聖書

 

 

詩篇8・2−3

 

天に輝くあなたの威光をたたえます

幼子、乳呑み子の口によって。

あなたは刃向かう者に向って砦を築き

報復する敵を絶ち滅ぼされます。

 

 

マタイ21・15−16

 

他方、祭司長たちや、律法学者たちは、イエスがなさった不思議な業を見、境内で子供たちまで叫んで「ダビデの子にホサナ」と言うのを聞いて腹を立て、イエスに言った。「子供たちが何と言っているか、聞えるか。」イエスは言われた。「聞える。あなたたちこそ、『幼子や乳呑み子の口に、あなたは賛美を歌わせた』という言葉をまだ読んだことがないのか。」

 

 

マタイ11・25−27

 

 そのとき、イエスはこう言われた。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。そうです、父よ、これは御心に適うことでした。すべてのことは、父からわたしに任せられています。父のほかに子を知る者はなく、子と、子が示そうと思う者のほかには、父を知る者はいません。

 

 

ルカ10・21−22

 

 そのとき、イエスは聖霊によって喜びにあふれて言われた。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。そうです、父よ、これは御心に適うことでした。すべてのことは、父からわたしに任されています。父のほかに、子がどういう者であるかを知る者はなく、父がどういう方であるかを知る者は、子と、子が示そうと思う者のほかには、だれもいません。」

 

 

聖母マリア/マリア・ヴァルトルタによるマドンナの生涯/上巻/天使館/P16

 

 イエズスは言われる。

「わたしが貴女に、最後の罪を犯したこれらの人々を救うために助けてほしいと言ったのは、それほど前のことではない。そのとき貴女はわたしが何を言おうとしていたのか分からなかった。ただ祈っていた。

 

 しかしわたしから見れば、それで充分なのだ。なぜなら、実際のところ、欠かせないのはすべてが分かるわたしだけなのだから。しかしわたしの子供たちよ、あなたたちは絶対的な啓示を必要としてはいない。わたしがあなたたちに語るすべてのことはあなたたちには権利のない一つの贈物であり、がいちばん親しい人々に自らすすんで与える贈物なのだ。なぜなら、あなたたちに秘密を打ち明け、あなたたちの手を取り、の秘密に深く入り込むようにうながすのは、わたしのに適うことなのだから。だがあなたたちはそのことを強要すべきではない。の打ち明け話の相手になるのは、とても素晴らしいことだが、自分の思いどおりに行動するに盲目的に身を委ね、がどこに導いて行くのか敢えて知ろうとしない子たちであることも同じように素晴らしく、聖なることである。

 

 おお 子たちよ、わたしはあなたたちをの道に導くことを確信しなさい。あなたたちのはあなたたちの善しか望まない。

 

 打ち明けられる者にしろ、打ち明ける者にしろ、わたしのの喜びのために必要だし、その上、『打ち明けられる者―打ち明ける者』であることは、完徳の頂点である。その時すでに、あなたたちはの名において行動出来る弟子であり、に導かれるままに自分を任せる幼子である。その時、あなたたちはわたしの慰め、わたしの喜びである。

 

 わたしにとって、あなたたちの住んでいる世で、弟子の霊魂を見つけるのはとても困難だ! そして、子供のあいだでさえも、幼子の霊魂を見つけるのはもっと困難だ。わたしが憩いを見出していた素朴さ、信頼、無邪気さを、ごく幼い子供たちの魂のなかでさえも殺したの息はあなたたちをすっかり腐敗させてしまった。

 

 

マリア・ワルトルタ/イエズスに出会った人々3./P336

 

「けれども病気、死、災い、悲惨な出来事が続き、皆に見捨てられる時、信、望、愛を忘れず、『いとも高き御方の望みが実現されますように。今起きていることは私にとって有益です』と変わらず言える人こそ、まことに言うが、神の助けを受けるに値するのみならず、神の国での住まいが用意され、もはや清めを必要としない。」