己を知る
1.スウェーデンボルグ
2.ルイザ・ピッカレータ
1.スウェーデンボルグ
天界の秘義1680
それが人類に絶えずとりついて、これを悩ませたのである。奈落の者らは人間各々を破壊する以外には何ごとも欲求してはいないのであり、かれらは他の者を責め苛む快楽にまさった快楽は何ら認めはしないのである。
天界の秘義1680[2]
他生における霊たちはすべて以下のように区別されている、すなわち、他の者に対して悪を欲している者らは奈落のまたは悪魔的な霊であるが、しかし他の者に善を欲している者たちは善良な、天使的な霊である。人間は自分がどちらの者の間にいるかを、奈落の者の間にいるか、または天使的な者の間にいるかを知ることが出来るのである、すなわち、もし彼が隣人に悪を意図し、彼について悪のみしか考えず、また実際にそれを行うことが出来る時、それを行って、そのことに歓びを感じるならば、彼はその奈落の者の間にいるのであり、他生ではまた奈落の者となるが、それに反して隣人に善を意図し、隣人について善以外には何ごとも考えず、また実際にそれを行うことが出来るとき、それを行う人間は天使的な霊たちの間にいるのであり、他生ではまた天使となるのである。これが両者を区別する特質である。各自このことにより自分自身を点検して、自分はいかようなものであるかを知られよ。
2.ルイザ・ピッカレータ
ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/2巻P56
「私が霊魂に与える最大の恵みは、己れを知ることです。 己れを知ることと神を知ることは平行した歩みです。自分自身を知れば知るほど、神についても理解するでしょう。 己れを知る魂は、一人では何の善も行えないのです。人はその存在の影を神のうちに溶けこませ、神のうちで全てを行う。 魂は神のうちに留まり、周りを眺めず、調べず、また沈黙のうちに神の側を歩む。ひとことで言えば、それは自分の空しさを徹底的に理解するので、言ってみれば死者と同じで、何でも一人ではできず、みことばのわざに盲従する他はないのです。」